黄昏オーディオ

ちょっとだけオーディオ。

随筆と演奏とアンティークの素敵な人生

2014-05-02 08:23:00 | 書籍・読書

図書館に予約を入れていた本が届きました。何を動機にリクエストしたのかを忘れてしまうぐらい時間がたっていましたが、読み始めるとぐいぐいと引きずり込まれていきます。著者は演奏家で指揮者からのソリスト依頼の電話から始まります。
「再来年の2月13日、あいてる?」「東ヒィルの定期で、紙恭輔の『木琴協奏曲』をやるんだ。君にぴったりの曲だから。平岡養一の木琴で弾いてもらう。その楽器でしか弾けないらしい。楽器はオーケストラが手配してくれるから。勉強しておいてね。」
演奏会って再来年のスケジュール確認が必要なんだなんてつまらないことに気づきがあったり。
借りたり理由を忘れたぐらいだから、平岡洋一ってどういう人だったのか分からない状況だったから、ことさら引き寄せられた。特定の楽器でしか弾けない曲なんて、オーディオマニア的にはなんとも魅力的な響きでしょうか。
その演奏会の後、しばらく年月が過ぎて著者のプロポーズにより、楽器は彼女のもとに訪れた。
平岡養一さんは、 明治生まれ、独学で木金を習得し、22歳で単身渡米し、NBCの朝のラジオ番組で、日米開戦まで、11年近く生演奏を続けた。その後日本でも国民的演奏家として活躍したのことだ。
この本では平岡さんの足跡をたどりその生き様の魅力が伝わると同時に、著者自身のライフスタイルが魅力的だ。
演奏家であり随筆家であり、古民家のリフォームから着物の収集、コーディネートなど多様な活躍をされている様子だ。
著者のサイト通崎好み製作所も見応えありです。
↓ブログ村ランキングに参加しております。150を超えるブログがオーディオカテゴリーに登録しています。↓
にほんブログ村 PC家電ブログ ピュアオーディオへにほんブログ村
オーディオ ブログランキングへ
blogramのブログランキング
木琴デイズ 平岡養一「天衣無縫の音楽人生」
通崎 睦美
講談社