東大阪でそろばん教室を運営しているの先生のブログ 関西珠算瓢箪山教場・石切教場

子供たちから教えられたこと、感じたことを想いのままに綴ります。

全国学力テストの結果を見て

2014-08-30 14:33:47 | 学習・塾に関する中身
 大阪府の順位です。(47都道府県中)

 小学校  国語A 41位  国語B45位  算数A35位  算数B40位

 中学校  国語A 46位  国語B46位  数学A42位  数学B40位 (各新聞発表から引用)

 これだけを見ると大阪府の成績はかなり厳しいのですが、次にこちらのデータをご覧ください。

 全国学力テスト参加学校数の割合

国立・公立の小・中学校  参加率100%

私立小学校 102/218=46.8%  私立中学校  457/973=47.0% (データは文部科学省ホームページより引用)
 
 という参加率です。常識的に考えて、私立中学校の方が教育にはより力を入れています。そして大都市圏ほど私立学校は数が多くなります。つまり、大阪府でこのテストの対象となる生徒のうち、成績上位の生徒はこのテストに参加していない可能性が高いと言えます。
 上位の生徒を除いた生徒でテストを行い、そのデータを集計したのであれば、大阪府の順位が低めに出ることは納得のいくことです。私が読んだ限りではこの点に言及した記事はなかったように思います。

 本来「全体調査」(「全数調査」という意味合いにしたいのでしょうが)なのであれば、全小中学校での実施をすべきです。国家としての調査であり、私立の小中学校であっても(教育権の独立を考慮しても)国から補助金を受けている以上は、こうした調査に参加する義務はあるのではないでしょうか?

 今回の結果を持ってして大阪府の結果が最低に近いと断言することは難しいと思います。ただ、公教育に少なからぬ問題点(学力を伸ばすという観点)があるということは拭えない事実ではあると思います。


 さて、今回本当にお伝えしたいことは、このことではありません。本当に大事なことはテストと同時に実施されたアンケート結果にあります。携帯電話・スマートフォンの一日当たりの使用時間が長ければ長いほど、学力は低くなるという事実がみごとに浮かび上がりました。
 まあここまできれいにでるか!。というくらいきれいにあらわれました。以前のエントリーで「携帯電話とのお付き合い」という文章を書きましたが、その中身を強力に裏打ちするデータに驚きました。

 1日あたり1時間以上携帯電話・スマートフォンにお付き合いするとろくなことにはなりません。できれば与えないようにしてほしいものです。当教室では毎日しなければいけない宿題をほんの少しだけ出しています(時間にして1日当たり10分程度です)。この小さな学習習慣の積み重ねが先々の学習習慣を下支えします。

 学力調査から見えたことは、やはり当たり前のことでしたが、データが裏付けすると説得力があるもんですね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大阪府の公立高校の入試ルールが変わります

2014-08-26 11:24:48 | 学習・塾に関する中身
 指導する側からすれば「迷走」している感もある大阪府公立高校の入試ルール。これが来年からまたまた変更になります。

 まずは、普通科前期入試の廃止
 2年前から普通科の前期入試が始まりましたが、結局廃止になるようです。ただし、文理科や国際教養科などは存続し、第一志望・第二志望…として受験希望を出す形になるようです。

 特別入試の実施
 名前こそ変わりますが、いわゆる「前期入試」です。ただし、今までの前期入試よりもさらに専門性・芸術性の強いもののみ(発表では体育科・芸能文化科・音楽科・総合造詣科・エンパワメントスクール)が対象となっています。

 ここまではよい傾向だと思います。特に前期普通科の受験は倍率6倍を超える学校が複数出現し、子供たちにとっては難しい選択を迫られていた感がありました。しかしながら、ここからの変更がちょっと「えっ!」という感じです。

 内申書(調査書)1年生から使用する(1年:2年:3年=1:1:3)
 評価は相対評価から絶対評価に変更する
 受験生全員に「自己申告書」を提出させる

 という変更になるようです。もちろん、中学3年間の成長を横断的に評価するにはこの方法が一番適切なのかもしれません。しかしながら、どうしても穿った見方をしてしまうのです。

 みなさんは大阪市立桜ノ宮高校で起きた、体罰に起因するバスケ部生徒の自殺事件を覚えていますでしょうか?。あの事件をきっかけに、橋下市長は入試を中止し、体罰は絶対禁止を徹底しました。その結果おきたのは、生徒たちの乱れでした。「おう、手~だしてみ~。教育委員会に言うたるからなあ」もちろん、この例は極端な例です。しかし、この事件以降中学生の指導がよりしづらくなったと感じている先生が増加している、そして問題行動が増加していることは、複数のメディアでも報じられています。

 今回のこの改正は「おう、手~だしてみ~。教育委員会に言うたるからなあ」と言う生徒に対して「手は出せへんよ~。そのかわりお前の内申書にどう書かれても知らんからな!」という先生の逆襲をしやすくしたように思えて仕方がりません。

 そして「絶対評価」です。つまい、平均点以上の成績を収めても「先生に努力が足りない」と認定されれば、平均以下の評価を受けることがあり得るということです。ある程度数値化して客観性が担保される方法にしておかないと「中学生活の間、先生の顔色を伺いながら学校生活を送る」可能性が否定できないんですよね。

 ただ、私の教室の指導はこうなってもなんら変わることはありません。「最後まできちんとやり抜く」「努力することを軽く考えない」「人のお話をきちんと聞く」「自分から進んで頑張る姿勢を作り上げる」ことが目標です。普通にこれができるようになる生徒になってくれれば、今回の変更はかえって有利に働きます)この変更が求める理想の生徒に近い存在のはずです)

 生徒一人一人はみんな違います。その生徒が出来うる最大限の努力をしたときに、その努力が認められる可能性もある変更です。願わくはこの変更が、学校と言う場所が頑張る生徒をきちんと認める場を担保されるものであってほしいと思います。

 そして上記の穿った考え方が「杞憂」に終わってほしいと思います。先生と生徒がともに成長し、お互いを尊重し合える場。そんな場に学校がなってくれればと願ってやみません。

※ 入試ルール変更については、大阪府教育委員会のホームページでご確認ください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お盆休み

2014-08-14 00:33:38 | 日記
 はい、ただ今お盆休みの真っ最中です。

 雑用と休息を終えて、明日からは普段できない教室の片づけをする予定です。「後回しにしない!」といつも生徒に叱っているのに、当の先生はこの体たらくです。もちろん日々使用する道具は元の場所に戻すんですが、大きな棚などを動かしての片づけはなかなか普段はできません。そうなんです。絶対に昼から授業があるので、そのことを思うと大きな片づけはこうした休み期間にと考えてしまいます。

 お墓参りは少し早めにすませました。幸いにして私の両家のお墓はともに府内にあるので「帰省」という習慣がありません。比較的気楽に行けるんです。

 
さて、生徒たちとお話をするなかで「お墓参りに行ったことがない」と聞いたことがあります。様々なご家庭の事情もあり、また宗教も絡んできますので、深くは聞きませんでした。中学生になっても続いている生徒にはお盆の云われ(諸説あるそうですが、儒教の考え方に基づくものについてのお話です。ただし、宗教的要素は極力省いています。)をお話してお盆休みにしています。

 端的に言えば「お盆休みに家族と過ごさず、合宿勉強をしなきゃ合格できない受験ならしないほうがいい」という考え方をお話しするためです。ただしこのお話にはまだ続きがあります。「ただし、遊びほうけていいわけではありません。あくまで家族と過ごす。ご先祖様に感謝の念を持つ。そのために家族と一生にご先祖様をお迎えする(会いに行ってもいいですよ:田舎にね)」ことを大切にしてほしいのであるということです。
 家族と過ごすことを念頭に置くからこそのお盆休校です。決してさぼってもいいわけではありません。家族・親戚とともに過ごす時間を大切にしながら、自分の時間もまた大切にしてほしい。そう思っています。

 私は50時間のお勉強を強制することはしませんでしたが(Sクラ塾のTくま先生の:{バレバレやな…} 生徒ごとに異なる50時間課題、さすがです!。どっかのワーク渡してやっとけの大手さんとはえらい違いですね!)、生徒たちに私の想いは伝えておきました。強制されなくてもきちんと頑張ってくれると信じています。わかってるか!AさんとTくん!。君たちが一番心配や!

 と書いていると、ニュースで東海地区S予備校(数年前に大阪地区に進出してきて、2年で撤退したあの大手です。星野監督をイメージキャラクターにしていたんですが覚えていますか?)が、お盆合宿を行う様子を放送していました。わたしの意見は「お疲れさん…」これ以上は言いますまい。

 とにかく、お盆休みの期間は、家族と過ごす時間・自分自身の時間をともに大事に大切にしてください。この意味が分かってくれていると思います。もしできていなかったら、お盆休み明けは大雷が待っていますぞ。

先生は絶対に
容赦しませんからね


おっ!ちょっと変わった
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

信じる気持ち 「メンドクサイ」悪魔の呪文に打ち勝とう!

2014-08-03 00:34:17 | 日記
 小学生が指導のメインになります。小学生ってまだまだ自分自身が固まっていません。だから先生との出会いはすごく大きなことで、時にはその生徒の人生を左右する出会いであることもまた真実です。

 ということはいつも自分に言い聞かせています。そして同じ人生を左右するのならば「あんな先生になんか習わんかったらよかった」と言われないように、「あの先生と出会えてよかった」と言ってもらえるようにと想い日々の指導に当たっています。

 でも、そういう想いが根底にあるからこそ、時には厳しい叱責をすることがあります。今回もそうでした。ある生徒がたびたびの宿題忘れを続け、ついには自分からした約束も破ってしまいました。大変厳しく叱り「もう次はないっていう約束だったよね。やめてもらうね」と言い放ちました。いつもならその後でもう一度しかりとお話をして約束をし直すはずなんです。ほかの生徒もみんなそんな私の普段を知っています。でも今回は全くそんなお話をせずに、淡々と授業を進めました。

 終わりの時間になっても、みんなお話をしながらなかなか帰りません。そう、お友達はなんとか先生とその生徒がもう一度話をするはずだと時間稼ぎをしているんです。二人の生徒とも目があいました。でも私はものの見事にスルーしきってしまいました。保護者にご連絡。私の真意を伝えます。

 そして後日「今日はみんなそろったね」。みんなわかっているんですよ。私が叱っている本当の意味を。そして本人もわかっているんですよ。でも勝てないんです「メンドクサイ」という悪魔の呪文に!

 でも、叱られた本人はこんなにも叱られたことに納得したようです。なぜかって?。もう一度きちんと説明したからです。私がその生徒を信じる気持ちを「生徒からの信頼が0になるまで」持っているからです。そして私の生徒たちもまた「私のことを信じていてくれる」と想っているからです。

 この気持ちが分かるのは、早くても成人式を迎える頃のようです。今もつながっている教え子たちはみんな「そらうるさかったし、むかつくこともいっぱいあったよ。でもこんな本気な先生なかなかおらんで」ですと。

 今の生徒たちも「ウザいなあ」と想っていることでしょう。でもいつの日かこの「うるささ」が役に立つ日が来ると信じています。指導している生徒のみんなと保護者の皆様に「お前はいらん!」と言われる日まで、「生徒たちを信じて」そして「私を信じてくれている」と信じて、うるさい先生であり続けます。

 いつの日か「メンドクサイ」という悪魔の呪文に打ち勝ってくれるその日まで

先生は絶対に
あきらめませんからね!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする