粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

朝日新聞と女性の人権

2013-10-14 11:53:57 | 反原発反日メディア

過去の慰安婦問題報道で厳しい逆風に立たされていた朝日新聞が「反撃」に出た。昨日からインドネシアの慰安婦問題を盛んに取りあげている。報道によれば、1992年~93年当時東アジアでの戦時中における日本軍慰安婦問題の実態を調査する必要があったのに、日本政府は韓国以外は問題の拡大を恐れて実際はほとんど調査しなかったという。過去の外交文書からそれがわかったとしている。

またインドネシアの作家が書いた同国の慰安婦問題をテーマにした小説が出版されるのを阻止するために、在留の大使がインドネシア政府に圧力を掛けたことも問題にしている。

さらに朝日記者が現地に赴き、当時の政府関係者や実際の慰安婦と名乗り出た90歳前後の女性にも証言させている。女性の話だと日本兵に連行されて終戦の数ヶ月まで連日のように犯され続けたと語っている。

この女性が実際慰安婦で報酬を得ていたのか、あるいは単にレイプされたのかよくわからない。この問題を取り組んでいる現地の活動家の紹介によるものだが、どうもバイアスがかかった朝日新聞以外で再度取材をして欲しい気がする。10数年前にもなるが、東南アジアの慰安婦問題をテレビ朝日が取りあげたことがあっった。その報道では強制性がほとんど見られなかったことを自分は記憶している。

本当に今回の取材の通り日本軍による強制があったのか。しかし、たとえ強制性が見られたとしても、これが必ずしも朝鮮半島で同様なことが行われたということにはならない。朝鮮では職業人としての慰安婦は一般化していた実態は変わらないからだ。朝日新聞としてはこの報道をもって韓国や日本の反日勢力の言論に加勢したい意図が露骨に見える。果たして今後道影響するのか。

ところで、先週朝日系のメディアでトンでもないスキャンダルがあった。週刊朝日の編集長がセクハラ問題で解雇されたのだ。先週発行の週刊文春でその実態が暴露されるのを事前に察知してあわてて会社側が動いたようだ。朝日側は「重大な就業規則違反」という理由しか明らかにしていない。セクハラという生々しい醜聞の実態を隠蔽しようとする意図が見え見えだ。

これについては花田紀凱氏のサンケイ新聞連載「週刊誌ウオッチング」でも取りあげられている。

…要は、昨年、中途採用試験を受け、通らなかったAさんを面接官だった編集長が契約記者として採用。「自分と付き合えば社員にしてやる」と迫ったというのだ。

…「いきなり胸を揉(も)んだり無理やりチューしたり。テーブルの下で強引にスカート内に手を入れ、太ももの奥を触りまくることも」

なにやら、漫才出身だった元大阪府知事がセクハラで失職した時のことを思い出す。元知事の場合は1回きりであったが、この編集長は「常態化」していたようだ。週刊朝日は朝日新聞とは別会社であるが、この編集長は朝日新聞の出向ということだ。解雇を言い渡したのは朝日新聞側である。

日頃人権問題特に女性の人権には専売特許のように取り組んでいる朝日新聞がこの有様である。慰安婦問題は女性人権問題の最たるものであろう。しかし慰安婦の人権を云々する前に足下の女性の人権に身を正すべきではないか。朝日新聞はひたすら「プライバシーに関すること」として真相を明らかにしようとしない。これでは慰安婦を語る資格もなのではないかと皮肉の一つでも言いたくなる。

追記:インドネシアでの問題では、池田信夫氏が朝日新聞の記事を批判している。戦場での事象と植民地の場合は性格が違う。週刊朝日編集長のセクハラ解雇とも絡めていたが、考えることは一緒だなと思う。