陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

理念と現実のギャップ

2008-08-20 04:56:38 | Weblog
辞めてしまうのに研修に行くとは何だか矛盾。

会場に傘を前回置き忘れており
お気に入りの傘を取りにいかなくちゃいけなかった。
研修費は払い込んだから行かないってのはもったいない。
仕事を辞めたら時間があるんだから暇つぶしにもなる。

全部の方向が『研修続行』を指している。
1回目を済ませただけで後6回残っていた。
しかし、まだ在籍中。在職中にもう2回ある。
会社で出してもらった研修費はお返しした。
自己研鑽。自己研鑽っと。
そう腹が決まったら
研修に出ることを
辞めてしまうところの雇用主がどう思おうと知ったこちゃない。


研修に行って良かった。
あの誰も(ケアマネジャーも利用者も)喜ばない
ケアプラン1~6表を作った人から
どういう理念で作られたかじっくり聞かせてもらえた。

あくまで主体は利用者。
この支援をうけたい人が
一瞬でも生きていて良かったと思える時間が作りだせるように
本人と支援者が一緒に考えてまとめあげるツールだったのだ。
しかも
介護保険サービスだけで高齢者を支えるケアは出来ないと言われた。

近隣、友達、家族の中で
自分が大事にされているという実感の中で
人と人とのあたたかな関係中で
はじめていきいきと自分らしく生きてゆく気持ちなれると。

聞いていて不覚にも落涙しそうになった。
高齢者のみならず
息子が一番欲しいのはそういう環境なのだ。

息子のよく使う言葉に『敬意』がある。
自分に敬意がはらわれてないと怒る。
息子の頭には少し言葉の意味を取り違えてインプットされている感じがあり、
尊大に聞こえるが、息子の真意は

  尊厳を傷つけられた

誰からも必要と思われている感じがしない日々が
不幸な気持ち、イラダチにつながっているように思う。
誰にでも受け入れられている空間が欲しいのだ。
そこでこそ初めて意欲的になれる。

毎日、継続して意欲的でいられる状況は不可能でも
一瞬の良かったねが積み重ねられる
利用者によろこばれるケアプランをケアマネジャーに作って欲しいと言う。

現実には報酬うんぬんの問題山積で
理念どうりの仕事が出来て採算が取れる制度改革がなければ
私のように辞めてしまうケアマネジャー難民なるか?
理念はあっちに置いて適当こなすか?
レジンマで常に悩みつつ仕事を続けるか?
ケアプランが絵に描いたモチにならないためには
金がない、
金を削る方向にばかり改革されている介護保険全般を
きちっと見直すしかないだろう?

通達、通達でぬかりないように細心の注意を強要され
誰もよろこばない
そしてそれで動くはずの各事業所の役にも立たない
ケアプラン作成ばかりさせらている気がしていたものだった。

仕事を外れる今さら知ってもだけれど
高齢者も障害者も病気の人も元気な人も
生きとし生けるすべて人が
どんな状況をしあわせと感じるか
いろんな示唆に富む言葉が聞けた良い研修だった。