いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

信濃屋さんで出会ったものとは

2009-11-21 07:32:07 | コート
先週の続きです。
信濃屋さんで出会った物とは
そう、オーストリアシュナイダー製のローデンコートです。



ローデンコート
あまり聞きなれないですね。
私は日本で着ている人を見たことがありません。
ヨーロッパではとてもポピュラーなコートとのこと。

ローデンコートとは
オーストリアはチロル地方で織られる
ローデンクロスを使ったコートのことです。

元々は狩猟用として作られた物。

猟銃を撃ちやすいように作られた
フローティングショルダー
特徴的な袖付けです。



脇の下はなんとパッカリ開いています。
これはとても腕が動かしやすいと共に
マッキントッシュのコートに見られる
脇下の穴あけなどに比べるとダントツの通気性です。



この生地、濃いグリーンがイメージカラーで
素材はウール85%アルパカ15%です。
ミリングといってお湯につけて2/3程度に縮ませてあるので
とても目が詰まっています。



実はこのコートを着て、ブリティッシュアロー号に乗ったのですが
まったく風を通しません。

多少の雨でもビクともしなさそうです。

フィッティングはとってもゆったり。
所謂、Aラインです。
メタボ系にも優しいコートですね。



そして背中のインバーテッドプリーツが美しいです。



スポルベリーノのような丈の短いコートが全盛な昨今
時代錯誤のようなクラシックな長い丈
う~ん、たまりません(笑)。
(最近、行き過ぎて最後にはテールコートとか
 着てしまいそうで怖いです。)

スロートタブ付のステンカラー



くるみボタン スエードで補強された袖



そしてスラッシュポケット(貫通ポケット)



この下にスーツを着るなら
ツイードの3Pとか着たくなりますね~。

このコート、それなりに重量はありますが
一枚仕立ての為か、又、肩によく乗っている為か
重さを感じません。



このコートを購入した経緯ですが
実はローデンコートは
昨年日本橋高島屋のインポートセレクトで見かけて
試着しました。
その時はリベラーノのコートに気を取られていたせいか
変なコート・・・
という印象しか持ち合わせませんでした。

そして先日、信濃屋さんに立ち寄った時
今風ローデンコートがセールにかかっていて
セールならいいかなと思い試着。
軽く柔らかめな生地、フロントは比翼仕立てで
丈も現代的な長さでした。
念のためクラシックローデンを試着したら
一発でやられてしまいました。
質実剛健なヘビーオンスな生地、エレガントな長い丈
美しいAライン。
無骨にも思える打ち抜きのくるみボタン。

絶対こっちでしょう。

ということで悩みながら3日間、信濃屋さんに通い
セールではなくプロパーのクラシックローデンを
購入してしまいました。

う~ん良い物はやはり、良いですが
遂に11着目のコート購入となり
いよいよ事業仕分け刷新会議が開催されそうな
今日この頃です(苦笑)。