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アートネタなど日々のあれこれ

オブジェが語りはじめると

2020-02-11 12:18:12 | 美術
ワタリウム美術館で「フィリップ・パレ―ノ展 オブジェが語りはじめると」を見てきました。

フィリップ・パレ―ノの展覧会は日本初です。彼は個々の作品の意味というより、展覧会を一貫したひとつのメディアと捉えているのが特徴なのだとか。この展覧会は1994年から2006年にかけて制作された作品のプレゼンテーション、あるいは再構成です。1995年にワタリウム美術館が開催した「水の波紋」展のために制作された「リアリティー・パークの雪だるま」も再登場。「水の波紋」か・・・あの時は青山じゅうを歩き回ってアートに会いに行ったなぁ・・・私の「記憶に残る展覧会10選」には間違いなく入る展覧会でした。あれから四半世紀も経ってしまったのですね・・・。

2階には「花嫁の壁」「ハッピー・エンディング」「しゃべる石」「リアリティ・パークの雪だるま」の4作品が展示されています。4つの作品が一つのインスタレーション作品のようにも見えました。作品どうしが互いに会話を交わしているかのよう・・・。そして、作品はカメラを通して、美術館周辺の気圧や風の方向などに反応しているらしいです。「しゃべる石」がぶつぶつ言っているのを聴いていると何だか笑えてきます。トークの内容は・・・すみません、私の理解の範疇を超えておりました(笑)。アートは歩く死体であり、しゃべる石なのだそう。リアリティ・パークの雪だるま」は半分くらいが溶け残っている状態でした。3階の展示は「マーキー」一つのみ。マーキーとは20世紀初頭に登場した映画館や劇場のエントランスに設置された広告用の看板のことらしいですが、音といい光といい、賑やかな作品です。4階は「吹き出し」と「マリリン」の組み合わせ。緑の空間の中で吹き出しの雲の下にいると漫画の中にいるかのような不思議な感覚を覚えます。作品は全部で7つ。人によってはあっさりと感じるかもしれませんが、私にとってはこの抜け感?が逆に心地よかったです。このところ、いろいろと疲れることが多かったもので・・・。

この日はon Sundaysにも寄っていきました。安藤裕美さんの個展「光のサイコロジー」が開催されています。相模原を描いた色鮮やかな絵画が網膜に焼きつくよう。モノクロのアニメーション作品はさりげなく中毒性のある作品でした。小腹も空いていたので、カフェでリンゴのインビジブルガトーと自家製キャラメル・ラテを注文しました。ガトーはなんだかほっとするお味、ラテはラテアートが綺麗で、どちらも美味しゅうございました。
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