杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ディファイアンス

2010年07月01日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2009年2月14日公開 アメリカ 136分

第二次世界大戦さ中の1941年。ナチス・ドイツの迫害はポーランドの小さな田舎町まで迫っていた。両親を殺されたユダヤ人の、トゥヴィア(ダニエル・クレイグ)、ズシュ(リーヴ・シュレイバー)、アザエル(ジェイミー・ベル)のビエルスキ兄弟は、復讐を胸にポーランドに隣接するベラルーシの森に身を隠す。やがて森には、ドイツ軍の迫害から逃げてきたユダヤ人が次々と助けを求めて集まってくる…。食料難、寒さの中、人間らしく生き抜くことを心に決め、肉体も精神も極限状態の日々を過ごしていた。(goo映画より)

1200人ものユダヤ人の命を救ったビエルスキ兄弟の実話を基にした作品。
例えば「シンドラーのリスト」のオスカー・シンドラーや、東洋のシンドラーと呼ばれた杉原千畝など、他にもドイツの迫害からユダヤ人を救った人はいますが、この物語は同じユダヤ人が同胞と共に隠れ戦った点で大きく異なります。

ドイツ兵はともかく、同じポーランド人からの略奪は、生きていくために必要だったとはいえ、立場が違えば山賊行為です。実際、一部の仲間の中には力ずくで自分たちだけがいい思いをしようとする者が出てきます。弱い立場の女性が「森のつれあい」という立場になることで守ってもらおうとするエピソードなど、愉快ではない場面も出てきます。
しかし、リーダーであるトゥヴィアは人間らしく生き抜こうと、餓えと寒さの中でも助け合って生き延びようとするのです。

途中、兄弟の間で意見の相違から袂を分かった時もありましたが、彼らは3年間の森での厳しい生活を、仲間を見捨てることなく率いたのでした。辛い生活の中にあって、アザエルとハイア(ミア・ワシコウスカ)の結婚式のシーンはひとときの安らぎを与えていました。

いくら森の奥深くに隠れ住んだとはいえ、1200人もの大集団がよくも見つからずに逃げおおせたものだと思いますが、これは紛れもない事実なのですね

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