東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

第201回日商検定試験終了

2014-06-27 13:52:10 | そろばんに関する中身
 今回は全体的に「普段の努力がそのまま結果に反映した」結果でした。

 指導する側が「大丈夫だろう」と思っていたのに惜しくも不合格になってしまった生徒は、瓢箪山で2名、石切で1名。「頑張ってくれたから、合格してほしいな、届くかは微妙だけど」というラインで、惜しくも届かずに不合格の生徒は瓢箪山で1名、石切で2名。
 「受かるはずがない」と思っていたのに、合格してしまった生徒は瓢箪山で1名だけでした。

 今回、不合格になった生徒で、上記「惜しい!」生徒以外に当てはまる共通の特徴は「指導を聞き入れない」ということです。指導者の指示や指摘を素直に聞き入れないんですね。
 
 「学ぶ」という言葉は「真似ぶ」という言葉が語源という説があります(諸説ありますので、正しいとはいいません)。この説を元にして考えるならば、技能を習得する、お勉強をするときに、指導者の指導ををまずは「きちんと真似る」ということがすごく重要だと思います。正しいやり方、正しい知識をもって練習や学習に励むこと。これは本当に大事なことだと思います。
 自己流のフォ-ムは、きちんとした技量や知識が身についてから模索するべきです。一番わかりやすいのは書道でしょうね。そろばんの先生の中には、書道も達者な方がおられます。その先生方が口をそろえて仰るのは「基本がきちんとできていないまま、字を崩すとみるに堪えない字になる」ということなんですね。
 まずは正しいことをきちんと真似をすること。ただね、正しいやり方ってたいてい「めんどくさい」んですよね。でもその修得過程で、物事の本質を身に付けておくんですよね。

 今回の検定試験で自己流で失敗した人は、ぜひとも「今一度謙虚な姿勢で指導を聞き入れる」ことができるようになってほしいと思います。そしてこのことは「学習」にも通じます。くれごれも自己流にこだわって物事の本質を見極めることができないような、無駄な時間の使い方はしないでほしいと思います。

 次回検定試験は10月です。それまでに修正しましょう!
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100点を取ることは勉強だけのことではありませんよ  というお話

2014-06-21 00:54:56 | 日記
 瓢箪山教場では、火・木コースのみ漢字指導を実施していません。それは授業回数の都合です。漢字指導を入れるには週当たり2回の授業ではどうしても本業のそろばん指導がおろそかになるという理由です。

 とはいえ、都道府県・県庁所在地の漢字チャレンジでは漢字指導の代わりにここぞと満点を取るまで繰り返しやらせます。そしてこの指導の過程で気づいたことがあります。

 「100点を取るまで練習する」という指導が、小学校の現場できちんと指導されていないということなんです。もちろんきちんと指導されている先生はたくさんおられます。でもその大半は「再テストをして、合格するまで居残り指導する」という形が多いように感じています。

 私がこだわりたいのは「一発で100点を取ること」なんです。これはできるまで家庭学習で練習するという過程を経て初めて達成されるものです。そしてそのやり方は実にシンプルです

 ① 自分で漢字テストを実施する
 ② 採点し、間違いを見つける
 ③ その間違えた問題について、正しい漢字を練習する。

 ここまでは、結構たくさんの生徒ができています。そしてこのあとが肝心なんですが、この次のステップを実施していない生徒が実に多いんです。

 ④ もう一度テストを最初からやってみて、100点を取れるか確認する。
 ⑤ ひとつでも間違えれば③⇒④の過程を繰り返します。

 この④⇒⑤のサイクルこそ学習の真骨頂です。できるまでやること。これは中学以降の学習の基礎基本です。わたしはこれを「わからないところをつぶしていく作業」と呼んでいます。

 そしてこのことは実は小学校の授業中にたくさんでてきます。たとえば「逆上がり」を例にとってみましょう。

 まず逆上がりが初見でいきなりできる小学2年生はなかなかいません。できない場合は何度も何度も練習するでしょう。そしてできるお友達にやって見せてもらいます。この行為は漢字学習で言えば「お手本をなぞる」という学習に等しいでしょう。
 そして、逆上がりの練習を繰り返すと、やがてなんとか一度目の成功を達成します。これが漢字学習の場合は、とりあえず間違えた感じをやり直した状態と言えるでしょう。
 逆上がりの場合は、このあとできたりできなかったりの状態を繰り返して、「コツ」をつかんだ瞬間に、何度やっても「できる」状態がやってきます。これが漢字学習における「自力で100点」の状態だと言えます。

 つまり「できるまでやり遂げる」経験の完成です。そしてこのような達成感を獲得する経験は、リコーダー、跳び箱、縄跳び、図工での版画や粘土細工、家庭科調理実習、理科の観察など、あらゆる場面ででてきます。そして「練習を積んだ末にできた」という成功体験が、できるまでやるという学習習慣を導くのです。が、子供たちは「成功体験」を学習に応用する術を身に付けていないようです。

 これは、教師の側が子供たちに伝えてやらねばならにと感じました。いや、痛感しました。「言わなくても、成功体験の積み上げの中から、子供たちが自力で獲得していくだろう」という甘い期待は、ほんの一部の子供たちにしか通用しない幻想であると感じています。

 その原因は週休二日の定着や、ゆとり教育、デジタル機器の生活への浸透など列挙すればキリがありません。しかしながらそんな環境をいくら嘆いても、子供たちの力は育ちません。

 というわけで、この木曜日・金曜日と生徒たちには上記のお話をしてみました。「練習をして100点を取る気持ちよさ」たくさん体感して、学習習慣の確立へとつなげていきたいと思っています。

 もちろん私は「お子様の人生の一部をお預かりしている」という気持ちでお子様に接しています。この夏休み。幼稚園年長さん~小学3年生のお子様をお持ちの保護者の皆様には、ぜひ私の教室の本気をぜひとも感じていただきたいと思います。
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中学の定期試験が終わって

2014-06-11 11:13:35 | 学習・塾に関する中身
 まず一言「自分自身で勉強する気はどうすれば養えるのか?」

 そろばんの実力で言えば、1級合格者がどうかで明確に成績が分かれてしまいました。1級合格者の今回の5教科の平均点は、学年も学校もまぜこぜにぢても、420点越え。1級未取得の場合は、3級以上取得1級取得未満の生徒のまぜこぜ平均が約380点。3級取得未満の生徒のまぜこぜ平均点が約320点。(それでも全体の平均は上回っていますが)。
 
 今回の1級合格の中学生は、全員受験前の練習を「できるまでする」タイプでした。勉強も同じ!。単語や漢字が書けるようになるまで繰り返し練習する。間違えた問題は回答を見ないで自力で解けるまで繰り返す。これができる生徒がほとんどでした。

 でも1級合格者でたったひとり大きく平均点に届かなかった生徒がいました「どうして勉強していいかわからんかった…」。もうがっかりです。違うんですよね。「どうして勉強していいかわからない」のではなくて、前にも書きましたが「どうやってぐうたら楽して、適当にやってもいい点数を取ることができるのか」が分からないだけなんですよね。

 今まで、1級合格で能力が大きく変わると信じていましたが、その能力の変化に「しっかりと気づかせる指導も必要な生徒がいる」こともまた痛感できました。

 たくさんの1級合格者を輩出された先生が「1級を合格してやっと、人生の入り口に生徒が立ってくれたと思うべき。そこでそろばんを辞める生徒は、その後の伸びに大した期待はできないよ。だってその努力を元にして様々に応用できることを学ぶ術を自分から捨てているんだから」と仰っていたことを思い出しました。

 「1級合格後が、そろばんのスタート」はちょっと言い過ぎだとしても、1級合格の経験を生かすことを伝え続けていくこと。これもまた指導者の課題なんだと心を新たに指導していきます。

 そして、点数が伸びない原因は「できるまでやる」という経験の不足。もっと言えば「できる」という状態が分かっていないということが分かりました。これも経験させていくことが全員に必要なんだんと感じた結果でした。

 そろばんと勉強。相性はいいはずなんです。指導者がこんなにも不満を感じていても、珠算学習者の平均点が、全体の平均点は上回っているんですからね。
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検定試験結果から見る学力の伸ばし方

2014-06-06 14:24:50 | 日記
 今回はほぼ順当な結果に終わりました。不合格の生徒の中には2名「惜しい、頑張ったのになあ」と感じられる場合もありますが、今回はかなり普段の取り組みがそのまま結果につながったように思います。

 さて、普段の取り組みとは何か?。ズバリ「宿題への意識と怠け心」ですね。

 そろばん教室の宿題はすごく単純です。珠算式暗算の練習(1日当たり10分かかりません)と、わりざんのあまり計算の練習(1日当たり10分が最高です。練習すればタイムはどんどん縮みます)。

 この宿題をするにあたって、効果が出ないことがあります。その場合は次の二つのうちどちらかに当てはまります。

① さぼる

 当たり前ですが、さぼれば実力は絶対に伸びません。これはやったりやらなかったりという中途半端も含みます。これには説明の必要はありませんよね。当然練習量が少なければ、伸びも悪いわけです。

② やることはやるが、やりっぱなし。

 実はこれが一番たちが悪いんです。例えばペケの問題をやり直ししない。これは間違いのパターンを矯正するチャンスを自分から捨てているわけですから、伸びが悪いのは当たり前。
 できるまで真剣にやらないパターンもあります。とにかくこなすだけ。上手になりたい・出来るようになりたい・早くなりたい…。という意識が薄い生徒はやはり伸びが悪いんです。

 で、ここまで読んでいただいたみなさんは、この二つって何かと共通すると思いませんか?。 そう、学力です。学力が伸びない生徒はこのどちらかに学習態度が当てはまっているんです。断言できます。

 試験前のワークを前日に仕上げる⇒そりゃ弱点の強化をする時間がないですから、結果が出るわけがありません。
 やり直しをせずに間違いを赤で書いて終わり⇒根本的に理解していないわけですから、テストで類題が出ても解けません。
 なんとなくわかっているからと、先に回答を見てしまう⇒自力で解いていないから実力にならないわけですよね。
 書いて覚えずに、見て(読んで)覚える⇒出来るようになりたい気持ちがあるなら、めんどくさいことから逃げたりはしません。

 ねっ!。そろばんと学力の伸ばし方は本当に共通する部分が多いんですよ。それはね、どちらも「努力は結果を裏切らない」という側面を持っているからです。まずは目の前のそろばんをはじめとした習い事・課題に全力投球してください。そうすれば、自分自身が鍛えられて、他の方面にも絶対にいい傾向が表れてきます。そしてそのことは卒業生が続々と証明しています。

 さあ、次は日商検定でう。中高生は試験が近く大変かもしれませんが、何とか少しずつ練習を積み上げてください。小学生はとにかく全力で!!さあ、全員合格目指して頑張りましょう!!
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