東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

学習塾の生徒を原則そろばんの生徒に限定している理由(わけ)

2022-10-28 14:35:20 | 学習・塾に関する中身
 瓢箪山教場では学習塾を並行して運営しているのですが、こちらの生徒は原則としてそろばん学習をしている(いた)生徒に限定しています。
 ありがたいことに、毎年必ず1件は塾のお問い合わせを頂戴するのですが、(申し訳ないなとおもいつつ)お断りをしています。ただ、・人数(席数)に余裕があって・在籍生徒全員が入塾に同意して・(成績に関係なく)生徒本人にじゅうぶん頑張る意志が合って・保護者の方も指導方針にご同意いただく。これらをすべて満たしたときには、当教場でそろばん学習をしていない生徒でもおうけすることがあります。

 とはいえ、原則として当教場でそろばん学習をしていない生徒は、塾指導をお断りしている訳なんですが、これについて私の考えをここに記しておきます

① 生徒との関係性を築くにはそれなりの年月がかかるから

 こどもというのは楽をしたいものです。これは保護者の方がどんなに一生懸命愛情を注いでお子様を育てていただいたとしても、そういうものです(もちろん程度の差はは大きくあります)。勉強を指導する側としては、様々な接し方をする中で、どうしても強く叱責する必要がある時が出てきます。このときに「ここまでは叱っても必ず前を向いてくれるはずだ」と、生徒を信用して叱る場面があります。これは言語化することは難しい感覚なのですが、、、。この「感覚」は長期間その生徒の成長を見守ってきたからこそできるものだと思っています。全員に必ずしも上手くいくわけではないのですが(これが私が未熟である証でもあるわけですが、、、)、この関係性が教室を巣立ったあとも折に触れて報告に来てくれる生徒の多さに表れているのかなと思っているわけです。学習塾で小学校の低学年、場合によっては小学校入学前から生徒との関係性があるというところは、そんなに多くないのではないかと思っています(なんなら高校生になっても:現に現在高3を2人見てます。そして大学生の卒論の添削もすることがありますしね)。このために遅くとも4年生の間にお預かりをさせていただきたいのです。

② そろばんで培う集中力や数の感覚は「紙だけ(タブレットなどを含む)」の学習で育てることが難しいから

 これはいわゆるプリント式のお教室を否定するものではありません。そろばんは「そろばん」という具象物を操作して計算しますし、そろばん式暗算はそろばんを脳内に浮かべて計算を行います。また、検定試験に合格するためにはあらかじめ決められた時間内に所定の正答率を超えなければなりません。こうした経験を積み上げることで@数に対する感覚」が育ち、「集中力が高まる」ことが期待されます。実際に珠算・暗算の合格級位と成績には強い相関関係があります。
 いわゆる「勉強」では育つことのない能力が、そろばん学習で伸びることが期待できるわけです。入学時は該当学年の計算が指折りでも難しかった生徒も、結構な割合で平均値を超える高校へ進学するまでに伸びてくれる。そんな生徒をたくさん見てきています。

③ 塾として、とにかく変則的な指導をしているから

 普段はそろばんの先生をしていますので、そろばん指導の後でしか塾指導ができません。試験期間中であっても早い時間から授業ができるわけではありません。入試前であってもそろばん行事があれば、特別な授業をできなくなるときもあります。それでも教え子がそれなりの成果を出してくれているのは、そろばん授業で培った「強い基礎的リテラシーがあるから」だと確信しています。レギュラー授業は週あたり4.5時間。これで五教科を指導して教え子たちはこうした成果をだしてくれています。こういうやり方をしている塾は日本全国を見ても稀かもしれません。

 というわけで、当教場では学習指導でお預かりする生徒はそろばん学習を当教場で頑張った生徒に限定したいというわけなんです。もしこのブログをお読みの保護者の皆様の中に、当教場に学習指導も預けたいとお考えのかたがおられましたら、できる限り3年生までに、遅くとも4年生の12月までにそろばん教室にご入学いただきますようお願いいたします!
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小学4年生でそろばん募集を止めさせていただく理由(わけ)

2022-10-27 15:50:25 | 日記
 そろばんの募集はどうして4年生で終わるのですか?

たまに質問としていただきます。これはあくまで私個人の考え方ですので、異論反論はたくさんあると思いますが、考え方の1つとして参考にしていただければ幸いです。

①30年前と今ではそろばんの立ち位置が違う

 30年前ならば、そろばんの3級以上は職業資格として充分な位置にありました。しかしながら時は流れ、現在ではそろばん1級といえども昔のような職業資格の位置にはないのが事実です。なので私はそろばんを「子どもたちの能力開発の教具」として利用しております。
 ところで、そろばんを教具として使うには5年生は少し遅いのではないか?と、私は考えます。頭の中で簡単な計算は答えが出てしまうので、そろばんの基本を身につける段階で先に出てしまった答えにそろばんを合わせるということをしてしまうのです。もちろん皆が皆というわけではありません。それでも時間をかける割に効果が出にくいと感じるので、そろばん学習を開始するリミットを4年生としている。というわけです。ただし、週3回のコースで学んでいただく場合は5年生でもお受けできる場合がありますので、ご相談いただければと思います。

②暗算スキルを身に付けてほしいから

 そろばん式暗算と言われるやり方は、脳内にそろばんを浮かべて(写像といいます)、その写像を動かすことで計算を行うものです。これはある程度早い時期に始めた方がいいとされています。私自身は行き過ぎた早期教育は良くないと考えておりますが、それでもそろばん式暗算については遅くとも小4までに開始するべきだと考えております。そのためにこの時期をリミットに設定しています。小5でも伸びないと決まっているわけではないので、回数を確保していただける場合はお受けしているということです。

③中学生になると時間の自由が利かなくなるから

 これが1番切実な問題です。私の教室でも小学5年生~中学3年生まで学習指導をしていますので中学生のリアルは感じています。6時間授業を受けて、クラブ活動を頑張ればもう結構疲れます。禍をきっかけに普及したタブレットは課題を出しやすいようで、明らかに禍の前と比べると課題の量は増えています。教科書の中身は増える一方、そして英語に総合プログラミングと取り組まねばいけない事柄も、ほんの20年前と比べるとはるかに多くなっています。
 こんな中で習い事の時間を捻出するのはなかなか難しいものです。当教室は学習塾を併設している関係で、多少は継続してそろばん学習に取り組みやすくはなっているものの、中学生になってそろばん学習を継続することには障壁が多いのが現実です。
 3級は最低取得してほしい。タイムリミットから逆算すると、週2回なら4年生が週3回なら5年生が限界というのが私の考え方です(そろばん以外も指導する私の教室だからです。そろばんのみを指導されるお教室だと、考え方はかなり異なると思います。

 私の教室は、「そろばん学習を通して基礎的リテラシーを身につける」ということをテーマにしています。これを実現するために、スタート時期にリミットを設けているというわけです。ただ、リミットの時期までにお預かりした生徒を全員確実に「私が思うところまで」伸ばせるわけではないこともまた事実です。

 秋の生徒募集はまだまだ行っております。秋からそろばん!はじめてみませんか?
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瓢箪山教場は4年生は年内で募集を終了します~秋の生徒募集のお知らせ~

2022-10-21 15:53:51 | そろばんに関する中身
関西珠算瓢箪山教場・石切教場では以下の通り秋の生徒募集を行っております。

瓢箪山教場←教室名をクリックで紹介ページへとびます

 ☆瓢箪山教場は年内で、定員に関わらず4年生の募集を終了します。

 ■月・水・金コース
 小学1年生以下(小学校未就学児を含む):15:20~16:20のクラス限定で6名まで
 小学2・3年生:合計3名
 小学4年生:3名

 ■火・木コース
 小学1年生以下は、こちらのコースでは原則として募集していません(詳細は教室紹介ページをご参照ください)
 小学2・4年生で合計3名まで(小学3年生はこちらのコースは定員です)

 ■両コース共通のお知らせ
 ・小学5年生以上は募集していません(引っ越し・他教室からの転塾の場合で入学をご希望の方はご相談ください。お受けできる場合がございます)
 ・学年ごとに定員を設けております。定員に達し次第その学年の募集を締め切ります
 ・瓢箪山教場は私立小学校に通学中の児童のご入学をお受けしておりません(指定クラスへの通学が、時間的に不可能なためです)

石切教場←教室名をクリックで紹介ページへとびます

 ■小学5年生以下で合計6名
  ※小学5年生は定員に関わらず年内で募集を締め切ります
  ※石切教場は、私立小学校の児童さんでも指定クラスでの通学が可能であればご入学いただけます

 両教場ともに、募集は完全に先着順です。入学に際しては必ず保護者同伴の体験授業(無料)を受けていただきます。この体験授業は指定クラスでなくても受けていただけます(検定試験前1週間は体験授業をお受けできないクラスがあります)

 ご希望の方がおられましたら、直接各教室までお問い合わせください。電話番号は各教場の紹介ページもございます

 瓢箪山教場:℡09089376458
 石 切教場:℡09087567452 
 

 
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〇〇な生徒は…という表現について想うこと

2022-10-21 15:53:41 | 日記
 SNSを見ていると、「〇〇できないこどもは成績が悪い」とか、「成績が悪い生徒は▲▲しがちだ」とか。中には「親が■■だから子供の成績が悪いんだ」なんて書き込みが目にとまることがあります。で、ほとんどの場合はその解決方法を示すこともなければ、ご自分がどのように接して改善しようとしているかを示すこともないわけです。

 で、そういう書き込みには同業者の方から評価が付くことが多いんです。これがちょっと不思議で仕方がないんですね。子供たちを教えるという仕事は、上手くいくことが稀な仕事だと思っています(←これは単純に私のスキルが不足しているのかもしれませんが、、、)

 私自身はそろばんの先生を本業に、小学校高学年と中学生には塾での指導を、高校生にはできる範囲での指導を。これを個人で行っている教室はそんなに多くはないのかな?なんて思います。関わっている子供たちの数の割には、経験値(経験則)はある程度あるのかもしれません。だからこそ、子供たちをお預かりして「この生徒は△△な風に見えるから□□な指導をしよう」などと、色眼鏡をかけて決めてかかることはしてはいけないと常々思っています。
 できることは、経験値として持っている引き出しから出してくるわけですが、手持ちの方法で上手くいかなければ新しい方法・やってみたことがない方法を模索します。懇談では「こういう点に問題を感じていて、こういう考え方をもとにこういう指導をしています」という風にお伝えすることが多いんです。胸を張って「上手くいっています!」とお話しできることは少ないものです。

 愚痴ることは簡単なんです。できない生徒の特徴をあげつらうことも容易いことです。しかし、その解決方法を模索し実行することは簡単なことではありません。それをわかった上でやり続けることに、子供たちをお預かりするこの仕事の本筋があると思っています。

 蔑むひまがあるならば、どうすればいいか考えることに時間を割けば?。手のかかる生徒に自分の時間を使いたくないならはっきりそう言えばいいのにね。と黒いものを飲み込みながら(あっ、言ってしまった、、、)今日も明日もガンバリマス!
 
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