アンの絵本日記&g

大人にも楽しめる絵本の紹介と
稲垣吾郎さんについて(時々)語ります。

今日の絵本

2008-09-27 13:18:07 | 絵本
「かわべのトンイとスニ」(4分)
キム・ジェホン:作
星あキラ キム・スヨン:共訳
小学館:発行
2007.12初版第1刷(1600円)

朝早く、お母さんは町へ豆を売りに出かけて行きました。
妹のスニには色鉛筆、お兄ちゃんのトンイには運動靴を買ってくると約束して・・・。

本の中の絵には、さらに絵が隠されている。
その答えは巻末に。

作者は、数多くの個展とグループ展を通じて、自然と人間は1つであるという考え方を広めてきた。美しい東江(トンガン)の風景を深みのある画風と優しい眼差しで描いた「絵の中にかくされた絵」の絵画展は、数多くの人に新鮮な驚きと感銘を与えた。本書で2004年スイス・エスパスーアンファン賞を受賞。

訳の星氏は国際マーケティングビジネスで韓国をしばしば訪れるうちに、韓国の絵本の魅力に惹かれて日本の子どもたちにも伝えたいと思い、絵本の翻訳に携わるようになる。同じく訳のキム氏も大人になっても共感できる児童文学に惹かれ、絵本の翻訳にかかわるようになり、ボランティア活動などを通じて日韓文化交流にも力を注いでいる。

水と森の美しさにひかれて、東江(トンガン)→漢江(ハンガン)の上流にある美しい川をあちこち歩き回っていたある日、それまで“ただの風景”にしか見えなかった岩や山や水が、どれも新たな姿で見えてきました・・・・・その後私は、人間と自然が共存することの大切さを考えるようになりました。心を開いて耳をすませば、自然が私たちに語りかけてくる言葉を聞くことができるのではないか、お互いに譲り合い、気づかいながら暮らしていくべきなのではないか、と・・・・・東江と子どもは、とてもよく似ています。どちらもその姿が美しく、見ていて楽しいだけでなく、限りなくわいてくる喜びと希望、好奇心、豊かな想像力をもっています。大切な子どもたちと自然をともに守っていくには、どうすればいいのだろうか・・・。私は、この本を作っている間ずっと、そのことを心の中で繰り返し繰り返し考えていました。
(作者のあとがきより)