「そだててみたら・・・」(7分)
スギヤマカナヨ:作・絵
赤ちゃんとママ社:発行
2022.2初版第1刷(1200円)
学校で出された宿題『たねから そだててみよう』。
家の近くにできた新しい店「たねやさん」に行って相談することにしたボク。
そこで出会った何だかわからない不思議な種は・・・。
作者の[あとがき]が素敵な文章だった。
>この絵本の制作中、私も「ぼく」と同じ「話のたね」を15個植えました。
>芽が出たのは2つ。
>毎日毎日観察し、一喜一憂しながら半年。
>今、8個ほど実をつけています。
>植物以外にもこれまでいろんなものを育ててきました。
>イヌ、ネコ、鳥、モルモット、ウサギ、カブトムシ、アゲハの幼虫にはミカンの葉を、カイコにはクワの葉を、せっせと採りに行きましたし、ヤゴを育てたときにはアカムシも育て、箸で食べさせていました。
>20年ほど前、アメリカの児童発達学の教授のシンポジウムに参加した時、「子どもたちは生き物を育てることで相手が望むものを理解しようとし、おもんばかる力が芽生える」という話をうかがい、亡き愛犬を想い涙しました。
>こちらが世話をしている気になっていた子ども時代に、実はなんと多くのものをもらっていたのだろうと。
>それから時は流れ、子育てという究極の「そだてる」に翻弄される日々です。
>いろんなことがいつか「話のたね」になりますように。
>あらゆる「そだてるもの」と「そだつもの」に心からのエールを込めて!