マロに傷持つ男 ( 注:ダニエルのせいではない )
我が家はフロントラインなどのダニ除け薬はつけない主義。ずーっと前に書いたような理由で。そのかわり、子供の頃から「カタンドッグメタル」なるものを使っている。
これはアルミニウム製の小さなディスクで、常に首に下げることで磁場を変化させ、虫を寄せつけないようにするものらしい。効果のほどについては文献的判断の根拠が全然得られないが、フロントラインを使うかほかを試すかという選択のうえで選んだものだ。やってみて決めようーってことで。
結構な数の人が「微妙」と答えるという本当に微妙な代物ながら、毎日原っぱを走って藪に突っ込んでるわりにはいいんじゃないかな。私達だけの時系列でも、メタルを外した条件で試したことがないので、これのお蔭かどうかは言及できないんだけどね。しかしながら、あれだけダニ好発地帯に出入りしてて4-5日に1匹いるかいないかだから、薬への変更を考える状況ではないと思っている。
さてそんな中、いよいよ奴らが元気満々になる季節がやってきた。ただいま~と帰ってくると、アリエスはアリ子母のスキャンを受ける。まさにスキャン、触れずして一瞥で虫の有無が分かるのだ。「今日はいるね」とご宣託がくだった場合、たとえ表面上見えなくても必死で探さなくてはいけない。絶対いるのだ、毛の中に入り込もうとしてうごめいてるやつが。お母ちゃん、それ、商売にならないです?
先日「いそうだけどねぇ」って言われたのに、どうしても見つからないことがあった。たまには外れるんだな、と思っていたら、数時間後。にっくきダニエルめ、マロにいやがった。目の真下、ちょっと黒いとこに潜ろうとしてたこともある。妙に小賢しくなりおってぇくぉんにゃろおおおおおおっ。「生命って・・・」と頭の片隅にはあるんだが、アリエスにひっついた時点でお前はすでに死んでいる。即ぶっ潰し。あとで供養・・・
そういう経験から、特に顔の細かいところはよく注意して見るようになった。まじまじと。だけどさ、そうするとぜーんぶ怪しくなっちゃうんだよね。こないだなんか、間違って黒くなってたかさぶたをひっぺがしたぞ。アリエスは、毛抜きを構えた私に真正面からがっつり見つめられると、マロをひそめて困った顔をするようになった。