土曜午後1時頃スタート、翌朝6時20分頃ようやくゴール。ただ歩くことがこんなに大変とは思わなかったオヤジである。
筑波山麓を南の土浦から北の岩瀬まで約40kmにわたってほぼまっすぐ走るサイクリングロード「つくばりんりんロード」。旧・筑波鉄道筑波線の軌道跡である。(1987年廃線)
昨年5月、この道を往復する「第1回つくば80kmウォーク」が開催され、「第1回」好きのワシも参加するはずだった。が、直前にランニングのスピード練習でアキレス腱を痛めてしまい、かなわず。
今年は、りんりんロードの他につくば古道など20kmを加えて100kmとして実施された。
昨年はあまり知られていなかったこともあってか70名程度の参加者だったのが、今年は350名を超える申込みがあったそう。
ウォーキングでよく使われる用語に「集団歩行」「自由歩行」という言葉がある。今回の市街地20kmは一般道のため集団でまとまって歩いた。人数が多いので3組に分かれてウェーブスタート。午後1時ちょっと過ぎに第1組から順次出発した。
いろいろあったが、ともあれスタート地点に戻りこれで20km、午後4時35分にりんりんロード80km自由歩行が開始。
南北40kmのほぼ中央に位置する「筑波山口」駅跡がスタート地点。まず北に向かって岩瀬まで片道20kmを往復して再び筑波山口に戻り、今度は南へ片道20kmを往復して筑波山口でゴール。
100kmというのは容易ならざる距離ではあるものの、正直な気持ち、ただ歩くのだからまあ歩けるだろう程度の認識であった。
先週の荒川で40kmを6時間でフツウに歩けたこともあり、いささかナメていたのは否めない。やはり、ナメたらいかんぜよ。
トレーニングと考え、シューズは5本指シューズを使用。これでフルを2回走っていることもあり、当然大丈夫と思ったけれど、そうではなかった。
ランニングに比べればウォーキングによる衝撃や負荷は格段に小さい。だが、小さな負荷も長時間続くとボクシングのジャブのようにじわじわと効いてくる。雨は小降りながら断続的に続いていた。
北の岩瀬まで往復40kmを歩き、夜11時過ぎ再び筑波山口(60km地点)に戻った時すでに足裏を始め脚部にも相当のダメージ。念のため用意しておいた替えのシューズと靴下に履き換え、持参した梅干しおにぎりとオレンジを食べてようやく少し元気が出てきた。びしょ濡れになったラン用の薄手の雨具を脱ぎ、防寒を兼ねて昨年の富士初登山時に着用した厚手のゴアテックス雨具に替える。
この中盤にずっと共歩いただいたのがベテランウォーカーのトダカ氏。勤務の傍ら、10年かけて日本縦断を達成し、サハラ横断レースでもゴールされた猛者である。地元の方なので詳しく沿道案内をお聞かせいただき、愉しく歩き続けることができた。ありがとうございます。
身支度をし直して、いよいよ本格的な「夜のピクニック」の始まり。
街路灯もほとんどなく、真っ暗な道をヘッドランプ頼りに進む。蛙の声だけがにぎやかである。
ちなみに、ランニングではスピードを表すのに「km 〇分」というのが一般的なのに対し、ウォーキングでは「時速〇km」が使われる。道中、何人かの方とお話させていただいたが皆「時速」を使われるので頭の中で換算しなければ実感がわかず「時速6.2km」などと言われるといささか難算であった。
筑波山口から13km地点にある「藤沢」駅跡が中間休憩所。その手前で、頼りにしていたトダカ氏から先に行くよう言われ単独行に。不安なのが土浦の直前にりんりんロードが途切れるらしいこと。
と、そこで再会したのが序盤の集団歩行でしばらくご一緒させていただいた「さるやまおさる」さん。速いペースの方なので、この時点で一緒に歩けるかどうか心配ながら、土浦まであと7kmほど。なんとかついていくつもりで同時出発をお願いして快諾いただく。ありがとうございます。
南の土浦に午前3時、無事到着、80km。やはり、折返し直前の道はわかりづらかった。さるやまおさるさんがいてくださって本当に助かった。一人だったら、おそらくまごついていたのは確実。感謝あるのみ。
クリームパンをいただき、来た道をすぐ戻る。ゆっくり休んだりしたらもう歩けない気がして。途中の「藤沢」給水・休憩所も止まらず通過。
ようやく明るくなり始め、夜通しお世話になったランプ類を消灯。明け方にまた雨がやや強くなった。
午前5時少し前、あと9km地点まで来た時、高架下で雨宿りしている刀水AC女性メンバー2人と再会。彼女たちはまだ31kmを残している。ゴール制限まであと8時間、なんとか間に合ってほしいと切に祈る。
午前6時20分、ようやくゴール。長かった。
いただいた完歩証によると、17時間15分56秒。集団歩行時のロスタイムを除いて算出してあるようだ。
終わった、と思った瞬間、動けなくなった。文字通り這うようにして雨に濡れない場所にしばらく転がった。完全にノックアウト状態である。
やっとなんとか動けるようになり、預かっていただいた荷物からシートを出して敷き、着替えやタオルなど濡れていない布類にくるまってミノムシの如く丸まり、回復を待つ。
午前8時25分、つくバスに乗り、つくばバスセンターへ。同じように脚を引きずっているおじさんたちがいて、おたがい苦笑い。つくばエクスプレスに乗り継ぎ帰路につく。階段はそそり立つ絶壁に見え登れず。これほどのダメージは初フルよりもひどい。
午前11時過ぎ、家にかろうじて辿り着き、風呂に入ってすぐ寝る。目が覚めたらもう夕方だった。ウォーキングこわい。(でもまた懲りずに行くだろうな)
★オヤジの心を癒す昭和の歌 (88)
疲れ果てた時はワシが最も心癒されるCynthiaの歌声を。
♪ 昨日の街から (南沙織/1973)
[5/31追記] 大会HPによると、今回参加申込みされた方は356人。実際に当日参加されたのは310人で、うち制限24時間内「完歩」156人(50.3%)。歩くのがラクじゃなかったのはワシだけではなかったようだ。
今夜、仕事帰りにプールに寄って心身をほぐし、だいぶ復調できたオヤジであった。。
末筆ながら、事前準備を含め長時間にわたる参加者サポート、安全管理に目配り・心配りいただいた運営スタッフの皆々様に深く感謝いたします。ありがとうございました。
やっぱりこの一言に尽きます。
藤沢から土浦へ向かう道を一緒に歩けたこと
心より感謝です。
そしてラスト20kmでは
土浦を先に出た、ハギさんを追いかけました
本当はそんな元気なかったけどさ
虫掛の駅でようやく追いつき
でもトイレに入るからまた遅れるな・・・
と思っていたらハギさんもトイレへ
これには笑ってしまいました。
でも、先に終えたハギさんは先へ行く
ここからは意地だったかも(笑)
追いついて追い抜いて・・・
あとはひたすら歩きました
後ろを気にしながら
足が思うように動かないもどかしさを感じながら
懸命に歩きました。
ハギさん、本当にありがとうございました。
また来年一緒に歩きましょう!
もう今朝から散歩されているとのこと、さすがに若さですね。私は今夜、ランニングのレース前後にいつもお世話になっている整骨院の先生に診ていただき、ようやく階段も普通に上れるようになり復調の兆しというところです。
すでに来年の日程も発表され、早くも心は次回に向かいつつあります。ゴール直後は、もう2度とやるまいと思ったはずなのに。(笑)
ぜひまた共歩させていただきたいものです。その節はどうぞよろしく。
相変わらず凄いですね。
実は私もつくば100kmウォークは参加したかったのですが、多分状況的に無理だと思ったので、エントリーしませんでした。
しかし、この長丁場はさすがに一人では厳しいですね。
昨年の写真を見たら、刀水のきれいどころの女性お二人参加されていて、「みんな凄いなぁー」とただ感心するばかり。
正直、羨ましいです。
今は辛抱の時。
また走れるようになったら
是非とも100kmウォークも挑戦したいと思います。
その時は是非ともご一緒に
所沢8時間はエントリーしていますが、
こちらも無理そう。
ハギさんは昨年涙をのんだ分
気合十分で臨むのでしょうね
くれぐれも故障しないように
気をつけて下さい。
更なるご活躍を期待していますよ
今はそれぞれの場で、おたがい一生懸命、目の前のことをやりきっていくしかないよね。
また一緒に走りましょう。ウォーキングも。
しまなみ海道の100kmウルトラが16時間制限です。数字を相対的にみて、かなりこころ動くものがありますね。ともかくハギさんの、行動力、実行力に敬服します。同世代だけに、発信される冒険潭には、いつもワクワクです。
順位やタイムを競う大会ではない、のですが、やはり速い人は速いし、どうすればあんなに速く歩けるのかと、どうしても探究したくなってくる。(笑)
本当は歩けること自体に喜びを感じ、道行きそのものを楽しむことこそウォーキングの王道なんでしょうけれど、どうしても別の方向にいきがちなのは性分というかゴウというべきか……。困ったもんです。