粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

吉野家の被災地支援

2013-10-04 10:51:38 | 福島への思い

「吉野家、福島でコメ自社生産 被災地支援の狙いも」(日経10月1日)の記事が出ていた。おそらく、朝日新聞ならこんな記事は出ないだろう、と勝手に想像する。(いつもの悪い癖)朝日では今日もトップ記事で東電、東北電力の六ヶ所村漁業者への「寄付金」について問題にしていた。朝日にとって「被災地支援」の言葉はタブーなのかと疑うほど、執拗な東電叩きなどのネガティブ報道が続いている。

それはともかく、吉野家の日経記事は以下の通りだ。

吉野家ホールディングスが福島県でコメの生産を始める。10月1日付で同県白河市の地元農家などと共同出資で農業生産法人を設立。牛丼店の主要食材を安定調達するため自社生産のノウハウを蓄積するほか、東日本大震災の被災地支援にもつなげる。政府が推進する農地集約も追い風に外食業の農業参入が広がっているが、外食大手が自社でコメ生産を本格的に手掛けるのは初めて

デフレ日本を地で行く牛丼チェーン店同士の熾烈な価格競争、そんな中このニュースはほっとさせられる話題だ。福島では、福島米の放射能汚染への消費者の懸念に対して、全袋検査を実施している。ただ反原発すなわち福島叩きをする連中は検査する機械の基準値が1キロ25ベクレルでは高過ぎると問題にしている。しかし、実際は不検出が「25ベクレルぎりぎり」ということでは決してない。

現実は遥かに低いし、対象が玄米であるから精米にして炊飯すればさらに10分の1程度に放射性物質の濃度も下がる。したがって検査機をパスした福島米は全く問題ないレベルである。それでも福島米だからという理由で拒否するのは偏見であり、悪意でしかないと思う。

そんな中、日本では誰もが知っている牛丼チェーンが福島で米を自社生産する意味は大きい。郡山市の農家などと共同出資して生産を展開していくとのことだが、吉野家のことだから、放射性物質の濃度に対して相当厳しい基準でもって取り組むに違いない。そして、それが福島の農産品の信頼向上に繋がっていくものと期待される。結果被災地支援の大きな手助けとなりうる。

日頃、原発問題でネガティブな記事しか書かない朝日新聞の記者も吉野家で牛丼(並盛280円)でも食べて頭を冷やして?被災地支援の記事でも書いたらどうだろうか。地元東京築地の高級料亭で世間離れのするディナーをとる暇があったら。(これも勝手な想像です。)

追記:朝日では最近「プロメテウスの罠」という連載記事で、福島県内の学校給食で地元のコメが使用されることに反対して主婦たちが署名活動する様子を紹介している。本当にこの新聞の底意地の悪さを痛感する。