東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

夏休みチャレンジについて

2012-08-29 01:27:28 | 夏休みチャレンジについて
 月曜日・火曜日で通知表をお渡ししています。この中に毎月「珠算の窓」(関西珠算連盟新聞)と「教場ニュース」(当教室の塾報)を同封しております。
 この中で、今年の夏休みチャレンジ(古文・銘文の暗誦課題)を全員に課すことをお知らせいしています。できない場合は居残りさせてでもクリアしていただきます。
 ここで改めてこのチャレンジの意義をお知らせしておきます。

 ★脳みそを鍛える

 脳の発達には適度の負荷(荷重を加えること。ここでは少ししんどいレベルの学習課題を与えること)が必要であることは、脳科学の研究から証明されています。また暗誦することが豊かな基礎学力を育てることは、日本人の先達の方々が寺子屋から綿々と証明してくださっています。暗誦することはとてもしんどいことなのですが、これが「そろばんが育てている能力」と大いに関係しています。
 そろばんの暗算「珠算式暗算」は、脳裏にそろばんの映像を浮かべて行います。この映像を浮かべることが暗誦にも応用できるのです。つまり「暗誦の文面が印刷されている紙」を繰り返し声に出して読むことで、その紙自体が「映像」として脳裏に焼き付けられるのです。
 実際に子供たちが暗誦している場面で詰まってしまったとき、真っ白な紙で「今このあたり」と指をさすと、それだけで思い出して続きを言い出す。ということがよくあります。これは脳裏に暗誦する文面が「映像」として入っていることの証明です。
 これができるようになっていけば、「暗記」の強い武器になっていきます。脳みその基礎体力が向上するという感じですね。ちなみに、去年までは6年生の「日本国憲法前文」は強制ではありませんでしたが、今まで夏休み中に(ここ重要です!)クリアした生徒は、その後の中学の学習において、(私の把握する限りですが)平均点をクリアしている生徒が9割を超えます。
 中には、このチャレンジをきっかけに忘れ物がピタッとなくなった生徒もいます。脳みそが一つ上のステージに上がるんでしょうか?ちなみに、暗誦が上手になると、暗算も伸びていく傾向があります。

 ★やり遂げる・成功体験を積み上げる

 この「夏休みチャレンジ」に限らず、私が子供たちに求める課題は、しんどいものが多いです。それは、苦しいことを乗り越えた成功体験の先にある「自身を身に付けた自分」に出会ってほしいという想いがその根底にあるのです。
 大人になって、責任ある地位につくと、めんどくさいことだらけですよね?。そんなしんどさを乗り越えていく素地は、絶対に幼少期の体験だと思います。その成功体験が少なすぎると、挫折を味わった時に乗り越えられずドロップアウトしていくのではないでしょうか?
 私がせっかく出会った子供たちには、そんな経験はしてほしくありません!。疎ましがられようと、泣かれようと、「芯の強さ」を身に付けてほしいんです。

 だからお願いです。どうかご家庭では怒らないでください。暖かい気持ちで

「やればできるよ」とお子様の背中を押してください!!


 できるまで私も頑張ります。最後までやり抜かせます。だからご家庭でもあきらめないでください。必ずできるはずです。

うるさい、めんどくさい先生だと思いますが、どうかご理解とご協力をよろしくお願いいたします。



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今日は暑い夏の日の熱い練習会でした

2012-08-27 00:53:40 | そろばんに関する中身
 今日は、私たちの教室が加盟している東大阪珠算協会が主催する「夏の交流練習会」が行われました。今年で8回目となったこの練習会は、一定レベル以上(3級合格レベル以上)の生徒を対象に、技量をレベルアップすることが目的になっています。


(練習風景です)

 朝の9時半~スタートして、読み上げ算・読み上げ暗算・競技練習と盛りだくさんの内容を、ほとんど休憩なしで突っ走ります。ちょっとしんどいかな?と思いましたが、みんなの頑張りはとてもすごく、こちらが負けそうなほどです。

 資料に問題の準備と丸2日かかったんですが、あっという間に終わってしまいました。


(練習後のお楽しみ競技:ポイントゲットゲームです)


 私たちの教室からも11名が参加しました。3年生の4名はしんどそうな顔もしましたが、最後まで真剣そのもの!(もちろんほかのみなさんも真剣でしたが、3年生で最後まで集中力が途切れなかったのはすごかったと思います)

 これだけの練習をこなしたんですから、明日からは一つ上の能力が花ひらいているかもしれませんね。

 これで、今年の夏休みの行事は、教室単独のものも、外部参加のものもすべて終了しました。明日からは通常の授業にもどります。今日はゆっくり寝ることにします。お先におやすみなさい・・・。
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そろばんの夏休みが終わって

2012-08-24 23:53:59 | そろばんに関する中身
 そろばんの夏休みが終わって1週間がたちました。

 例年、休み明けの授業では、特に初歩の生徒がわからなくなっていることが多いんですが、今年は少なかったように感じます。そしてそうした生徒には共通点がありました。

その1 夏休みチャレンジ(各学年ごとに出している、古文。銘文の暗誦課題)をクリアしているか、挑戦中であること

その2 毎日の課題であるわりざんマスター(余りのある割り算を休むことなく毎日こなすという課題)をさぼっていないということ

その3 学校の夏休みの宿題はほぼすべて終わっているということ

 こうやって書いてみると、毎日の積み重ねがきちんとできている生徒は、そろばんも学力も伸びていく。という当たり前のことが改めて浮き彫りになりました。

 「そろばんだけできたって、計算がはやくなるだけでしょ」とか、「そろばんは直接的には学力には寄与しない」なんて考えている保護者の皆様には、ぜひ見ていただきたい子供たちの伸びです。
 そして「そろばんと勉強はあんまり関係ない」と思っている子供たちも、自分の伸びに驚いている節があります。

 子供たちの能力の伸びは、私たち指導者が引き出すのではありません。あくまでもそのきっかけを与え、そして手助けをしているにすぎません。最終的には、ご家庭のご協力が絶対に必要になります。
 こどもたちは、どんな小さな山でも超えたときに認めてもらえると、自然と次へ向かう活力があふれでてくるものです。そしてその「認め」は、私たちではなくご家庭でしていただくものに勝るものはありません。

 今日、6年生とお話をするなかで、うれしいことを聞きました。6年生の夏休みチャレンジは「日本格憲法前文」なんです。これをつまることなく一発でクリアした生徒に「家で褒められた?」と聞くと、「うん、お母さん泣きそうになっとった!」ですって!!
なんてすばらしい褒め方なんでしょうか!。体全体でうれしさを表現していただきました。この言葉をしゃべるときの、本人のドヤ顔は、素晴らしいものでした。子供たちの自信や・前に進む力はこうして育つんだと改めて確信しました。

 気楽に、省エネでお子様を伸ばす方法なんてない!。私はこう考えています。しんどくても、泥臭くても目の前のことから一歩ずつ前に進む。今の教育にはそんな昭和の臭いが必要なのかもしれませんね。
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教室の珍プレー

2012-08-23 01:09:19 | そろばんに関する中身
 毎日の授業の中で、子供たちの珍プレーがよく起こります。最近の珍プレーをいくつかご紹介しましょう。

★ 中学3年生の魂の一言

 せんせ~、緑色って何色?

★ 小学3年生の毎日から一言

 教室へ入ってきてのごあいさつ

 
おかあさん、ただいま~

(え~と、ここはおうちじゃないし、そもそも先生男やし…)


★ 小学1年生のかわいい一言

 先生「今日は、雲が出て帰るまでに雨がふるかもしれないね」

 生徒
「うん。お日様がはずかしいみたい」
←かわいい~

★ 中学1年生の「いつまで小学生?」な一言

 せんせ~、算数わからへんから教えて~
(あの~、中学から数学にかわってますけど…)

★ 授業が終わって返る際の、「あ~終わった」と心から思った6年生の一言

 せんせ~。  おやすみ~
(教室で寝ますか?疲れたんやね~)

 いろいろな珍プレーが起こるもんです。こうして教室が笑いに包まれると、教えるほうも楽しいものですね。
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高校野球とオリンピックを見て

2012-08-19 22:13:23 | 日記
 何度も登場していますが、教え子の真鍋毅くんが、甲子園出場を果たしました。初戦はみごと突破しましたが、2戦目で日本一への挑戦は終わりを告げました。5点ものビハインドを負いながら、終始笑顔で最後まで甲子園を楽しんでいたその姿は素晴らしいものでした。
 試合終了後、スタンド前であいさつをするチームメンバーを見て、涙を禁じ得ませんでした。精一杯の努力を積み上げてきた彼らには、どんな結果でも(少しもないといえば嘘になるかもしれませんが)悔いなく受け入れることができたのかもしれません。

 オリンピックも閉幕しました。日本は歴代最多の38個のメダルをとったそうです。世界の強豪を相手に互角以上に戦う日本人の姿も、やはり素晴らしいものだと思います。にわかファンの増大に、苦笑いするアスリートの方々を見ていて、そしてこの夏、初めて甲子園球場まで応援に行って、現場で応援する同校の高校生の姿を見て、想うことがあります。

 真鍋君も、オリンピックに出場した方々も、私のような一般人には到底想像もつかない苦しい練習の毎日を乗り越えてきたはずです。でもその苦しさは見せないで、応援してくださったみなさんに全力で答えようとされます。「みなさんの応援のおかげです」と。もちろん、支える皆さんがいなければ、たった一人で出せる結果ではありません。でも一番頑張ったのは当の本人ではないですか?

 翻って自分自身を見てみると、簡単に「お疲れ様」とか「おめでとう!」と言っていいのかと少々疑問に思うんです。私はそろばんの先生として、常日頃生徒たちに「努力は自分にウソをつかない」と言い続けています。そしてそのことを、真鍋君やアスリートの皆さんは証明してくださいました。でも、どれほどの努力をしてきたのかは私たちにはあまり見えていません。
 特にオリンピック選手のみなさんは、「みなさんの応援のおかげです」なんて言わずに、「自分がこれだけ努力したんだ」ということを、われわれに示してくれてもいいんじゃないかなと思うんです。そうすることで、たとえばアスリートを目指す子供たちはオリンピックに出場することは、並大抵の努力ではないということが実感としてわかるんだと思います。

 苦しいことを乗り越えて何かを勝ち取った方は、その苦しさを次の世代に伝える、そして乗り越えた向こう側にある素晴らしい何かを語り続けてほしいと思うんです。

 私は、塾にも行かず、大学院まで勉強し、修士教員免許状を取得しました。その過程で経験したことを時折子供たちに伝えています。次の世代の子供たちが、今の大人のように、「責任逃れをして自分だけがよければいい」と。そういう大人になってほしくはないんです。努力してきた人間は、そんなこと簡単にできないはずです。
 
 努力の果てにある栄光がきちんと見えるスポーツの祭典は、子供たちに努力の尊さを理解してもらう絶好の機会です。今、目の前にいる子供たちに、胸を張れる先輩たちの成果をきちんとわかりやすく伝えていきたい!。そう思った夏の一日でした。
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