東京新聞の記事【伊方3号機の差し止め認めず 広島地裁決定】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201703/CK2017033102000139.html)と、
社説【伊方仮処分却下 何をそんなに急ぐのか】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017040102000181.html)。
《四国電力 伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めるよう瀬戸内海を挟んだ広島県の住民らが申し立てた仮処分について、広島地裁は三十日、却下する決定…吉岡茂之裁判長は東京電力福島第一原発事故後に策定された原発の新規制基準について、教訓を踏まえ最新の知見を反映しているとして「不合理とは言えない」と指摘》
《目前に世界最大級の地震の“巣”。海しか逃げ場がない人たち。それでも、四国電力伊方原発に差し迫った危険はないという。「過ちは繰り返しません」。広島の、福島の嘆きが胸に突き刺さる》。
『●予想されたこととはいえ、大津地裁山本善彦裁判長の
「国民の命を守る司法からの重いメッセージ」を破棄…』
《稼働中の原発を止めた全国初の司法判断は約一年で覆った…
高裁の山下郁夫裁判長》。
《「画期的な司法判断」は、またもすっかり覆された。関西電力
高浜原発3、4号機を止めておく法の鎖は解き放たれた。
3・11以前へのあと戻りを懸念する多くの住民の不安と不信を
募らせて。「国民の命を守る司法からの重いメッセージ」 昨年三月、
稼働中の原発を初めて止めた大津地裁の決定を、私たちはそう評価した》
忖度に次ぐ、忖度。ニッポンは、忖度社会。核発電所再稼働関連の訴訟で、連敗。
『●「原発さえなければ…」:
それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?』
『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の
付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている」』
「狂気としか言いようがない……《伊方原発は、日本一細長い
という佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には
約五千人が暮らしている》。こんなところで一体どんな
避難計画を作り得るのか? そんな《住民避難計画を了承》した
そうです。再稼働するためなら、何でもやる「麻薬」患者たち。
カネの亡者。
《安倍晋三首相は「万一事故があった場合は政府として責任を
持って対処する」と強調》……このバカ発言を見て下さい!
東京電力原発人災に一切の「責任」を負わず、いまも無策・無責任に
汚染水を垂れ流し続けているアベ様ら自公議員たちの酷さ。
それを「信頼」したふりをする「地元」首長・議員たち。
言っちゃぁ悪いが、頭の回路が切れているとしか思えません」
『●今中哲二さん「被災した人々にもたらされた災難の大きさは、
放射線測定器で測ることはできない」』
『●熊本大地震…「「いつでも、どこでも、強大な地震は起こる」。
地震国日本では、これこそ社会通念」』
『●「専門家に「常識が通じない」と言わしめた地震」…
いま、「減災」に向け立ち止まって考えるべき』
『●原子力「規制」委員会の田中俊一委員長、
川内原発に「安全上の問題が起きるわけではない」…』
『●高浜「寿命核発電所」延命、「安全より経済優先の時代へと逆戻り」
…「規制緩和」委員会(©東新)』
『●「川内原発を地図からトリミング」というのは
穿ち過ぎかと思ってたら、「アベ様の犬HK」ときたら…』
『●四国電力がそんな破滅的な思考をしていなければ
いいのですが…伊方1号機廃炉の代わりの3号機再稼働?』
『●熊本大分大地震の最中、
伊方プルサーマル核発電所を再稼働…アタマオカシイ』
《伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている》…なのに、プルサーマル核発電所を再稼働。その運転停止の仮処分について、対岸の広島の市民の申し出は、あっさりと却下。地裁レベルで「司法判断」することなく、既にアベ様らに忖度し、「政治判断」。
吉岡茂之裁判長も「ヒラメ」さんだったようです。大変に残念。《新規制基準について、教訓を踏まえ最新の知見を反映しているとして「不合理とは言えない」》…裁判長は、真面目に検討したのでしょうか? ヒロシマの地だからこそ、「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できるはずなのに。《「過ちは繰り返しません」。広島の、福島の嘆きが胸に突き刺さ》らなかった広島地裁吉岡茂之裁判長。《ヒロシマやフクシマの不安と嘆きを置き去りに、誰のため、何のために、今再稼働を急ぐのか》?
『●吉永小百合さん、「核と人は共存できない」
「ゲームやコミックスで知っている戦争ではないか?」』
『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」』
「「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」…せめて、そんなことが
二度と起きない「未来図」を描かないといけないでしょ!
「核兵器と原発による核の被害」なき「未来図」、
「人々が核兵器や原発に苦しまない」「未来図」が必要」
「「陰謀論丸出し」でアベ様の取り巻きが攻撃を開始しても、
怯まぬ吉永小百合さん。あらゆる核を否定し、
「「核なき世界」への願いを次世代」へ、と言う吉永さん。
そういう「未来図」は可能だと信じる」
『●肥田舜太郎さん「せめて未来の子どもたちのために、
放射能の心配のない日本を残していけるよう…努力」を』
「「核兵器なき世界」ですら、デンデン王国「裸の王様」アベ様は
ヤル気がないということが明白。ましてや、核発電「麻薬」中毒であり、
「原発は『プルトニウムをつくる装置』」な訳で、
「核なき世界」など全く眼中になし」
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201703/CK2017033102000139.html】
伊方3号機の差し止め認めず 広島地裁決定
2017年3月31日 朝刊
(四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを求めた仮処分
申し立てが却下され、掲げられた垂れ幕=30日午後3時5分、
広島市中区の広島地裁前で(沢田将人撮影))
四国電力 伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めるよう瀬戸内海を挟んだ広島県の住民らが申し立てた仮処分について、広島地裁は三十日、却下する決定をした。住民側は広島高裁に即時抗告する方針。
同様の仮処分では、大阪高裁も二十八日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を差し止めていた昨年三月の大津地裁決定を取り消しており、住民側には再び厳しい判断となった。
吉岡茂之裁判長は東京電力福島第一原発事故後に策定された原発の新規制基準について、教訓を踏まえ最新の知見を反映しているとして「不合理とは言えない」と指摘。四国電は、安全の基準となる地震の揺れや津波を詳細な地盤調査をした上で不確かさも考慮しており、適正だと判断し「住民が放射線被ばくにより重大な被害を受ける具体的な危険はない」と結論付けた。
一方、四国電による地震想定の合理性には慎重な検討を要する問題もあると言及。こうした問題を検証する際、地震学者や原子力規制委員会の関係者を通じて学説の状況や審査経緯などを調べるのは、仮処分手続きにはなじまないとした。
四国電は「安全性が確保されているとの主張が認められ、妥当な決定だ」とコメントした。
住民らは伊方原発が南海トラフ巨大地震の震源域にあり、基準地震動を過小評価していると訴えていた。
◆広島地裁決定骨子
▼原発の新規制基準の内容が不合理だとはいえない
▼四国電力は詳細な地盤構造などの調査を行い、安全性の基準となる地震の揺れや津波の規模を適正に定めている
▼これらを新基準に適合するとした原子力規制委員会の判断にも不合理な点はない
▼四国電は伊方原発の安全性を一定程度立証しており、住民らの人格権侵害の恐れはない
◆対岸に原発 被爆者「引き下がらぬ」
「このまま引き下がるわけにはいかない」。三十日、四国電力伊方原発3号機の仮処分で運転差し止めを認めなかった広島地裁決定。並行して地裁に係属する訴訟の原告団長を務める堀江壮(そう)さん(76)=広島市佐伯区=は、七十二年前の被爆体験を原動力として、仲間らの闘いを見守ってきた。
「自分たちのような原子力の被害者はもう出さない」との思いで裁判に参加。決定後の記者会見では「次の世代のために頑張りたい」と神妙な面持ちで話した。
広島市で四歳の時に被爆。五十五歳で甲状腺腫を患い原爆症認定も受けた。今も影響を及ぼす原爆の恐ろしさを語ってきた。
堀江さんを突き動かしたのは東京電力福島第一原発事故。ひとたび事故が起きれば、長く被害が続く点は原爆と変わらないと感じる。「自分は放射能の恐ろしさを知っている。原爆と原発はコインの裏と表だ。平和利用であっても核と人類は共存できない」
伊方原発の運転差し止めを目指して法的手段に打って出たのは、被爆者としての責任感からだ。原爆を実体験として語れる最後の世代。「もしまた事故が起きたとき『怖さを知っていたのに何もしなかったのか』とは絶対に言われたくない」。堀江さんの闘いは続く。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017040102000181.html】
【社説】
伊方仮処分却下 何をそんなに急ぐのか
2017年4月1日
目前に世界最大級の地震の“巣”。海しか逃げ場がない人たち。それでも、四国電力伊方原発に差し迫った危険はないという。「過ちは繰り返しません」。広島の、福島の嘆きが胸に突き刺さる。
あと戻りが加速する-。
「日本で最も動かしてはいけない原発」。伊方原発を、そう呼ぶ人は少なくない。
世界最大級の断層帯である中央構造線が間近を走り、南海トラフ巨大地震の想定震源域にも近い。
三月末で高知大防災推進センターを退任した岡村真・前特任教授は、中央構造線の活動性を指摘し「計算通りに地球は動かない」と警告した。
地元愛媛新聞が先月までに実施した愛媛県民の世論調査では、再稼働に否定的な意見が七割近くに上る。六割以上が避難計画の実効性に疑問を感じ、過半数が放射線被ばくの不安を訴える。
伊方原発は、日本一細長い佐田岬半島の付け根にある。半島唯一の国道197号は地滑りの危険地帯。つまり、逃げ場がない。
それでも広島地裁は、原子力規制委員会に地震動の過小評価はなく、避難計画の是非は棚上げにして「住民が放射線被ばくにより重大な被害を受ける危険はない」と結論づけた。「人格権」も侵害されていないとして住民らの運転差し止めの申し立てを却下した。
昨年十一月、愛媛県は重大事故を想定し、原発三十キロ圏内の住民ら二万三千人が参加する大規模な避難訓練を実施した。
重大な被害の危険がないなら、このような訓練をしたり、安定ヨウ素剤を配布したりする必要もないではないか。
「原子炉施設から放射性物質が放出されることのない安全性を確保することは、少なくとも今の科学技術では不可能だ。わが国の社会がどの程度の危険性であれば容認するかの社会通念を基準とするしかない」。昨年四月、九州電力川内原発1、2号機の運転差し止め請求を退けた、福岡高裁宮崎支部が提示した判断の枠組みだ。
松山など三つの地裁に同様の請求がなされており、全国各地で原発運転差し止めの裁判が続く中、今回の決定は、現在唯一の高裁判断である福岡高裁の枠組みに従うべきだという考え方の上に立つ。
電力事業者、政府、そして司法にも、あらためて問い直したい。
ヒロシマやフクシマの不安と嘆きを置き去りに、誰のため、何のために、今再稼働を急ぐのか。
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