東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

ちょっと思うこと

2018-01-31 12:59:12 | 学習・塾に関する中身
 ただいま中学3年生は定期考査中です。さて、この試験は3年間の総決算であるわけですが、同時に私立高校入試直前でもあるわけです。そういう学年末試験で実技系4教科の試験があることについて毎年疑問に思うのです。

 もうすぐ入試ですよ。そういう時期に実技系4教科のお勉強をさせる負担をかけるのはいかがなんでしょうか。授業中に実技技量を審査する課題を与えて、その取り組みで評価するわけにはいかないのでしょうか?

 実技系4教科が必要ないのではなくて、今この時期に実技系4教科のお勉強で負担を与える必要があるのだろうか?と思います。試験をしないと評価をできないと言う先生は生徒の何を見ているのでしょうか? 試験結果はもちろん数字で出るから客観性が担保されて評価をしやすいという側面があります。
 でもそうであるならば、客観性が担保されない実技は一切評価に入れるべきではないと思うのです。実技を評価に入れるからこその実技系4教科であり、その特性を生かしてこの時期の中学3年生の指導に当たって欲しいと思っています。

 指導の中身は状況と時期を考えて適宜与えていただきたいと切に願う今日この頃です。しかしながら、指導者の想いとは裏腹に、実技系4教科にも全力で取り組んでいる教え子たちはさすがだと思っています。

 ま、とにかく頑張れ!!!
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受験が近づき

2018-01-27 08:00:00 | 学習・塾に関する中身
 本日は、過去問を使用して本番と同様に朝から受験を模した形での演習です。

 えっ? 過去問使うお勉強はしないと言っていたじゃないか?

 そうですね。定期試験のような範囲の決まったお勉強と、普段の基本的事項のお勉強に対しては、取捨選択をこちらがするべきではない。理解不足の事項を作るべきではないという考えの下、平常授業では過去問は使用しません。

 一方で、入学試験の場合は、試験範囲が設定されていない(今までの既習事項と言う意味では一応範囲はありますが)ことと、時間配分を経験していく必要があるので過去問を使用します。(これは資格試験や検定試験でも同様です。傾向をつかむ必要がある試験では過去問の使用は「是」と考えていますよ)

 今年の中学3年生は10名。そのうち、こちらが不安で仕方がない挑戦の受験をする生徒が大半です。現時点で普通に受験会場に立てれば大丈夫だろうと思える生徒はなんと3名しかいません。それでも私は最後まで生徒たちとともに戦いますよ。はい。

 「こちらがOKを出せるようになってほしいものです」なんて塾さんたくさんお見かけしますが、それでいいんですかねえ。「合格保証」なんて塾さんは、どれだけこどもたちの可能性を摘み取っているのだろうか(もちろん、私も合格保証はできますよ。受験校を偏差値の指標で5程度下げればね。でもそんな指導って意味がありますか?)。ということをよく考えてしまいます。

 過去10年、中学3年生の1月の時点で、11月の五木の模擬試験の判定D、1月業者テストでの判定Dを何人もひっくり返してきました。普通1月の模擬試験でD判定が出れば受験を止める場合が多いようですが、私は正直に見込みをお伝えして、E判定でも受験するとご家庭で決断すれば止めることはありません。その可能性を1%でも上げるのが塾の使命だと考えているからです。

 今まで涙を飲んだ生徒がいないわけではありません。少なくとも3年間は苦しむことになるわけですが、生徒たちのその後を見る限りは今のところ私の考え方は間違いではないと思っています。

 進路指導も、お勉強の指導も、未だに正解は分かりませんし、たぶんこれからも一生分からないんだと思います。それでもたとえ一歩でも正解に近づくために、もっといえば生徒たちが将来の正解を書き換えてくれるように、これまでもこれからも生徒たちと一緒に歩んでいきたいと思っています。

 今年の3年生10名は、私の塾指導人生の中で最多の人数です。もうね、悩みは尋常じゃないんですよ。それでもやるしかないので、体調管理に気をつけながら、生徒たちと最後まで頑張り続けようと思います。
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中学三年生の授業

2018-01-22 14:38:27 | 学習・塾に関する中身
そろそろ、五科目全ての教科書範囲が終了となります。

この時期の授業が私は一番楽しいんですね。教科に関係ない授業が始まります。

例えば、理科であればエネルギーの話から、発電方法で電磁誘導の復習をして、風力発電から風車でオランダにとび、ポルダーから始まってヨーロッパの各国の復習。さらに、フィヨルドからリアス式海岸へとんで、やませから奥羽山脈へとび、陸奥つながりで、五街道から奥の細道、そして松尾芭蕉。まあ、あちこちへとぶんですね。

こういう授業をすると、比較長時間の授業でも生徒たちの集中力は持ちます。間に作文指導や英作文のコツなんかもいれつつ、五教科を横断的に指導していきます。

これが一番楽しいんですね。ほんとに。ワークの復習なんかでは抜け落ちるような基本的な部分こそこの時期のお勉強では大事だと思います。

これぞ個人塾! なんでしょうかね。

まあ、生徒の力をつけるため、頑張っていきますよ。

更新の間があまり空かないように、つぶやいておきますね。
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阪神・淡路大震災から

2018-01-17 05:46:00 | 日記
 23年が経ちました。私は当時大学4年生で卒業研究の真っ最中でした。そのテーマは「断層活動年代の測定は可能か」というものでした。

 地震の原因は大きく分けて二つあります。ひとつは地球表面を構成する「プレート」の境界面で発生するひずみに起因するもの。もうひとつはプレートの活動やマグマの上昇に伴って地面に蓄積された「応力」の解放に伴って発生する断層活動によるものです。

 私は「断層活動の際に発生する摩擦熱が十分高ければ、土器の年代測定の手法を応用できるのではないか」という仮説の下研究しましたが、結論は「きわめて難しい」というものでした。
 地震発生時はまさに、研究の結論がでるかもしれないというときでした。そんな中この震災は起こりました。被害は大変大きく「未曾有」といわれることになった震災となりました。
 そして研究の結論は「年代測定は難しい(ほぼ無理)」というものでした。その後、大学院に進み研究を続けましたが、結論を覆すことはできませんでした。

 この震災で後輩を失いました。現実と向き合うために時間がかかりました。何もできない自分に無力さしか感じませんでした。

 それでも今、子供たちの前に立っていると、この経験を伝え続けること、そして震災を風化させないこと。さらには地震を始めとする自然災害に対する知識をしっかりと身につけてもらうこと。これが今の自分に課せられたことのひとつかなと考えています。


 子供たちにお話を聞くと、学校で阪神大震災のお話を一切しない先生もおられますし、学校としてお話をしていない場合もありました。私は阪神大震災を経験した世代として、理科の教育者として、そして何より子供たちを指導する大人として、これまでもこれからも大切なことは伝え続けて生きたいと思っています。

 震災で人生を絶たれた全ての皆様にご冥福をお祈りします。

 
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学力をつけるということ

2018-01-16 07:00:00 | 学習・塾に関する中身
 この時期中学3年生はいろいろなことを考えています。志望校に受かるのか? 志望校は妥当なのか? 公立に進んで大学受験のために予備校に行くくらいなら、最初から私立に行った方がいいのか? などなどですよね。

 そして最近は私が用事のない日曜日にどんどん3年生の授業を入れているのですが、先の日曜日にこんなお話がでました。

 「高校のレベルを上げると選択肢が増えるって本当ですか?」と。この生徒はものすごくまじめなんですが、今のところ自分の将来の姿が描けていません。で、本当に成績を上げると将来の選択肢が広がるのか? という疑問を持つわけですよ。

 たとえば、大阪の公立高校で言えばレベルがひとつ上がったとて、進学実績に大幅な差が生まれているわけではありません。しかしながらそのレベルを上げるためには、それ相応の学力がなくてはいけません。引いて言えば努力の差がそこに見えてくるわけです。

 で、私自身はこの努力の差こそ、将来の差につながるんだと考えています。大学に進まねば取得できない資格もあります。大卒でない場合、相手にされない業種もあります。いわゆる「名門」といわれる大学でないと就職戦線に立つことすらできない場合もあります。

 なぜ学歴で判断するのか? それはその学歴が、社会一般で評価される能力の担保になるからです。もっといえば、多数の応募者の中から能力のあるものを選抜するときに、まず学歴で判断することが最も効率がいいからです。もちろん学歴で選抜した時点で、優秀な人材を逃す可能性もありますが、選抜にかける費用や手間と、優秀な人物を見逃さない可能性を天秤にかけた場合、学歴で選抜するほうがはるかに効率がいいからです。

 もちろん、自分で起業する手もありますし、学歴で選抜しない中小企業やベンチャー企業の中には、大手なんか良いもはるかに良い会社があることも事実です。でも起業に必要な能力や、そうした会社を見抜く力はある程度の能力がなければいけません。そしてその能力を磨くひとつの手段がお勉強なんです。

 自分がしたいことを見つけたときに、その願いをかなえるための武器のひとつが「学力」だと思います。そしてもうひとつは「挨拶力」と私は思っているのですが、世間一般で言われる「コミュニケーション能力」だと思っています(これには一般的な礼儀と一般常識の知識を含みます)

 つまり、「学力を上げれば、将来の選択肢が増える」というよりは、「学力を上げていくと、将来のための武が上がる」と考えているのです。

 私はドラクエ世代です。この感覚はドラクエとまったく同じです。歯が立たないボスに対して、レベルをいくつか上げてから戦うと勝てるようになるのです。攻撃力や防御力がそんなに上がるわけではないのに、HPやMPがそんなに増えてもいないのに勝ててしまうのです。それは、少し上がった攻撃力で1回あたりの敵に与えるダメージが増え、少し上がった防御力で1回あたりの敵から受けるダメージが減り、少し上がったHPで耐えることのできる攻撃回数が増え、少し上がったMPで唱えることのできる呪文の回数が増え。そうして高まった能力が相手を上回るから勝てるのです。

 お勉強もまったく同じです。今から受験まで、偏差値が1上がれば、その上昇は将来において敵を倒せる能力まで育つ可能性があるのです。

 だから、今志望校に届く力がついているとしても、受験のその日まで手を抜いた勉強をしてはいけないのです。そして受験が終わった後も、一息つけば再び経験地を積み上げ(お勉強をし)なければならないのです。

 というわけで、私は質問をしてきた生徒にこんなお話を投げかけた。というお話でした。
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