杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

潜水艦カッペリーニ号の冒険

2022年01月09日 | ドラマ

2022年1月3日(月)21時~フジテレビ放送

1943年9月、太平洋のど真ん中、潜水艦コマンダンテ・カッペリーニ号が日本へ物資輸送のために向かっていた。出発時は日本と同盟を組む枢軸国だったイタリアだが、出航した後、イタリアは連合国側に寝返っていた。乗組員のイタリア人・アベーレ(ペッペ)、シモーネ(ベリッシモ・フランチェスコ)、アンジェロ(パオロ)は渡航中にまさかイタリアが日本の敵国になっていることなどつゆ知らず、日本から大歓迎を受けると期待に胸を膨らましていた。ところが、長旅を終えようやく日本に到着した3人を待っていたのは鬼の形相をした日本海軍少佐・速水洋平(二宮和也)だった。速水は、“人生は国を守るためにこそある”と信じてやまない超堅物。かつて、イタリアに滞在していたが、“食べて、歌って、恋をして”を信条にするイタリア人の軟派な国民性を毛嫌いしていた。実はイタリア語を流ちょうに話せるが、上司である大佐・廣田正(堤真一)から「イタリア語を話せるのは隠しておけ。イタリア人たちが油断してしゃべることを聞き出せ」と命じるのだった。そんなことも知らず、イタリア人たちは速水の前で、イタリア語で悪口を言いたい放題に話してしまう。全て理解できている速水は、グッと堪えながら知らないふりをするが…。一方、速水の妹の早季子(有村架純)と同僚の鈴木香苗(愛希れいか)たちは荷車を引いて歩いていると、日本兵に引率されたイタリア人たちに出会う。その瞬間アベーレは早季子に一目ぼれしてしまい、この恋沙汰が速水の逆鱗に触れることに・・・!

 

第二次世界大戦中に運命的な出会いを果たすことになる、厳格な日本海軍軍人と陽気なイタリア人たちの国境を超えた友情と恋の物語です。

実話がベースですが、イタリア降伏の時期(降伏したのは到着後)や、コマンダンテ・カッペリーニの到着した地点(日本ではなくシンガポール)、接収後の所属(ドイツ海軍に引き渡され、正式に日本の所属になったのは1945年5月のドイツ降伏後)など、史実と異なる部分も。(ウィキより)

池上彰氏が案内役を務めていますが、その中でもフィクションを交えていると言ってたしね

戦時中の話というと、もっと暗くて重いものが多いけれど、このドラマは終始笑いに溢れていました。

食べて歌って恋をする=Mangiare Cantare Amore🇮🇹(マンジャーレ カンターレ アモーレ)という人生訓はまさにイタリア人そのものですね。
超堅物の速水と陽気なイタリア三人組の対比が面白く、特に言葉がわからないと思って言いたい放題のアベーレたちの会話に苦々しい表情を浮かべる速水や、妹にちょっかいを出されると焦ってイタリア語が出来ることをばらしてしまうくだりなど、思わず吹き出してしまうような場面がちょくちょく出てきます。まさに新春初笑いにうってつけの作品でした。

アベーレたちを自宅である休業状態の旅館に泊め、一緒に生活する中で、徐々に気持ちを通わせていくのも心地よく、早季子や早苗の言いたいことははっきり主張する強さも好ましく、実際にはこんな長閑で自由な空気はなかっただろうと思うけれど、もしかしたら本当にこんな風だったのかもとつい思わせてしまうあたり、上手い脚本だと思います。

最後も、出航していったカッペリーニ号が撃沈されずに終戦後、三人が無事戻ってくるなどハッピーエンドなのも

おまけに、ニノの歌声を二度、いえ三度も聞けて、これはもう嬉しいお年玉になりました


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