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●「それは風評でなくて現実だ」: 東電核発電人災の「大地を受け継い」だ人々の葛藤、引き裂かれた心

2016年05月07日 00時00分42秒 | Weblog


レイバーネットTVhttp://www.labornetjp.org/tv)の『●木下昌明の映画の部屋』(http://www.labornetjp.org/Column)に出ていた映画批評【●ドキュメンタリー映画『大地を受け継ぐ』 引き裂かれた「大地を継ぐ心」~東日本大震災5年のフクシマ】(http://www.labornetjp.org/news/2016/0220eiga)。

 《大地を受け継いで 生きていかざるを得ない者の、引き裂かれた気持ちが伝わってくる》。

   『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
     だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」

 《あれだけの事故を起こして被害を出して、だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか》?
 一方、「大地を受け継い」だ人々の葛藤を思うと、辛くなる。《「生産者ながら、その気持ちはわかる。汚染された物は食いたくないもん。それは風評でなくて現実だ」と。彼は自分が食べない物を売る農家の「罪の意識」についても吐露する》。東京電力核発電人災の「大地を受け継い」だ人々の葛藤、《引き裂かれた「大地を継ぐ心」》。
 なのに、アベ様や電力会社は、そんな「大地」を原状回復する努力をしていると言えるのか? それどころか、一体何に夢中になっているのか?

   『●言葉が見つかりません・・・
   『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」
   『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』:
      「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ・・・」
   『●「「3.11」から2年② 原発という犯罪」
        『週刊金曜日』(2013年3月8日、934号)
   『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
                 自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」

 「『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の記事【今日が命日…忌野清志郎の「表現の自由を奪う圧力」との闘い、そして憲法9条への美しすぎるメッセージ】(http://lite-ra.com/2016/05/post-2205.html)によると…《彼の死後に起きた東日本大震災では福島第一原発が放射能事故を起こし、また、そんな大事故が起きたのにも関わらず、その反省を活かそうともせずこの国は原発再稼働へと急速に歩みを進めている》」(『●室井佑月さん:アベ様に「マスコミは甘すぎやしないか?…いっそう乱暴になるし、国民の知る権利が妨害」』)。
 取り返しようの無い東京電力原発人災。現実には、原状回復も無理。せめて、ニッポンは何をすべきか? 
 「「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」…せめて、そんなことが二度と起きない「未来図」を描かないといけないでしょ! 「核兵器と原発による核の被害」なき「未来図」、「人々が核兵器や原発に苦しまない」「未来図」が必要」。

   『●『松下竜一未刊行著作集4/環境権の過程』読了(2/8)
   『●何がメルトダウンしたのか?
   『●東京電力原発人災で失われた内在的価値
   『●柏崎刈羽原発再稼働を画策するような東電は
                 十分に責任を果たしたのか?
   『●福島県双葉町「原子力明るい未来のエネルギー」
                ・・・・・・いま、その〝少年〟は?

   『●「極右化する欧州」 『週刊金曜日』
       (2014年6月27日、997号)についてのつぶやき
   『●「豊かな玄海町」へ:
     「原子力郷土の発展豊かな未来」「原子力正しい理解で豊かな暮らし」

   『●東京電力原発人災で失われた内在的価値
   『●「糸島ブランド」が泣いている: 安全神話に乗っていて
            「原子力正しい理解で豊かな暮らし」なのか?

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http://www.labornetjp.org/news/2016/0220eiga

木下昌明の映画批評 : ドキュメンタリー映画『大地を受け継ぐ

●ドキュメンタリー映画『大地を受け継ぐ』
  引き裂かれた「大地を継ぐ心」~東日本大震災5年のフクシマ


 福島で農業を営む人々はどんな暮らしをしているのか?

 井上淳一監督の『大地を受け継ぐ』はその一面を明らかにしてくれる。といっても、これは十数人の学生たちがある農家の母と息子に話を聴くだけのドキュメンタリーである。が、その話がとてもいい。

 時は2015年5月、場所は大惨事を起こした福島第1原発から約65キロの福島県須賀川市の農家の居間。大きな食卓を囲んで、息子の楢川和也が事故後どう過ごしてきたかを、学生たちにつぶさに語り、時折母の美津代が口を添える。

 「地震の翌朝、いざ家についたら廃虚みたいになっていた ……3月23日、出荷停止で8000個の結球野菜が全滅した……おやじは『おめえに農業継がせて失敗だった』と…… 24日朝、おやじはキャベツ畑の所に立っているように見えたが、足が地面についていなかった……」

 息子の抑制した静かな語り口に、誰しもが引きつけられよう。当時の農家の実態が見えてくるようだ。話そのものがドラマチックなドキュメントになっているからだ。

 彼はまた、「放射能に汚染された作物でも、作ってみて 販売できないと証明されて初めて東電が賠償する仕組みだから、食べられない物でも作らざるを得なかった」と、倒錯した状況を苦渋を込めて明かす。そして自殺した父は農薬を嫌い、常々いい土が必要なのだと、食べることの大切さを訴えていたと、農業を介して人間の生きる基本を話す。

 一人の学生が質問する。「福島県産の物は食べないという人をどう思うか?」

 すると彼は、「生産者ながら、その気持ちはわかる汚染された物は食いたくないもんそれは風評でなくて現実だ」と。彼は自分が食べない物を売る農家の「罪の意識」についても吐露する。その言葉は重い。大地を受け継いで生きていかざるを得ない者の、引き裂かれた気持ちが伝わってくる。ぜひ見てほしい一本である。

(「サンデー毎日」2016年2月28日号・木下昌明

*2月20日より東京・ポレポレ東中野ほかで公開ロードショー
(c)「大地を受け継ぐ」製作運動体
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