東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

2016年、1年間の指導を通して感じたこと~学習編~

2016-12-31 00:09:34 | 学習・塾に関する中身
 今日の自習・補充開放を持って、2016年の全ての授業が終了しました。

 今年は、開塾以来初めて、中学生全員が学年平均点を超えるという快挙を成し遂げてくれました。

 私の本分はそろばんの先生です。だから、学習指導は外部募集をしていません。もちろん入塾テストもありません。そろばんの生徒で、私の元での学習指導を希望された場合は、先着順でお受けします(教室の狭さと私の能力の問題です)

 昔は、外部の生徒を募集していた時期もありました。しかしながら、信頼関係を築くことの難しさを痛感し、今の形に落ち着きました。

 私が生徒に求めることは「自分自身と向き合うこと」につきます。めんどくさいことから逃げたい自分にいかにして打ち勝つか。人間の永遠のテーマなのかもしれません。
 
 私の学習指導は高いレベルは求めていません。基礎基本をきちんとこなすこと。言葉の意味をきちんと理解すること。わからない状態を気持ち悪いと想うこと。

 学習指導は、週2回・1回2時間で5教科の指導をします。だから、単純に応用問題まで授業中には手が届きません。そのうえ、授業内容は基礎~標準レベルの指導です。宿題にいたっては、はたぶんこの近辺で最低レベルの量ではないでしょうか。

 他の学習塾の方が見たら「最悪な塾」とレッテルを貼られてしまうと思います。それでも、生徒たちはなかなかに良い結果を出してくれつつあります。今年自己ベストを出した生徒が何人もいます。

 私の学習指導の宿題が少ないのは、宿題はこちらが指導したことが理解できているかの確認であって、生徒たちを縛るものではないという考えに基づいています。たとえば、ものすごい宿題をだしたとして、そのうちの5割が、問題を見ただけで分かるレベルのものであれば、(全く無駄とは言いませんが)その5割にかけた時間はもったいないと思うのです。

 それよりも、自分が苦手と自分で分かっていて、その弱点補強に時間を使いたいのであれば、そのための時間を確保させてあげたいのです。また、宿題を出しすぎることで、学校提出物の勉強が手抜きになることもまた避けたいのです。

 試験2週間前くらいから、提出物を習ったところまですませ、苦手教科のプリントをコピーしてと、自分自身で時間を考えて使えるようになってきた生徒が増えてきました。これがこなせる生徒は例外なく学年平均を大きく上回っています。私は試験前になれば、自分が教えておきたいことを中心に教え、生徒たちの理解の穴をふさぐことに全力を注げるようになってきました。

 私が想う勉強の形を、少しずつ体現できる生徒が出てきたというわけです。そしてそれが一応の結果を出し始めていることに手ごたえを感じた1年でした。



 ~ここからは独り言です(愚痴ともいいます)~ 生暖かい目でふわっと読んでください。

 私は「無駄な勉強をさせることが大嫌い」です。たとえば、圧倒的な量の宿題を出して、それを理解するまでこなしてくれれば、誰でも成績は上がります。そこまで生徒を鍛えていく塾さんももちろんあります。その位置までついてくるように指導し続けるのであれば、それはそれで素晴らしいと思います。(これは本当に体力と精神力が必要です。さらには指導する側に、生徒自信を信じきる心もまた必要です。これが出来る先生がいる塾は、本当に尊敬します。私の知る限りは、塾では1人しかいません。 でもね、中には中学1年生の今ごろには、もう学習習慣が当塾の指導についてくるには手遅れ状態ですなんて公言する指導者もいたりするから、学習塾って怖いですね。)
 プリントや課題を大量に与えてやらせるだけであれば、別に塾でなくてもできるんですよ。特に過去問なんて、クラブの先輩にでもコピーさせてもらえば誰でも手にはいりますからね。
 さらに言えば、塾内で定期テストの模擬問題を作成して演習する塾さんもありますね。前述の塾さんよりは(自作している分)ましですが、生徒自身が重要度の順位を判断できなくなる恐れがあって私は怖いんですよね。結果さえ出せばいいという姿勢は、子供たちに大人として伝えなければいけない大切な何かが抜け落ちていると感じてしまい、怖くてそんな指導は出来ません。
 もちろん、「成績の数値(偏差値)を上げること」が、塾の至上命題ですから、「結果さえ出せばいい」とお考えが一致される場合はなんの問題もないと思いますよ。ただ、私は以前のエントリーにも書きましたが、「教師」として子供たちの前に立ちたいので、この考え方とは相容れないというお話です。

 私は来年も、今の考え方をブレることなく持ち続けて、生徒たちの指導にあたりたいと思います。

 最後になりましたが、大切なお子様を当教室にお預けいただいている保護者の皆様には、本当に感謝申し上げます。来年も全力でお子様の指導にあたりますので、よろしくお願い申し上げます。

 皆様にとりまして、来る年がよき年でありますようご祈念申し上げます。

 
 
 
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2016年、1年間の指導を通して感じたこと~珠算編~

2016-12-29 00:33:01 | そろばんに関する中身
 当教場は、今年の12月1日で創立16周年を迎え17年目に突入しました。ご支持いただきました保護者の皆様、そして私の教室と私にご支持いただきましたすべての皆様に深く御礼申し上げます。

 今年は、開設以来初めて、10名を超える1年生の生徒の皆さんにご入学いただきました。現在通学中の生徒の兄弟・姉妹さんや、お知り合いの方。さらにはブログを見てご入学いただいた方まで、本当にたくさんのご縁をいただきました。

 さて、1年生を指導していて感じるのは、指導を本当に素直に聞いてくれるということです。指導したことを指導したとおりにこなしてくれます。今更ながら、私の指導がこれからの生徒たちの学習習慣や生活習慣の基礎を作る上で一部を担っていると改めて感じました。

 今、私がこころがけていること。それは「ダメなものはダメ!」と言える先生であること。そしてそのダメな理由を学年に応じた言葉できちんと伝えること(頭ごなしには否定をしないこと)。できたことをきちんと認めて褒めること。そして、子供たちの本気に火をつけるしかけを、個性に応じてたくさん作ることです。

 そして、最近は子供たちとのコミニュケーションも大切な授業の一つとして考えて実践しています。そろばんだけができたって、仕方がない。そろばんもできる人間に成長してほしい。そのために、そろばんの指導を軸として、その指導に込められた意味もまた、授業中の会話を通して伝えるようにしています。

 最近は、ずいぶんと宿題のさぼりが少なくなってきたと思います。相変わらずいかにしてサボるかに全力を注いでいる生徒がいないわけではないですよ。どもその人数は確実に減っていると思います。

 去年、伸びない生徒についてこんな風に書きました。

 >では伸びない生徒はと考えたときに、とにかく褒める要素がないんですね。つきつめると「行動にメリハリがない」んですね。行かされてるから来てるという状態になっているように思います。

 今年はこの状態になる前に、とにかく褒める要素をこちらから作るようにすればいいんだと、とにかく小さいことでもきちんと拾い上げて褒めるようにしました。今年はそんな小さな私の変化が良い方向へと向かい始めていると手ごたえは感じています。

 あとは来年のこの場で、具体的な変化の事例を挙げられるようになっていればいいなと思っています。

 去年の目標だった「すべての生徒が変わり始める」は残念ながら未達成でしたが、変わり始めた生徒の数は増えていると胸を張っては言えます。あとはこの流れを、私がお預かりした生徒全員に持っていくこと。これが来年の目標ですね。頑張ります!
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冬休みに入ってから

2016-12-27 08:38:57 | 日記
 閲覧記事数が、訪問者数に比して大幅に多くなっています。

 一人の方が、たくさんの記事を読んでいただいているということのようです。

 自分自身でもときどき過去の記事は読み返しますが、「まあまあええこと書いてるな」という、自画自賛になりました。

 ということは、自分の考え方がブレてはいないのでしょうね。

 教える側としてずっと考えていること。それは「どうすれば生徒たちが伸びていくか?」 この1点に尽きます。

 そろばんの先生ではありますが、そろばんを通して伝えたいこと。それは「学力の向上」・「自分で自分のことを決定できる力の醸成」

 この2点に絞られます。この2点を通して生徒たちを伸ばしていきたいのです。

 今のところ、そろばんでお預かりし、小学生の間に私の指導をある程度受け入れてくれた生徒は、その後の様子も概ね良好です。

 おまけで学習指導もしていますが、そちらの成績もまあまあ良好だと思います。今までは5教科合計が400点を超えて伸びた生徒は、進学塾への転塾を勧めていましたが、現3年生から私でよければと、きちんと保護者の皆様とお話をさせていただいて、ご希望をいただけばそのままお預かりしています。

 そろばん指導を、小学生の間に行わせていただくことで、基本的な学習習慣を築いていけることは大きいと、生徒たちを指導していて痛感します。

 これまでも、これからも。考え方がブレないように、生徒たちに真剣に向き合っていきたいと思います。
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人という字は… 金八先生世代には分かる言い回しですよね

2016-12-22 11:58:21 | 学習・塾に関する中身
 「人という字は、人と人が支えあってできています。人は一人では生きていけないのです。」

 だったかな。そんな感じで語っていたと記憶しています。先生という仕事は責任重大です。生徒の人生を左右することが大変多いと思います。

 私自身も、中学2年生のときの担任の先生に、先生という仕事の素晴らしさを背中で語ってもらい、進路希望を確信しました。

 今、そろばんの先生は17年目に突入しました。バイト講師時代も含めると、塾の先生としては19年目になります。

 教え子もずいぶんと成長しました。もう立派な社会人もたくさんいます。

 そんな中で、20歳を過ぎてようやく自分の将来のビジョンを描き始めた生徒(成人なんですけどね。親はいくつになってもこどもはこどもでしょ。先生はいくつになっても生徒は生徒なんですよね)がいます。

 ずっと細く長くかかわってきたその生徒は、いまでも自分の人生にもやもやとしたものを抱えているようです。

 そんな生徒にかけた言葉は「先生はいつでもここにいます。あなたの味方がここに一人いることは信じてね」

 私は、自分の人生を自分で考えることができることを究極の目標に据えています。でも、困った時や道に迷ったときに、訪ねてきてもらえる存在でもありたいし、そんな信頼関係を生徒たちと築いていきたいと思います。

 お勉強面では、正直に言えば大学入試レベルを指導できるのは、現代文と地学くらいです。でも、何かお話をしたいと思った時に相談に来てもらうことは、いつでもできる先生でいたいと思います。

 独り立ちは早くしてほしいけど、頼ってこられると放ってはおけない。矛盾しているけれど、私の素直な心境です。

 今の私という存在は、関わってきたすべての生徒たちと、預けていただいた保護者の皆様、そして私を指導していただいたすべての先生方、出会いをいただいたすべての方々のおかげです。

 だから私は今度は受けたすべての御恩を、これまで関わったすべての方々に、そしてこれから関わるであろうすべての方々にお返ししていくつもりです。

 森本という字は木が四つもあります。一本では心もとないけれど、四本もあればなんとかなるでしょう。なんてことを取り留めもなく考えた今日この頃でしたとさ。
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中学進学を控える6年生

2016-12-16 12:11:46 | 学習・塾に関する中身
 が、最近は中学生活に対する期待と不安を話しかけてきます。

 一番心配しているのは「お勉強が難しくなる」ということについてです。

 基本的には、そろばんの生徒に関してはそこまで心配していません。その根拠を用いて生徒には説明しています

 「たとえば、漢字のテストはどうしたら合格になる? 都道府県チャレンジはどうやって頑張った? 夏休みの暗誦は? ぜんぶ中学生になるときに必要なお勉強の仕方につながるようにしてあるよ。分からないところは、できるようになるまで繰り返し挑戦する。すべてのお勉強の基本ですよ」

 そろばん教室ではありますが、そろばん以外にもこうした指導を行っています。検定試験の受験前練習はもちろん、こうした学習イベントを通してできるようになるための方策を伝えているんです。
 そしてわりざんマスターや暗算の宿題を通して学習習慣の確立を目指しています。

 お勉強ができるようになることに、お手軽な方法はありません。過去問をこなして効率の良い勉強ができるようになればいいとは思いません。小学校時代を通してそろばん教室で学んだ物事に取り組む姿勢を、中学生活の中でいかんなく発揮してほしいと思います。

 
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