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ベルベット・クイーン

2022-09-12 22:41:53 | 映画
K‘s cinemaで「ベルベット・クイーン ユキヒョウを探して」を見てきました。

夏の疲れも出てきた今日この頃、涼しげな映画で癒されたい…と思い、行ってきました。この映画は、野生動物写真家のヴァンサン・ミュニエと作家で地理学者でもあるシルヴァン・テッソンが野生動物の保護区であるチベット高原を旅する姿を追ったドキュメンタリーです。絶滅したと思われていたユキヒョウを追う二人の前に現れたのは…。そして、この映画では世界的ユニット、ニック・ケイヴ&ウォーレン・エリスが音楽を手がけています。彼らはこの映像を見て、全編をオリジナル・スコアで手掛けることを決めたのだそうです(以下、ネタバレ気味です)。

チベット高原を横断する二人の前にはさまざまな動物が現れます。ノヤク、バーラル、チルー、チベットスナギツネ、マヌルネコ、タイリクオオカミ、ナキウサギ、クチグロウサギ…ノヤクがこっちに向かって走ってきた時は怖かったし、スナギツネはやっぱり○○をしていたし、マヌルネコは愛らしい見かけによらず意外に獰猛だし…ナキウサギやクチグロウサギはやはり可愛かったし。動物たちの楽園のような地でもやはり食う・食われるの関係は存在していますが、そういうシーンは最小限に抑えられています。雪に覆われたチベットの荒野に隠しカメラを仕掛け、二人はユキヒョウが現れるのを待ちます。一度、通りがかりのユキヒョウがあーんとあくびをする姿が映るのですが…ひたすら待ち続ける彼らにはたして奇跡は訪れるのか…。

映像も音楽も素晴らしく、想像していた以上に繊細で美しい映画でした。チベットの雄大な自然、行きかう野生動物たち、地上にはまだこんな地が存在していたのですね…。二人の旅を綴るテッソンの言葉は哲学的な趣すら帯びています。神と人と動物と…その輪からいつしか外れてしまった人間たち。この映画では人間たちも動物たちから観察されています。そして、厳寒のチベットでユキヒョウを待ちながら、「待つことは祈り」と…本当に出会いたいものを待つ時は、待つことすら幸せなのかもしれません…。

この日は新宿伊勢丹の近くの「coffee lounge lemon」に寄ってきました。スノウモンブランというケーキとアフリカン3というコーヒーを頼みましたが、どちらも美味しゅうございました。本当に美味しいコーヒーを飲んだ時って、日頃の疲れがぶっとぶような心地を覚えるものですが、こちらのコーヒーもそんな一杯でした…。
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