東京新聞の二つの記事【被爆者代表・井原さん、オバマ氏演説にがく然 「原爆は落ちたのではない」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016080902000238.html)と、
【長崎原爆71年 「核の傘」脱却を 「被爆者だからこそ言わねば」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016081090065703.html)と、
コラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016081002000129.html)。
《… death fell from the sky …》
《「落ちたのではない。米国が、落としたんだ」…「長崎を最後の被爆地に」。全ての核兵器がなくなるまで、諦めずに叫ぶことを、自分に誓っている》。
比喩的に、詩的に表現したのかもしれないが、所詮その程度の認識なのかもしれない。オバマ大統領の米国、「核なき世界」にはほど遠く、「核兵器のない世界」を唱えつつその現実は?
『●オバマ大統領の米国、「核なき世界」にはほど遠く、
「核兵器のない世界」を唱えつつその現実は?』
東京新聞の記事【長崎原爆の日 核廃絶へ英知結集を】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016080902000242.html)によると、…
《長崎市の田上(たうえ)富久市長は…日本政府に対しては
「核兵器廃絶を訴えながら、核抑止力に依存している」と矛盾を批判。
非核三原則の法制化や「北東アジア非核兵器地帯」の創設検討を求めた。
各国の英知結集へリーダーシップを発揮することも要求。
憲法の平和理念を強調し「平和国家の道を歩み続けなければならない」
と述べた。東京電力福島第一原発事故の影響に苦しむ福島にも、
二〇一一年から続けて言及。応援していく姿勢を示した。
「平和への誓い」を読み上げた被爆者代表の井原東洋一(とよかず)さん
(80)は「核兵器の最後の一発が廃棄されるまで、広島、福島、
(戦争で多くの犠牲が出た)沖縄と連帯する」と決意を述べた。
安倍晋三首相は「非核三原則を堅持する。核兵器のない世界へ努力を
重ねる」とあいさつした》
…そうだ。
《井原東洋一(とよかず)さん(80)は、安倍晋三首相の前で安全保障関連法制廃止を訴え、核兵器禁止条約に消極的な政府へのいらだちを表明》。
それは「いらだ」たずにはいられないでしょう。ましてや、アベ様ときたら、「(違憲な壊憲への)未来チャレンジ内閣」・「壊憲内閣」・「戦前回帰内閣」の目玉として、稲田朋美氏を重用し、「核保有」や「徴兵」を口にする(口にした)防衛相まで誕生させてしまったのですから。猟奇風味。あ~、あとの祭り。
『●「あとの祭り」: 違憲な壊憲は続く…アベ様に
法尊重擁護義務という「自覚」を促しても無理というもの』
『●「あとの祭り」: 「自民党きっての極右議員」
「極右思想」大臣…こんな防衛相が誕生しちゃいました』
《▼そんな言葉を聞くうち、昔話だった戦争の時代が、同世代の物語として生徒の前に立ち現れる。歴史が彼らの足元につながり、生徒たちの、今を見る目が変化していく▼被爆から七十一年。…▼体験を受け継ぐことは、決して後ろ向きの営みではない。それは、今を変える「奇跡の教室」となりうるのだ》。
でも、それが政治へと反映されない哀しさ…。教育破壊が加速…その「成果」は確実にニッポンを蝕む。
『●2016年7月参院選、「あとの祭り」…
教育破壊の効果とアベノサギという「壊憲=争点」隠し』
「いや~驚きました。教育破壊の凄まじき成果です。「赤紙」「人殺し」に
最も近い若者の比例代表の投票先のトップが自民党、
さらに驚きなのが、「公明党10・6%」! 理解に苦しみます。
一体、自公に何を期待してるの??」
「そりゃぁ、「戦争反対」「憲法9条を守れ」なんて生徒に言おうものなら、
「密告」される訳ですから、先生方も大変です。でも、被害者は「赤紙」を
受け取る側、「人殺し」に行かされる側なのではないですか。
教育破壊の凄まじき成果は、《憲法改正…賛成46・8%》でしょう。
驚きました。ブログ主が教育を受けたころには、
絶対にそのような「壊憲」派が半数などということは無かった。
戦前の教育の反省の下、「戦争反対」「憲法9条を守れ」が普通に
教育されていました。そう遠くない昔です。
哀しい世の中、哀しい国のカタチになりまし」
『●2016年7月参院選、「あとの祭り」…
「もっとも危ない暴君に、とてつもない数を与えてしまった」』
『●「あとの祭り」: 「巨泉氏の警告も虚しく、「アベノミクス」を
釣り餌に圧倒的な議席数を獲得した」アベ様』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016080902000238.html】
被爆者代表・井原さん、オバマ氏演説にがく然 「原爆は落ちたのではない」
2016年8月9日 夕刊
(平和祈念式典で、「平和への誓い」を読み上げる被爆者代表の
井原東洋一さん=9日午前、長崎市の平和公園で)
長崎は九日、原爆投下から七十一年を迎えた。五月のオバマ米大統領の広島訪問から初めて迎えた「原爆の日」。被爆者は今も戦争の「加害」と「被害」に向き合い続けている。改憲など政府の姿勢への懸念表明がこの数年続いている、平和祈念式典での被爆者代表の「平和への誓い」では今年も、安保法廃止の訴えが盛り込まれた。
オバマ米大統領が広島訪問の演説で、原爆が空から落ちてきたと表現したことに、九日の平和祈念式典で被爆者代表を務めた井原東洋一(とよかず)さん(80)はがくぜんとした。
「落ちたのではない。米国が、落としたんだ」
広島に投下された原爆はウラン型、長崎に落とされたのはプルトニウム型。この違いに疑念を抱き続けてきた。式典で読み上げた「平和への誓い」で、「二種類の原爆による実験ではなかったのか」と思いをぶつけた。
九歳の時、爆心地から約六・五キロの自宅近くで、まきを集めるため大木の枝切り中に爆風で吹き飛ばされた。気を失ったが、大きなけがをせずに済んだ。
だが、爆心地付近で負傷し搬送されてきた人々を手当てし続けた母親は、終戦から七年後に亡くなった。「原因が分からなかった。今思えば、体がだるくなる『原爆ぶらぶら病』に似ていた」
高校卒業後、電力会社の組合幹部を経て、長崎市議に。三十代前半から平和運動に身を投じた。十年前からは被爆者団体「長崎県被爆者手帳友の会」の会長として、長崎の反核運動を引っ張った。
「平和への誓い」では、原爆被害を一方的に訴えるだけでなく「日中戦争や太平洋戦争などで日本が引き起こした加害の歴史を忘れていない」との言葉も盛り込んだ。政府に対しては、憲法に反する安全保障関連法を廃止し、米国の「核の傘」に頼らぬよう訴えた。
スウェーデンの平和問題研究機関の推計では、今なお約一万五千発の核弾頭が世界に残るとされる。「長崎を最後の被爆地に」。全ての核兵器がなくなるまで、諦めずに叫ぶことを、自分に誓っている。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016081090065703.html】
長崎原爆71年 「核の傘」脱却を 「被爆者だからこそ言わねば」
2016年8月10日 07時00分
長崎は九日、被爆から七十一年の原爆の日を迎え、長崎市の平和公園で原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が営まれた。原爆投下時刻の午前十一時二分、約五千六百人の参列者らが黙とう。「平和への誓い」を読み上げた被爆者代表の井原東洋一(とよかず)さん(80)は、安倍晋三首相の前で安全保障関連法制廃止を訴え、核兵器禁止条約に消極的な政府へのいらだちを表明。式典前には「被爆者だからこそ、言わねばならない」と語っていた。
被爆者が長年訴えてきた核兵器禁止条約は、世界の非核保有国の多くが賛同している。しかし、米国の核抑止力「核の傘」に依存する日本政府は賛同に踏み切れない。「このままでは唯一の戦争被爆国としての名誉が守られない」。井原さんは、日本が核兵器禁止の動きに先進性を示すことこそ、被爆国のあるべき姿だと訴えた。
長崎と広島への原爆の投下は、普段から「二度の人体実験」と批判している。五月に広島を訪問したオバマ米大統領に対しては、最後の被爆地・長崎訪問を呼び掛けた。
小学四年の時、長崎市田中町の山中で被爆した。救護活動に加わった母と兄、姉を原爆症で失った。被爆者運動に携わり、昨年まで二十八年間、長崎市議を務めた。
この日の平和への誓いでは、世界の人々に届いてほしいと、最後は英語で締めくくった。「ナガサキ マスト ビー ザ ラスト(長崎を最後の被爆地に)」
◆オバマ氏演説表現に違和感 死は米が落としたのに
「平和への誓い」を読み上げた被爆者代表の井原東洋一さんは、オバマ米大統領が五月の広島訪問で「空から死が落ちてきた」と演説したことに触れ、「広島のウラン型原爆に対し長崎にはプルトニウム型原爆が投下され、二種類の原爆による実験ではなかったのか」と憤りをぶつけた。
オバマ氏は広島での演説で「七十一年前、雲一つない明るい朝、空から死が落ちてきて、世界は変わった」と述べた。しかし、井原さんは「落ちたのではない。米国が落としたんだ」とがくぜんとしたという。
こうした思いを抱いたのは、井原さんだけではない。日本原水爆被害者団体協議会(被団協)は六月の定期総会で、オバマ氏の広島演説について「米国の責任を回避する表現があり、具体的な課題の提起もなかった」と批判する総会決議を採択した。
決議はオバマ氏の演説について「人の心を打つような言葉が盛り込まれていた」と一定の評価を示した一方で、演説中にあった「空から死が落ちてきた」との表現を「あたかも自然現象のようだ」と批判。総会後の記者会見で田中熙巳(てるみ)事務局長(84)は「許せない。死をつくったのだ」と語っていた。
◆オバマ米大統領の広島演説冒頭
Seventy-one years ago,
on a bright cloudless
morning, death fell from
the sky and the world
was changed.
71年前、雲一つない明るい朝、空から死が落ちてきて、世界は変わった。
(東京新聞)
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016081002000129.html】
【コラム】
筆洗
2016年8月10日
公開中の映画『奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ』は、パリ近郊の高校で起きた実話から生まれた作品だ。社会や学校から疎外されていらだち、ときに民族や宗教を背景にした憎悪をむき出しにする生徒たちに、先生が提案する。ホロコーストについて学ぼう▼なぜ、そんな過去の話を、と拒絶反応を見せる生徒たち。しかし、十五歳で強制収容所に送られ、家族を大虐殺で奪われた老人と会うことで、彼らの顔つきが変わる▼「なぜ生き延びられたのか」と問う生徒に、老人は語る。生きて友だちと再会してその体験を武勇伝として話し、「強い奴(やつ)だ」と認められたかった。「自慢でも何でもいい、ほんの些細(ささい)なことが生き抜くための力になるのだよ」▼そんな言葉を聞くうち、昔話だった戦争の時代が、同世代の物語として生徒の前に立ち現れる。歴史が彼らの足元につながり、生徒たちの、今を見る目が変化していく▼被爆から七十一年。きのう長崎の平和祈念式典で読み上げられた「平和宣言」は、指摘した。<被爆者の平均年齢は八十歳を越えました。世界が「被爆者のいない時代」を迎える日が少しずつ近づいています。戦争、そして戦争が生んだ被爆の体験をどう受け継いでいくかが、今、問われています>▼体験を受け継ぐことは、決して後ろ向きの営みではない。それは、今を変える「奇跡の教室」となりうるのだ。
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