あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

WSサバサバ瞑想

2019-04-21 20:29:46 | ヨガ
2019/4/21(日)レポート用 覚書
受講したレッスン名:無敵になれるサバサバ瞑想WS(外部WS)
②担当講師名:豆雪先生
③場所:大阪
④レッスンの内容・流れ 約5時間
基本は椅子に座っての講義半分、瞑想の実践半分でした。

・瞑想の歴史
紀元前2500年前が始まり、インド、アジアで広がり、日本へは仏教・禅として入ってきた。瞑想と同じものは全世界にあり、祈り、懺悔、お経、賛美歌なども似たようなもの。
近年、アメリカで仏教色を排除し(キリストが絶対なので)、瞑想を体系化したマインドフルネスが受け入れられ、科学的な効果、脳科学、認知科学、量子物理学からの脳の解明が進む。
脳は成人してからも成長することが脳科学で証明、グーグルやアップルなどの企業がマインドフルネスを採用してストレスマネージメントの方法として定着した。

・脳の可塑性
いくつになっても変われる。過去の脳科学ではヒトの脳はある年齢になると退化していくといわれていたが、近年、MRI検査や機能的MRI検査で年齢を重ねても脳は変化するということが明らかになる。
瞑想により脳が変化していく、脳細胞であるニューロンの新生とニューロンをつなぐシナプスの新生がすすむ。これにより認知症予防や脳障害の改善として海外では治療法として用いられている。また能力開発、問題解決能力の向上、幸福感の増大(幸福ホルモンのセロトニンを増やし、ストレスホルモンのコルチゾールを減らす)

・デフォルトモードネットワーク(DMN)
脳は何も考えていなくても常に活動している機能があり、これをDMNと呼ぶ。ぼんやりしている時も、次々に思考や雑念がわいている。人間の思考は一日に6万回、その8割がネガティブ、さらにその9割が昨日も考えたこと。DMNは通常、内側前頭前野、後部帯状回、海馬などを含むとされて、記憶の呼び出しや将来の展望を描く働きをする。しかし、DMNの過活動はとめどもなく過去や未来に思いを巡らせ、不安や後悔を増幅させる。
DMNには60-80%の脳内エネルギーを消費している。
意識的な思考は5%のエネルギーしか使われていない。
DMNにより脳は大変疲れているといえる。
MRI検査では、瞑想することにより、DMNが低くなることがわかっている。
5分の瞑想でも、その分のエネルギーが蓄えられる。
単なるリラックスと比べて、瞑想は脳の疲れをとる。
過去や未来への不安を減らす。

・脳の進化の歴史
爬虫類⇒哺乳類⇒人間
爬虫類脳(脳幹):生存本能の脳 ホメオスターシス、現状維持、食欲、交尾、生存、楽したい、だらだらしたい、睡眠、逃げたい、勝ちたい。
哺乳類脳(大脳辺縁系):感じる脳、偏桃体、快を得て不快を避けたい、感情を感じる、仲間意識、協力
人間脳(大脳新皮質):考える脳、成長したい、挑戦したい、理性、言語、論理的思考、判断、分析

基本的に爬虫類脳が古くて強く出る。強くなりすぎるとトラブルのもとになる。

・ホメオスターシス(恒常性維持機能)爬虫類脳
生体の状態を一定に保とうとする機能、例えば汗をかいて体温を一定にするなど、生命維持には大切な機能、ただ、行動や気持ちにもホメオスターシスが作用するため、変化を嫌うことがある。今までの生き方を変えたくない、不幸であっても、生きているならそのままでよい、無理して新しいことはしたくないなど。
そこで、瞑想をすることにより、本音の願望でないことがわかってきて、やらなくてよいことはやらなくてよくなる。また、本音の願望にも気が付いて、恐怖が無くなり、一歩踏み出せるようになる。

・扁桃体(ネガティブのもと)哺乳類脳
怒りや不安などネガティブになるのは扁桃体の働き、アーモンド状、扁桃体は自分に脅威がないか常にチェックしていて、脅威が迫ると脳をハイジャックして、アドレナリンなどのホルモンを出して興奮させる。しかし効果は90秒で終わるので、ネガティブを引きずるのは自分の意識、90秒の間、気分をそらせば続かないはずというもの。しかも扁桃体には判断ミスも多い。道に石ころが転がっている、石で転ぶかも、ケガするかも、怪我したら働けなくなって、会社を首になって家族が路頭に迷う、大変だ!となる。実際には起きていないのに。

・前頭前野(理性、理論的思考)人間脳
理性や理論的思考、感情のコントロール、状況の判断
前頭前野が活発になると、扁桃体はおとなしくなる。
道に石ころが転がっている。ただ石が転がっていると思うだけ。

前頭前野と扁桃体は同時には働かない
瞑想を行うことにより前頭前野が活発になり、扁桃体が小さくなる。(MRI検査で証明)
基本的には扁桃体のほうが強い、ただし扁桃体が無くなってしまうと恐怖感が無くなり、危険を察知できなくなるので生命の危険が生じる。

・瞑想で悩みが無くなる仕組み
問題そのものは変化していないが、脳の処理能力(ニューロン新生、シナプス新生)がアップしたため、問題を問題として感じなくなった結果である。
子供がアイスクリームを落としたら大泣きするほど大問題だけど、大人にはたいした問題ではない。

嫌な人がいい人になったり、気にならなくなるのは、自分の脳の処理能力が上がり、対応力が上がったため、共感力や他人を尊重する能力が上がったため。
また、扁桃体の働きが弱くなり、恐怖に支配されなくなるので、人間関係やさまざまな問題が気にならなくなる。人間の悩みの本質は、すべて恐怖や不安が根源であり、恐怖や不安を取り除こうとして悩むからである。

お金がない  貧困への恐怖、お金をためて安心したい、、、、でもお金がなくてもすぐには死なない。
人間関係が苦手 孤独への恐怖、仲良いくして安心したい、、、、、孤独でも生きていける。
病気が心配 死への恐怖 健康になって安心したい、、、、、人はいつか死ぬ

恐怖や不安は幻想であったことに気が付けば、恐怖や不安は消えて悩みもなくなる。無敵になれる。

・承認欲求
自分を認めてもらいたいという承認欲求は、他人と比較して自分が劣っているという幻想、他人と比較しないで、ありのままの自分を受容して自己肯定感が高まれば消滅する。
自己肯定感が高まれば、これまで承認欲求を満たすために頑張っていたことが必要なくなり、オーバーワークしなくなる。楽に生きれる。
出世したい、自立したい、痩せたい、仕事をバリバリこなしたい、すべて他人から認められたいがため。
瞑想により自己、事象をありのままに認めることができるようになる。
自己肯定感が高まれば、自分は変わらなくてもいいし、変わってもいい。仕事できなくてもいいし、できてもいい。

・脳は事実をわかっていない
何かの出来事を見たとき、脳は過去の記憶や感情からそれを理解しようとするため、自分の思い込みで世界を作り、事実とは異なることがある。なぜならば、過去の記憶を使わないで理解しようとすると、脳はそれが何かを突き止めるために働き続けてエネルギーを使い果たしてしまうので、ホメオスターシスがそれを許しません。エネルギー節約のために過去の記憶や感情から、その出来事に間違っているかもしれない答えを出します。特にネガティブな感情を伴う記憶の方が優勢なために、ものごとをネガティブに決めつけることが多い。

怖い顔をしている人がいる⇒不機嫌、怒られるかも、おとなしくしてなきゃ、、、、単に心配事があっただけかもしれない。
共働きをしている⇒父親の稼ぎが悪いからだ、母はかわいそう、、、、単に母は働くのが好きなだけかも。

脳はこれらの思い込みを事実と勘違いして、また新しい思い込みを生み出し、自分の世界は作られている。
瞑想では自分の思い込みに気が付き、事実を見れるようになる。

・瞑想の種類
顕教は基本の瞑想、密教は上級テクニックで能力開発などに使われる、いわゆる引き寄せの法則など、さきにゴールを入れてしまうもの。

サマタ瞑想(集中の瞑想)
対象となる一点に意識を集中する瞑想、炎、壁の一点、マントラ、お経、音楽、呼吸
呼吸に意識を向けて、雑念が浮かんだら、それを手放してまた呼吸を観察する。
潜在意識の中でトラウマが浄化されていくので、気が付かないうちに、効果がでる。

ヴィパッサナー瞑想(気づきの瞑想)
移り変わる思考、感情、体の感覚に意識を合わせて、ただただ観察する瞑想

呼吸に意識を向ける、雑念が浮かんだら、それを観察して、今こう考えたと、善悪の判断をしないで、ただただ認めて、また呼吸に戻る。
歩行瞑想で足の感覚をただただ感じる。
目を開けて五感で感じるものすべてをただただ観察する。
顕在意識にトラウマが浮き出てきてから浄化していくため、気づきとして現れ、当たり前のことや頭ではわかっていること、知っていることなどが腑に落ちる感覚がある。

・7つのチャクラ
まだまだ科学的に解明されていないが、現在、研究が進んでいていづれ解明される?

・脳のシンクロ
脳のシンクロについても、まだ解明されていない。
集中の脳波は8.4Hzと言われているが、グループ瞑想では8.4Hzに到達する時間が、一人の時よりも早いということがわかっている。
また、嘘かほんとか、グループが離れた場所にいても、集中に達する時間は一人よりも早いという実験結果があるとか。
さらに、瞑想熟練者と行うと、やはりすぐに8.4Hzに達するとのこと

これは観測者効果という現象で、、、、脳科学では説明できないけど、量子物理学では証明されているとか。
観測者効果はもともと、電子は観察しようとすると、光子の相互作用を受けて変化するというものであり、理解するのは簡単ではないけど、意識するだけで変わるということらしい、つまりは誰かを瞑想していると自分が意識するだけで瞑想が深くなるということなのかと。


輪っかに穴が開いていたとしよう、アルファベットのCみたいに、人間はこれを見たとき、なんで正円でなくて穴が開いているんだと悩むそうで、、、、、穴が開いてても別にいいと思えば悩むことはないのであるが、目が行ってしまうらしい。

人間はとにかく悩みたがるという、瞑想を続けていくと、意外と早くに悩みはなくなるらしい。悩みが無くなってしまうと、考えることがなくなり暇になる、本当に向き合わなくてはならないことはあるんだろうが、それを避けて、つまらない悩みを作って悩むとのことでした。

・瞑想の実践
6人での瞑想でした。最初は1分、3分、5分、10分と時間を増やしていき、瞑想から出るときは必ず、時間をかけて現実に戻るようにとのことで、目を開けるのも手で覆ってゆっくりと光を入れていくのが大切だと。これはヨーガでシャバーサナから出るときと一緒かなと。

浅くても深くても瞑想は蓄積されると、毎日、違ってOK
とにかく坦々と毎日、朝晩、続けること
30分やったら4時間は開けたほうが良い。
休息のレベルは、睡眠状態よりも深くなる。起きているけど、しっかり休める。
歯磨き中でも食事中でも、そのことに集中できれば瞑想になる。

最後にブレインダンプ(脳の棚おろし)というワークを行った。
したいこと、ほしい物、行きたいところ、会いたい人、食べたいもの、作りたいものなどリストを100個上げる。リストの横に実現したらどう感じるかを書いて、分類する。
さらに実現可能な順番をつける(1すぐできる、2たぶんできる、3難しい)
2,3については同じ感情の1で行えば満足するかもしれないので、先に1でできることで感情をもらい代用できることがある。本当の欲求だけが残る。

⑤呼吸
瞑想中は呼吸に意識を向けて集中するようにした。
⑥レッスン中に気が付いたこと
グループで瞑想を行うと確かに、数分の瞑想でも、すぐに集中できた。
⑦自分の体と心の変化
すっきり
⑧インストラクターの動き・声かけで思ったこと
瞑想に入るときと、出るときのインストラクションが邪魔にならない程度で、集中できた。
⑨感想
宗教的なことや神秘的な話はなく、瞑想をしっかり科学的な面から学ぶことができて、よく理解できた。また、瞑想が決して不思議なものではなく、これから万人に受け入れられるものであろうと思われた。
昔は科学的なことは証明できない時代であったため、そこに宗教的なもの神秘的な内容で瞑想を理解させようとしていたのだろう。そう考えると大昔の方々はすごかった、人間の体と精神について理屈ではなく理解していたのである。
お釈迦様は当時で、すでに人間の原子の振動を感じていたのもすごい。
ヨーガとは別の面から見た現代的な瞑想のWSであったが、ゴールは同じであり、古今東西、人間の悩みは同じなのだと思った。