ハダカ猫ちゃんと会ったのは12年ぶりのこと。
待ち合わせは、アンカラの目抜き通りのカフェ「MADO」
入り口に一番近い屋外の席で
通りを渡ってくる私たちを見つけるや
立ち上がって待っていてくれた。
初めて会った時
聞きなれないその名前が上手に言えないでいると
まだ若かった彼女が
まだ若かった私に言った。
私の名前は「ヌーキャ」
「Nude Cat」(ハダカの猫)と覚えて。
以来、彼女のことを思い出すたびに
可愛らしいハダカ猫ちゃんが浮かぶようになってしまった。
と言ったって
ハダカでない猫ちゃんなんて
まずはいないのだけれど。
アンカラで12年ぶりに会ったハダカ猫ちゃんは
今では押しも押されもせぬ学者になって
カフェで学生たちに声をかけられるたびに
誇らしげに、沈み始めた光の中で輝いていた。
原子力発電や
地球温暖化や
中東和平や
トルコとEUの関係や
そんな小難しいことを話すハダカ猫ちゃんの言葉の上に
まるで音楽のようなコーランが
ただひとりの神アラーをたたえ
拡声器をつたわって
うなるようにかぶさっていく。
それにしても
イスタンブールもアンカラも
本当に猫ちゃんたちの多い町。
本物のハダカ猫ちゃんたちが
いたるところで、のんびりと、幸せそうにくつろいでいる。
ご訪問をありがとうございました。
どちらでも一つ押してくださるととても嬉しいです。
どうぞ良い一日でありますように!
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