東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

塾指導について②

2019-07-29 00:08:19 | 学習・塾に関する中身
 一般的には学校の外でお勉強を指導する機関は「塾」という範疇に入るんだと思います。なのであえて「塾」指導としていますが、私の感覚は「学習」指導なんですよね。そしてもっといえば「指導」なんですよね。

 今、国はもちろんのこといろんな学習機関で「教えすぎ」ているんだと常々思っています。日本という国は長い間「鎖国」をしていました(最近このよび方は正しくないという論もありますが、この方が通りがいいのでこう書きますね)。鎖国が終わってすぐの頃と比べると、文明は恐ろしく進歩しました。しかしながら思うのです。人間の能力はそこまで進化しているのでしょうか?我々大人が子供だったときの子供と、今の子供を比べてみるとどうでしょう?恐らく進化はしていないと言っても過言ではないかと思います。
 私の好きな歌にビートたけしさんの「嘲笑」があります。1部引用しますね

 『ぼくらがむかしみたほしと ぼくらがいまみるほしと なんにもかわりがない それがうれしい』

 人間が生を受けその命が尽きるまで精々頑張って100年です。そのくらいの長さでは自然はほとんど変化しません。地球は誕生してから46億年が経過しているといわれます。なんと人間の命の期間の短いことか。

 そんな短い時間の中で、子供たちにたくさんのことをさせすぎていると思うのです。小学校の授業を見ても私が子供の頃と比べると「総合」「英語」「プログラミング」「道徳(教科化されましたね)」が増えました。土曜日の「半ドン」はなくなりました。じゃあこの授業時数はどうやって確保するのか?これまでの授業を削っているわけですよね。

 さらに高校・大学入試では「英語4技能」が求められます。4技能とは「読む・書く・聞く・話す」です。「英語で」ですよ。日本語ですら満足に論理的な思考ができていないにも関わらず「英語4技能」を求めるわけです。頭がおかしいとしか思えません。子供たちに求めることは増える一方です。あのね、こうした教育行政を決定しているお偉いさんは子供の頃にぜーんぶ完璧にできたんですよね?恐らくできている人はほんの一握りだと思います。

 私は今の教育には「引き算」をする勇気が不可欠だと思っています。そして「引き算」してはいけに領域もまたあると思っています。「引き算」してはいけない部分。それは「基礎的リテラシー」だと考えています。いわゆる「読み・書き・そろばん」ですよね。もちろん今の時代に合わせたものでなくてはいけません。旧字体で書けとか、電子辞書は使うなとか。そういうことではありませんが、基礎的リテラシーを身につけることは絶対に削ってはいけないと考えています。
 「引き算」してもいいことは何か?たとえば大量の課題であったり過去問題演習であったり理科や社会を丸暗記することであったりと、いわゆる「考える機会を奪う教育」です。そして基礎的リテラシーが身についてから学ぶほうがいいものは全部引き算してしまえばいいとも思っています。小学校から英語はいらないし、プログラミングは日本語で論理的な文章が書けてからでいいと思っています。

 そういうわけで、私は学習指導として「基礎的リテラシーを徹底する」ことを最重要に考えて指導しています。その結果は「そろばん学習者の進学先」を見ていただければと思います。ま、教え子は本当によく頑張って自分の進路を自分の力で手繰り寄せています。そして私はそのお手伝いをできたこと。その姿を見守る機会をいただけたことに日々感謝しています。
 これからも信義と信頼をいただいた皆様に、信用してくれている教え子に応えるために、日々精進を続けるだけです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

塾指導について

2019-07-28 18:31:50 | 学習・塾に関する中身
 塾指導はもともとするつもりはありませんでした。そろばんの先生を始めて2年目のことでした。そのとき大師匠から引き継いだ生徒の1人が中3になるにあたって「お勉強も見てもらえませんか?」と言われたのが始まりでした。その当時中2の生徒もやりたいということで、当初は学校の教材を解きながら分からないことを教えるという形で、そろばんの授業の後に時間をとって学習指導をスタートしました。
 紆余曲折ありまして、そろばんを始めて4年目には正式な形で学習塾もスタートしました。9年目まではご紹介いただいたそろばんを習っていない生徒も受け入れていましたが、9年目からそろばんを習っていない生徒は原則としてお受けしない方針にしました。
 4年前までは定期試験で420点を超えてくると進学塾への転塾を勧めていました。私自身が「そろばんの先生」を志したきっかけは、大学院を修了してからの中学校での非常勤講師の経験でした。できない生徒や不登校気味の生徒・やんちゃな生徒たちの大半が、そこへいたるまでのどこかでお勉強についていけなくなっていたのです。なので「低学年のうちから学習習慣を確立する」ことを目標にそろばんの先生を始めたのです。

 そんなわけで、塾指導は成績が低迷している生徒を平均以上へと導くことに重きをおいていました。しかしながら現在高3の学年くらいから成績が上がっても転塾を希望しない生徒が多くなってきました。そこで本人が希望する限り、成績に関わらず最後までお預かりすることに決めました。そう覚悟を決めてからは大阪文理10校にも合格者が出始めています。

 学習塾の指導の基本的な考え方(格好良く言えば「理念」ですね)は、最終的に自立して物事に立ち向かえること。これだけです。だから大量の課題を与え続けること・過去問題をひたすら解かせる・理科や社会を丸暗記させる・試験前だけお勉強させるなんてことを指導するつもりは微塵もありません。
 そして、自立してもらうためには信頼関係が大切だと思っています。どれだけ素晴らしい実績を出していても体罰が常態化していたり(私もでこピンはします)、不合格の報告に際して自分たちの指導をきちんと守らなかったからだと言い訳したりなど、生徒からの信頼を裏切る行為は絶対にしたくありませんし、している塾さんには軽蔑しかありません。

 というわけで、信義に疑問符がつく行動をされた場合はお預かりすることをお断りすることに決めました。そして強い信頼をいただけた場合はご相談の上で他の中学校に通う生徒であってもお預かりしようとも思うようになりました(そろばんを習っていることが前提です)。具体的なお話は夏休み明けからしかできませんが、ご希望の皆様は夏休み明けの懇談をぜひご利用ください。一緒にお子様のことを考えさせてくださいね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏休み始まりますね。そろばん教室はサマータイムスタートです。

2019-07-19 23:59:01 | そろばんに関する中身
 さて、私どもの教室の周りの学校はほぼ本日が終業式でした。というわけで来週から夏休みがスタートです。

 当教場では、夏休み期間中に授業時間を約2時間繰り上げる「サマータイム」を実施します。またこの期間は体験授業・ご入学の受付をすべて停止して、現在在籍の生徒の指導に専念いたします。

 体験授業・ご入学の受付再開は9月を予定しております。

 さて、どうしてサマータイムを実施するのか?大きく3つの意味があります。

 まず第一に、夜の団欒のお時間を確保していただきたいからです。通常のそろばん授業はどうしても放課後になります。技能別クラス編成をしていますので、上達してくると授業時間帯が遅くなります。サマータイム期間中は1番遅いクラスでも17:30に終了しますので、ご家庭での団欒のお時間をとっていただきやすくなると考えております。

 第二に、夏休みは小学校のみならず、中学校・高校も同様にあります。最近はずいぶんと減りましたが、少し前は日が暮れて涼しくなってからバイクで走り回る未成年がたくさんいました。そうしたバイクが走り回る前に授業を終わらせたい。夏休みならではの悩みを解決するためとしても、サマータイムが有効だと考えたからです。

 第三には中学生の授業時間を確保できるからです。当教場は中学生(1部高校生)の塾指導を行っています。夏休みはお勉強にも長時間向き合える絶好の期間です。この期間に学校の宿題を利用した復習や、ふだんは手が届かない深い学びのための時間をすこしでも多く確保することが必要です。そろばん授業が2時間早く終われば、中高生の学習指導を2時間増やすことができるからです。

 というわけで、夏休みは午前中に授業がある日は最長13時間労働(休憩は含む)となります。私自身もまあしんどいと言えばしんどいわけですが、やはり生徒たちの成長には変えられないですからね。

 ま、頑張ります!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

公表

2019-07-05 09:49:05 | 日記
 結果を公表するということには一貫性が必要なんだと思います。

 昔は塾の定期テストのたびに生徒の平均点を個人が特定されない範囲で公表していましたし、そろばんも日商検定試験結果を公表していました。しかしながら、2年ほどまえから公表することをやめることに決めて、順番にやめるようにしました。

 たとえばそろばんの検定試験結果。もちろん合格は素晴らしいことですが、不合格の中にも生徒の努力の結晶が詰まっています。申込時に手も足も出ない状態から、必死の努力を重ねて合格寸前までいったのに不合格。逆もあります。もっと早く受験すればよかったのに、普段から絶対大丈夫なレベルになってから申込みをして努力をしないで合格。

 たとえばお勉強の定期試験。ふだんから平均+100前後を取っている生徒が今回+110。かたや平均-200くらいの生徒が平均-100くらいまで伸ばしてきた。単純に考えれば+110の生徒の方が圧倒的に成績はいいのですが、私は平均-100の生徒の努力を素直に認めます。ただしここは難しくて+110の生徒もしっかりとした努力の末にこの結果を出せばもちろんどちらも尊い結果です。

 高校・大学入試においては過程ではなく結果が全てです。しかしながら教育というものは結果だけでは測れないものもあるという側面を持っています。その結果に至るまでの過程をよりよいものにしていくことに教育の意味はあるのだと思います。その過程には生徒の数だけの物語がある。だから生徒の平均はその過程をなんら写すものではない。検定試験の結果も結果だけからはその過程は何も見えない。だから公表することはやめました。過年度の実績はそれぞれオープンにしております。これは皆様にご判断いただく材料を提供する。それだけの意味です(教え子の努力の結晶を自慢する親ばかならぬ先生ばかを含んではいます 笑)。

 実績ってよく公表されていますよね。特に塾業界。
 ◎年生平均400点オーバー!
 ◆年生自己ベスト更新者塾生の3割オーバー!
 △年生学年トップ誕生!

 とかね。都合のいい数字だけを取り出してのアピール。特に夏期講習を目前に控えたこの時期はアピール合戦になること請け合いです。普段から「結果は公表しません」と言いながら都合のいい結果が出たときだけアピールする塾は最悪ですよ。つまり悪い結果が出たときは公表しないというわけですから。良いも悪いも毎回きちんと公表する塾さんはまだいいと思います。
 そういえば、他の塾から一目置かれている個人塾さんは品がいいですね。塾生の点数を窓に貼ったりとかいうことはまあ見ないですね。進学実績もあまり貼っていなかったりしますね。さすがに近隣の塾さんに攻撃(表でも裏でも)されていれば、品性を保つ範囲で反撃されている場合はありますが。

 私の教室。そろばん検定はいい結果が出ています。アピール材料としては申し分ないのですが、単純に生徒の努力の賜物なのでここまでにしておきます。塾は良いも悪いも出ていますが、公表するのは「過年度の合格・進学実績のみ」としたのでたとえ学年トップがでようとも、学年最下位がでようとも、個々の成績については公表しません。

 公表されているものにバイアスがかかっていないか? いいものを選んでいないか?

 こういう観点から塾さんのアピールを見るのも面白いかもしれません。私の考えは

 ★実績は生徒の努力の賜物。失敗は指導者の責任
 ★実績の発表は「こういう結果を出した生徒の指導をしました」という判断材料の提供
 ★こちらの都合で出す・出さないという一貫性のないことをしたくない

 というものです。というわけで結果を逐次公表することはありません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏休みは体験・ご入学の受付を停止します

2019-07-04 00:36:47 | そろばんに関する中身
 当教場は夏休み期間中は「サマータイム」を実施いたしております。今年度は7月22日(月)~8月23日(金)までをサマータイム実施期間といたしまして、授業時間帯を約2時間繰り上げて実施いたします。

 夏休みは学校がお休みになる期間ということもあり、「夏休みそろばん教室」を実施していた時期もございました。しかしながら「夏休みだけ」そろばん学習をしても、計算能力もそろばんの技能も身につくものではありません。そこで数年前から夏休み期間は体験授業もご入学の受付も停止させていただき、生徒のチャレンジを充実させる期間にすることにしました。

 つきましては7月12日(金)を夏休み前の体験授業・ご入学受付の最終日とさせていただきます。体験授業・ご入学の受付再開は夏休み終了後の9月~を予定しております。

 夏休みにはそろばん学習を開始したいとお考えの方がおられましたらお早目のお問い合わせをお願いいたします。なお、各教室の定員は現在次の通りとなっております(7月3日現在)。←クリックしていただきますと、募集人数の記事へジャンプします。

 受付はすべて先着順とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする