東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

勉強ってなんのため?

2015-04-18 10:12:38 | 学習・塾に関する中身
 先日、中学3年生の数学の授業で「式の展開」を教えていた時のことです。この単元はただ展開できればいいのではありません。「2乗」と「2倍」の違いをきちんと混同しないように、徹底的に理解することが必要です。因数分解・弐次方程式・三平方の定理とまさに中学数学の花形単元へとつながっていく本当に大事な単元です。
 だから私は「ただ展開できる」だけではだめだと思って指導しています。にもかかわらず「そんなん公式覚えんでも、展開出来たらええんちゃうの?」という疑問が生徒側から出ました。この疑問に対する私の演説(笑)はこうです。(長いですよ)

 「そうだね。もちろん、あなたたちの将来選ぶ進路によっては、今やっていることは全く必要ないでしょうね。例えば、お寿司屋さんは電磁石の仕組みを知らなくてもできるし、プロスポーツ選手が因数分解を知らなきゃいけないとは思いません。ではなぜ今勉強しているのか?。それは『あなたたちが、何が得意で何が苦手かを知るために』なんですよ。やる前から『嫌い・できそうにない』と取り組まないのでは、本当にできないのかはわかりません。
 目の前に与えられたことを一つずつこなしなさい。そして本当にいくら頑張ってもできないのか、自分で勝手にそう思い込んでいただけかをきちんと自分で取り組んでから判断しなさい。そうして自分自身の能力や限界を把握していくんです。自分に向いた道を自分で切り開いていくんです。大人の敷いたレールを走ることは楽かもしれないけれど、自分自身に気づいたときに必ず後悔すると思うよ。
 もしかしたら、今頑張っていることが、将来のあなたたちには直接必要ないかもしれない。でも今しているお勉強は『既知の知識を組み合わせて、未知の事柄の解決方法を模索する』という、社会に出たときに必要とされることを、勉強を通して練習しているともいえるんです。だから、直接的に必要ではない場合もあるかもしれないけれど、この勉強を通して練習をした経験は、必ず社会人になった時に大なり小なり必要ななるはずだし、今の頑張りが無駄になることはないと断言できます。
 そして、お勉強の結果進んだ高校・大学である程度人間が判断されるのは『少なくともその高校・大学に進むために必要な努力をした』ということが卒業した高校・大学によって証明されるから』です。ただし、進学後何もしなければ『その高校・大学に進んだなら、これくらいはできるだろうと社会が求めること』ができないわけですから、化けの皮がはがれます。今頑張る勉強は、将来自分が必要とする知識や技術を得るために進む道を選び、その道であらなる努力を積み重ねるために必要な知識や経験を得るために必要な基礎力をつけるためにしているんです。先は長いよ。こんなくらいでへこたれてたらあかんぞ!。分からんかったらわかるまで教えるから、分かるまで喰らいついてこい!」

 って感じでお話しました。そして「こういうお話って、学校の先生がテスト明けの授業とかでしない?。先生が中学生の時はこんなお話してくれた先生が何人かいたよ」と聞いてみたところ
 「こんなお話すんの先生ぐらいやで」と返ってきました。

 え~と、ウザいと思われてもこの話、これからの生徒にもし続けねばならないようです。頑張ります。
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