ホワイトシェパード・アリエスの日々 ≪一雲日記≫

いつまでもどこまでも一緒に歩こう!

あるべきところに

2014-03-13 | 6~7歳
 毎年恒例の、雪山歩きDayがやってきました!私達が1年でいちばん楽しみにしている遠足~

 ガイドさんと合流して、一緒に山へ向かいます。以前はツアー車に乗せてもらっていましたが、悪路に強いSUVに替えてからは、ガイドさんの車にくっついて現地まで行けるようになりました。アリエスにはこのほうが、無駄な緊張を強いずに済んでストレスが少ないようです。

 今年は山の入口で、新しい携帯の基地局設置工事をしていました。「雪見て大興奮 & 見慣れない大きな工具持ったおじさんいっぱい → とりあえず吠えてみる」だな、と思い、ずっと向こうの方まである工事区域の皆さんに、声でかい犬通ります~と無線で連絡してもらいました。ところがアリエスは、すっかり分かりきってるような顔をして無言で車を降り、静かに誘導されて行くのでした・・・。おじさん達に大人気で、「大きいねぇいいねぇ~」とニコニコと迎えられ、ちょいちょいとおしっこしてさっさと入山。むしろ工事の邪魔になったのは私達のほうという・・・面目ないㇲ。

 時折薄日が差したりしつつも、風が強く吹雪という天候。気温は-8℃程度、体感気温はもっと低かったよな。指が凍りそうになりながら山のてっぺんのあずまやでガイドさんの手作りハンバーガーを食べました。止まっていると凍えるので早々に歩き始めます。フツーの顔してるのはアリエスだけだったけど、心配になり雪用コートを着せました。

 今年は3月に入っても寒波がきたりして、深々とした雪が残っていました。すり鉢状の稜線をたどったり相当な傾斜の昇り降りをしたり、ストックなしでは結構苦労しながらの行程となったので、カメラ班としては不本意なシゴトになってしまいましたね・・・

 それにしても、何度訪れても楽しい。アリエスはガイドさんのことが大好きで、いつも人間隊の先頭にいるガイドさんにべったり甘えてから、おもむろに後ろの私達を数えます。ずーっと笑ったままだったヤツは、きっと顔まで筋肉痛になったに違いありません。私達も、いつも爆笑トークを楽しみにしているのです。アリエスはガイドさんのことを、楽しい思い出だけとともに記憶していると思います。そんな出会いっていうのも、いいよねぇ。

 今回の遠足では、なんだかすごくアリエスの成長を感じました。晴れの日も吹雪く日も、山はやっぱり清々しくて、本当に心の垢でも落ちそうな感じ。その雰囲気に、アリエスはシュッと入り込みます。驚くことに、顔つきまで変わる気がします。なんかこう、急に落ち着いて大人びて見えるのです。普段は毛皮のどこかに隠しているスイッチが、パチッと切り替わるかのように。パズルのピースがピタッとはまり込むように。心が本来あるべき形に戻るかのようなのです。

 そんな本能的な部分と、私達と暮らして会得したヒトとのつきあいかた術が、とてもバランスよく発揮されていました。他のパーティを見つけて気を取られても、軽く声をかけると素早く戻ってきます。雪の中での自分の行動範囲を想定して、安全をはかりながら私達から離れる距離を決めているようでした。初めに遭遇した工事現場も、アリエスにとってはよその土地の風物のひとつだったのかもしれません。自然の中で出会う未知の出来事に対しては、もともと心の準備ができているみたいに見えました。

 自然は偉大、その一部であるアリエスも本当に神秘的。来年のアリエスの姿もまた、楽しみです。



テンションに差がありすぎ・・・