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●東京電力核発電人災後に《福島県から千葉県などに避難した住民ら43人が国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟の控訴審》で逆転判決

2021年03月07日 00時00分47秒 | Weblog

[※ ↑号外【国の責任認める/東京高裁 千葉地裁判決覆す/原発避難集団訴訟 東電にも賠償命令】 (福島民報 2021年02月19日)]


(20210221[])
山田雄之記者による、東京新聞の記事【国の責任認める 福島第一原発事故避難者訴訟で東京高裁判決】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/86969)。

 《東京電力福島第一原発事故で、千葉県に避難した住民ら43人が国と東電に計約18億8500万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が19日、東京高裁(白井幸夫裁判長)は国の責任を認めた》。

 白井幸夫裁判長は、《防潮堤の設置などの措置を講じていれば「津波の影響は相当程度軽減され、全電源喪失の事態には至らなかった」と認定。国が規制しなかったことと事故との間に「責任を認めるに足りる因果関係がある」として「規制権限を行使しなかったことは国家賠償法上、違法だ」とした》そうだ。真っ当な司法判断。
 責任をもって東電や国が「原状回復」して見せてくれよ! もうすぐ10年経ちますよ…いつになったら元の姿に戻してくれるの? 元の姿に戻してくれれば、皆さん喜んで福島に帰り、生業を取り戻すはずですよ。

 アサヒコムの記事【原発避難訴訟、国の責任認める 高裁で2件目】(https://www.asahi.com/articles/ASP2M53R1P2KUTIL060.html?iref=comtop_National_01)によると、《東京電力福島第一原発事故で千葉県内に避難した住民らが国と東電に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が19日、東京高裁(白井幸夫裁判長)であった。一審・千葉地裁は国の責任を否定して東電にだけ賠償を命じたが、高裁は国と東電の両方に同等の責任を認めた。原発事故をめぐって避難者が国と東電を訴えた集団訴訟は全国で約30件あり、控訴審判決は今回が3件目。国の責任を認めた判決は昨年9月の仙台高裁に続いて2件目で、国の責任を否定したのは今年1月の東京高裁の1件となった。今後、最高裁が統一判断を示すとみられる。今回の訴訟の一審・千葉地裁判決は2017年9月に言い渡された。一審では18世帯45人が国と東電に計約28億円を求め、千葉地裁は42人に計約3億8千万円を支払うよう、東電に命じた。千葉地裁は、政府の「地震調査研究推進本部」が02年に公表した地震予測の「長期評価」に基づけば、遅くとも06年までに原発の敷地の高さを超える津波を予見できたと認めた》。



 福島民報の【<速報>国の責任認め、東電にも賠償命令 原発集団訴訟で東京高裁】(https://www.minpo.jp/news/moredetail/2021021983773)によると、《東京電力福島第一原発事故で本県から千葉県に避難した住民17世帯43人が国と東電に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(白井幸夫裁判長)は19日、国の責任を否定した一審千葉地裁判決を覆し、国と東電の責任を認め、両者に賠償を命じた。全国で約30ある同種訴訟のうち、国を被告に含めた控訴審判決は3件目。国の責任を認めたのは昨年9月の仙台高裁判決に続いて2件目となった》。
 原子力郷土の発展豊かな未来」「原子力明るい未来のエネルギー」「原子力正しい理解で豊かな暮らし…もうすぐ10年が経とうとしている。

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、だれか1人でも
          責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
    《馬奈木厳太郎弁護士…樽川さんのお怒りは、まっとうなものなんです。
     今回の福島の被害の象徴と言ってもいいかもしれない。
     彼が求めていることは責任をとってくれです。
     「あれだけの事故を起こして被害を出してだれか1人でも責任とって
     やめたか申し訳ないと謝罪したか」と。そう思っているのは、
     樽川さんだけではない。国と東京電力を相手に、事故から2年後の
     2013年3月11日に福島地裁に起こした
     「生業なりわいを返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟
     には約4千人の原告がいて、樽川さんもそのお一人です》

   『●「生業を返せ、地域を返せ!」…原告団馬奈木厳太郎弁護士
      「国の対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも…」
   『●「原子力災害伝承館」《批判…口封じ》…《安倍政権では「被災地
      切り捨て」政策がつづけられてきたが、それを菅政権も「継承」》
   『●東電核発電人災での国の責任も放棄…《あの未曾有の福島第一原発
        事故を招いた“最大の戦犯”》アベ様の責任は追及され続けるべき

   『●《避難者の生業はいまだ戻らないままである》…責任をもって東電や
       国が「原状回復」してくれれば《生業》を、《地域》を取り返せる
    「民事裁判では、地裁に続き高裁レベルで、《国と東電に損害賠償などを
     求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は一審福島地裁判決に続き
     両者に賠償を命じ》ました。仙台高裁上田哲裁判長によるものです。
      「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」という訴えが、
     一部認められました。

      国や東京電力が責任を果たす方法は明確で、簡単です。《原状回復
     して見せてくれればよいのです。もう10年が経とうとしています。
     さっさとお願いします。
      …出来ない、不可能というのであれば、やるべきことは一つしかない
     でしょ? 《国や東電は被災地を事故前の状態に戻すことができない
     現実を直視し》、何を為すべきですか?」

 まもなく、東京電力核発電人災から10年。あの人災から何の教訓を得ることもなく、何も変わらないニッポン。民主党政権末期・野田政権、アベ様・カースーオジサンによる《悪夢のような》、〝地獄〟の自民党政権は、核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないままです…。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/86969

国の責任認める 福島第一原発事故の避難者訴訟で東京高裁判決
2021年2月19日 21時54分

     (原発避難者訴訟の控訴審判決で勝訴し、垂れ幕を掲げる
      原告代理人の弁護士ら=19日、東京・霞が関の東京高裁前で)

 東京電力福島第一原発事故後に福島県から千葉県などに避難した住民ら43人が国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟の控訴審判決で、東京高裁(白井幸夫裁判長)は19日、国の賠償責任を認めなかった一審の千葉地裁判決変更し、国と東電双方の責任を認めた。東電に約2億7800万円、うち国に約1億3500万円を連帯して支払うよう命じた

 全国で約30件ある集団訴訟で、高裁判決は3例目。昨年9月の仙台高裁判決は国の責任を認めたが、今年1月、国の責任を認めた前橋地裁判決東京高裁判決は覆した。今回の判断は国の責任を認める2例目の高裁判決となった。


◆津波対策命じなかった国は「著しく合理性欠く」と違法性認定

 この日の判決は、国が2002年に公表した地震予測「長期評価」を「相応の科学的信頼性がある」と評価。国が津波対策の妥当性を判断する際に長期評価を重視しなかったことを「著しく合理性を欠く」と批判し、福島第一原発に大きな津波が到来する予見可能性があったと判断した。

 その上で、防潮堤の設置などの措置を講じていれば「津波の影響は相当程度軽減され、全電源喪失の事態には至らなかった」と認定。国が規制しなかったことと事故との間に「責任を認めるに足りる因果関係がある」として「規制権限を行使しなかったことは国家賠償法上、違法だ」とした

 国の責任は東電と同程度としたが、原告のそれぞれへの請求額が違うため、賠償額が異なった。

 一審は「国は長期評価に基づき津波の発生を予見できた」としながらも「津波の規模の大きさから措置を講じても、原発事故を回避できなかった可能性がある」として国の責任を否定。東電にだけ約3億7600万円の賠償を命じていた。(山田雄之)


【関連記事】「あきらめず闘ってよかった」 原発事故でふるさと奪われた原告の南原さん夫婦
【関連記事】「津波に対する国の責任」判断割れる 争点は2002年の「長期評価」 原発避難民訴訟
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●《避難者の生業はいまだ戻らないままである》…責任をもって東電や国が「原状回復」してくれれば《生業》を、《地域》を取り返せる

2020年10月30日 00時00分17秒 | Weblog


琉球新報の【<社説>「生業訴訟」二審判決 国は重い責任受け止めよ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1202924.html)。
琉球新報のコラム【<金口木舌>生業を返せ】(https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1201920.html)。
東京新聞の社説【福島原発判決 「国の責任」かみしめよ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/59383?rct=editorial)。

 《東京電力福島第1原発事故について、司法は改めて国と東電の責任を認めた。高裁では初めての判断であり、責任は国にも東電と同等にあるとした。国と東電は重く受け止めるべきだ》。
 《▼沖縄の企業などでつくる支援組織も2年前に解散した。ことし9月時点で沖縄県内の避難者は218人。来年3月で事故から10年となる中、原発を推進してきた国は上告するのか。避難者の生業はいまだ戻らないままである》。
 《原発事故から九年半。国は「復興」と言いつつ、今年九月末でいまだ約四万三千人もの避難者がいる。国の責任を前提としない賠償基準は早く見直すべきである。原告三千六百二十七人のうち既に九十二人が亡くなっている。国には反省が要る。義務として救済を急ぎ、被災者の生活再建を果たさなければならない》。

 原子力郷土の発展豊かな未来」「原子力明るい未来のエネルギー」「原子力正しい理解で豊かな暮らし…もうすぐ10年が経とうとしている。

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、だれか1人でも
          責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
    《馬奈木厳太郎弁護士…樽川さんのお怒りは、まっとうなものなんです。
     今回の福島の被害の象徴と言ってもいいかもしれない。
     彼が求めていることは責任をとってくれです。
     「あれだけの事故を起こして被害を出してだれか1人でも責任とって
     やめたか申し訳ないと謝罪したか」と。そう思っているのは、
     樽川さんだけではない。国と東京電力を相手に、事故から2年後の
     2013年3月11日に福島地裁に起こした
     「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟
     には約4千人の原告がいて、樽川さんもそのお一人です》

   『●「生業を返せ、地域を返せ!」…原告団馬奈木厳太郎弁護士
      「国の対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも…」
   『●「原子力災害伝承館」《批判…口封じ》…《安倍政権では「被災地
      切り捨て」政策がつづけられてきたが、それを菅政権も「継承」》
   『●東電核発電人災での国の責任も放棄…《あの未曾有の福島第一原発
        事故を招いた“最大の戦犯”》アベ様の責任は追及され続けるべき


 民事裁判では、地裁に続き高裁レベルで、《国と東電に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は一審福島地裁判決に続き両者に賠償を命じ》ました。仙台高裁上田哲裁判長によるものです。
 「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」という訴えが、一部認められました。


 国や東京電力が責任を果たす方法は明確で、簡単です。《原状回復》して見せてくれればよいのです。もう10年が経とうとしています。さっさとお願いします。
 …出来ない、不可能というのであれば、やるべきことは一つしかないでしょ? 《国や東電は被災地を事故前の状態に戻すことができない現実を直視し》、何を為すべきですか?

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1202924.html

<社説>「生業訴訟」二審判決 国は重い責任受け止めよ
2020年10月6日 06:01

 東京電力福島第1原発事故について、司法は改めて国と東電の責任を認めた。高裁では初めての判断であり、責任は国にも東電と同等にあるとした。国と東電は重く受け止めるべきだ。

 原発事故時、福島県と隣接する宮城、茨城、栃木3県に住んでいた約3650人が国と東電に損害賠償などを求めた「生業(なりわい)訴訟」の控訴審判決で、仙台高裁は国と東電に対し、原告3550人に計約10億1千万円を賠償するよう命じた。

 仙台高裁は国の規制権限の不行使と事故との因果関係を明確に認め、「東電を規制する立場の国が役割を果たさなかった」と厳しく指摘した。国の責任が東電の半分にとどまるとした一審判決より踏み込み、東電と同等の責任だとした。国を被告に含む13件の一審判決で、裁判では、7件が国の責任を認め6件が否定し、判断が割れている。他の訴訟に影響を与える可能性がある。

 判決は、大津波の襲来は国の地震調査研究推進本部が可能性を指摘しており、予見して事故を回避し得たと認定した。「国、東電とも経済的負担の大きさを恐れるあまり、津波の試算自体を避けようとした」と批判した。対策の先送りを許した国の権限不行使は2006年末の時点で許容限度を逸脱し、違法だと認定した。

 津波対策を先延ばしにしていた東電の対応を「不誠実」とし、国は「東電の報告を唯々諾々と受け入れていた」と指摘。政策として原発を推進し、規制権限を持つにもかかわらず、津波対策の不備を放置した国の対応を厳しい言葉で非難した。

 原子力安全・保安院についても「不誠実な東電の報告を唯々諾々と受け入れ、規制当局に期待される役割を果たさなかった」とした。

 国は原発を推進する政策を取り、第1原発の設置を許可し、事故の防止と事業者への監督、指導の徹底が求められていた。二度とこのような事故が起きることのないよう、責任の重さを施策に生かすべきだ。

 賠償については、計約5億円を命じた一審福島地裁判決より救済範囲を広げた。国が基準を定めた中間指針は不十分だと指摘して、指針を超えて範囲と金額を認めた。

 原発事故については、国会の事故調査委員会が、規制当局(国)と東電の「なれ合い」があり、「自然災害ではなく明らかに人災」と批判している。同種の他の裁判でも国の法的責任について検討すべきだ。

 事故から9年半が経過した今も、被災者は生活の基盤や地域コミュニティーを失い、回復はままならない。風評被害や放射線への不安も大きい。訴訟の名称となっている「生業を返せ」という原告の訴えは悲痛だ。国や東電は被災地を事故前の状態に戻すことができない現実を直視し、被害者救済のため賠償基準の見直しを含む被災者支援を急がなくてはならない。
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https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1201920.html

<金口木舌>生業を返せ
2020年10月4日 06:00
金口木舌 東京電力福島第1原発事故 仙台高裁 避難者

 広辞苑によると「生業(なりわい)」には「五穀が生(な)るように務めるわざ」「世わたりの仕事」の意味がある。「生活を立てるための手段」の意味で用いられる場面も多い

▼東京電力福島第1原発事故から9年半。原告約3600人が「生業を返せ、地域を返せ」と訴えた集団訴訟で、仙台高裁は9月30日、国と東電の責任を認め計10億円余の支払いを命じた。一審よりも賠償額を増やし、救済対象区域の範囲も広がった

▼沖縄に暮らす避難者も約60人が原告。娘と避難した伊藤路子さん(72)は「国と原発が生んだ分断を乗り越えての勝訴だ」と判決を歓迎した。福島県白河市でカフェを経営していた。家族は離散し四重生活。孫に会えず母と死別した

▼沖縄支部長の久保田美奈穂さん(41)は茨城県水戸市から子ども2人と避難した。「大きく前進した。世の中が良い方向に変わってくれたら」と喜ぶ一方、二審判決で水戸市は救済の対象外となった

▼帰郷か、避難先にとどまるか。原発事故に対する健康面への考え方や対応は避難者間でも分かれ、時には家族の絆に亀裂をもたらした避難者は苦悩している

▼沖縄の企業などでつくる支援組織も2年前に解散した。ことし9月時点で沖縄県内の避難者は218人。来年3月で事故から10年となる中、原発を推進してきた国は上告するのか。避難者の生業はいまだ戻らないままである
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/59383?rct=editorial

社説
福島原発判決 「国の責任」かみしめよ
2020年10月3日 07時59分

 「国の責任」と断罪した。東京電力福島第一原発事故を巡る訴訟で仙台高裁の判決は「不誠実な東電の報告を国は唯々諾々と受け入れた」とも述べた。被災者の救済を早く前進させるべきである。

 大地震が来る−それは国の地震調査研究推進本部が二〇〇二年に公表した地震の「長期評価」で予見できたはずである。東電が速やかにシミュレーションしていれば、遅くとも〇二年末ごろまでに福島第一原発に一〇メートルを超す津波が到来する予見もできた。仙台高裁の判決はこのような前提に立つ。

 だが、東電は新たな防災対策を極力回避し、先延ばしした。むろん長期評価は国の知見ともいえ、国も同時に地震の危険性は認識していたはずである。ならば国は東電に対し、ただちに長期評価を踏まえた試算を指示できた。国自身で試算もできた。それなのに、やるべきことをしなかった

 東電からヒアリングした当時の原子力安全・保安院は「規制当局に期待される役割を果たさなかった」とも判決は述べている。東電との緊張を欠いた姿勢は明らかで、原発事故は「人災」であるとの原告側の言い分を事実上、認めたのに等しい。

 これまで国と東電を被告とする同種の一審判決は十三件ある。そのうち六件の判決は国の責任が否定されていた。津波発生は予見できても実際の津波はもっと大きく事故が避けられなかった−などの論法だ。今回の高裁判決はそれを打ち砕き、国の責任論に決着をつけたと大きく評価したい。

 かつ一審の福島地裁判決では賠償額において国は東電の半額にとどまっていたが、高裁は「責任同等」とした。国のエネルギー政策のもとで原発設置の許可、さらにそれを維持してきたのは、まさしく国であったからだ。これも重大な判断である。賠償額の算定を大きく左右する。

 少なくとも東電が賠償の基準とする政府の原子力損害賠償紛争審査会が定めた中間指針では足りない。判決はそれを上回る救済が必要だとの視点にも立つ。

 原発事故から九年半。国は「復興」と言いつつ、今年九月末でいまだ約四万三千人もの避難者がいる。国の責任を前提としない賠償基準は早く見直すべきである。

 原告三千六百二十七人のうち既に九十二人が亡くなっている。国には反省が要る。義務として救済を急ぎ、被災者の生活再建を果たさなければならない
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●「生業を返せ、地域を返せ!」…原告団馬奈木厳太郎弁護士「国の対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも…」

2020年10月06日 00時00分03秒 | Weblog


沖縄タイムス社説【社説[原発事故高裁判決]賠償基準の見直し急げ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/641486)。

 《東京電力福島第1原発事故について国の責任を強く指摘する判決が示された。原発事故で被災した福島県などの住民約3650人が、国と東電に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は一審福島地裁判決に続き両者に賠償を命じた》。

 東京電力核発電人災の刑事裁判では…東京地裁永渕健一裁判長の判決は、あまりに酷い理由も含めて《司法犯罪とも言える不当判決》でした。

   『●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を
     取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》
   『●JOC臨界事故で何が起きたでしょうか?…《人が制御
     できないなんて恐ろしい。政府は…本当のことを言っていない》

   『●永渕健一裁判長、東電旧経営陣の刑事裁判で「無罪」《判決の
      中身もさることながら、その理由があまりにもひどすぎる》

   『●東京新聞の小野沢健太記者によるシリーズ記事【<原発事故
      「無罪」>】…《判決に表情変えず 遺族ら「うそー」悲鳴》
   『●裁判所も歪む…《国が開発の政策的な枠組みを決め、その下で
       電力会社に》核発電所を…《そして裁判所も一体となり…》
   『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
             …裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
   『●《良心に従い職権を行使する独立した存在》ではない
     大久保正道裁判長である限り、アベ様忖度な「行政判断」が続く
   『●東京電力核発電人災の刑事裁判: 東京地裁永渕健一裁判長の判決は、
          あまりに酷い理由も含めて《司法犯罪とも言える不当判決》
    《被告人全員無罪! 2019年9月19日、福島第一原発事故刑事裁判
     判決が下された。司法犯罪とも言える不当判決の内容を弁護士・
     海渡雄一が徹底解説する、前作「東電刑事裁判 動かぬ証拠と原発事故」
     の改訂版。東京高等裁判所での控訴審を前に全国民必見の33分間!!》

 一方、民事裁判では、地裁に続き高裁レベルで、《国と東電に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は一審福島地裁判決に続き両者に賠償を命じ》ました。仙台高裁上田哲裁判長によるものです。

 東京新聞の記事【福島第一原発事故で二審も国と東電に賠償責任認める 仙台高裁】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/58768)によると、《東京電力福島第一原発事故の被災者約3650人が国と東電に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁(上田哲裁判長)は30日、国と東電に対して、3550人に総額約10億1000万円を支払うよう命じた。一審福島地裁判決に続き国と東電の責任を認め、救済範囲も広げた。全国約30件ある集団訴訟では最大規模であり、国の責任に関する初めての高裁判断となった。原告団の馬奈木厳太郎弁護士は仙台高裁前で原告や支援者に対して、「国の対応、東電の責任を厳しく断罪する判決となっている。一審よりも賠償範囲が広がっている」と話した。2017年10月の一審福島地裁判決は、国と東電の責任を認め、約2900人に総額約5億円の支払いを命じた。被災者側、国、東電のいずれも控訴していた》。
 「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」。

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、だれか1人でも
          責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
    《馬奈木厳太郎弁護士…樽川さんのお怒りは、まっとうなものなんです。
     今回の福島の被害の象徴と言ってもいいかもしれない。
     彼が求めていることは責任をとってくれです。
     「あれだけの事故を起こして被害を出して、だれか1人でも責任とって
     やめたか申し訳ないと謝罪したか」と。そう思っているのは、
     樽川さんだけではない。国と東京電力を相手に、事故から2年後の
     2013年3月11日に福島地裁に起こした
     「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟
     には約4千人の原告がいて、樽川さんもそのお一人です》

 国や東京電力が責任を果たす方法は明確で、簡単です。《原状回復》して見せてくれればよいのです。もう10年が経とうとしています。さっさとお願いします。

   『●東電原発人災…《「失敗の本質」とその責任を問》うた上で、
            核発電「麻薬」中毒患者に「原状回復」させよ
    《福島生業訴訟で10月に福島地裁判決で勝訴した南雲芳夫弁護士も
     「自分の失敗を反省しない人はまた必ず間違いを犯す。ですから
     私たちは何よりも責任を明らかにする」と語る》

 出来ない? 不可能? 核発電「麻薬」中毒の皆さん、核発電「寄生」な方々、フザケナイデもらいたい。

   『●前橋地裁判決「核発電人災は防げた、東電と安全規制を 
       怠った国に賠償責任」…この「国」とは誰のことか?
   『●「原発事故で奪われた生業と地域を返せ」…
      人災を起こした東京電力や政府は「原状回復」してみせたのか?
   『●室井佑月さん、「責任が誰にあり、どう取るのかを
      見届けたいのだ。そこまでできて、やっと次の段階に…」

 福島原発訴訟生業訴訟)の行方に注視が必要です。

   『●3.11東京電力原発人災から4年:
     虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」
    《◆広がる生業訴訟 「かながわ訴訟」の原告は、南相馬市小高区から
     横浜に避難した村田弘団長(72)ら百七十四人》
    《「原発事故の時、どこに住んでいたかで国は賠償に差をつけた。
     でも日常生活や地域のつながりを突然奪われた痛みはみな同じ。
     被災者を分断してはならない」》
    《基地、原発「子に継ぐものでない」 久保田さん辺野古集会で訴え
    《「誰も原発事故の責任を取らないのは許せない」との思いで参加に
     踏み切った。久保田さんら沖縄に住む原告たちは「福島と沖縄の問題
     互いに理解を深めていきたい」と…》
    《4日間、座り込みに参加。機動隊に強制的な「ごぼう抜き」で
     排除された。「国は住民の思いを聞かないんだな」と強く実感した》
    《事故収束のめどは立たず、被災者の苦しい生活が続く中、各地で
     原発再稼働の準備が進められている…「住民の反対にもかかわらず
     国はここに新しい基地を造ろうとしている。原発も基地も子どもたちが
     受け継いでいくものではない

   『●川内原発再稼働:東京電力原発人災の教訓は活かされず、
           そして、福井地裁判決をかみしめることも無く
    《「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟)
     原告団のメンバーが、九日から川内原発のある鹿児島県薩摩川内市を
     訪れ、集会などに参加する。原発は経済的なメリットと引き換えに
     「ふるさと、生業」を失い、未来を描けなくなるという現実を伝えるために。
     …東京電力福島第一原発事故で、放射性物質は県境を越えて東日本に
     広がりました。原発のある大熊町と双葉町、北隣の浪江町の広い地域は、
     三十年間は戻れない帰還困難区域になりました。…生業訴訟原告団は
     今年から原発立地自治体を訪ね、自らの経験を伝えるキャラバン
     始めました。先月、佐賀地裁で開かれている玄海原発差し止め訴訟では、
     福島県二本松市の農業根本敬さんが意見陳述をしました。自宅は
     原発から六十キロ離れていますが、「(事故直後)水田の土は
     一キロあたり五〇二〇ベクレルでした。風評ではありません。
     実害です」と広域な被害状況を説明。「相馬市の酪農家は、
     フィリピンから嫁いだ妻をフィリピンに戻して、黒板に
     『原発さえなかったら』と書き付けて命を絶ちました」と語りました》

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、だれか1人でも
          責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
   『●東京電力原発人災、支援の幕引き:「区域外避難」者も含めて
              「“棄民”政策だというそしりは免れない」
   『●「なぜ巨大な権力にあらがえるのか。
     人々は「世代の責任」を語る」「子を守る「風かたか」になる」
   『●東電原発人災…《「失敗の本質」とその責任を問》うた上で、
            核発電「麻薬」中毒患者に「原状回復」させよ

 最後に、《国と東電の責任が同等というのは当然の判断である》…の「国」、当然、アベ様を最大の《戦犯》として、まず挙げるべきである。

   『●「想定外」という言い訳は許されない
   『●”原子力発電”という箱を開ける覚悟と、(とりようの無い)開けた責任
   『●SLAPPと原発、沖縄
   『●『DAYS JAPAN』
      (2013,SEP,Vol.10,No.9)の最新号についてのつぶやき
    「さらに、斎藤美奈子さんの二つの指摘。「第一次安倍内閣時代…
     吉井英勝…「巨大地震の発生…原発の危機から国民の安全を守る
     ことに関する質問主意書」…提言を無視した結果がご覧の通りの事故である」」

   『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
      “最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」
    「〝四月バカ〟では済まない、本質的●●。何食わぬ顔で
     《最大の戦犯》なアベ様。しかも、菅直人氏についての
     デマメルマガ事件の犯人もアベ様だ。今も何食わぬ顔で、
     原子力「寄生」委員会のデタラメな「お墨付き」の下、
     核発電所再稼働を強行し、司法も役立たず、核発電所まで輸出する…
     大迷惑な核発電「麻薬」中毒者のトップがアベ様。
     《最大の戦犯》が犯罪を犯し続けている」

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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/641486

社説[原発事故高裁判決]賠償基準の見直し急げ
2020年10月2日 07:00

 東京電力福島第1原発事故について国の責任を強く指摘する判決が示された。

 原発事故で被災した福島県などの住民約3650人が、国と東電に損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は一審福島地裁判決に続き両者に賠償を命じた

 原発事故の集団訴訟は全国で約30件あるが、国の責任を認める初めての高裁判断だ。これまで一審では国の責任への判断は割れている。各地の訴訟に影響を与える可能性があり判決の意味は大きい。

 裁判では、原発を襲う大津波を予見できたかなどが争われた。

 仙台高裁判決は一審に続き、政府の地震調査研究推進本部が2002年に公表した地震予測の「長期評価」を信頼できると認めたこの知見に基づき試算すれば国と東電は02年末時点で海抜10メートルの敷地を超える津波の到来を予見でき、事故を回避し得たと判断した。

 一審と異なるのは国の責任の度合いだ。一審では国の責任は東電の半分にとどまるとしたのに対し、高裁は東電と同等に原告の損害全体に責任を負うべきだと踏み込んだ。

 国と東電の責任が同等というのは当然の判断である

 そもそも原発は国の政策として推進されてきたものだ。さらに国は安全性を確保するため電力会社を規制する立場でもある。津波対策が適切に講じられているか厳格な判断が求められていた

 「東電の報告を唯々諾々と受け入れ、規制当局に期待される役割を果たさなかった」。判決が示した不作為への厳しい批判を、国は重く受け止めなければならない。

■    ■

 高裁判決は、原告3550人に計約10億1千万円を賠償するよう命じた。賠償額は一審判決の2倍に、対象人数も約2900人から増えた。

 賠償の目安として国が定めた中間指針を超える金額が認められ、対象とする地域も一部で広げられた。

 ただ、指針は東電などの過失が前提にされず、被災者からはもともと金額が低すぎると指摘されている国と東電は指針を見直し被害実態に見合うものにすべきだ

 原発事故から来年3月で10年を迎えるが、今なお古里を離れて暮らす人は少なくない。福島県によると、県外への避難者は今年7月時点で2万9千人余りいる。

 地元で暮らしていても、生活再建が進まなかったり健康被害への不安を抱えていたり、平穏な生活を取り戻せずにいる人は多い。被災者支援の拡充は急務だ。

■    ■

 菅内閣が初閣議で決定した内閣の基本方針は、東日本大震災や原発事故の記述が全くなく、被災者を失望させた。

 福島県内では現在も7市町村に帰還困難区域が残り、除染や避難指示解除の見通しは立っていない第1原発で増え続ける処理水の処分方法も定まっていない

 原発事故を巡っては国会の事故調査委員会が、規制当局(国)と東電の「なれ合い」があり明らかに人災だと指摘している。国は責任を明確に認め、復興にこれまで以上に力を入れてもらいたい。
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●核発電所を再稼働したい? 《女川いのちの石碑…十三番目の石碑…<故郷を 奪わないでと 手を伸ばす> この痛切な願い》を聞けよ!

2020年03月14日 00時00分11秒 | Weblog


東京新聞の社説【3・11から9年 千年先の郷土を守る】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020031102000169.html)。

 《女川原発は、震源に最も近い原発です。福島同様、激しい揺れと津波に襲われました。到達点よりわずかに高い所にあったため、辛うじて難を逃れたにすぎません。…東北の被災原発を再稼働に導いて、「復興原発にしたいのか。原発は安全です、ちゃんと制御アンダー・コントロールできていますと、五輪を前に世界へアピールしたいのか》。

   『●《草木のすべてにセシウムが染みついている。田畑を耕すが自分で
         食べるだけ。孫には食べさせないし、売ることもできない》
    《五輪開催年の完全版上映について「国は福島の問題を『終わったこと
     と見せたいようだ福島の人たちの人生をめちゃくちゃにして
     おきながら、はしゃいでいられるのか」と語る》

   『●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック
               聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》
    《状況は、アンダーコントロール」「汚染水の影響は、港湾内の
     0.3平方キロの範囲内で完全にブロック」「健康問題については、
     今までも、現在も、将来も全く問題ありませんと。あれから6年。
     いま、私たちの目の前にある現実は、どうでしょう

   『●三浦英之記者の質問「今でも『アンダーコントロール』だとお考え
     でしょうか」? アベ様のお答え「…その中で正確な発信をした…」!?
    「アベ様のお答えの一部…「正確な情報発信した」!! COVID19問題
     と言いい、開いた口が塞がらない…。
     息吐く様にウソをつくアベ様の本領発揮」
    「アベ様口癖の「悪夢のような旧民主党政権」…あらゆる意味で、
     悪夢のような最悪な政権はもはや明白です」
    《あれから6年。いま、私たちの目の前にある現実は、どうでしょう
     メルトダウンした核燃料は所在すらつかめていません。壊れたままの
     原子炉建屋には毎日百数十tの地下水が流れ込み、ALPS処理汚染水は
     溜まり続け、漁民や住民の意思を無視して海洋への放出
     画策されています。(共同声明より)》

   『●桜井勝延氏《そこで経験したことは、国も県も政治家も、現場を見も
     しないでものごとを決定し、責任をとろうとしないという現実だった》


 女川にしろ、東海第二にしろ、核発電所再稼働なんてやっている場合なのか? 「地元」首長の皆さんは、再稼働に同意するのですか? アベ様の《復興原発》に協力するつもり? 東京電力福島第一核発電所周辺の「原状回復」は完了したのですか? 「福島の百姓は終わりだ」という悲嘆を、《今なお続く福島の「不条理」》を、「福島はオリンピックどごでねぇ」ことを、《福島の教訓》をもう忘れたのですか?


   『●言葉が見つかりません…
    《須賀川市の野菜農家の男性(64)は、福島産野菜の一部に国の
     出荷停止指示が出された翌日の二〇一一年三月二十四日に自殺した。
     遺族によると、男性は原発事故後福島の百姓は終わりだ
     と話していたという》

   『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
          東京電力原発人災と自殺には因果関係あり

   『●「原発事故で奪われた生業と地域を返せ」…人災を
      起こした東京電力や政府は「原状回復」してみせたのか?
   『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
                 自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」
   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
      だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
    《福島第一原発事故から5年。あの時、父親を自死により失った樽川和也さん
     が語るドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」…。制作者らが映画に
     込めた思いとは――。井上淳一監督、企画した馬奈木厳太郎弁護士、
     出演した白井聡・京都精華大専任講師(政治学)…》

   『●3.11東京電力原発人災から4年: 虚しき
     「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」
   『●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を取らなければ
         企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》
   『●《今なお続く福島の「不条理」》: 東電の初期の主張は
     「無主物」…裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》
                …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?


 NNNドキュメント’20より。

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http://www.ntv.co.jp/document/backnumber/archive/31190.html

2020年3月8日(日) 24:55【拡大枠】
3・11大震災シリーズ(90)
東日本大震災9年
約 束
~それぞれの道~

東日本大震災から9年。被災地では多くの人が懸命に生きている。家族との約束。仲間との約束。故郷への約束。果たしたい約束がある。それは心の支えだ。津波で流された自宅を再建したいと願う老夫婦。震災で家族を失い、1000年後の命を守ろうと中学時代の仲間と石碑の建立に取り組む青年。原発事故で一度はあきらめかけた牧場を復活させ、将来は息子にバトンをつなぎたいと考える男性。岩手・宮城・福島の3局共同制作で送る。

ナレーター/土村芳 放送枠/55分
制作/テレビ岩手 ミヤギテレビ 福島中央テレビ
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 《◆ふるさとを奪わないで 女川いのちの石碑には、震災直後に生徒たちが詠んだ句を一句ずつ刻んでいます。原発に近い塚浜の公園に立つ十三番目の石碑には、こんな句が添えられました。 <故郷を 奪わないでと 手を伸ばす> この痛切な願い、忘れるわけにはいきません》。《建てているのは、女川中学校卒業生の有志でつくる「女川1000年後のいのちを守る会」》(https://www.inochino-kyoukasho.com/)。
 この痛切な願いを、誰よりも忘れたがっているのは、アベ様らではないのですか? だって、《あの未曾有の福島第一原発事故を招いた“最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣》アベ様なのですから。

   『●「想定外」という言い訳は許されない
   『●”原子力発電”という箱を開ける覚悟と、(とりようの無い)開けた責任
   『●SLAPPと原発、沖縄
   『●『DAYS JAPAN』
      (2013,SEP,Vol.10,No.9)の最新号についてのつぶやき
    「さらに、斎藤美奈子さんの二つの指摘。「第一次安倍内閣時代…
     吉井英勝…「巨大地震の発生…原発の危機から国民の安全を守る
     ことに関する質問主意書」
     …提言を無視した結果がご覧の通りの事故ある」」

   『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
     “最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2020031102000169.html

【社説】
3・11から9年 千年先の郷土を守る
2020年3月11日

 牡鹿半島の付け根に位置する宮城県女川町は、東北電力女川原発のある町です。

 リアス海岸の岬を巡るとあちこちで、高さ二メートル、幅一メートルほどの平たい石碑に出合います。「女川いのちの石碑」です。

 建てているのは、女川中学校卒業生の有志でつくる「女川1000年後のいのちを守る会」。今月一日、十八基目ができました。

 あの日女川町は、最大一四・八メートルの津波に襲われました。

 人口約一万人のうち、死者・行方不明者は八百二十七人に上り、全住宅の九割に当たる約三千九百棟が被害に遭いました。

 東日本大震災の被災市町村の中で、最も被災率の高かった町だと言われています。


◆大震災を記録に残す

 震災翌月、当時の女川第一中(二〇一三年に女川第二中と統合して女川中)に入学した一年生は、社会科の授業で「ふるさとのために何ができるか」を話し合いました。そして震災を記録に残す活動の実践に乗り出すことを決めたのです。

 町内に二十一ある浜の集落すべてに津波は押し寄せました。

 それぞれの津波到達点に石碑を建てておこう、ふるさとの風景に震災の記憶を刻みつけ千年先まで命を守る避難の目安にしてもらおう-

 街頭やSNSで寄付を募ると、半年で目標額の一千万円が集まりました。

 石碑には、警告が刻まれます。

 <ここは、津波が到達した地点なので、絶対に移動させないでください。もし、大きな地震が来たら、この石碑よりも上へ逃げてください。逃げない人がいても、無理矢理にでも連れ出してください。家に戻ろうとしている人がいれば、絶対に引き止めてください


◆津波わずかに高ければ

 末尾には、卒業生から未来へ贈るメッセージも添えました。

 <今、女川町は、どうなっていますか? 悲しみで涙を流す人が少しでも減り、笑顔あふれる町になっていることを祈り、そして信じています>と。

 第一号は一三年十一月、女川浜を見下ろす母校の校庭に建ちました。今年中には二十一基目が完成し、プロジェクトは完了する予定です。

 そんな女川町でも、原発再稼働の手続きが最終段階を迎えています

 女川原発は、震源に最も近い原発です。福島同様、激しい揺れと津波に襲われました。到達点よりわずかに高い所にあったため、辛うじて難を逃れたにすぎません

 原発の敷地は、大地震の影響で一メートルも沈下しました原子炉建屋の壁からは、千百三十カ所ものひび割れが見つかりました

 震災で、満身創痍(そうい)にされた原発です。原子力規制委員会の審査を終えて、規制基準に「適合」と判断されはしたものの、とても安心とは言えません。規制委も安全だとは言いません

 「あと三十センチ津波が高ければ、福島と同じになったと思います。原発に絶対の安全はなく、ふるさと喪失のリスクが付きまとう。福島の教訓です。再稼働を許すとすれば、これからも多大なリスクを、しょっていかねばならんのです。住民の命を預かるものとして、そんなことはできません

 原発から三十キロ圏内にある宮城県美里町相沢清一町長は、再稼働にきっぱりと「ノー」を突きつけます

 「目の前に、現実の課題が山積みです。風化だなんてとんでもない。(放射性物質をかぶった)稲わらひとつ、処分できない。避難計画をつくれと言われても、なかなか答えが見つからない。高齢者はどうなるか? 複合災害が起こったときは? 途中で風向きが変わったら? 隣町から逃げて来る人たちは?…。(国や東北電力は何をそう急ぐのか

 東北の被災原発を再稼働に導いて、「復興原発にしたいのか原発は安全です、ちゃんと制御アンダー・コントロールできていますと、五輪を前に世界へアピールしたいのか

 いずれにしても、原発のある風景や暮らしの中に刻み込まれた震災の痕跡を、見過ごすことはできません。風化を許してはいけません

 その一つ一つが、未来ではなく、今を生きる私たちへの「警告」になるはずだから。


◆ふるさとを奪わないで

 女川いのちの石碑には、震災直後に生徒たちが詠んだ句を一句ずつ刻んでいます。

 原発に近い塚浜の公園に立つ十三番目の石碑には、こんな句が添えられました。

 <故郷を 奪わないでと 手を伸ばす

 この痛切な願い、忘れるわけにはいきません
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●《草木のすべてにセシウムが染みついている。田畑を耕すが自分で食べるだけ。孫には食べさせないし、売ることもできない》

2020年03月10日 00時00分02秒 | Weblog

200309
北條香子記者による、東京新聞の記事【「五輪の年こそ被災地に目を」 「福島は語る」完全版初公開 江古田映画祭】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020022102000258.html)。

 《間もなく9年を迎える東京電力福島第一原発事故で避難した人たちの証言を収めたドキュメンタリー映画「福島は語る」の完全版が29日、東京都練馬区で開催される「江古田映画祭」のオープニング作品として上映される。完全版は5時間20分もあり、一般公開は初めて。土井敏邦監督(67)は「東京五輪の前に公開したいと考えていた」と、五輪の年だからこそ福島に目を向ける意義を訴える。(北條香子)》。

   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》
                …原状回復して見せたのか? 誰か責任は?
    「《失われた古里》、《もどれない故郷》、失われた
     《本来は恵みをもたらす田畑の土》…原状回復して見せたのか? 
     誰か一人でも責任をとったのか?
     それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…
     東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらくだ
     核発電「麻薬」中毒患者達は、経済性から核発電輸出からは撤退しよう
     としているが、…国内では、核発電所を再稼働し、新規建設をしたくて
     しょうがない訳だ。3.11の核発電人災の反省など一切なし」
    《「福島は語る」という映画…土井敏邦監督が福島県民ら十四人に
     インタビューした記録映画である。そこに杉下初男さんが出ていた。
     杉下さんは石材業を営み、本の中では、飯舘の白御影石は安くて色が
     ブルーなので東京で人気だった、と書いてある。
     映画で杉下家の本当の悲劇は、事故の何年も後だったと知った。
     杉下さんは原発事故のせいとも、放射能のせいとも語っていないが、
     故郷を離れ、避難生活を送ることの厳しさを感じた》

   『●武藤類子さん《沖縄で闘っている人の言葉…「国を相手に
        ケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ」》
    「レイバーネットのコラム【●木下昌明の映画の部屋 250回/
     原発事故に翻弄された14人~土井敏邦監督『福島は語る』】
     …。《映画は、生活を根こそぎ奪われ、人生を翻弄された
     14人の被災者に焦点を当てている。…暮しの中から被災後の困難を
     浮かび上がらせているのが特徴だ》」

   『●2019年度文化庁映画賞《文化記録映画部門の優秀賞》を受賞
              …三上智恵・大矢英代監督『沖縄スパイ戦史』
    《『福島は語る』監督:土井敏邦 2018年/170分
     原発事故という大きな現実の中で,生きざるを得ない人びとがいる。
     その人たちは今,何を思い,どうしようとしているのか。映画は14人の
     声を,丹念に長い時間をかけ記録していく。お互いの信頼関係の中で,
     人びとは徐々に語りにくかった思いをしずかに,整理するように語る。
     制作者はその証言に正面から向き合い,そのことで,福島の現実を
     直視しようとする。この映画はドキュメンタリーの一つの到達点
     といってよい作品である》

 《生活を根こそぎ奪われ、人生を翻弄》。3.11東京電力核発電人災の何か一つでも解決したのか? 
 笠原眞弓氏による、レイバーネットの記事【原発は何を奪ったのか~『福島は語る・完全版』江古田映画祭で上映】(http://www.labornetjp.org/news/2020/0229kasa)。《コロナ騒ぎで、プログラムが軒並み中止・延期される中、江古田映画祭は会場を武蔵大学からギャラリー「古藤」に移して開催された。初日の2月29日、私は『福島は語る・完全版』を見た。5時間20分の完全版を見るには、それなりの体調管理と決心がいる。その決心をして観に行った。2時間50分版を見ていて、それもよかったけれど、それより数倍よかった。2回の休憩が入り、章ごとにつくりが違い、その人の人間が浮き彫りになってくる。前作の要素を切り取ってすっきり見せるものでなく、少し長めのインタビューや生活背景が写し出されてくる。何度涙があふれたか…。しかも声を上げたいところもあった。映画を止めて、戻って一緒に泣きたいところもあった。笑える場面でも泣き笑いだった。途中で寝るかな?と心配する必要は、まったくなかった。ギンギンに目も頭もさえていた。そして上映後の土井敏邦監督のお話しでその秘密がわかった。(笠原眞弓)》


 双葉町の一部では、避難指示解除されるそうだ。東京電力、政府や自公お維、原子力「寄生」委員会の面々は、《原状回復》して見せたのか? 一人でも誰か責任をとったのか? 《五輪開催年の完全版上映について「国は福島の問題を『終わったこと』と見せたいようだ福島の人たちの人生をめちゃくちゃにしておきながら、はしゃいでいられるのか」と語る》

   『●「死の町」にした者が悪いのではないか?
   『●続・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?(1/2)
   『●続・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?(2/2)
   『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ?
      ……東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち
   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
     だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
   『●鈴木耕さん、核発電人災等々々々々々…「自民党内閣だったら
             解決できただろうか。とてもそうは思えない」
   『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
            …裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った
    《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる土壌だったんです。
     それが壊されたからね、土壌汚染によって。
     だから、東電に原状回復してもらう。」》

 木谷孝洋関口克己両記者による、東京新聞の記事【外務省「原爆展変更を」 被団協に 原発事故除外要求】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202003/CK2020030302000136.html)によると、《東京電力福島第一原発事故の概要を伝えるパネルが含まれていることを問題視し、変更されなければ後援しない可能性を示唆しているという。被団協は「表現の自由に触れる問題だ」と批判。識者も「圧力」と指摘する。(木谷孝洋関口克己)  原爆展は、五年に一度開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせて四月二十七日から約一カ月間、国連本部のロビーで開く。被爆直後の広島、長崎の様子や被爆者の写真、核廃絶へのメッセージを約五十枚のパネルで伝える》。
 《外務省「原爆展変更を」 被団協に 原発事故除外要求》…姑息な外務省。《原発は『プルトニウムをつくる装置』》(内橋克人さん)であることを隠蔽しようとしている。

   『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。
              そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!
   『●「唯一の被爆国」で原発人災も起こしたニッポンが
        「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できず…

 堀切さとみ氏による、レイバーネットの記事【セシウムが染みついた飯舘村で懸命に生きる~映画『サマショール』】(http://www.labornetjp.org/news/2020/0305eiga)によると、《ポレポレ東中野でドキュメンタリー映画『サマショール~遺言 第六章』(豊田直巳野田雅也監督)を観た。年月をかけて、ひとつの村、ひとりの人を追う。飯舘村長谷川健一さんの姿。それをみるだけでも貴重な記録だ。2016年に長谷川さんはチェルノブイリを訪ねた。サマショールと呼ばれる立ち入り禁止区域に住み着いた人々は、1500人いたのが126人に。そこに25年後の飯舘村が重なったと長谷川さんは言う。飯舘村は2017年3月に避難解除になり、1000人以上が村に戻った。でも、チェルノブイリのように人はどんどん減っていくだろう。見た目には昔のままでも、草木のすべてにセシウムが染みついている。田畑を耕すが自分で食べるだけ。孫には食べさせないし、売ることもできない。それでも、何百年も先のこの村に子どもたちが帰るのを願って、長谷川さん夫婦は蕎麦を植える。映画は、果てしない時間の中のほんの一コマにすぎない自分がどう生きるのか、その葛藤を描いていた。(堀切さとみ)》


   『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」
   『●自公議員や原子力「推進」「寄生」委員会委員らは
                    「闘うみんな」ではないようだ
    《東京電力福島第一原発の事故から間もなく三年。福島県飯舘村の
     村民を追ったドキュメンタリー映画「遺言 原発さえなければ」が、
     八日から東京都内で上映される。一般向けの公開は初めて。ともに
     報道写真家の豊田直巳さんと野田雅也さんが撮影、監督し、
     高濃度の放射能汚染で故郷を奪われた人々の絶望や苦悩、そして
     再起への歩みを記録した。村民の姿は「事故はまだ終わっていない
     と訴えかけてくる》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020022102000258.html

「五輪の年こそ被災地に目を」 「福島は語る」完全版初公開 江古田映画祭
2020年2月21日 夕刊

     (江古田映画祭実行委員会メンバーと語り合う土井敏邦監督
      (左から4人目)=東京都練馬区のギャラリー古藤で)

 間もなく9年を迎える東京電力福島第一原発事故で避難した人たちの証言を収めたドキュメンタリー映画「福島は語る」の完全版が29日、東京都練馬区で開催される「江古田映画祭」のオープニング作品として上映される。完全版は5時間20分もあり、一般公開は初めて。土井敏邦監督(67)は「東京五輪の前に公開したいと考えていた」と、五輪の年だからこそ福島に目を向ける意義を訴える。 (北條香子

 土井監督は二〇一四年から四年がかりで約百人に聞き取りを重ねた。うち十四人の証言を二時間五十分にまとめた劇場版を昨年三月に公開。文化庁の一九年度映画賞で文化記録映画優秀賞を受賞した。

 「証言ドキュメンタリー映画で二時間五十分も見てもらえるのかと、劇場版も公開前は不安だった」と土井監督。しかし、原発事故が人々の心にもたらした影響の大きさを伝える証言は観客を引き込み「完全版も見たい」との感想が寄せられた。昨夏の完全版試写会でも手応えを得て、一般公開に踏み切った。

 完全版には避難生活中に跡取り息子を亡くした男性や、夫と離れて子どもたちと避難生活する女性ら二十七人が登場する。

 パレスチナ問題を取材してきた土井監督は「人間としてのアイデンティティーである故郷を失うという点で福島は共通する。どの証言も強い言葉の力があり、歴史の記録として残しておかなければならない」と強調。五輪開催年の完全版上映について「国は福島の問題を『終わったこと』と見せたいようだ福島の人たちの人生をめちゃくちゃにしておきながら、はしゃいでいられるのか」と語る。

 映画祭実行委員会で代表を務める武蔵大の永田浩三教授は「福島を巡る問題がますます深刻化する中、福島への思いをより色濃く発信していきたい」と話す。

 映画の完全版は三月十、十一の両日に渋谷区の「ユーロスペース」で、十三日には横浜市の「シネマ・ジャック&ベティ」でも上映。問い合わせは、配給会社「きろくびと」=電070(5454)1980=へ。

     (映画「福島は語る」の一場面=(c)土井敏邦)


◆29日から18作品上映

 江古田映画祭は「3・11 福島を忘れない」をテーマに毎年開催。今回は二月二十九日から三月十二日までで、会場は武蔵大と同大学正門前の「ギャラリー古藤(ふるとう)」。福島の里山でのシイタケ栽培を取り上げたドキュメンタリー「失われた春 シイタケの教え」など十八作品を上映する。

 初日の二十九日は「福島は語る」の挿入歌「ああ福島」の歌手李政美(イ・ヂョンミ)さんのライブ後、完全版を上映(休憩あり)。上映後には土井敏邦監督が話す。料金は「福島は語る」完全版は一般二千円(予約不要)。それ以外は一本千二百円(予約優先で千円)。問い合わせは実行委員会=電03(3948)5328=へ。
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●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》

2019年10月05日 00時00分28秒 | Weblog


桐島瞬氏の、週刊朝日の記事【東電旧経営陣に無罪判決 被災者から失望の声が相次ぐ】(https://dot.asahi.com/wa/2019092400076.html)。

 《事故の影響で生活が一変した被災者からは怒りや失望の声が上がった…無罪判決を聞いた福島県須賀川市の樽川和也さん(44)は「全く納得できない」と憤る。樽川さんの父、久志さん(当時64)は、事故直後に自慢のキャベツが出荷停止になり、もう福島で農業はできないと悲観して自ら命を絶った》。


   『●言葉が見つかりません…
    《須賀川市の野菜農家の男性(64)は、福島産野菜の一部に国の
     出荷停止指示が出された翌日の二〇一一年三月二十四日に自殺した。
     遺族によると、男性は原発事故後福島の百姓は終わりだ
     と話していたという》

   『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
          東京電力原発人災と自殺には因果関係あり

   『●「原発事故で奪われた生業と地域を返せ」…人災を
      起こした東京電力や政府は「原状回復」してみせたのか?
    《福島県須賀川市で八代続く農家の樽川和也さん…▼だが、
     福島第一原発の事故は、久志さんと先祖代々の
     情熱が染み込んだ土を汚した。地元産のキャベツが出荷停止に
     なったとの知らせが入った翌朝、久志さんは自ら命を絶った》

   『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
                 自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」
    《とても、そんなんで済む損害じゃねえべ
     「《もう取り戻せない、償うことなどできない現実》…「原状回復」なんて
     決してできない「現実」だ。一体誰が「こういうふうにした者たち」なのか、
     こんなとんでもない「現実」を生み出した者たちなのか?
     誰一人、責任をとろうともしない」
    《土と生きる豊かな暮らしは、あの日、一変した。福島県須賀川市で
     農業を営む樽川和也さんは、東京電力福島第一原発の
     事故後まもなく父親を自死により失った。田畑も放射能で汚染された。
     東京で20日公開のドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」で
     苦悩を訴えている。もう取り戻せない、償うことなどできない現実を聞いた》

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
      だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
    《福島第一原発事故から5年。あの時、父親を自死により失った樽川和也さんが
     語るドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」…。制作者らが映画に込めた
     思いとは――。井上淳一監督、企画した馬奈木厳太郎弁護士、
     出演した白井聡・京都精華大専任講師(政治学)…》

   『●3.11東京電力原発人災から4年: 虚しき
     「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」
    《基地、原発「子に継ぐものでない」 久保田さん辺野古集会で訴え
     「裁判に加わるのは、すごく怖かった」。福島第1原発事故の
     発生直後、2人の子どもを連れて水戸市から那覇市に避難した
     久保田美奈穂さん(36)は2年前の3月11日、国と東京電力を
     福島地裁に訴えた。「巨大組織」を相手に原状回復や慰謝料を
     求める集団訴訟。家族や友人からは「嫌がらせされる」などと
     反対された。だが、「誰も原発事故の責任を取らないのは許せない
     との思いで参加に踏み切った。久保田さんら沖縄に住む原告たちは
     「福島と沖縄の問題を互いに理解を深めていきたい」と》

 誰も責任をとらない…。《誰も事故の責任を取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》。いまの政治状況と全く同じ。アベ様らの《無責任体質》、腐敗が連鎖。
 核発電「麻薬」中毒患者の皆さんのやることはデタラメばかり。最「低」裁を頂点とした裁判所も「司法判断」を放棄し、アベ様らに忖度した「政治判断」を繰り返す。

   『●東京電力に核発電所を再稼働させる資格はあるのか?
           無条件で即時に全ての廃炉作業に入るべき
   『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の
     刑事裁判で永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した
   『●阿部岳さん【「東電無罪」の論理】《「…運転はおよそ
    不可能になる」…判決は意図せず原子力制御の限界を認めている》
   『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
     高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》
   『●東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》
     ではない…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」


 《住宅無償提供打ち切りで、避難を続けるか、福島に帰るか選択に迫られた。家賃の支払いをめぐり被告となる人たちも出ている》…訴えられた側の論理。《原状回復》して見せてくれれば、喜んで皆さんは元の福島の生活にに戻られるでしょうよ。それに、そもそもこんな核発電人災などなければ、福島を出た人は誰もいなかった

   『●言葉が見つかりません…
   『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」
   『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』: 
         「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ…」
   『●「「3.11」から2年② 原発という犯罪」
          『週刊金曜日』(2013年3月8日、934号)
   『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」: 
         東京電力原発人災と自殺には因果関係あり
   『●「原発さえなければ…」:  
      それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?

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https://dot.asahi.com/wa/2019092400076.html

東電旧経営陣に無罪判決 被災者から失望の声が相次ぐ
桐島瞬 2019.9.25 07:00 週刊朝日 #原発

 2011年3月の東京電力福島第一原発事故を巡り、旧経営陣3人が業務上過失致死傷罪で強制起訴された裁判で、東京地裁は9月19日、無罪判決を言い渡した。事故の影響で生活が一変した被災者からは怒りや失望の声が上がった。

 被告は勝俣恒久・元会長(79)、武黒一郎・元副社長(73)、武藤栄・元副社長(69)の3人。裁判の焦点は、巨大津波が予見できたかどうかだった。

 原発事故が起きる3年前、東電は最大15.7メートルの津波が来襲する可能性があることを試算し、3被告とも知っていた。検察官役の指定弁護士は、経営者として事故の責任があるとして禁錮5年を求刑。一方、3被告は無罪を主張していた。

 この日の判決で、永渕健一裁判長は「原発の運転を停止するほど巨大な津波が来るとは予測できなかった」とし、刑事責任は負えないとした。

 無罪判決を聞いた福島県須賀川市の樽川和也さん(44)は「全く納得できない」と憤る。樽川さんの父、久志さん(当時64)は、事故直後に自慢のキャベツが出荷停止になり、もう福島で農業はできないと悲観して自ら命を絶った

「原発事故以降、放射性物質に汚染されない米や野菜を作るために農家がどれだけの努力をしてきたか事故が起きなければ必要なかったこと。津波は予測できなかったというが、私たちでも何か事故を起こせば無罪では済まされない。県民を苦しめたのだから、経営者が責任を取るのは当然だ

 その上で、「誰も事故の責任を取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる」と指摘する。

 茨城県水戸市から2人の子供を連れて沖縄県那覇市に避難した久保田美奈穂さん(40)は、判決を聞いてやっぱりと思った。

「原発を推進する政府の下では、大事故を起こした責任者さえも守られてしまう。津波が予見できないならまた事故が起きる危険性がある。それなら再稼働するべきではないし、今ある原発も廃炉にしたほうがいい

 判決を受け、国と東電に事故被害の回復を求める裁判を起こしている「生業を返せ、地域を返せ!」の原告・弁護団は、「最も重視される価値が地域住民の生命、健康であるという事実軽視するもの」などとする声明を発表した。指定弁護士の5人は控訴するかどうかを今後検討するという。(桐島瞬

※週刊朝日  2019年10月4日号
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●《歴史に名前》? 憲法99条無視な違憲な壊憲…《この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ》はずのアベ様が…

2019年05月15日 00時00分59秒 | Weblog


東京新聞の社説【首相の改憲発言 日程ありきは許されぬ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019050802000179.html)。

 《安倍晋三首相が二〇二〇年の改正憲法施行に再び意欲を示した。自民党総裁としての発言だが、改憲の必要性よりも在任中の実現を優先させる意図ではないか。日程ありきの改憲論議は許されない》。

   『●宮崎駿監督は「憲法解釈を変えた偉大な男として
        歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と批判
   『●アベ様は、「政治への強い志も知の蓄積の
      気配すらも見られなかった」(青木理さん)…原点回帰な9条壊憲
   『●壊憲「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、
                   そして、緊急事態条項を絶対に許してはダメ
   『●「改憲自体が目的…首相・安倍晋三が改憲を
       断行したという記念碑的目標」…《愚劣なことだ》
   『●憲法99条無視で、違法に「#選挙妨害を
      暴力団に発注するアベ様」が9条壊憲を口にする資格はあるのか?
   『●首相の立場で国会で堂々と壊憲を主張…
      それを恥知らずな元防衛相が歯の浮く様な気持ちの悪いおべっか質問

 憲法99条無視な違憲な壊憲…《この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ》はずのアベ様が壊憲。宮崎駿監督は「憲法解釈を変えた偉大な男として歴史に名前を残したいのだと思うが、愚劣なことだ」と批判。アベ様の汚名の歴史に、壊憲という愚行が新たな一頁に。

 日刊ゲンダイのコラム【ここがおかしい 小林節が斬る!…】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/253319)によると、《自民党の改憲4項目について…4.教育の充実は、現行憲法の26条1項(教育を受ける権利の保障)で十分で、具体的な事は法律で決めればいい(つまり、改憲を要する事ではない)。 3.参院選挙区合区の解消…。2.緊急事態条項…。1.9条に『自衛隊』と明記…》とある。
 また、同様に、琉球新報の【<社説>安倍首相の改憲姿勢 憲法軽視の弊害もたらす】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-914456.html)によると、《安倍晋三首相は3日に公開したビデオメッセージで、憲法9条への自衛隊明記を軸とした改憲に意欲を示し、2020年施行の目標も堅持していると明言した。しかし、国民の中に改憲を求める声は高まっていない。改憲自体が目的になった政権と与党自民党の、乱暴な手続きや発言が目に付くだけだ。自民党は18年3月に(1)9条への自衛隊明記(2)緊急事態条項の新設(3)参院選「合区」解消(4)教育無償化・充実強化―の改憲4項目をまとめた》。
 この壊憲4項目の先には、「ト」な自民党壊憲草案の「新たな三原則」…国民主権の縮小」「戦争放棄の放棄」「基本的人権の制限へと。くわえて、「緊急事態条項」の新設という狂気・凶器。自公お維を支える「1/4と2/4」の皆さん、早く目覚めて下さい。

 マガジン9の記事【こちら編集部/誰がために憲法はある(芳地隆之)】(https://maga9.jp/190508-5/)によると、《「元号が変わり、現行憲法最後の憲法記念日になるかもしれない日に、憲法に関する映画が一本も上映されない国で、僕は映画にかかわり続けることはできない」 去る5月3日、川越スカラ座で映画『誰がために憲法はある』が上映され、その後に監督の井上淳一さん、製作の馬奈木厳太郎(まなき・いずたろう)さんによる舞台挨拶がありました。冒頭はその際の井上監督の言葉です。本作品については、一人芝居『憲法くん』の原作者である松元ヒロさんへのインタビュー「この人に聞きたい」を読んでいただければと思います。ここでは、映画全体の語り手である女優、渡辺美佐子さんが東京・麻布の小学生だったころ、通学路で顔を合わせ、ほのかな恋心を抱いていた水永龍男君のことを》。
 さらに、《弁護士として、4200人超と最大規模の原告団を擁する福島原発訴訟に携わる馬奈木さんは、観客との質疑応答のなかで、憲法前文にある「再び戦争の惨禍が起こるのことのないやう」の部分についてこう述べました。「私たちが蒙る最も大きな惨禍が戦争であるともいえる。日常生活では大文字の『憲法』を考えるのは難しくても、普段の暮らしのなかで大切にしたいこと、いわば小文字の『憲法』なら考えられるのではないか」》。

   『●川内原発再稼働: 東京電力原発人災の教訓は活かされず、
                 そして、福井地裁判決をかみしめることも無く
    《酪農家の自殺は、福島県ではよく知られた悲劇です。全国ニュースにも
     なりました。弁護団事務局長の馬奈木厳太郎(まなぎいずたろう)弁護士は
     昨年秋、鹿児島県の地元紙記者から取材を受けたとき、
     この話を記者が知らないのに驚きました。この記者だけか、それとも…。
     これがキャラバンを始めるきっかけになりました》

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
      だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
    《福島第一原発事故から5年。あの時、父親を自死により失った樽川和也さんが
     語るドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」…。制作者らが映画に込めた
     思いとは――。井上淳一監督、企画した馬奈木厳太郎弁護士、
     出演した白井聡・京都精華大専任講師(政治学)…》

   『●「それは風評でなくて現実だ」: 東電核発電人災の
      「大地を受け継い」だ人々の葛藤、引き裂かれた心
    《福島で農業を営む人々はどんな暮らしをしているのか?
     井上淳一監督の『大地を受け継ぐ』はその一面を明らかにしてくれる。
     といっても、これは十数人の学生たちがある農家の母と息子に話を
     聴くだけのドキュメンタリーである。が、その話がとてもいい》

   『●『憲法くん』の誇りとは? 《私は六六年間、
       戦争という名前で他国の人々を殺したことがない。それが誇り》
    《映画「(た)がために憲法はある」(井上淳一監督)の全国順次公開…》
    《井上淳一監督(53)は故・若松孝二に師事し、若松プロの青春群像を
     描いた「止められるか、俺たちを」の脚本を書いた硬骨漢。「このまま安倍1強の
     政治状況が続けば、改憲は現実のものとなり、もしかすると今年の
     憲法記念日は、現行憲法で最後になるかもしれない…映画界にはまったく
     といっていいほど危機感がない。この映画は、そんな映画界への挑戦状
     
でもあります。憲法に込められた理想がいかに大切か、今こそ、
     ひとりでも多くの人にこの映画を見て欲しい」と語る》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2019050802000179.html

【社説】
首相の改憲発言 日程ありきは許されぬ
2019年5月8日

 安倍晋三首相が二〇二〇年の改正憲法施行に再び意欲を示した。自民党総裁としての発言だが、改憲の必要性よりも在任中の実現を優先させる意図ではないか。日程ありきの改憲論議は許されない

 令和最初の憲法記念日。首相は改憲派が主催する「公開憲法フォーラム」にビデオでメッセージを寄せた。日本国憲法施行七十年の節目に当たる二年前の同じフォーラムで「二〇二〇年を、新しい憲法が施行される年にしたい」と言及したことに触れ、「今もその気持ちに変わりはない」と述べ、自ら改憲実現の先頭に立つ決意を重ねて示した。

 憲法に改正条項がある以上、改憲論議自体は否定しない。法律の改正では対応できず、もし改憲がどうしても必要な状況になれば、幅広い合意により、改正に踏み込むこともあり得るだろう。

 しかし、二〇年までに改正憲法を施行しなければ対応できないような差し迫った政治課題が今、あるのだろうか。あるいは、国民の側から改憲を求める声が大きく湧き上がっている状況だろうか

 首相は改憲を必要とする理由に「憲法に自衛隊を明記し、違憲論争に終止符を打つ」ことを挙げたが、「多くの国民は自衛隊を違憲と思っていない」(北側一雄公明党憲法調査会長)のが実態だ。

 共同通信による憲法に関する世論調査では九条改憲の必要が「ある」が45%、「ない」は47%と二分されている。自衛隊違憲論を理由とした改憲論には無理がある。

 また首相は「貧困の連鎖を断ち切るため、教育はすべての子どもたちに真に開かれたものとしなければならない」ことを憲法に位置付ける必要性を強調したが、これも憲法というよりは、法律や政策対応の問題ではないのか。

 改憲が必要な状況でないにもかかわらず、二〇年という期限を無理やり設定して論議を強引に進めるのであれば、改憲を必要とする切迫性よりも、二一年秋までの党総裁任期中の改憲実現を狙ったと指摘されてもやむを得まい。

 改憲は幅広い国民的な合意が前提だ。与党だけや一部の野党を取り込んだだけで強引に進めることがあってはならない。

 首相は「この国の未来像について真正面から議論を行うべき時に来ている」とも語ったが、首相らへの忖度(そんたく)の有無が問題となった森友加計問題統計不正など、未来像に影を落とす問題が残されたままだ。改憲論議に先だって国会で解明、議論すべきではないか。
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●室井佑月さん、「責任が誰にあり、どう取るのかを見届けたいのだ。そこまでできて、やっと次の段階に…」

2018年01月11日 00時00分09秒 | Weblog

[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]



週刊朝日の室井佑月さんのコラム【連載「しがみつく女」/「2018、変わるならそこ!」】(https://dot.asahi.com/wa/2017122700080.html)。

 《というか、年が明けてガラリと変えちゃいけないことのほうが多いんだ。国会で森友加計学園の問題は、引きつづきやるのよね。もうこれ以上はないくらい、これらがおかしいという証拠はあがっている》。

   『●森友捜査ツブシ選挙の後の祭りだけれど、
       「関係者を国会に呼ぶなどして、もう一度調査をやり直すべきだ」
   『●高野孟さん「誰よりも安倍晋三首相が恐れていて、
       彼らをできるだけ長く世間から隔離しておくよう」内命?
    「アベ様の大見得・啖呵「議員辞職」…その秋はとっくに過ぎている。
     《夫と妻は別人格で、代わって話せることじゃない》ので、アベ昭恵氏や、
     総理大臣夫人付きの谷査恵子氏、国策として不当に長期に囚われの
     身の籠池泰典前理事長、そしてもちろん、「国家戦略特区諮問会議議長・
     アベ様は、2017年1月20日まで、オトモダチの関与を知らなかった」らしい、
     そのオトモダチ・加計孝太郎氏に、国会で証言してもらうしかない」
    「腐臭を放つ《悪だくみ》、《このまま幕引きして、国民に疑惑を忘れさせよう
     という安倍の策略》を許していいのか? モリ・カケ・スパ等々々々々々々…
     泥沼なのに、アベ様の大見得・啖呵「議員辞職」は未だ有言実行されず。
     前川喜平さん、《これが逃げ切れるなら私は日本の民主主義を疑う》。
     …ニッポンの民主主義の大変な危機。」

   『●「安倍ちゃん…○○の象徴じゃない?…あれぐらいのさ、
           ■■な人じゃないと、多分あんなことやれない…」

 《もうこれ以上はないくらい、これらがおかしいという証拠はあがっている》山積するこれら問題について、アベ様自身も含めて、責任を持って国会で証言してはどうか? 
室井佑月さんの言う《責任が誰にあり、どう取るのかを見届けたいのだ。そこまでできて、やっと次の段階に…》、その典型が、誰一人責任をとらない東京電力原発人災。2011年3月11日以降、今も、何一つ解決していない。《責任が誰にあり、どう取るのかを見届けたいのだ》…でもそれだけでは足りない。欠けているのは、人災前の地域の姿への復元である。先に進むのは、核発電「麻薬」中毒患者達が、彼の地域を「原状回復」して見せてから、だ。《そこまでできて、やっと次の段階にいけるのだと思う。次の世界が見えてくる》。10の10…乗万歩譲って、「原状回復」して見せてくれたら、核発電再稼働や輸出を検討すればいい。まずは、原状回復して見せよ。《次の段階》《次の世界》はそれからだ。

   『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
                 自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」
    《とても、そんなんで済む損害じゃねえべ
    「《もう取り戻せない、償うことなどできない現実》…「原状回復」なんて
     決してできない「現実」だ。一体誰が「こういうふうにした者たち」なのか、
     こんなとんでもない「現実」を生み出した者たちなのか?
     誰一人、責任をとろうともしない」
    《土と生きる豊かな暮らしは、あの日、一変した。福島県須賀川市で
     農業を営む樽川和也さんは、東京電力福島第一原発の
     事故後まもなく父親を自死により失った。田畑も放射能で汚染された。
     東京で20日公開のドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」で
     苦悩を訴えている。もう取り戻せない、償うことなどできない現実を聞いた》

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
      だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
    《福島第一原発事故から5年。あの時、父親を自死により失った
     樽川和也さんが語るドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」が
     劇場公開されている》
    「「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」…せめて、そんなことが
     二度と起きない「未来図」を描かないといけないでしょ! 
     「核兵器と原発による核の被害」なき「未来図」、
     「人々が核兵器や原発に苦しまない」「未来図」が必要」

   『●「原発事故で奪われた生業と地域を返せ」…
      人災を起こした東京電力や政府は「原状回復」してみせたのか?

 《この国は、なぜ戦争へ突き進んでしまったのか、それは誰の責任なのか、もっと真剣に、ずっと考えつづけるのでいい。そのくらい戦争の責任は重いものだそれができていれば、安倍首相みたいなのが現れなかった》…まったく同感だ。敗戦後から、遠い昔に、既に、ボタンの掛け違いは始まっていた訳だ。

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https://dot.asahi.com/wa/2017122700080.html

室井佑月 2018、変わるならそこ!」

連載「しがみつく女」
2018.1.3 07:00週刊朝日 #室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中

     (【イラストはこちら】(c)小田原ドラゴン)
       (https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2017122700080_2


 国の課題や疑惑が数多く持ち上がった2017年。作家・室井佑月氏は、そうした山積した問題に疑問を投げかける。

*  *  * 

 あけましておめでとうございます。2018年は良い年になるといい。

 新年となり、なにかがガラリと変わるなんて期待しちゃいないけど。

 というか、年が明けてガラリと変えちゃいけないことのほうが多いんだ

 国会で森友加計学園の問題は、引きつづきやるのよね。もうこれ以上はないくらい、これらがおかしいという証拠はあがっている

 国側のいい分も、今後、こういうことはないようにという感じに変わってきている。が、多くの国民が望んでいるのはそういうことじゃない

責任が誰にあり、どう取るのかを見届けたいのだ

 そこまでできて、やっと次の段階にいけるのだと思う。次の世界が見えてくる

 今までそれをきちんとやってこなかったから、困った今があるのではないか?

 日本は敗戦国だからといって、米国になんでもいわれるがまま、こちらの意見をいってこなかった。

 だから今、不公平な地位協定はそのままで、言い値で武器なども買わなくてはいけない。管制権でさえ握られて、羽田から伊丹まで30分で行ける距離を、遠回りさせられている。

 銀行や大企業の失敗は、責任追及されず、当たり前のように国が肩代わりしてきた

 福島の原発事故で、あんなに甚大な被害があったにもかかわらず、誰も捕まらず、おとがめなしだ

 だから、次の新しいエネルギーに移行できない。コストが高く、管理も難しくて世界がやめようとしている原発から、離れられない

 この国は、なぜ戦争へ突き進んでしまったのか、それは誰の責任なのか、もっと真剣に、ずっと考えつづけるのでいい。そのくらい戦争の責任は重いものだ

それができていれば、安倍首相みたいなのが現れなかった

 世界から眉をひそめられる歴史修正主義的な発言も出てこなかったはずだし、この国も戦争ができる普通の国に、なんて考えはしなかったはず。

メディアも先の戦争から、反省が足りてないのか? 米国と一緒になってお隣の小国に拳を上げる行為を、なぜ一丸となって非難しない再び悲惨な戦争で、この国の人間が大勢死のうが、またまた自分ひとりの責任じゃないからいいっていうのか?

 あたしは今の世の中が安倍一強になったのは、政治家としての安倍さんが強いということじゃなく、この時代の流れの中のクライマックスだからだと思っている。

 戦争で時代の一区切りではなく、そこにいきつく前に、間違ったこの流れは止めなくては。アベ的なものの登場が、この時代の終わりだと信じたい

 2018年、なにかがガラリと変わるなら、そこよ。

 ノーベル平和賞を『ICAN=核兵器廃絶国際キャンペーン』が受賞したのを、唯一の被爆国であるこの国が素直に喜べないおかしいって思わない?

※週刊朝日 2018年1月5-12日合併号
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●「原発事故で奪われた生業と地域を返せ」…人災を起こした東京電力や政府は「原状回復」してみせたのか?

2017年10月28日 00時00分43秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017101102000132.html)と、
社説【福島原発判決 国の責任を明確にした】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017101102000134.html)。

 《福島県須賀川市で八代続く農家の樽川和也さん…▼だが、福島第一原発の事故は、久志さんと先祖代々の情熱が染み込んだ土を汚した。地元産のキャベツが出荷停止になったとの知らせが入った翌朝、久志さんは自ら命を絶った》。
 《国と東京電力の両方に賠償を命じた福島地裁の判決だった。原発事故の被災者ら約四千人が起こした裁判で、津波の予見性とその対策をしなかった責任を明確にした点は極めて大きな意味がある》。

 東京電力核発電人災で《情熱が染み込んだ土を汚》され、その「大地を受け継ぐ」…。その大地は《原状回復》されたのか? 大地を汚された他の方は、遺言として「原発さえなければ…」と書いた。

   『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
         東京電力原発人災と自殺には因果関係あり
    《東電は、私の家に来て父の仏前に線香をあげて欲しい
     それがなければ、和解したといっても心が晴れない

   『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
                 自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」
    《とても、そんなんで済む損害じゃねえべ
    「《もう取り戻せない、償うことなどできない現実》…「原状回復」なんて
     決してできない「現実」だ。一体誰が「こういうふうにした者たち」なのか、
     こんなとんでもない「現実」を生み出した者たちなのか?
     誰一人、責任をとろうともしない」
    《土と生きる豊かな暮らしは、あの日、一変した。福島県須賀川市で
     農業を営む樽川和也さんは、東京電力福島第一原発の
     事故後まもなく父親を自死により失った。田畑も放射能で汚染された。
     東京で20日公開のドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」で
     苦悩を訴えている。もう取り戻せない、償うことなどできない現実を聞いた》

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
      だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
    《福島第一原発事故から5年。あの時、父親を自死により失った
     樽川和也さんが語るドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」が
     劇場公開されている》
    「「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」…せめて、そんなことが
     二度と起きない「未来図」を描かないといけないでしょ!
     「核兵器と原発による核の被害」なき「未来図」、
     「人々が核兵器や原発に苦しまない」「未来図」が必要」

 福島地裁で、《和也さんら福島の人たち三千八百人余が「原発事故で奪われた生業(なりわい)と地域を返せ」と起こした裁判の判決が出た》。残念ながら《原状回復》は認められなかったそうだ。
 《国も東電も福島第一原発付近では最大一五・七メートルの津波を予見することができた》し、さらには、《実際に〇八年に東電自身がそのように試算している》、《全電源喪失による事故回避は可能だった》。にもかかわらず、《国も東電もすべきことを何もなさず》、よって、《原発事故は予見できたのに手を打たなかった人災》だった。

   『●よりによって自民党から出馬…「反東電ですが、
       反原発ではありません」な泉田裕彦前新潟県知事…
   『●核発電人災のアノ東電の柏崎刈羽核発電所に、
     「寄生」委がお墨付き!? 凄いよなぁ、ニッポン…愚かだ


 アベ様らや電力会社、原子力「寄生」委員会は、核発電所を次々に再稼働させました。また、インド等に核発電輸出をすると言います。アノ東電も、柏崎刈羽核発電所を再稼働すると言います。
 アベ様や東電は、福島の皆さんが安心して故郷へ一刻も早く戻れるように、早く「原状回復」して見せて下さいよ! 再稼働、輸出するなんて、話はそれからでしょ?

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017101102000132.html

【コラム】
筆洗
2017年10月11日

 福島県須賀川市で八代続く農家の樽川(たるかわ)和也さん(42)は、キャベツの悲鳴を聞いたことがあるという▼樽川さんの父・久志さんは、土づくりにこだわる人だった。「一センチのいい土ができるには、百年かかる」と言い、堆肥づくりに手間暇を掛けた。その土で育てた野菜は築地市場で評価され、自慢のキャベツは学校給食でも人気だった▼だが、福島第一原発の事故は、久志さんと先祖代々の情熱が染み込んだ土を汚した。地元産のキャベツが出荷停止になったとの知らせが入った翌朝、久志さんは自ら命を絶った▼出荷できなくなった七千五百株のキャベツは、畑でむなしく育った。大きくなりすぎたキャベツはパリッパリッと音を立て、真っ二つに割れた。和也さんには、それがキャベツの悲鳴に聞こえたのだ▼衆院選が公示された昨日、和也さんら福島の人たち三千八百人余が「原発事故で奪われた生業(なりわい)と地域を返せ」と起こした裁判の判決が出た。福島地裁が政府と東電の責任を厳しく認めて賠償を命じたとの一報を、和也さんは稲刈りの最中に聞いた▼久志さんは、遺書は残さなかった。ポケットの中に歩数計機能付きの携帯電話があり、その歩数は、およそ七百。自宅裏のキャベツ畑を見てから、命を絶ったのだろう。それから六年半。私たちは、どんな方向に、どれほど歩いてきたのか立ち止まって考えたい、衆院選だ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017101102000134.html

【社説】
福島原発判決 国の責任を明確にした
2017年10月11日

 国と東京電力の両方に賠償を命じた福島地裁の判決だった。原発事故の被災者ら約四千人が起こした裁判で、津波の予見性とその対策をしなかった責任を明確にした点は極めて大きな意味がある。
 「なりわいを返せ、地域を返せ」のスローガンで全国最大規模の訴訟だった。原告は福島の全五十九市町村ばかりでなく、宮城、茨城、栃木にまたがった。
 居住地の放射線量を事故前の水準に戻す「原状回復」を求めたが、これは認められなかった。だが、国と東電に対し、約五億円の賠償を認めた。この判決が画期的といえるのは、原告勝訴に導いた論理の明快さといえる。
 まず出発点に挙げたのが、「長期評価」である。文部科学省の地震調査研究推進本部。その地震調査委員会が二〇〇二年に作成した「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価」のことだ。
 これを判決は「専門的研究者の間で正当な見解として是認されたものであり、信頼性を疑うべき事情は存在しない」と断言する。
 そうすると国も東電も福島第一原発付近では最大一五・七メートルの津波を予見することができた実際に〇八年に東電自身がそのように試算しているのだ。
 判決はいう。経済産業相は長期評価が公表された後、シミュレーションに必要な期間が過ぎた〇二年末までに、東電に対し非常用電源設備を技術基準に適合させるよう行政指導するべきだった。東電が応じない場合は、規制権限を行使すべきであった。
 判決は津波対策の回避可能性についても、さらに具体的に言及する。安全性確保を命じていれば、東電はタービン建屋や重要機器室の水密化の措置を取っていたであろうから、全電源喪失による事故回避は可能だった-。
 何と整然とした論理であることか。国の責任をはっきり明言した判決に敬意を払う。次のようにも書いている。

   <経産相の〇二年末の津波対策義務に関する規制権限の
     不行使は、許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠いていた

 〇二年から東日本大震災の一一年までの間、国も東電もすべきことを何もなさず、ただ漫然としていたのである。
 大地震も大津波もたしかに自然の力による天災であろう。しかし、原発事故は予見できたのに手を打たなかった人災である。そのことが、今回の裁判でより鮮明に見えてきた。
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●「一方で北朝鮮の危機を煽りながら、平然と大飯原発を再稼働を推し進める」…二人の「裸の王様」

2017年06月14日 00時00分36秒 | Weblog


リテラの記事【横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」15 質問中に「あいつのマイクを取り上げて」 大飯原発再稼動認めた原子力規制委員会委員長が会見でジャーナリストの追及封じの暴挙】(http://lite-ra.com/2017/05/post-3189.html)。

 《一方で北朝鮮の危機を扇動しながら、原発を止めるどころか、この規制委員会を使って再稼動を推進する安倍政権は支離滅裂としか言いようがないが、そんな中、この原発政策の矛盾をつかれた原子力規制委員会田中俊一委員長が信じられない暴挙に出た》。

 今村雅弘・前復興大臣と並みの報道規制。
 デンデン王国「裸の王様」らの核発電「麻薬」中毒患者の支離滅裂な行動…それを止められない、「規制」しようともしない原子力「ムラ寄生」委員会委員長までが「裸の王様」化。

   『●吉永小百合さん、「核と人は共存できない」
            「ゲームやコミックスで知っている戦争ではないか?」』 

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
      だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
   『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
         放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を
   『●「「過ちは繰り返しません」。広島の、福島の嘆きが
           胸に突き刺さ」らないとは…吉岡茂之裁判長

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http://lite-ra.com/2017/05/post-3189.html

横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」15
質問中に「あいつのマイクを取り上げて」 大飯原発再稼動認めた原子力規制委員会委員長が会見でジャーナリストの追及封じの暴挙
2017.05.25

     (17日、記者会見する田中俊一委員長)

 24日、原子力規制委員会が大飯原発3、4号機について、安全審査に合格したことを示す「審査書」を正式に決定した。大飯原発をめぐっては、現在でも運転差し止めの控訴審がおこなわれているが、しかし、規制委員会は大飯原発の再稼働にお墨付きを与えたわけだ
 一方で北朝鮮の危機を扇動しながら、原発を止めるどころか、この規制委員会を使って再稼動を推進する安倍政権は支離滅裂としか言いようがないが、そんな中、この原発政策の矛盾をつかれた原子力規制委員会田中俊一委員長が信じられない暴挙に出た。
 17日の会見で、筆者の再質問中に「マイクを取り上げて」と指示、一方的に質問を打ち切ったのだ。若狭勝衆院議員(自民党)が原発テロ対策の不十分さを指摘していたことについて聞いている途中のことで、辞任した今村雅弘・前復興大臣と同じような対応である。

横田 今回の北朝鮮の緊迫化を受けて何か動かれたのですか。安倍総理と(原発停止などの)お話はなさったのですか。政府関係者と。
田中委員長 していません。

横田 やっていないのですか。日本国民の命と安全を守る責務を放棄しているのではないですか。
田中委員長 あなたはそう思うかもしれないけれども、(責務を放棄)していません。

横田 客観的にそうではないですか。(自民党の衆院議員の)若狭勝さんはミサイル攻撃の、それに対して(原子力規制委員会は)全然答えていないではないですか。

 しかし質問をしている真っ最中に、「(横田の)マイクを取り上げて」と田中委員長が横を向いて隣にいた職員に小声で指示。すぐにマイクを手渡す係の職員が駆け寄って来て、マイクを渡すように求めてきたのだ。こうして筆者の質問と、「航空機攻撃のリスクを認識しながら再稼働を認めているのはおかしい」という若狭勝氏の主張の説明は途中で打ち切られたのだ。
 原発再稼働の可否を決める権限を有するキーマンであり、原子力規制委員会の委員長という要職にある田中委員長が、一方的に筆者のマイクを取り上げ、その質問を封じたのだ。これは今村前復興相と同様、国民の知る権利を代行する記者に対しての言論封殺ともいえるあるまじき対応である。
 しかし、そんな異常事態に松浦総務課長が助け舟を出して「いや、もう答えています」と取り繕った。国民を原発事故(放射能汚染)からどう守るのかの対応は不十分だが、田中委員長を第二の今村大臣にしないための組織防衛は完璧だったというわけか。


小池都知事の側近・若狭勝東京地検特捜部副本部長も原発再稼動に疑問

 そもそも元東京地検特捜部副本部長の若狭氏の名前を出したのは、「本当にそれでいいのですか。原子力規制委員会!」と銘打った2015年12月9日のブログで、次のような疑問を投げかけていたからだ。

「私は、かねがね、原子力規制委員会において、新たな規制基準として、『(米国の9.11のような)意図的な航空機衝突への対応』を加えながらも、その対策を講じるまでに5年間の猶予を事業者に与えた上で、原発の再稼働を認可していることが不思議でなりません。原子力規制委員会において、『意図的な航空機衝突』、すなわち、原発を狙ったテロ攻撃という事態を想定しているのですから、その危険性を十分に認識しているはずです。それにもかかわらず、なぜ、その対策を講じるまでに5年の猶予を与えるのか、その危機意識の欠如には、悲しささえ覚えます」

「5年後に東京五輪を迎えようとしている今、テロ対策に5年の猶予という笑い話のようなことには呆れるばかりです。原子力規制委員会、本当にそれでいいのですか」

 この疑問に対する答えを聞こうとしたのだが、田中委員長は質問打切りで回答を拒否した形。「国民の命と安全を守る責務を放棄している」と疑いは確信になった。
 筆者の前の関連質問でも田中委員長の姿勢には唖然とした。福島原発事故がなかったかのように安全神話にすがって希望的観測に終始、政府に対して働きかけもせず、原発テロに関する基礎的知識不足さえも露呈していたのだ。筆者だけでなく『FACTA』(ファクタ出版)の記者もこんな質問をしていたる。

————日本海側(の原発)については何がしか警戒を固めるというようなお考えはないでしょうか。

田中委員長 多分、日本海側だからどうということはないと思うのですね。(ミサイルが)上から降ってくるものですからね。(中略)日本海側だからとか、地域を見てどうこうするというような、そこまで切迫しているとも思えないし、そういうことを求められたら、何か適切なのができるかというと、そう簡単にはできることではないと思いますので、「こういう緊張した事態は早く無くなるようにしていただきたい」というのが本音ですね。

 原発テロに関する基礎的な知識不足を物語る答弁だった。23年前の94年の北朝鮮緊迫化の際、日本海側の原発へのテロ攻撃が政府内で懸念されたことがあった。元自衛隊陸上幕僚長の冨澤暉氏は、警察庁幹部との面談をこう振り返る。

「94年6月、北朝鮮とアメリカが戦争寸前の状態になった際、当時の石原信雄・官房副長官が各省の役人に有事対応を考えるように指示しました。これを受けて警察庁の警備局長が私に意見交換を求めてきたので赤坂で面談。『大変な問題がある。北陸の原発がテロゲリラに襲われたとき、我々にはどうしようもありません』と切り出し、『機関銃やロケット弾を持ってくるテロゲリラに対応しようとしても、全国のスナイパーは50~100人ぐらい。しかも十数人の集団が襲ってくることは想定していない。そのとき自衛隊は出てくれますよね』と聞いてきたのです」。

 しかし富澤氏は首を縦に振らなかった。「その時は(他国との戦争状態に対応する)防衛出動が出ているのですか」と聞いたところ、警備局長は「防衛出動ではなく、治安行動でしょう」と回答したので、「治安行動はできません。何十年間、治安行動の訓練はしていない」と要請を断ったというのだ。富澤氏はこう続けた。

「人を殺さずに相手を逮捕するのが『治安行動』の基本。自衛隊はそんな訓練は’70年からしていません。テロゲリラにとって日本の原発は非常に狙いやすい脆弱な状態にあると言ってよいでしょう」

 日本海側の原発テロが想定されたことについて富澤氏は報道番組でも語っており、自衛隊陸上幕僚長時代の警察庁幹部との面談については、自衛隊の変貌について記されたノンフィクション『出動せず』(瀧野隆浩著 ポプラ社 )の中でも紹介されているものだ。


筆者の質問にまともに答えなかった田中委員長

 「こんなことも知らないのか」と呆れつつ筆者は田中委員長に先の質問の冒頭でもこう質している。

横田 北朝鮮が攻撃する場合は確かにミサイル攻撃は一つのパターンだと思うのですが、もう一つの懸念材料としては、「日本海側にテロゲリラが上陸して原発テロを起こす」と(いう事態が想定される)。先ほど防衛出動や武力衝突の話をおっしゃいましたが、それの前に北朝鮮側が暴発して破れかぶれでテロをすると。だから、防衛出動前の話なのですが、これについては1994年6月の北朝鮮有事のときに、自衛隊の元陸幕長の冨澤さんが警察庁の幹部から相談を受けて、「日本海側の原発が狙われていて、警察だけでは対応できない、自衛隊に出動してもらえますか」という問いに対して、「いや、防衛出動が出ない前の治安出動は訓練していないのでできません」という答えをしているが、その辺の問題意識はお持ちではないのでしょうか。当時から今の状況が確実に改善されて、自衛隊がすぐ出動できる状態にあるのかどうか、御見解をお伺いしたい。
田中委員長 セキュリティの問題だね、一種の。

横田 だから、原発テロのリスクがある中で、原発稼働を止めるどころか、(高浜原発)再稼働を認める姿勢はいかがものか
佐藤原子力災害対策・核物質防護課長 そのような武力攻撃とか、そういった話になりますと。


横田 (北朝鮮の)武力攻撃の前のテロゲリラで、治安出動の場合。
佐藤原子力災害対策・核物質防護課長 テロについても、武力脅威事態というのですか、そういった対応を国民保護法なりで定義されているところでして、私どもは、いつも委員長が国会答弁で申し上げていますとおり、原子力安全規制の中でそうした施設の安全確保というのはあると思います。ただ、御質問にあるようなテロとか、それ以前の、我々規制庁として予防的に判断ができないような情報に対して、何か組織として対応するかというと、そこは私どもの所掌、対応ではなくて、また別途防衛省なり、そうしたところが対応するような役割分担ではないかと認識しているところです。

横田 ですから、先ほど(『FACTA』の)ミヤジマさんがおっしゃったように、今、テロのリスクが高まっている、緊迫化している状況の中で、原子力規制委員会としては動かないのですかということなのです。勧告して、政府と一緒に、この事態を受けて原発を止めるのか、止めないのか、原発テロ対策をどう強化するかを話し合うべきだと思うのですが、そういうことをやっていないのですか
田中委員長 しません。セキュリティの強化はしていますけれども、細かいことは申し上げませんけれども。

 この回答に納得がいかなかったので、若狭氏の主張をぶつけて第二の安全神話に取りつかれた田中委員長に再考を促そうとしたのだが、冒頭で紹介した通りの対応で批判を封じた
 一方で北朝鮮の危機を煽りながら、平然と大飯原発を再稼働を推し進める安倍政権と、そしてそれにお墨付きを与える原子力規制委員会。そのちぐはぐな対応には呆れるばかりだが、都合の悪い質問にはマイクを取り上げるという暴挙を行う田中委員長も、結局は「国民の命と安全を守る」ことなど考えてもいないということなのだろう。

横田一
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●今村雅弘復興相、「本人の責任」「裁判でも何でもやればいい」と…「死の町」にした者こそ糾弾されるべき

2017年04月14日 00時00分15秒 | Weblog


東京新聞の記事【今村復興相が記者に「出ていきなさい」 自主避難対応で激高、謝罪】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017040502000122.html)、と
中山高志記者に取る記事【「自主避難も国の責任」 復興相発言受け抗議集会】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017040602000135.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/原発への覚悟感じられない激高大臣】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1803329.html)。

 《今村雅弘復興相は四日の記者会見で、東京電力福島第一原発事故に伴う自主避難者への対応を巡り、国の責任質問したフリーの記者に対し「二度と来ないでください」「うるさい」などと激高》。
 《「自主避難者」について、今村雅弘復興相が「本人の責任」「裁判でも何でもやればいい」などと発言した問題》。
 《★この東電8000株所有の復興相・今村雅弘は、前任のパンツ大臣より始末が悪いのか。そもそも何に激高し何に謝罪したのか》。

   『●東京電力原発人災、支援の幕引き: 
      「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」
   『●東電核発電人災から6年が経過し、
     全て廃炉へ…な訳がない:高速炉「アベシンゾウ」がゴジラに変身する日
   『●前橋地裁判決「核発電人災は防げた、東電と
      安全規制を怠った国に賠償責任」…この「国」とは誰のことか?

 「自主避難」を強いられている区域外避難」者も、東電原発人災以前の姿に「原状回復」してくれれば、喜んで「自己責任」で帰還すると思いますよ。それ(「原状回復」)をできればね…。

 《東電8000株所有の復興相・今村雅弘》大臣も、一応、謝罪しました。でも、「皆さま」とは誰のこと? 「発言の撤回」には応じず…、って、一体何を謝罪したのでしょうね?
 東京新聞の別の記事【今村復興相、「自己責任」発言を撤回せず 国会で謝罪】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017040602000246.html)によると、《今村雅弘復興相は六日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、東京電力福島第一原発事故に伴う自主避難者への対応を巡る発言に関し、「皆さまにご迷惑を掛けたことをおわびする。感情的になってしまった」と改めて陳謝した…。民進党の郡和子氏から発言の撤回を求められたが、応じなかった》…そうです。
 「死の町」の発言者よりも、「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないでしょうか?

   『●「死の町」にした者が悪いのではないか?
   『●続・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?(1/2)
   『●続・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?(2/2)
   『●再・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?
   『●反省なき自民党を体現:  
         「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」
   『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ? 
      ……東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち
   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
     だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
   『●「鼻血問題」: 「原発関連死」と「死の街」発言
   『●鈴木耕さん、核発電人災等々々々々々…
       「自民党内閣だったら解決できただろうか。とてもそうは思えない」

 即刻クビでしょう。同時に、「裸の王様」には任命責任もとって頂くべき。《東電8000株所有》者を、核発電人災の復興大臣に任命する、アベ様のセンスの無さ。

   『●闇勢力問題だけでなく、
      アベ様はオカネ(マネー)にもダークだっという話
    「My News Japanに興味深い記事(2012年8月)
     【東電株保有の国会議員ランキング 小宮山、石破、今村、塩崎、井上…
     20人中16人が東電救済法案に堂々賛成】
     (http://www.mynewsjapan.com/reports/1672)が出ています。
     「東電株を保有する議員は衆参に計20人いるが、今村雅弘
     石破茂・小宮山洋子ら実に16人が、利害当事者にもかかわらず
     棄権することなく、臆面もなく賛成に回り、株資産の「紙くず化」を
     防いでいた」というもので、宮沢洋一経産相よりも一桁多い株を
     所有しています。更に、「麻生、谷垣、鳩山…関電、
     九電株4千株超」という一文も見えます。こういうのは「利益相反
     にはあたらないのでしょうか?
      「闇社会」問題だけでなく、アベ様はオカネマネーにもダークだっ
     という話。アベ様だけでなく、石破氏や麻生氏の名前も挙がっており、
     代々ですが、自民党の政治家は金に意地汚いことが分かります。
     『●「財政危機を叫び、国民に大増税を強行しながら、 
        この財政規律の欠如は何なのか」!?』ですし、
     『●斎藤貴男さん「庶民から取れるだけ取ろうとしているのが安倍政権」
     だし、さらには、『●アベ様は「株価さえ上がれば何をやっても許される
     と思っているのだろうか」?』ですね、まったくも~っ」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017040502000122.html

今村復興相が記者に「出ていきなさい」 自主避難対応で激高、謝罪
2017年4月5日 朝刊

 今村雅弘復興相は四日の記者会見で、東京電力福島第一原発事故に伴う自主避難者への対応を巡り、国の責任を質問したフリーの記者に対し「二度と来ないでください」「うるさいなどと激高した。今村氏はその後、復興庁内で記者団に「感情的になった。今後こうしたことがないよう対応したい」と謝罪した。

 今村氏は会見で、三月末で住宅支援を打ち切られた自主避難者への今後の対応を問われ「一番身近にいる福島県が中心になってやっていく方が良い」と発言。記者が「大臣自身が実情を知らないのでは」と聞くと「(避難先からの帰還を)どうするかは本人の責任、判断だ」と応じた。

 今村氏は「(避難に)一応の線引きをしてルールにのっとり進んできたので経過は分かってほしい(不服なら)裁判でも何でもやればいい国としてはできるだけのことはやったつもり」とも述べた。

 記者が「責任を持って回答してください」とただすと「なんて君は無礼なことを言うんだ。(発言を)撤回しなさい。出ていきなさい」と声を荒らげ、事務方が会見を打ち切った。その後の記者団への対応で、自主避難者への発言の意図を聞かれ「客観的に言っただけだ」と強調した。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017040602000135.html

「自主避難も国の責任」 復興相発言受け抗議集会
2017年4月6日 朝刊

     (今村雅弘復興相に対して抗議する鴨下祐也さん(左)=5日午後、
      東京都千代田区で(池田まみ撮影))

 東京電力福島第一原発事故の避難指示区域外から避難を続ける「自主避難者」について、今村雅弘復興相が「本人の責任」「裁判でも何でもやればいい」などと発言した問題で、発言に抗議する集会が五日夜、東京・霞が関で開かれた。一方、避難者の支援団体や復興庁内部からも、大臣としての資質を問う声や、発言への批判が聞かれた。 (中山高志

 「今も被ばくの危険性があるから避難している。復興大臣は避難者の状況を全く理解していない

 復興庁が入る合同庁舎前での集会で、福島県いわき市から東京都内に自主避難する鴨下祐也さん(48)が声を張り上げた。「避難は自己責任ではなく、国の責任であることを訴え続けたい

 避難者が多い江東区で支援に取り組む区議の中村雅子さん(65)も「好んで避難先を選んだわけではない。発言により、何の落ち度もない避難者の心がどれだけ傷ついていることか」と強い口調で訴えた。

 会員制交流サイト(SNS)などで参加を呼びかけた大田区のアルバイト杉原浩司さん(51)は、安倍政権の下で自主避難者に対する住宅無償提供の打ち切りや避難指示解除が進められている点に触れ「発言は今村氏個人の考えではなく、政権の政策そのもの」と批判。今村氏の即時辞任と住宅打ち切りの撤回を求めた。

 集会には約三十人が参加。抗議行動は、六日も午後四時から首相官邸前などで予定されている。問い合わせは「避難の協同センター」=電090(6142)●●●●=へ。


◆復興庁幹部も問題視

 原発事故直後に福島県田村市から避難し、東京都葛飾区で一人暮らしをする熊本美弥子さん(74)は「田村の家の玄関先は放射性物質による土壌汚染がひどく、住める状況じゃない。大臣は汚染の状況を本当に知っているのか」と不快感をあらわにした。

 熊本さんは「国は当事者としての責任に欠ける。住宅を提供し続ける責務がある」と憤った。

 支援団体「避難の協同センター」(東京都新宿区)の満田夏花(みつたかんな)事務次長は「被災者支援の要である大臣が、原子力政策を進めた国の責任を無視している。大変ゆゆしき問題だ」と怒る。

 「国は避難者の実情の把握を怠り、福島県に責任を転嫁している。復興庁の避難者への姿勢が見えた発言で、あまりにひどい」と話した。

 復興庁幹部は「『本人の責任』という発言は、自主避難者にとってきつい言い方だった。確かに帰還するかどうかは避難者一人一人が判断することだが、責任があるとは絶対言えない。言葉足らずは否めない」と顔をしかめた。
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http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1803329.html

政界地獄耳
2017年4月6日9時27分
原発への覚悟感じられない激高大臣

 ★この東電8000株所有の復興相・今村雅弘は、前任のパンツ大臣より始末が悪いのか。そもそも何に激高し何に謝罪したのか。ひどさから言えば金融相・石原伸晃の過去の一連の発言、福島第1原発事故の被災者に「最後は金目でしょ」と言ってみたり、汚染土壌の保管先について「福島第1原発の『サティアン』」と何度もテレビで発言するなど、少し考えればわかりそうなことがちゃんと言えない部類の政治家なのか。

 ★原発事故で今も帰れない、約3万人いるとされる自主避難者について、会見で記者から国が責任を取るべきではとの問いに本人の責任でしょう。(不服なら)裁判でも何でもやればいいじゃないか」「出て行きなさい」「何で無責任だと言うんだ。撤回しなさい。無礼だ。もう2度と(会見に)来ないで下さい」「うるさい」と激高、会見を打ち切り退室した。

 ★つまり政府の言うことを聞かず勝手なことをしていると、助けないぞと脅し、被災者に対しての物言いや態度からは、原発に対して向き合う覚悟も感じられない。自主避難者は、国の避難指示を受けなかった地域から、被ばくを心配し避難した人たち。勝手に逃げた人は、勝手にどうぞということだ

 ★大臣は激高したことについては謝罪したが、自主避難をした人たちについての発言は撤回もしていないし、謝罪もしていないこの政権は思うようにいかなかったり、都合の悪い場合は切り捨てるという対応を是とすることは沖縄の人たちに向けた態度でも示されている。つまりこれを問題視する空気は、閣内にも与党にもないということだ。政治の劣化は、まひしていて気づかないところにある。(K)※敬称略
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●「「過ちは繰り返しません」。広島の、福島の嘆きが胸に突き刺さ」らないとは…吉岡茂之裁判長

2017年04月06日 00時00分32秒 | Weblog


東京新聞の記事【伊方3号機の差し止め認めず 広島地裁決定】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201703/CK2017033102000139.html)と、
社説【伊方仮処分却下 何をそんなに急ぐのか】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017040102000181.html)。

 《四国電力 伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めるよう瀬戸内海を挟んだ広島県の住民らが申し立てた仮処分について、広島地裁は三十日、却下する決定…吉岡茂之裁判長は東京電力福島第一原発事故後に策定された原発の新規制基準について、教訓を踏まえ最新の知見を反映しているとして「不合理とは言えない」と指摘》
 《目前に世界最大級の地震の海しか逃げ場がない人たち。それでも、四国電力伊方原発に差し迫った危険はないという。「過ちは繰り返しません」。広島の、福島の嘆きが胸に突き刺さる》。

   『●予想されたこととはいえ、大津地裁山本善彦裁判長の
         「国民の命を守る司法からの重いメッセージ」を破棄…
    《稼働中の原発を止めた全国初の司法判断は約一年で覆った…
     高裁の山下郁夫裁判長》。
    《「画期的な司法判断」は、またもすっかり覆された。関西電力
     高浜原発3、4号機を止めておく法の鎖は解き放たれた。
     3・11以前へのあと戻りを懸念する多くの住民の不安と不信を
     募らせて。「国民の命を守る司法からの重いメッセージ」 昨年三月、
     稼働中の原発を初めて止めた大津地裁の決定を、私たちはそう評価した》

 忖度に次ぐ、忖度。ニッポンは、忖度社会。核発電所再稼働関連の訴訟で、連敗。

   『●「原発さえなければ…」:  
       それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?
   『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の
      付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている」
    「狂気としか言いようがない……《伊方原発は、日本一細長い
     という佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には
     約五千人が暮らしている》。こんなところで一体どんな
     避難計画を作り得るのか? そんな《住民避難計画を了承》した
     そうです。再稼働するためなら、何でもやる「麻薬」患者たち。
     カネの亡者。
      《安倍晋三首相は「万一事故があった場合は政府として責任を
     持って対処する」と強調》……このバカ発言を見て下さい! 
     東京電力原発人災に一切の「責任」を負わず、いまも無策・無責任に
     汚染水を垂れ流し続けているアベ様ら自公議員たちの酷さ。
     それを「信頼」したふりをする「地元」首長・議員たち。
     言っちゃぁ悪いが、頭の回路が切れているとしか思えません」

   『●今中哲二さん「被災した人々にもたらされた災難の大きさは、
                     放射線測定器で測ることはできない」
   『●熊本大地震…「「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。
                    地震国日本では、これこそ社会通念」
   『●「専門家に「常識が通じない」と言わしめた地震」…
             いま、「減災」に向け立ち止まって考えるべき
   『●原子力「規制」委員会の田中俊一委員長、
       川内原発に「安全上の問題が起きるわけではない」…
   『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の時代へと逆戻り」
                            …「規制緩和」委員会(©東新)
   『●「川内原発を地図からトリミング」というのは
       穿ち過ぎかと思ってたら、「アベ様の犬HK」ときたら…
   『●四国電力がそんな破滅的な思考をしていなければ 
      いいのですが…伊方1号機廃炉の代わりの3号機再稼働?
   『●熊本大分大地震の最中、
      伊方プルサーマル核発電所を再稼働…アタマオカシイ

 《伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている》…なのに、プルサーマル核発電所を再稼働。その運転停止の仮処分について、対岸の広島の市民の申し出は、あっさりと却下。地裁レベルで「司法判断」することなく、既にアベ様らに忖度し、「政治判断」。
 吉岡茂之裁判長も「ヒラメ」さんだったようです。大変に残念。《新規制基準について、教訓を踏まえ最新の知見を反映しているとして「不合理とは言えない」》…裁判長は、真面目に検討したのでしょうか? ヒロシマの地だからこそ、「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できるはずなのに。《「過ちは繰り返しません」。広島の、福島の嘆きが胸に突き刺さ》らなかった広島地裁吉岡茂之裁判長。《ヒロシマやフクシマの不安と嘆きを置き去りに、誰のため、何のために、今再稼働を急ぐのか》?

   『●吉永小百合さん、「核と人は共存できない」
            「ゲームやコミックスで知っている戦争ではないか?」』 

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
      だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
    「「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」…せめて、そんなことが
     二度と起きない「未来図」を描かないといけないでしょ!
     「核兵器と原発による核の被害」なき「未来図」、
     「人々が核兵器や原発に苦しまない」「未来図」が必要」
    「「陰謀論丸出し」でアベ様の取り巻きが攻撃を開始しても、
     怯まぬ吉永小百合さん。あらゆる核を否定し、
     「核なき世界」への願いを次世代」へ、と言う吉永さん。
     そういう「未来図」は可能だと信じる」

   『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
         放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を
    「「核兵器なき世界」ですら、デンデン王国「裸の王様」アベ様は
     ヤル気がないということが明白。ましてや、核発電「麻薬」中毒であり、
     「原発は『プルトニウムをつくる装置』」な訳で、
     「核なき世界」など全く眼中になし」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201703/CK2017033102000139.html

伊方3号機の差し止め認めず 広島地裁決定
2017年3月31日 朝刊

     (四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを求めた仮処分
      申し立てが却下され、掲げられた垂れ幕=30日午後3時5分、
      広島市中区の広島地裁前で(沢田将人撮影))

 四国電力 伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めるよう瀬戸内海を挟んだ広島県の住民らが申し立てた仮処分について、広島地裁は三十日、却下する決定をした。住民側は広島高裁に即時抗告する方針。 

 同様の仮処分では、大阪高裁も二十八日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止めていた昨年三月の大津地裁決定を取り消しており、住民側には再び厳しい判断となった。

 吉岡茂之裁判長は東京電力福島第一原発事故後に策定された原発の新規制基準について、教訓を踏まえ最新の知見を反映しているとして「不合理とは言えない」と指摘。四国電は、安全の基準となる地震の揺れや津波を詳細な地盤調査をした上で不確かさも考慮しており、適正だと判断し「住民が放射線被ばくにより重大な被害を受ける具体的な危険はない」と結論付けた。

 一方、四国電による地震想定の合理性には慎重な検討を要する問題もあると言及。こうした問題を検証する際、地震学者や原子力規制委員会の関係者を通じて学説の状況や審査経緯などを調べるのは、仮処分手続きにはなじまないとした。

 四国電は「安全性が確保されているとの主張が認められ、妥当な決定」とコメントした。

 住民らは伊方原発が南海トラフ巨大地震の震源域にあり、基準地震動を過小評価していると訴えていた。


◆広島地裁決定骨子

▼原発の新規制基準の内容が不合理だとはいえない

▼四国電力は詳細な地盤構造などの調査を行い、安全性の基準となる地震の揺れや津波の規模を適正に定めている

▼これらを新基準に適合するとした原子力規制委員会の判断にも不合理な点はない

▼四国電は伊方原発の安全性を一定程度立証しており、住民らの人格権侵害の恐れはない



◆対岸に原発 被爆者「引き下がらぬ

 「このまま引き下がるわけにはいかない」。三十日、四国電力伊方原発3号機の仮処分で運転差し止めを認めなかった広島地裁決定。並行して地裁に係属する訴訟の原告団長を務める堀江壮(そう)さん(76)=広島市佐伯区=は、七十二年前の被爆体験を原動力として、仲間らの闘いを見守ってきた

 「自分たちのような原子力の被害者はもう出さない」との思いで裁判に参加。決定後の記者会見では「次の世代のために頑張りたい」と神妙な面持ちで話した。

 広島市で四歳の時に被爆。五十五歳で甲状腺腫を患い原爆症認定も受けた。今も影響を及ぼす原爆の恐ろしさを語ってきた。

 堀江さんを突き動かしたのは東京電力福島第一原発事故ひとたび事故が起きれば、長く被害が続く点は原爆と変わらないと感じる。「自分は放射能の恐ろしさを知っている原爆と原発はコインの裏と表だ。平和利用であっても核と人類は共存できない

 伊方原発の運転差し止めを目指して法的手段に打って出たのは、被爆者としての責任感からだ原爆を実体験として語れる最後の世代。「もしまた事故が起きたとき怖さを知っていたのに何もしなかったのかとは絶対に言われたくない」。堀江さんの闘いは続く。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017040102000181.html

【社説】
伊方仮処分却下 何をそんなに急ぐのか
2017年4月1日

 目前に世界最大級の地震の海しか逃げ場がない人たち。それでも、四国電力伊方原発に差し迫った危険はないという。「過ちは繰り返しません」。広島の、福島の嘆きが胸に突き刺さる。 

 あと戻りが加速する-

 「日本で最も動かしてはいけない原発」。伊方原発を、そう呼ぶ人は少なくない。

 世界最大級の断層帯である中央構造線が間近を走り、南海トラフ巨大地震の想定震源域にも近い。

 三月末で高知大防災推進センターを退任した岡村真・前特任教授は、中央構造線の活動性を指摘し「計算通りに地球は動かない」と警告した。

 地元愛媛新聞が先月までに実施した愛媛県民の世論調査では、再稼働に否定的な意見が七割近くに上る。六割以上が避難計画の実効性に疑問を感じ、過半数が放射線被ばくの不安を訴える。

 伊方原発は、日本一細長い佐田岬半島の付け根にある。半島唯一の国道197号は地滑りの危険地帯。つまり、逃げ場がない

 それでも広島地裁は、原子力規制委員会に地震動の過小評価はなく避難計画の是非は棚上げにして「住民が放射線被ばくにより重大な被害を受ける危険はないと結論づけた人格権も侵害されていないとして住民らの運転差し止めの申し立てを却下した。

 昨年十一月、愛媛県は重大事故を想定し、原発三十キロ圏内の住民ら二万三千人が参加する大規模な避難訓練を実施した。

 重大な被害の危険がないなら、このような訓練をしたり、安定ヨウ素剤を配布したりする必要もないではないか。

 「原子炉施設から放射性物質が放出されることのない安全性を確保することは、少なくとも今の科学技術では不可能だ。わが国の社会がどの程度の危険性であれば容認するかの社会通念を基準とするしかない」。昨年四月、九州電力川内原発1、2号機の運転差し止め請求を退けた、福岡高裁宮崎支部が提示した判断の枠組みだ。

 松山など三つの地裁に同様の請求がなされており、全国各地で原発運転差し止めの裁判が続く中、今回の決定は、現在唯一の高裁判断である福岡高裁の枠組みに従うべきだという考え方の上に立つ。

 電力事業者、政府、そして司法にも、あらためて問い直したい

 ヒロシマやフクシマの不安と嘆きを置き去りに、誰のため、何のために、今再稼働を急ぐのか
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コメント (1)
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●鈴木耕さん、核発電人災等々々々々々…「自民党内閣だったら解決できただろうか。とてもそうは思えない」

2016年12月24日 00時00分07秒 | Weblog


『憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。/マガジン9』(http://www.magazine9.jp/)の鈴木耕氏によるコラム【風塵だより 鈴木耕/100 高止まりする安倍内閣支持率の謎】(http://www.magazine9.jp/article/hu-jin/31482/)。

 《そこで、「もし」である。あのとき、もし自民党政権だったら原発はどうなっていただろうか?…もっとたくさんの「?」があるだろう。だが、上記のどれひとつでも、自民党内閣だったら解決できただろうかとてもそうは思えない。それまで原発安全神話を振りまいてきた当の自民党が、的確な対応策を持っていたとは、考えられないのだ。今の自民党と同じように、何が起きても責任を誰かに押しつけて、逃げの一手だったのではないか》。

   『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ? 
      ……東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち
   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
     だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」

 核発電人災等々々々々…《どれひとつでも、自民党内閣だったら解決できただろうか。とてもそうは思えない》。同感。そして、例えば、核発電人災で誰か一人でも自民党議員が責任をとったという話を聞いたことが無い。デマまで流して(アベ様による「メルマガ事件」)、当時の政権に責任を押し付ける、しかも、それを司法までが助ける。
 《マスメディアによる批判が、今も多くの有権者に強烈に刷り込まれている》…上から目線な党では、自業自得である。いままで一度も投票したことは無い。それでも、究極の選択ならば、迷わず民進党に投票します。自公や「癒(着)」党には絶対に投票などしない。あ~、でも、この上から目線な党、あまりにダラシナサすぎる。

   『●同感…「民主党は本気で安倍政権を
        倒す気があるのか?――そう疑わざるを得ない」
   『●テイクテイク…な「民進に信用がないのを
     野党で支える構造をわかっていない」「なぜ偉そうに上から目線」

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http://www.magazine9.jp/article/hu-jin/31482/

2016年12月14日up
風塵だより 
鈴木耕
100
高止まりする安倍内閣支持率の謎

 歴史に「もし」は許されない。それを承知で言うのだが、もし、あのとき……だったら、と想像することがある。例えば、2011年3月11日、もしあのとき自民党政権だったなら……と。
 先日、映画『太陽の蓋』を観た。あの未曾有の大災害のとき、民主党・菅直人首相官邸で何が起きていたかを描いた作品だ。
 ある人がこの映画について「菅首相をまるでヒーローのように描いているのが興ざめだった」という感想を述べていたが、そういう見方ができないわけじゃない。
 しかし、あのとき原発事故関連の情報が、ほとんど官邸に上がってこなかったのは、その後の調査でもはっきりしている。情報がない中では、いかに権力中枢の官邸であっても右往左往せざるを得ない。肝心の情報がないのだから、怒鳴り合うしか術はない。これはまさに、菅首相が怒鳴る映画である。 
 ではなぜ、情報が途絶したのか? それは、東京電力という、当時、絶対的な力を持っていた巨大企業の傲慢さと、それに癒着していた経産省などの官僚機構の思い上がりのせいではなかったか。
 「よけいなことは知らなくていい。我々専門家に任せておけばいい」という彼らの意識。
 ところが、その専門家集団は、実は他人任せ。専門知識は細分化され、自分がかかわった部分以外についてはほとんど無知。だから、全体像を把握できる「ほんとうの専門家」などはいなかったのだ。映画では、内閣府原子力安全委員長だったあの班目春樹氏らしき人物が、原子炉爆発の報に「あちゃー!」と頭を抱えてうずくまるシーンも出てくる。
 連日開かれていた記者会見で、まともに質問に答えられる専門家はほとんどいなかった。「メルトダウン」を口にした担当者はすぐに更迭された。まさに情報隠蔽の典型例。「僕は東大経済学部の出身なので、詳しいことは分からない」と開き直った保安院の幹部もいた。
 そんな中で、菅首相は自らヘリで原発事故の現場へ飛び、情報を出さないことに苛立って(菅氏はすぐに怒るので「イラ菅」と呼ばれていた)、東京電力本店へ自ら乗り込む。
 映画はこんなストーリーだが、それは多分、かなり事実に近い流れだったと思う。これが菅首相への批判の嵐の原因になったのだが、あのとき、民主党内閣はほかに何ができただろうか?
 そこで、「もし」である。あのとき、もし自民党政権だったら、原発はどうなっていただろうか?


  原発事故への対応は、もっと的確にできたか?
  原子炉爆発は予測できなかったのか?
  原子炉冷却のための注水はスムーズに進んだか?
  バッテリー不足で電源回復できなかったという事態は防げたか?
  原子炉爆発を防ぐためのベントはできたか?
  原子炉爆発の連鎖は想定していたか?
  東京電力からの情報はきちんと届いたか?
  メルトダウンを正しく発表したか?
  4号機プールの危険性を認識していたか?
  専門家会議は機能したか?
  原発所員たちの撤退を巡るゴタゴタは防げたか?
  津波想定を握りつぶした責任は?


 もっとたくさんの「?」があるだろう。だが、上記のどれひとつでも、自民党内閣だったら解決できただろうかとてもそうは思えない。それまで原発安全神話を振りまいてきた当の自民党が、的確な対応策を持っていたとは、考えられないのだ。今の自民党と同じように、何が起きても責任を誰かに押しつけて、逃げの一手だったのではないか
 当時の状況の中で実際に巻き起こったのは、凄まじいまでの菅首相バッシングだった。それは、菅内閣全体と民主党を巻き込んで、まるで巨大なストームのように全マスメディアを席巻した。
 思い起こしてほしい。
 例えば、菅首相が独断で注水中断を指示したとして、一部のメディアが激しい批判。それは後にデマだと分かった。そして、デマを振りまいたひとりが、なんと安倍晋三氏であったという事実
 また、次の野田佳彦内閣の鉢呂吉雄経産相が、原発周辺の市町村を視察して「人っ子ひとりいないまるで死の街だ」と語ったことが不謹慎だと、異常なほどの批判を受け、退陣に追い込まれた。だれもいなくなった街を「ゴーストタウン」「死の街」と呼ぶのはありふれた表現。なぜそれが不謹慎なのか、今となってはほとんど意味が分からない。意味がよく分からないほどに、あのころのマスメディアの狂乱ぶりはひどいものだった。
 菅首相を叩き民主党内閣を批判し、さらに民主党そのものをバッシングすることが、なぜかマスメディアの仕事みたいな状況になっていたのだ。
 当時の自民党内部に、原発の専門家がいたとも思えない。だとすれば、もしあのとき、自民党政権だったとしても、結局はあの映画と同じように、官邸は右往左往の蜂の巣状態だったろう。
 だが、ひとつだけ違うことがあったかもしれないそれは、あれほどの政権批判は起きなかったのではないか、ということだ。
 自民党から民主党へ政権交代したのは2009年。それは、自民党政治の金権腐敗に憤った有権者の反乱ともいうべき民主党の地滑り的大勝利だった。なにしろ、1党としては戦後最多の308議席を獲得しての政権交代だったのだ。
 しかし、慣れない政権運営に、民主党鳩山由紀夫政権は四苦八苦。特に、沖縄の米軍基地をめぐる迷走ぶりは目に余った。ぼくも強く批判した憶えがある。ところが後に鳩山氏が語ったところによれば、外務省から官邸への情報は、まさに隠蔽と歪曲鳩山氏の判断を、結果的には大きく誤まらせることになった
 アメリカの意向を伺うことが外交だと信じ込んでいる外務省の幹部たちは、沖縄米軍基地の移設など、絶対に認めるわけにはいかなかった。「普天間飛行場は海外へ。最低でも県外」と述べた鳩山氏だったが、やがて外務官僚の教化(?)によって「学べば学ぶほど、米軍基地の県外移設は困難だということが分かった」と後退し、ついに普天間飛行場の「辺野古移設」を認めてしまう。政治の官僚支配である。
 それが長い間、自民党政権にベッタリと寄り添ってきた官僚たちのやり方だったのだ。あの狂乱怒涛の菅首相バッシング報道は、そんな官僚たちが仕掛けたものだったのではないか。
 官僚機構とマスメディアの癒着は、自民党時代にほぼ完成していた。つまり官僚たちは、いずれ自民党が復活すると考え、民主党政権には面従腹背、表面的には従うふりをしつつ、腹の中では舌を出していた。政権馴れしていない民主党は、官僚機構とその裏にいる自民党に手もなく捻られたわけだ。
 あのときの民主党に対する「だらしない」「任せておけない」「何も決められない」「無責任」「お坊ちゃま集団」「国の方向を歪める」などというマスメディアによる批判が、今も多くの有権者に強烈に刷り込まれている。それらの情報の出どころは、多くが中央官庁だったのだ。
 安倍内閣の支持率は、依然として50%を上回って高止まりしていると、各マスメディアの「世論調査」は伝えている。だが個別の項目を見てみると、決して安倍内閣の政策が支持されているわけではないことがよく分かる。


  秘密保護法には反対が多く、
  安保関連法にも反対が多く、
  憲法「9条」改定にも反対が多く、
  原発再稼働路線にも反対が多く、
  アベノミクスは崩壊し、
  日銀の金融の異次元緩和路線は失敗し、
  物価の2%上昇は実現せず、
  景気は上向かず、
  そのために消費税10%を先送りし、
  TPPはトランプ氏によって崩壊したにもかかわらず強行採決し、
  反対の多い原発輸出や武器輸出を解禁し、
  それらを成長戦略の柱と位置づけ、
  沖縄では何度選挙で負けても米軍基地強化を推進し、
  辺野古や高江の反対運動を力で圧殺し、
  駆けつけ警護では自衛隊員の命を危険にさらし、
  安倍構想の中国包囲網は霧散し、
  フィリピンのドゥテルテ大統領にははしごを外され、
  トランプ氏にいち早くご機嫌伺いに駆けつけて失笑され、
  外交の失敗を各国へのカネのばら撒きで覆い隠そうとし、
  反対多数のカジノ解禁を強引に推し進め、
  年金法案にも反対多数で、
  にもかかわらず国会では強行採決を繰り返す……


 これらが、現在の安倍政権の動向なのだが、支持率は依然高止まり。だが、世論調査で面白いのは、安倍内閣支持の理由のトップが常に「ほかによさそうな人がいないから」「ほかに任せられる党がないから」であることだ。
 ここが、あのころの民主党政権と違うところなのだ。徹底的な官僚(省庁)の抵抗にあって、ろくに政策(例えば「コンクリートから人へ」)を実行できずに崩壊した民主党政権の残滓が、マスメディアによって、いまも有権者の頭に刷り込まれたままだからだ
 最近の国会議員選挙での自民党の得票数は、まるで増えてはいない。にもかかわらず圧勝する。なぜか? 単純な計算だ。
 かつて民主党へ投票した約3千万人(2009年衆院選)のうち、2千万人もが投票所へ足を運ばなくなったからだ(2012年衆院選)。自民党が勝っているのではない野党がコケているのだ
 その大きな原因のひとつが「民進党(民主)はだらしない。信用できない。任せておけない」というマスメディアによって刷り込まれた有権者の感覚。それが今や、SNSを通じて一般にも広がってしまった。
 「アイツが悪い」と言う人に「どこが悪い?」と問い返しても、あまり大した答えは返ってこない。「じゃあ、コイツはいいの?」と訊けば「アイツよりはいい」。ほとんど中身がない。
 ぼくは、民進党の支持者ではない。民進党の蓮舫代表・野田佳彦幹事長の路線には、そうとうな拒否感がある。しかしそれ以上に、現在の安倍政権にはまったく賛成できない。理由は、明確に上の項目で述べたとおりだ。
 またしても1月解散説がささやかれている。きちんと野党共闘路線を構築して、安倍政権へ一矢報いなければ、と思う。
 と、ここまで書いてきたとき(12月13日)、参院内閣委員会で「カジノ法案」が自民や維新の賛成多数で可決されたとの報が入ってきた。ん?
 民進党の難波奨二議員が委員長を務める委員会だから、徹底的に抵抗するものと思っていたのだが、自民の修正案を受け入れて、あっさり採決に同意してしまったのだ。なんだ、こりゃ?
 蓮舫代表は廃案に追い込むと言っていたはずではなかったかこんな、カネまみれの法案の採決を容認してしまうとは、いったいどういう野党なのだろう。民進党内には「IR推進議連」に属している議員が34人もいるという。だから、こんなみっともない結果になったのか。
 民進党は、もう分裂したほうがいい。そう思うしかない……。
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●「東京電力が、飛散した放射性物質について…「無主物」だと主張」…「その無責任さに衝撃」

2016年12月16日 00時00分47秒 | Weblog


東京新聞の出田阿生記者の記事【これが福島の現実 避難者、農家、声なき声…ベニヤに描く】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201611/CK2016112402000254.html)。

 《東京電力福島第一原発事故で被害に遭った人たちの話をもとに、ベニヤ板に絵を描き続ける画家がいる。東京都在住の壺井明さん(40)。路上で作品を展示しては、道行く人と対話し、福島の現実を伝えている》。

   『●原発再稼働という恥ずべき選択 
     ~「新基準は世界一」「世界最高レベル」ではなく、「世界一の無責任」~
   『●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で
             「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない
    《「東京電力福島第一原発事故で国と東電の刑事責任を
     追及している福島原発告訴団の武藤類子団長は「原発事故が
     解決していない中での再稼働は信じ難い」と強調。川内原発建設
     反対連絡協議会の鳥原良子会長は「民意を反映しない
     鹿児島県や薩摩川内市の再稼働同意に住民は大きな怒りを
     感じている」と述べた》
    《原発事故被害者団体連絡会が設立された。被災者の悲しみ、
     怒りは、激しく、深く。共に訴え、助け合うため団結した。
     それは私たちとも無関係ではあり得ない。福島が求めている
     のは、当然そうあるべきことだけだ。謝罪と被害の完全賠償、
     暮らしと生業の回復、詳細な健康診断と医療保障、
     および被曝(ひばく)低減策、そして、事故の責任解明-》


 「原発さえなければ…」という現実は何か変わったのか? 東電は、人災前の姿へと「原状回復」して見せたのか? それに対して、東電の誰か、自民党の誰か、東電の株主や銀行の誰か、が責任をとったのか? でっ、彼らが、いま、何をやろうとしているのか…。九州電力関西電力といった電力会社、電事連原子力「ムラ寄生」委員会経団連と一体化して、いまや、彼らは、核発電をどんどんと再稼働し、核発電輸出し、核燃料サイクルを意地でも継続しようとしている。ニッポン、正気じゃない。

   『●言葉が見つかりません・・・
   『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」
   『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』:
      「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ・・・」
   『●柏崎刈羽原発再稼働を画策するような東電は 
                 十分に責任を果たしたのか?
   『●「「3.11」から2年② 原発という犯罪」
        『週刊金曜日』(2013年3月8日、934号)
   『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
                 自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」
   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
     だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」
   『●「それは風評でなくて現実だ」: 東電核発電人災の
        「大地を受け継い」だ人々の葛藤、引き裂かれた心
    「「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」…せめて、そんなことが
     二度と起きない「未来図」を描かないといけないでしょ! 
     「核兵器と原発による核の被害」なき「未来図」、
     「人々が核兵器や原発に苦しまない」「未来図」が必要」


 壺井明さんは、《原発事故直後の二〇一一年八月、ゴルフ場から放射能汚染で訴えられた東京電力が、飛散した放射性物質について、所有者のいない「無主物」だと主張した。その無責任さに衝撃を受けた》…そうです。そんなものを認める裁判所にも、当時、呆れた。

   『●東京電力、「お前のモノだろう!」
   『●最高裁「原発安全性」研究会、過去の反省なくして意味をなさず
   『●東京電力原発人災等でまき散らされた放射性物質:
                  「無主物」という言い訳は許されない
   『●東京電力の「無主物」は50キロ付近の「地元」をも汚染
   『●東電「敷地外の汚染との関連は分からない」・・・
             瓦礫撤去作業で1兆1200億ベクレル飛散
   『●原発再稼働という恥ずべき選択 ~「新基準は世界一」
            「世界最高レベル」ではなく、「世界一の無責任」~

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201611/CK2016112402000254.html

これが福島の現実 避難者、農家、声なき声…ベニヤに描く
2016年11月24日 朝刊

     (ベニヤ板に描いた作品を屋外展示する壺井明さん
                 =18日、東京都渋谷区で)

 東京電力福島第一原発事故で被害に遭った人たちの話をもとに、ベニヤ板に絵を描き続ける画家がいる。東京都在住の壺井明さん(40)。路上で作品を展示しては、道行く人と対話し、福島の現実を伝えている。(出田阿生


 東京都内の公園に、幅三メートルにもなる作品がいくつも並んだ。仮設住宅で暮らす避難者、原発作業員、農家…。それぞれベニヤ板三枚に油絵の具で描かれている。モノトーンの暗い画面に、血液のような赤が目を引く。その迫力に道行く人が思わず足を止めると、壺井さんが「これね、福島の絵なんですよ」と話し掛けた。

 通り掛かった初老の夫婦は「熊本から来たんだけど、うちの家も地震で被害受けて。どこでも起きることだと思う」と話した。横浜市の専門学校生(19)は「最近、メディアは福島の話を取り上げない」と憤った。

 作品は「無主物」と題した連作。これまで十一点を制作した。渋谷の繁華街、名古屋の公園…。各地でゲリラ的に絵を展示する。「絵に目を留めた人に、福島で僕の聞いてきた話を伝える。事故から五年で復興の話ばかり強調されるけど、被害は全く終わってない

 ふだんは介護施設で働いている。原発事故直後の二〇一一年八月、ゴルフ場から放射能汚染で訴えられた東京電力が、飛散した放射性物質について、所有者のいない「無主物」だと主張した。その無責任さに衝撃を受けた。福島に通い、制作を始めた。

 作品には死者も描かれる。黒っぽい背中を見せて倒れているのは福島県川俣町の女性。夫と一時帰宅中、自宅の庭で焼身自殺した。

 「この女性は避難を強いられるまで一度も故郷を離れたことがなかった。その話をしてくれた福島の住職は、僕の目の前で、こらえ切れず突っ伏して泣いた。人の死や苦しみは感情を伴っているのに、メディアでは数字や無機質な情報になってしまう

 壺井さんは言う。「除染は表土をはげばいいというが、農家の人は『農業は土づくり。一センチの土に百年かかる』っていう。そんな、マスコミが取り上げない言葉を拾って絵にして、福島の外で伝えていく。売れないし、人を心地よくするわけでもない。アートなのかもわからないけど」

 「無主物」は十月初めから一カ月以上、原爆の図丸木美術館(埼玉県東松山市)でも展示された。岡村幸宣学芸員は「壺井さんの絵は、声を出せない人の声をすくいあげている。それは原爆の図の作者である丸木位里(いり)(とし)夫妻に通じる」と話す。

 作品は十二月十、十一の両日、東京都世田谷区太子堂四の八の三、B一〇二のアートスペース「KEN」で展示される。午後一~六時で、両日午後二時から壺井さんのトークがある。入場料千円。問い合わせは「KEN」=電03(3795)1776=へ(当日のみ)。
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●「核なき世界」: 「核廃絶に向けた決議の採決で、唯一の被爆国の日本が反対票…日本はあまりにも鈍感」

2016年11月14日 00時00分23秒 | Weblog


日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/世界に核廃棄の動き 日本は鈍感】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1734741.html)。
日刊ゲンダイの記事【ひとり気を吐く渡辺謙 “政治発言”のタブーに屈さない信念】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/193495/2)。

 《「軍事的な面から見ても原爆を落とす必要性はなかったと思う。悲惨な出来事を繰り返さないため、長崎を最後の被爆地にする活動を全面的に支持する」と米国をけん制…旧ソ連当時約450回の核実験を行ったセミパラチンスク核実験場(91年に閉鎖)があり、120万人以上が被ばく》。
 《〈核兵器禁止条約に日本が「反対」という信じられないニュースが流れました。いったいどうやってこの地球から無用な兵器を無くしていくつもりなのか?核を持つ国に追従するだけで意見は無いのか原爆だけでなく原発でも核の恐ろしさを体験したこの国はどこへ行こうとしているのか、何を発信したいのか。〉 ■新国立競技場や原発再稼働にも意見》。

   『●《…death fell from the sky…》
        …「落ちたのではない。米国が、落としたんだ」
   『●「核なき世界」無き国…「日本や韓国など
      米国の「核の傘」の下にある国々は「勧告に同意しなかった」」
   『●「ヒロシマはどこにあるのか、ヒロシマはニホンにあるのか」? 
                      そして、ナガサキは? フクシマは?

 「ヒロシマはどこにあるのか、ヒロシマはニホンにあるのか」? そして、ナガサキは? フクシマは? この国は何も騒ぎません。さらには、原発輸出や核発電所再稼働に向けて核発電「麻薬」中毒患者が正気の沙汰ではないことをやっています。「核なき世界」にはほど遠い。哀しい国です。

 渡辺謙氏については、リテラにも記事が出ていました。【渡辺謙が「核兵器禁止条約」に反対した安倍政権を真っ向批判!「核を持つ国に追従するだけで意見は無いのか」】(http://lite-ra.com/2016/11/post-2677.html)…《この議決に対して米露英仏の核保有国などとともに反対したのが、被爆国である日本だった》。
 吉永小百合さんと同じ考えだ。「「陰謀論丸出し」でアベ様の取り巻きが攻撃を開始しても、怯まぬ吉永小百合さん。あらゆる核を否定し、「「核なき世界」への願いを次世代」へ、と言う吉永さん。そういう「未来図」は可能だと信じる」。

   『●吉永小百合氏の原発廃止発言
   『●「「愛国」と戦争 安倍政権の軍事改革徹底批判」
           『週刊金曜日』(9月20日、960号)について
   『●「『平成の治安維持法』をつくった総理」の
       非常に危険な思い入れ、それに手を貸す責任

   『●吉永小百合さん、「核と人は共存できない」
            「ゲームやコミックスで知っている戦争ではないか?」』 

   『●「安倍政権への怒りと原発再稼働反対への思い」を
                 語る吉永小百合さんを支持します
   『●「原理原則の無い国」、「死の商人」に堕した国、
               原発輸出したい哀しい国・ニッポン
   『●東電核発電人災から5年: 「今や世界の笑い者…
         政権批判をいとわないキャスターの首を差し出した」
   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
      だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」

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http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1734741.html

政界地獄耳
2016年11月7日9時45分
世界に核廃棄の動き 日本は鈍感

 ★5月に米オバマ大統領が広島を訪問して以来、外国人の若者や要人の被爆地訪問が相次いでいるという。3日にはプーチン大統領と近く、大統領と同じ出身のサンクトペテルブルク市長からロシア連邦議会上院議長になったワレンチナ・イワノヴナ・マトビエンコが長崎を訪問。原爆資料館を視察、平和祈念館で献花した。プーチン大統領の長崎訪問については「日程がタイトで難しいかもしれないが、今後機会ができればすぐに長崎を訪れたい」という大統領のメッセージを市側に伝えた。北方領土返還の話題ばかりがニュースになるがマトビエンコは「軍事的な面から見ても原爆を落とす必要性はなかったと思う。悲惨な出来事を繰り返さないため、長崎を最後の被爆地にする活動を全面的に支持する」と米国をけん制した。

 ★旧ソ連当時約450回の核実験を行ったセミパラチンスク核実験場(91年に閉鎖)があり、120万人以上が被ばくしたとされ、周辺住民は今も放射能汚染に苦しむ。医療支援などで広島との交流も深い、カザフスタン共和国のヌルスルタン・アビシェヴィチ・ナザルバエフ大統領も核軍縮への取り組みが評価され、日本政府から被爆地広島に招待され9日に訪問する。平和記念公園原爆死没者慰霊碑に献花、広島平和記念資料館を視察予定だ。

 ★4日にスイスのコント連邦議会議長が広島市を訪問。今月中旬にはドイツのガウク大統領も資料館や平和公園を訪れるという。先月、国連総会第1委員会で核廃絶に向けた決議の採決で唯一の被爆国の日本が反対票を投じた。決議はオーストリアなど非核保有国が主導し123カ国が賛成、米英仏露の核保有国や日本など38カ国が反対、中国など16カ国が棄権。世界が動きだしているときに日本はあまりにも鈍感だ。(K)※敬称略
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http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/193495/2

ひとり気を吐く渡辺謙 “政治発言”のタブーに屈さない信念
2016年11月10日

     (自分のスタイルで発信を続ける渡辺謙(C)日刊ゲンダイ)

 世界中が注目した米大統領選は、まさかのトランプ勝利で幕を閉じたが、政治とは無関係に見えるハリウッドスターたちも“応援合戦”を繰り広げていた。

 ヒラリーの集会では歌手のビヨンセやレディー・ガガ、ボン・ジョヴィなどが登場。トランプに対しては、俳優のロバート・デ・ニーロが「ペテン師」と罵倒。共和党員のアーノルド・シュワルツェネッガーですら「共和党候補には投票しない」と表明するなど、ハリウッドの間では“反トランプ”が大勢だった。

 自由を掲げ、個人が主義主張をハッキリ示す米国では、ハリウッドスターも当たり前のように“政治発言”を行う芸能人が政治的な問題に対し、ほとんど意見しない日本とは対照的だ。下手をすれば芸能界から“干される”ことだってある。

 そんな日本にあって、ひとり気を吐く人物がいる。ハリウッドなど世界的に活躍する俳優の渡辺謙(57)だ。先月、日本が核兵器禁止条約採択に反対した際には、呆れたようにツイッターでこうつぶやいている。

   〈核兵器禁止条約に日本が「反対」という信じられないニュース
    流れました。いったいどうやってこの地球から無用な兵器を
    無くしていくつもりなのか?核を持つ国に追従するだけで意見は
    無いのか。原爆だけでなく原発でも核の恐ろしさを体験したこの国
    どこへ行こうとしているのか、何を発信したいのか。〉


■新国立競技場や原発再稼働にも意見

 世界で唯一の被爆国で、福島第1原発事故を経験した日本では、至極まっとうな感想だろう。渡辺はこれまでも、事あるたびに“発信”を続けてきた。新国立競技場の巨額な工事費問題や原発再稼働にも、批判的な意見をつぶやいている。芸能リポーターの川内天子氏はこう言う。

   「日本では芸能人が政治的な発言をすると、CMスポンサーが
    嫌がったり、制作サイドが扱いづらいと判断するから、なかなか
    意見しにくい風土があります。しかし、謙さんはハリウッドスターたち
    と接する中で、自分の意見を発信していく大切さを感じたのかも
    しれません。決して声高ではありませんが、“自分のスタイル”で
    発信を続けているんだと思います」

 渡辺のように自由に意見できる土壌ができれば、日本はもっと成熟した社会になるのかもしれない。
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