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進化する魂

フリートーク
AKB48が中心。
気の赴くままに妄想をフル活用して語ります。

[イノベーション] 10年後のプラットフォーム競争が見えた

2010-05-27 12:31:17 | ビジネス
ここ数日、うなされています(笑)
悪夢ではありません。
自分が取り残される危機感に抗おうとしています。

今、私の頭の中では10年先のプラットフォーム競争が繰り広げられています。
そこで私は敗北感にさいなまれているのです。
人間というのは実に不幸な生き物です。
起きてもいない想像の世界のことで不安に駆られ、恐怖し、不幸を感じるのです。

「未来に対する不安は、その対象そのものよりも大きい。」
これは有名な言葉ですね。
だからフランクリン・ルーズベルト大統領は就任演説でこう言いました。
この言葉もあまりに有名です。


So first of all let me assert my firm belief that the only thing we have to fear is fear itself - nameless unreasoning, unjustified terror which paralyzes needed reforms to convert retreat into advance.

まず初めに、私の強い信念を自信をもって断言する。
私たちが恐れなければいけない唯一つのことは、「恐れ」そのものである。
後退を前進へと変革するのに必要な改革を麻痺させる、
名付けがたく、理性的でなく、不当な恐れそのものである。


私は不安に駆られています。
不安は恐れを生み出します。
わからないから不安になる。
不安だから恐れる。
恐れるから避ける。
避けようとして閉じこもる。
また避けようとして攻撃する。

マザーテレサが「愛の反対は無関心」という意味がここにある。

私が抱く不安がどういう不安か。

最近、電子書籍のプラットフォーム競争の話が繰り広げられていますが、私が思うにこれはもう手遅れです。
日本企業が今からこの業界でプラットフォームをとる可能性は極めて低いと思います。
アプリだとかフォーマットだとか。
皆が気づいた時には先行されているんです。
AmazonにしろGoogleにしろAppleにしろ、もうずっと前から構築し進化させているビジネスモデルに基づいて行動しており、コアとなるプラットフォームは絶対に逃がさないように戦略が練られている。
日本企業がとれるのは精々「プラットフォームと呼ばれるモジュール」だけです。
先進企業が将棋でいえば詰る寸前のところで競争しているのに、大逆転できると思い込んでいるだけです。
いや、戦局を理解していないから、自分達が目指しているのが「大逆転劇」だということにさえ気づいていないのです。
kindleやiPadが出てくるとわかってから騒いでも遅いのですよ。
いいですか、考えればすぐわかることです。
kindleやらiPadやらを世に出そうとする人々が、その端末だけに熱中しているわけないでしょう。
kindleやiPadを構想する時点からビジネスモデルを作りこんでいる人々からすると、少なくても3年は遅れています。
日本を代表する企業の担当者からこんな今更感のある発言が聞く度に、正直がっかりします。
期待していたのに、なんだ結局何も考えていなかったのかと。

で、こんな批判的なことを書くと「じゃ、お前どうなんだ?」と、そう言われると思います。
だからちょっとアイディアを紹介します。
これはもう私の中でプラットフォーム競争が始まっており、私自身どう関わるのかというところでもがいています。


「環境エピジェネティクス」+「クラウド」+「○○○」これです。(○○○は伏せます)

これは、「人類にとってのプラットフォーム」になる話です。
○○○のところが重要で、競合他者は「Google」です。
10年後に現代を振り返って、この産業の歴史を振り返る時、おそらく出てくるであろう企業名が「23andMe」です。
アイスランドの会社ですね。

で、気づくとGoogleは布石を打っている。
これはGoogleの行く先を考える上で、極めて重要な情報です。
2007年の時点で。
この先見の明は流石Googleという他ない。

グーグル、バイオ技術企業23andMeに390万ドル出資(CNET Japan)
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20349348,00.htm

で、Googleが2008年に立ち上げた「Google Health」

グーグル、「Google Health」を発表--個人健康記録を集約(CNET Japan)
http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,20368434,00.htm


 「なぜGoogleがここに参加したか」。Google最高経営責任者(CEO)のEric Schmidt氏は、同社としてこれまで参加したことがないというトレードショー「Health Information Management Systems Society(HIMSS)」での基調演説でこう語りかけた。「最も重要な検索とは何か?」

 答えは健康だ。Schmidt氏は、米国人の約2人に1人が慢性の疾患にかかっていると述べた。一方でSchmidt氏は、同社に報告があった、Googleを使って心臓発作の症状について検索し、その後救急車を呼び一命を取り留めた男性を例に上げ、人々は既にウェブから情報を集めている、と語った。

 Schmidt氏は、「われわれは、医療分野の主要企業と提携して相互に交流し、(中略)インターネットの原理の活用を通じて」業界の改革を図っていくと語った。「第一の原則は、それがユーザーのデータであるということだ。別の医師の診察を受けたり保険会社を乗り換えたりした場合、消費者がどこに行こうとそこにデータは付随していく」


シュミット氏は本音を出していません。
多分、とぼけています。
先乗りされないようにね。
これがとぼけてではなくマジなら、それこそGoogleに先行する大チャンスがあります。

重要なのは次の部分です。


 現在、特定の医療制度での利用に用途が制限された個人健康記録システムは200以上存在すると同氏は言う。

 Google Healthは、米国で年間行われる20億回のX線検査、6200万回のCATスキャンなどの健康データを、患者がオンライン上でアクセスできるようにすることを目指す。

 将来的には、Walgreen、Aetna、Wal-Mart Store、カリフォルニア大学サンフランシスコ校、American Heart Association、Quest Diagnostics、Longs Drugs、American Medical Association、Cedars-Sinai Medical Center、スタンフォード大学Lucile Packard Children's Hospitalなど大規模病院、薬局、保険会社とも提携していく。


多分、これだけでこの話を理解できる人もいるでしょう。
今すぐ取り掛かかれば、10年後に世界の覇者になれるかもしれません。
人類社会に貢献するチャンスです。

先日、偉そうな人が環境エピジェネティクスでどうやってビジネスするのか偉そうに疑問を呈している姿を見たのですが、故にチャンスです。
現代を生きるビジネスマンは、このビジネスモデルに気づけていない。


本エントリをかなり偉そうに書いたので、ご気分を悪くされた方もいらっしゃると思うのですが、これは今の私の心境を表しているのです。
焦って不安に駆られているのです。
やられてしまう可能性を真剣に危惧しているのです。

これが破壊的イノベーションになる理由は、まだ技術が確立されていないということです。
"今存在していない市場(見えない敵)"なのです。

このイノベーション・モデルについては、クレイトン・クリステンセンの名著「イノベーションのジレンマ」を参照すれば理解していただけると思います。

研究開発の段階でまだ世に存在しない技術だが、必ず浮上する技術です。
その時からビジネスモデルを考えていたんでは遅いのです。
妹尾堅一郎氏の言葉を借りれば研究開発戦略、事業戦略、知財戦略の「三位一体経営」です。

イノベーションを起こすのに、研究開発が先行していなければならない理由はどこにもありません。
イノベーションは「技術革新」ではなく、「モデル創新」「新結合」といった意味の言葉で、故に技術は必要十分条件ではないのです。
よく考えて欲しいのです。
人間社会に影響を与えるものは、何らかの枠組みの変更ですね。
イノベーションは常に結果としての影響をいうのです。
結果として、何かの枠組み、パラダイム、フレームが変る。
その変える仕組みをイノベーション・モデルという。


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6 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (若杉 徹)
2010-05-27 16:03:52
Google Healthは、日本、中国、韓国ではスタートがかなり遅れるでしょう。

その間に、私も、チャレンジしていきたいと思います。
返信する
わかりません (insight_1975)
2010-05-27 21:00:05
うーん、私には理解できませんでした。

ヒントください(笑)

ヘルスケアで新しいアプローチができるって話しですよね。。
返信する
「人間だもの」が答えになるかと (advanced_future)
2010-05-28 12:06:18
>若杉徹さん
コメントありがとうございます。
あまり説明もしていませんでしたのに、ご理解いただけたようで嬉しいです。

確かにアジア地域でのGoogle Healthの立ち上げは遅れる可能性大ですね。
実際、電子出版業界でも起きていますし、ヘルスに関してはそれ以上に嫌悪されそうな問題でもあります。

しかし、一つの考え方として、そうではないシナリオもあるかなと考えています。
私は、このプラットフォームは時が来ると雪崩をうってdiffusionすると想像しています。
柔軟なネットワーク外部性があるからです。

電子書籍は日本語障壁が高いので、音楽と違ってコンテンツと配信プラットフォームを国内で囲い込んでガラパゴス鎖国することは比較的可能だと思います。
言語そのものがコンテンツであるため、言語障壁があるとコンテンツの相互利用性のようなものが低くなります。

で、ヘルスケアはどうか。
確かに、環境エピジェネティクスという観点から考えれば人種の違い、文化の違いによる生活習慣の違い、などなど障壁はあると思いますが、その前に共通の「人間である」という大前提があるため、コンテンツの相互利用性は高いといえるかもしれません。
もっとも本質的なことは、国籍別の頭数ではなく、人類の頭数と考えることもできると考えます。

「人間だもの」まさにこれです。

健康を欲する人は喜んで提供するでしょう。
そして、その影響を次の世代が受ける。
次の世代は、その次の世代の初めからとりかかる。
3世代を経て、システムは完成形に近づくことになるかもしれません。
国家はこの人間が持つ健康への欲求を制止することはできなくなるのではないか。
そこには、国家という枠組みを超えた真なる意味での世界企業が存在する。
世界時代の幕開けではないか。
Googleが「我々は、もし世界政府が存在するならそのインフラになる」が目的らしいですが、まさにそれです。

などと妄想してしまいます。
SFの見すぎかもしれませんね。

しかし、ほとんどネタバレ状態ですね・・

ありがとうございます。
返信する
ヒントなしです (advanced_future)
2010-05-28 12:10:09
>insight_1975さん
いつもコメントありがとうございます。

ヒントはありません(笑)
でも多分もう少しネタバレしています。
スケールばかりが大きくて、そんなに深い内容の話でもありません。
私自身が浅い人間なので・・

Schmidt氏のようにとぼけておきます(笑)

でも結構理解してくれる人いないです。
みんなピンとこないようですね。
返信する
Unknown (禿鷹)
2010-05-28 17:06:38
非常に興味深い内容だと思います。

最高の贅沢品である『健康』でイノベイティブなプラットフォームビジネスの可能性があると理解しました。
基礎技術の開発ロードマップは見えているのですか?10年という数字が希望的観測なのか既にシーズをお持ちなのか関心のあるところです。
返信する
すみません (advanced_future)
2010-05-31 10:13:48
>禿鷹さん
コメントありがとうございます。

非常に期待を持たせて申し訳ない限りなのですが、開発ロードマップはありません(笑)
効果が期待できるほどのレベルで実現可能なのかすらわかりません。
ないから誰も気づいていないのです。
10年は私の勝手な希望的観測です。

何もなくて申し訳ありません。
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