妹と母を連れてショッピング中。
「おしあわせですね?」
と突然、声がかかった。
どうも10年の介護の末にお母さん亡くされて、
姉妹にぎやかに母を囲んで母に似合いそうな服を選んでいる姿がうらやましく映ったらしい。
立つことも歩くことも叶わなくなったお母さんとこんな時間持つことがなかったそうな。
「お母さんも貴女方もどちらも幸せ」
と、続いた。
妹の目尻に涙がひっかかっていた。
母は時々、暴発する。
意味もなく、いや母にとっては大深刻な意味があろうが、
周りには突然の怒りの訳がわからず対処におろおろ。
認知症は不安を誘発する。
母は片時も妹を離さない。
ちょっとで見えない、外出から帰りが遅いと母を慕う子のように激しく泣く。
母の子供かえりに妹は我が身を『籠の鳥』と言う。
上手な気を抜いた方法の取り方もあろうが、妹は生真面目。
少々、自分が自分の首を絞めている帰来もあるが、
私のちゃらんぽらんの性格とは違うので黙ってみているだけ。
時折、愚痴を聞くのみ。
今日の買い物も、
駄々っ子のように新しい服が欲しいと言う母のリクエストに応えたもの。
もともとおしゃれな人。
ため込んだ古い服を妹は管理しやすいようにこっそり処分している。
デイサービスで誰かが新しい服着てきていたのがうらやましい。
このあたりの記憶だけは抜けない。
お金の管理もすっかり妹であるあたりも、駄々っ子に拍車がかかる要因になっている。
たまには駄々っ子に付き合えという妹のリクエストに応えて、店で待ち合わせた。
歩くと言う母を車椅子に乗せた。
ショッピングモール内の長距離歩行は母には無理がある。
私が押す。母は空っぽのバックと杖を抱えて車いすに収まる。
妹は横を歩く。
目的の服にたどりつくまで、あれこれ商品をひやかして歩く。
妹の軽口に私はまいど道化を演じる。
三人笑顔。
正直なところ、
最近の妹の心情としては「しあわせ」からは遠い。
婿どのはパーキンソン発症。
治療薬の副作用で最近、食が落ち鬱的になり、妹に心配の種は尽きない。
わが身に襲った乳がん治療も一段落したものの3か月に1回の通院と服薬は続行中。
時折襲う身体の不調に再発の不安を抱えている。
人から見れば、うらやましい仲良し母娘に見えた?
確かにあの時は、
母好みの薄紫のTシャツが見つかり、姿見まで杖を忘れて歩きそうになる母に目を細め
母も私もたぶん妹も楽しい気分だったに違いない。
買い物が終わったら母の好きな甘いもの屋へ立ち寄る。
抹茶ソフトに餡子、白玉が乗っているのがお気に入り。
私が頼んだ宇治金時が運ばれてきたら、氷の山に目を丸くして
「お腹いたくならない?」
と、母は母親の顔をした。
母は食べ残した。少し食も細ってきたらしい。
帰宅して後、妹からメールが来た。
買ったばかりの服を出して眺めて
機嫌が一時良かったけれど、
また、怒り出した(:_;)
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「おしあわせですね?」
と突然、声がかかった。
どうも10年の介護の末にお母さん亡くされて、
姉妹にぎやかに母を囲んで母に似合いそうな服を選んでいる姿がうらやましく映ったらしい。
立つことも歩くことも叶わなくなったお母さんとこんな時間持つことがなかったそうな。
「お母さんも貴女方もどちらも幸せ」
と、続いた。
妹の目尻に涙がひっかかっていた。
母は時々、暴発する。
意味もなく、いや母にとっては大深刻な意味があろうが、
周りには突然の怒りの訳がわからず対処におろおろ。
認知症は不安を誘発する。
母は片時も妹を離さない。
ちょっとで見えない、外出から帰りが遅いと母を慕う子のように激しく泣く。
母の子供かえりに妹は我が身を『籠の鳥』と言う。
上手な気を抜いた方法の取り方もあろうが、妹は生真面目。
少々、自分が自分の首を絞めている帰来もあるが、
私のちゃらんぽらんの性格とは違うので黙ってみているだけ。
時折、愚痴を聞くのみ。
今日の買い物も、
駄々っ子のように新しい服が欲しいと言う母のリクエストに応えたもの。
もともとおしゃれな人。
ため込んだ古い服を妹は管理しやすいようにこっそり処分している。
デイサービスで誰かが新しい服着てきていたのがうらやましい。
このあたりの記憶だけは抜けない。
お金の管理もすっかり妹であるあたりも、駄々っ子に拍車がかかる要因になっている。
たまには駄々っ子に付き合えという妹のリクエストに応えて、店で待ち合わせた。
歩くと言う母を車椅子に乗せた。
ショッピングモール内の長距離歩行は母には無理がある。
私が押す。母は空っぽのバックと杖を抱えて車いすに収まる。
妹は横を歩く。
目的の服にたどりつくまで、あれこれ商品をひやかして歩く。
妹の軽口に私はまいど道化を演じる。
三人笑顔。
正直なところ、
最近の妹の心情としては「しあわせ」からは遠い。
婿どのはパーキンソン発症。
治療薬の副作用で最近、食が落ち鬱的になり、妹に心配の種は尽きない。
わが身に襲った乳がん治療も一段落したものの3か月に1回の通院と服薬は続行中。
時折襲う身体の不調に再発の不安を抱えている。
人から見れば、うらやましい仲良し母娘に見えた?
確かにあの時は、
母好みの薄紫のTシャツが見つかり、姿見まで杖を忘れて歩きそうになる母に目を細め
母も私もたぶん妹も楽しい気分だったに違いない。
買い物が終わったら母の好きな甘いもの屋へ立ち寄る。
抹茶ソフトに餡子、白玉が乗っているのがお気に入り。
私が頼んだ宇治金時が運ばれてきたら、氷の山に目を丸くして
「お腹いたくならない?」
と、母は母親の顔をした。
母は食べ残した。少し食も細ってきたらしい。
帰宅して後、妹からメールが来た。
買ったばかりの服を出して眺めて
機嫌が一時良かったけれど、
また、怒り出した(:_;)
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