[※↑ 双葉町で牧場経営していた鵜沼さんがキクハナと再会…希望の牧場にて (報道特集 2021年03月06日[土])]
(2022年12月13日[火])
《吉沢正巳さん「被ばく牛は原発事故の生き証人。処分すれば証拠は消え、事故はなかったことにされる」》《「…寿命までここで暮らす。この牛たちを見て、命の扱い方とか、原発があるというのはどういうことかを考えるきっかけになってほしい。3・11を風化させないためにもここを維持する」》…被ばくした《牛と共に生きる覚悟を決めたベコ屋の意地が見えた》。
久間木聡記者による、東京新聞の記事【「被ばく牛」飼育 福島の吉沢さん 滑川で講演「生きている限り 原発の時代背負う」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/215355)によると、《東京電力福島第一原発の事故直後から、被災地に取り残された「被ばく牛」の飼育を福島県浪江町で続ける吉沢正巳さん(68)が六日、埼玉県滑川町の「古民家ギャラリーかぐや」で講演した。「市場に出ない牛たちを通して人間は命をどう扱うのかという問題を、これからも考えていきたい」などと強調した》。
『●大飯原発再稼働撤回に向けて、この熱気を見よ!』
『●「浪江町で300頭の牛を一人で飼っている
牧場主の吉沢正巳さん」国会前スピーチ』
「(OurPlanet-TV、…)では、「浪江町で酪農を
経営していた「希望の牧場」の吉沢正巳さんは、「政府は福島の
原発事故を過去のものとして蓋をして、再稼働でばんばんいって
しまう。今回の事故で誰が責任をとっているのか、皆逃げている。
言い訳をしてる。ごまかしてる。嘘ついている。もうたくさんだ。」
と力強く話した」そうだ」
《被ばく牛と生きている牧場主の声を聴いてほしい!
ドキュメンタリー映画の『フタバから遠く離れて』をみて以来、
気にかかっていた人がいた。それは浪江町で300頭の牛を一人で
飼っている牧場主の吉沢正巳さん(写真)のことだ》
『●終わらない原発人災の影響:
「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ…」』
『●吉沢正巳さん「被ばく牛は原発事故の生き証人。処分すれば
証拠は消え、事故はなかったことにされる」』
「《福島原発事故で故郷の町を奪われ、避難生活を強いられる
根本昌幸さんの「柱を食う」である》… 《/牛よ/恨め恨め/
憎き者を恨め/お前を飼っていた者ではない。/
こういうふうにした者たちを》。そして、《福島県いわき市の
芳賀稔幸さんの「もう止まらなくなった原発」だ》…
《失ったものは永遠に帰っては来ない/元通りに出来ないはずだのに
/責任をはたすって?/何の責任をだ/一体責任って何だ?》」
『●希望の牧場・吉沢正巳さん「この牛たちを見て、命の扱い方とか、
原発があるというのはどういうことかを考えるきっかけになってほしい」』
「佐藤哲紀記者による、東京新聞の記事【警戒区域で生き残った牛1頭が
問う「生きるとは…」 福島県浪江町「希望の牧場」】」
《福島県浪江町の「希望の牧場・ふくしま」。代表の吉沢正巳さん…
吉沢さんは自身のことをベコ(牛)屋と呼ぶ。「ここにいる牛は
経済的には意味がない。けれど生きるってことに意味がある。
餓死もせず、殺処分もされず、生きてきた。これからも餌食って
くそたれて、寿命までここで暮らす。この牛たちを見て、
命の扱い方とか、原発があるというのはどういうことかを考える
きっかけになってほしい。3・11を風化させないためにもここを
維持する」。牛と共に生きる覚悟を決めたベコ屋の意地が見えた》
繰り返します、何度でも。
国や東電のデタラメな所業に対する答えは簡単だ、責任をもって東電や政府が「原状回復」して見せればよいだけ。元の姿に完全に戻してくれれば良いだけ。責任を果たして下さればよいだけ。《原状回復》して見せてくれれば、喜んで皆さんは元の福島の生活に戻られるでしょうよ。それに、そもそもこんな核発電人災などなければ、《福島を出た人は誰もいな》かった。東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》ではない…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」。
『●《「知っている町はどこかに行ってしまいました。返してください!
10年前を!」。故郷をめちゃくちゃにされたことへの怒りは深かった》』
『●武藤類子さん《本来ならその人たちにとってもこの10年、まったく
違った時間があったはず…原発事故は、その時間を奪ってしまった》』
『●核発電の《オープンな議論を通じて国民の幅広い理解を得ることが
不可欠》? まずは福島を《原状回復》して見せてくれ、議論はそれから』
『●キシダメ首相は《原発の運転期間の延長に加え》《新増設や建て替えの
検討を明言したのは初めて》――― 命名・次世代革新炉「キシダメ」』
『●《「電力が足りないから原発だ!」というのがいかに愚かなことか。
『原発をとめた裁判長』を見れば誰でもわかる。是非ご覧いただきたい》』
『●祝島…《調停を申し立てた側の中電が「法律論争をするつもりはない」
といって議論を避け、調停は不成立…法律論争は不利と判断したから》』
『●《「原発ができれば町が活性化する」という空疎なスローガンのもとで、
町の基幹産業…漁業…など生産振興や生活の向上をめざす活動は停滞》』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/215355】
「被ばく牛」飼育 福島の吉沢さん 滑川で講演「生きている限り 原発の時代背負う」
2022年11月22日 06時57分
(「私たちは原発の時代を背負った」と訴える吉沢さん
=埼玉県滑川町で)
東京電力福島第一原発の事故直後から、被災地に取り残された「被ばく牛」の飼育を福島県浪江町で続ける吉沢正巳さん(68)が六日、埼玉県滑川町の「古民家ギャラリーかぐや」で講演した。「市場に出ない牛たちを通して人間は命をどう扱うのかという問題を、これからも考えていきたい」などと強調した。
吉沢さんが運営する「希望の牧場」は、福島第一原発の北西約十四キロの場所にあり、広さは三十ヘクタールほど。国の決めた殺処分に同意せず飼育を続け、現在は約二百頭の和牛を飼っている。
吉沢さんは、町の大半が帰還困難区域の浪江の現状を「住み慣れた家を失い、昔からあった小中学校も閉校するなど、自分たちのルーツに関わる問題に直面している」と指摘。帰還できずにいる人々が、さまざまな形で心に傷を負っていることにも理解を求めた。
東電が来年春ごろからの開始を目指す福島第一原発の処理水海洋放出にも言及しつつ「私たちは生きている限り、原発の時代を背負ったということ」と強調。その上で「原発の時代を乗り越えるためどうするか。ちゃんとした議論をすべきです。その実力や覚悟が問われているんじゃないでしょうか」と訴えた。(久間木聡)
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[※ ↑【連載「6・17最高裁判決/原発被災者4訴訟」】 (東京新聞 2022年06月11日)]
(2022年06月17日[金])
片山夏子記者による、東京新聞の記事【原発避難者4訴訟 最高裁、国の賠償17日判断 「事故がなければおやじは死ななかった」福島・須賀川の農家、樽川和也さん】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/183817)。
《トウモロコシの収穫で忙しくする福島県須賀川市の農家樽川和也さん(46)にとって、17日は特別な日となる。1人の原告として加わった東京電力福島第一原発事故を巡る被災者の集団訴訟で、最高裁が国の責任の有無を判断する。11年前の父の死がなければ、起こすことはなかった裁判。「東電とともに国の責任が認められ、双方のトップが事故の被害者にきちんと謝罪してほしい」。当日は収穫作業をしながら、判決を待つ。(片山夏子)》
『●言葉が見つかりません…』
《須賀川市の野菜農家の男性(64)は、福島産野菜の一部に国の
出荷停止指示が出された翌日の二〇一一年三月二十四日に自殺した。
遺族によると、男性は原発事故後「福島の百姓は終わりだ」
と話していたという》
『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」』
『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』:
「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ…」』
『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
東京電力原発人災と自殺には因果関係あり』
『●「原発事故で奪われた生業と地域を返せ」…人災を
起こした東京電力や政府は「原状回復」してみせたのか?』
《福島県須賀川市で八代続く農家の樽川和也さん…▼だが、
福島第一原発の事故は、久志さんと先祖代々の
情熱が染み込んだ土を汚した。地元産のキャベツが出荷停止に
なったとの知らせが入った翌朝、久志さんは自ら命を絶った》
『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」』
《とても、そんなんで済む損害じゃねえべ》
「《もう取り戻せない、償うことなどできない現実》…「原状回復」なんて
決してできない「現実」だ。一体誰が「こういうふうにした者たち」なのか、
こんなとんでもない「現実」を生み出した者たちなのか?
誰一人、責任をとろうともしない」
《土と生きる豊かな暮らしは、あの日、一変した。福島県須賀川市で
農業を営む樽川和也さんは、東京電力福島第一原発の
事故後まもなく父親を自死により失った。田畑も放射能で汚染された。
東京で20日公開のドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」で
苦悩を訴えている。もう取り戻せない、償うことなどできない現実を聞いた》
『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」』
《福島第一原発事故から5年。あの時、父親を自死により失った樽川和也さん
が語るドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」…。制作者らが映画に
込めた思いとは――。井上淳一監督、企画した馬奈木厳太郎弁護士、
出演した白井聡・京都精華大専任講師(政治学)…》
『●3.11東京電力原発人災から4年: 虚しき
「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」』
『●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を取らなければ
企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》』
《事故の影響で生活が一変した被災者からは怒りや失望の声が上がった
…無罪判決を聞いた福島県須賀川市の樽川和也さん(44)は
「全く納得できない」と憤る。樽川さんの父、久志さん
(当時64)は、事故直後に自慢のキャベツが出荷停止になり、
もう福島で農業はできないと悲観して自ら命を絶った》
『●《今なお続く福島の「不条理」》: 東電の初期の主張は
「無主物」…裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った』
『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》
…原状回復して見せたのか? 誰か責任は?』
『●東電核発電人災での国の責任も放棄…《あの未曾有の福島第一原発
事故を招いた“最大の戦犯”》アベ様の責任は追及され続けるべき』
「あれだけの事故を起こして被害を出して、だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」!
誰も責任をとらない…。《誰も事故の責任を取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》。いまの政治状況と全く同じ。アベ様らの《無責任体質》、腐敗が連鎖。最大の戦犯は未だにのうのうと政治家で居続けている。《火事場ドロボー》として戦争を煽っている。最大の戦犯・アベ様が、核発電所を新規に作りたいそうです…正気じゃない。「アベシンゾウ」とでも名付けては如何か?
核発電「麻薬」中毒患者の皆さんのやることはデタラメばかり。最「低」裁を頂点とした裁判所も「司法判断」を放棄し、アベ様らに忖度した「政治判断」を繰り返してきた。
「原発さえなければと思います」―――《原状回復》なき《原発回帰》は許されない。
『●馬奈木厳太郎弁護士《現在、賠償金は東電しか払っていない。
国が『加害者』となれば賠償の在り方が根元から変わり
…政策に大きな影響》(1/2)』
『●馬奈木厳太郎弁護士《現在、賠償金は東電しか払っていない。
国が『加害者』となれば賠償の在り方が根元から変わり
…政策に大きな影響》(2/2)』
……………………………………………………… でっ、やはり最「低」裁(第2小法廷・菅野博之裁判長)でした、というオチ…《原発事故で国の責任認めない判決 避難者訴訟で最高裁が初判断》。
アベ様の息のかかった最「低」裁、本領発揮。期待した私がバカでした。あぁ~あ、《東電核発電人災での国の責任も放棄…《あの未曾有の福島第一原発事故を招いた“最大の戦犯”》アベ様の責任は追及され続けるべき》。
東京新聞の記事【原発事故で国の責任認めない判決 避難者訴訟で最高裁が初判断】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/183789)によると、《東京電力福島第一原発事故によって被害を受けた住民や福島県内から避難した人たちが、国に損害賠償を求めた4件の訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は17日、原発事故について国の賠償責任を認めない統一判断を示した。全国で約30件ある同種訴訟への影響は必至だ》
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/183817】
原発避難者4訴訟 最高裁、国の賠償17日判断 「事故がなければおやじは死ななかった」福島・須賀川の農家、樽川和也さん
2022年6月17日 06時00分
(トウモロコシを収穫する樽川和也さんは「国と東電の責任が
認められるのは当たり前」と話す=福島県須賀川市で)
トトウモロコシの収穫で忙しくする福島県須賀川市の農家樽川和也さん(46)にとって、17日は特別な日となる。1人の原告として加わった東京電力福島第一原発事故を巡る被災者の集団訴訟で、最高裁が国の責任の有無を判断する。11年前の父の死がなければ、起こすことはなかった裁判。「東電とともに国の責任が認められ、双方のトップが事故の被害者にきちんと謝罪してほしい」。当日は収穫作業をしながら、判決を待つ。(片山夏子)
◆人間の造ったものは必ずぼっこれる。福島の百姓はもう終わりだ…
「おめえに間違った道を継がせたな」。2011年3月23日夜、和也さんは父久志さんが漏らした一言を忘れられない。父との会話はそれが最後だった。
その日夕方、久志さんが力を入れていたキャベツの出荷停止を告げる県の文書がファクスで届いていた。夕食後、久志さんは珍しく茶わんを洗った。翌朝、暗いうちに寝床を抜け出し、自ら命を絶った。64歳だった。
11年3月12日に福島第一原発1号機が水素爆発した様子を、久志さんはテレビで食い入るように見ていた。「人間の造ったものは必ずぼっこれる(壊れる)。福島の百姓はもう終わりだ」。よく冗談を言っていた久志さんの口数は減り、朝起きると吐き気を訴えるようになったという。
ホウレンソウ、カキナ…。放射能汚染で県産野菜の出荷停止は増え、出荷直前だったキャベツ7500個も廃棄を余儀なくされた。久志さんは亡くなる直前に畑を見て回ったのか、携帯の歩数計は680歩を示していた。
出荷できなくなった畑は黄色の花で埋まり、育ちすぎたキャベツが「バリッバリッ」と音を立てて割れた。和也さんは母美津代さん(72)と、久志さんの日誌を頼りに作業を続けた。「汚染した表土をすき込んでいいのか。出荷できるのか」と、作物の汚染を疑うのは切なかった。
◆11年もたつのに誰も責任を取ってねぇべ
久志さんが作っていた寒キャベツは地元で評判が良く、直売所ですぐ売り切れ、学校給食にも使われていた。「土1センチ作るのに100年かかる」は久志さんの口癖。「子どもたちに安全でうまい野菜を食べさせるのが、おやじの誇りだった」と和也さんは目を細める。
久志さんの死は震災関連死と認められ、東電とも和解したが謝罪はなかった。和也さんは「原発事故がなければおやじは死ななかった。11年もたつのに誰も責任を取ってねぇべ。なのになんで国は再稼働しか考えてねぇのか」と憤る。
美津代さんは、久志さんが亡くなった時の姿を忘れられないと声を震わせる。「黙っていられないと思った。原発事故で放射性物質がまき散らされ、国も東電も責任あるべ」
和也さんが久志さんの死後に栽培を始めたトウモロコシは甘く、直売所で飛ぶように売れるほど評判になった。裁判が終わったら、父に伝えたいという。「農業を継いだこと、俺に後悔なんてあるはずがねぇよ」
原発被災者訴訟 東京電力福島第一原発事故後、被災住民らが東電と国に賠償を求めて起こした集団訴訟は約30ある。うち福島、群馬、千葉、愛媛の4訴訟(原告計約3700人)について、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は17日、「国が巨大津波を予見し、東電に対策を講じさせれば事故は防げたか」を判断し、国の賠償責任の有無を判決で示す。この統一判断は他の訴訟に大きな影響を与える。東電の賠償責任は最高裁第2小法廷(同)が3月に東電の上告を退けて確定し、4訴訟の賠償金は計約14億円。
【連載】「6・17最高裁判決/原発被災者4訴訟」
<福島>「歩く風評被害」と言われても、私は逃げない 覚悟決めた 原発事故被災者福島訴訟の中島孝原告団長
<群馬>「悔しいから、くじけなかった」 原発事故被災者群馬訴訟の原告・丹治杉江さん
<千葉>「ふるさと奪われ、なんでこんな仕打ちを…」 原発事故被災者千葉訴訟の原告・南原聖寿さん
<愛媛>「若者が希望持てる判決を」 原発事故被災者愛媛訴訟の原告・渡部寛志さん
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/183789】
原発事故で国の責任認めない判決 避難者訴訟で最高裁が初判断
2022年6月17日 14時38分
(判決前に最高裁正門前で集会を開いた原告たち
=17日午後、東京都千代田区で)
東京電力福島第一原発事故によって被害を受けた住民や福島県内から避難した人たちが、国に損害賠償を求めた4件の訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は17日、原発事故について国の賠償責任を認めない統一判断を示した。全国で約30件ある同種訴訟への影響は必至だ。
4訴訟は国と東電を相手に福島、群馬、千葉、愛媛で起こされ、高裁段階では群馬以外の3件で国の責任が認められていた。東電の賠償責任については今年3月に最高裁で確定し、賠償総額は4件で計約14億円となっている。
主な争点は、巨大地震による津波を予見できたかと、対策を講じていれば事故を回避できていたか。
原告側は、福島沖を含む範囲で津波地震発生の可能性を予測した政府の地震調査研究推進本部による「長期評価」などに基づき、防潮堤の建設や重要機器室への浸水を防ぐ「水密化」を行っていれば事故は防げたとし、国は東電に対策を指示する義務があったと主張していた。
一方、国側は、長期評価は信頼性が低く、津波は予見できなかったと反論。長期評価に基づいて想定された津波と実際の津波とは規模や方向が異なり、対策を講じても敷地への浸水は防げなかったと主張していた。
【関連記事】原発避難者訴訟 争点は
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[※↑ 双葉町で牧場経営していた鵜沼さんがキクハナと再会…希望の牧場にて (報道特集 2021年03月06日[土])]
(2022年03月13日[日])
東京新聞の【<社説>3・11から11年 ペットだって被災する】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/164762?rct=editorial)。
《あまりに切ない一枚です。小屋の近くでタオルを掛けられた犬。よく見ると、鎖につながれたままではありませんか。取り残されたわが家で、何を思いながら力尽きたことでしょう。東日本大震災から数週間後、福島県浪江町でのひとこまです》。
《ペットだって被災する》。「原発さえなければと思います」…《原発さえなければ》、結果は随分と違ったものになっていたでしょうに。核発電所さえなければ…。何の罪もない、《希望の牧場》の牛たちのことを想いました。
11年経って、何の進展もないし、何も解決していない。「事故はなかったことにされた」も同然な現状 ――― 『吉沢正巳さん「被ばく牛は原発事故の生き証人。処分すれば証拠は消え、事故はなかったことにされる」』。
『●大飯原発再稼働撤回に向けて、この熱気を見よ!』
『●「浪江町で300頭の牛を一人で飼っている
牧場主の吉沢正巳さん」国会前スピーチ』
「(OurPlanet-TV、…)では、「浪江町で酪農を
経営していた「希望の牧場」の吉沢正巳さんは、「政府は福島の
原発事故を過去のものとして蓋をして、再稼働でばんばんいって
しまう。今回の事故で誰が責任をとっているのか、皆逃げている。
言い訳をしてる。ごまかしてる。嘘ついている。もうたくさんだ。」
と力強く話した」そうだ」
《被ばく牛と生きている牧場主の声を聴いてほしい!
ドキュメンタリー映画の『フタバから遠く離れて』をみて以来、
気にかかっていた人がいた。それは浪江町で300頭の牛を一人で
飼っている牧場主の吉沢正巳さん(写真)のことだ》
『●終わらない原発人災の影響:
「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ…」』
『●吉沢正巳さん「被ばく牛は原発事故の生き証人。処分すれば
証拠は消え、事故はなかったことにされる」』
「《福島原発事故で故郷の町を奪われ、避難生活を強いられる
根本昌幸さんの「柱を食う」である》… 《/牛よ/恨め恨め/
憎き者を恨め/お前を飼っていた者ではない。/
こういうふうにした者たちを》。そして、《福島県いわき市の
芳賀稔幸さんの「もう止まらなくなった原発」だ》…
《失ったものは永遠に帰っては来ない/元通りに出来ないはずだのに
/責任をはたすって?/何の責任をだ/一体責任って何だ?》」
『●希望の牧場・吉沢正巳さん「この牛たちを見て、命の扱い方とか、
原発があるというのはどういうことかを考えるきっかけになってほしい」』
《福島県浪江町の「希望の牧場・ふくしま」。代表の吉沢正巳さん…
吉沢さんは自身のことをベコ(牛)屋と呼ぶ。「ここにいる牛は
経済的には意味がない。けれど生きるってことに意味がある。
餓死もせず、殺処分もされず、生きてきた。これからも餌食って
くそたれて、寿命までここで暮らす。この牛たちを見て、
命の扱い方とか、原発があるというのはどういうことかを考える
きっかけになってほしい。3・11を風化させないためにも
ここを維持する」。牛と共に生きる覚悟を決めたベコ屋の意地が見えた》
「原発さえなければと思います」…この哀しい〝声〟に尽きます。「原状回復」することも無く、する気も無く、核発電「麻薬」中毒な《火事場ドロボー》どもは《原発回帰》へ。正気だろうか? 《汚したらきれいにして返すのが当然》です。元通りにして下さい、東京電力核発電人災前の元通りの姿に。自公お維コミを支持し、投票する皆さん、《火事場ドロボー》に手を貸す大愚行をやっている自覚はないのですか?
『●台湾有事を煽り《ロシアのウクライナ侵攻のような軍事衝突にまで
エスカレートさせてはならない…外交による対話を強めなければならない》』
『●誰が壊憲を望んでいる? COVID19禍のドサクサ、ロシア侵略の
火事場ドロボー1号、2号、3号…らによる壊憲など許されるはずもない』
『●《思考力あるならば殺し合わずに済む方法…、政治力を持って開戦に
至らない道を見つける事だ。ところがその政治家本人が核武装を…》』
『●《当事者でない他の国が声をあげ、国際世論をつくり出すことが、理不尽
な状況の抑止につながるというのは、国際社会の常識ではないか》!』
『●経済産業省資源エネルギー庁「復興のあと押しはまず知ることから」?
「復興のあと押しはまず〝原状回復してみせる〟ことから」です』
『●東電核発電人災から11年: 《原発事故は終わっていません。
政府が復興の名のもとに困難に陥った人たちをさらに追い詰める…》』
『●《やっぱりここさ帰りたい。親が開拓して受け継いだ土地。次の世代に
残してやりたい。汚したら、きれいにして返すのが当然じゃないか》』
『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない』
『●《政府は過去に原発が武力攻撃を受けた際の被害予測を報告書に
まとめていたからだ。しかも、その被害予測は凄まじい内容だった…》』
『●《【原発耕論…】福島事故で被ばくしたこどもたちに、不安なく過ごせる
未来を!(311子ども甲状腺がん裁判)》(デモクラシータイムス)』
『●《政府機関の地震予測「長期評価」に基づく試算から原発への大津波の
到来は予見できた…対策の先送りを許した国…国に重大な法的責任》』
『●《武藤類子さん…が講演し、今も続く過酷な被害を訴えた。ロシアに
よるウクライナの原発攻撃にも触れ「胸がふさがれる思い」と語った》』
『●《ひとたび制御を失った原発が、後世にどれだけの重荷を残すのか。
…廃炉作業が遅々として進まぬ現実が、原発の巨大なリスク》を顕在化』
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/164762?rct=editorial】
<社説>3・11から11年 ペットだって被災する
2022年3月10日 07時46分
あまりに切ない一枚です。小屋の近くでタオルを掛けられた犬。よく見ると、鎖につながれたままではありませんか。取り残されたわが家で、何を思いながら力尽きたことでしょう。
東日本大震災から数週間後、福島県浪江町でのひとこまです。撮影した太田康介さん=滋賀県草津市=たちは、その亡きがらを見つけ、白いタオルをかけ、薄紫の花を一輪、供えてあげました。
太田さんは大震災時、都内で保護猫と暮らす動物カメラマンでした。人々が避難した街を、えさを探して徘徊(はいかい)する犬や猫の存在を知ります。二〇一一年三月末、大量のペットフードと水を車に詰め込んで被災地に向かいました。
福島第一原発の半径二十キロ圏内に入りました。がりがりに痩せた猫がキャットフードにむしゃぶりついてきました。人も車も通らぬ国道を犬がとぼとぼ歩き、豚舎では大量の豚が身を寄せ合うように息絶えていました。この一枚では、倒れた仲間の横で、馬の目に涙が浮かんでいるように映ります。
原発が制御不能となり、国は矢継ぎ早に避難指示の範囲を拡大し避難先も変更しました。多くの住民は泣く泣く、ペットや家畜を置き去りにしたまま、故郷を離れざるをえなかったのです。
太田さんは週に一度、現地に通い続けました。「人間の都合で罪のない動物たちを死なせていいのか」。その一心でした。一時帰宅や立ち入り許可の権利を譲ってもらい、警戒区域内に計五十五カ所のえさ場を設け、里親のめどを付けては猫や犬を保護しました。
◆「同行避難」広めたい
大震災では二万二千人余の命が奪われました。国によると、少なくとも三千百匹余の犬も犠牲になりました。ただ猫をはじめ他ペットの実態は分かっていません。
ペットがいるために避難を躊躇(ちゅうちょ)して人も被災する。逆に、避難所に連れてきた動物の鳴き声やにおいに悩まされる。こうした過去の災害の教訓から、国は3・11以前から、指定避難所にペット専用の空間をつくるなど、ペットと共に逃げる「同行避難」という考え方を広めようとしていました。
しかし、その文言が防災計画に盛り込まれていても、ほとんどの被災自治体は、避難所や仮設住宅での具体的な運用を取り決めていませんでした。例えば福島県で実際に避難所に来た犬は三百五十五匹、猫は七十九匹のみ。机上の空論にすぎなかったのです。
大震災後、環境省はペットの防災ガイドラインを作りました。飼い主は少なくとも五日分のえさやトイレ砂などを備蓄する、迷子札や個体識別番号を記録したマイクロチップを装着する、ケージやキャリーバッグに入るようふだんからしつけをする、などです。
国は、ペットをどう扱うか、避難所運営マニュアルなどに反映させるよう、求めていますが、NPO法人、人と動物の共生センター(岐阜市)の奥田順之代表理事はどの自治体もなかなか進んでいないと指摘します。人や予算上の余裕がなく、ペットのことは後回しにされがちだと言います。
奥田代表は全国動物避難所協会を立ち上げ、ペットホテルや動物病院、宿泊施設に呼びかけ、災害時、ペットが泊まれる場所を各地につくろうとしています。「ペットがいるから避難をあきらめる。そんなことだけはないようにしたい」と奥田代表は話します。
◆苦楽を共にする仲間
歴史家の渡辺京二さんは著書「逝きし世の面影」で、幕末から明治期に来日した西洋人の記録を丹念に追っています。牛や鶏を食用にすると分かり、かたくなに譲渡を拒む農民、カメや魚との別れに涙する女性、往来に寝そべる肥えた野犬…。近代化前の日本人にとって、動物は、飼うというより、生や苦楽を共にする仲間だったと結んでいます。
このコロナ禍で改めて見直されていますが、われわれは目に見えない多くのものをペットから得ています。ペットたちもまた、人なくしては生きていけません。
翻って、防災の基本とはいかに想像力を働かせるかにあります。災害からどう逃げ、どう命を守るか。われわれの仲間たちのことも決して忘れたくないものです。
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(2021年02月23日[火])
佐藤哲紀記者による、東京新聞の記事【警戒区域で生き残った牛1頭が問う「生きるとは…」 福島県浪江町「希望の牧場」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/87449)。
[※↑ 双葉町で牧場経営していた鵜沼さんがキクハナと再会…希望の牧場にて (報道特集 2021年03月06日[土])]
《福島県浪江町の「希望の牧場・ふくしま」。代表の吉沢正巳さん…吉沢さんは自身のことをベコ(牛)屋と呼ぶ。「ここにいる牛は経済的には意味がない。けれど生きるってことに意味がある。餓死もせず、殺処分もされず、生きてきた。これからも餌食ってくそたれて、寿命までここで暮らす。この牛たちを見て、命の扱い方とか、原発があるというのはどういうことかを考えるきっかけになってほしい。3・11を風化させないためにもここを維持する」。牛と共に生きる覚悟を決めたベコ屋の意地が見えた》
『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」』
『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま』
責任をもって東電や国が「原状回復」して見せてくれよ! 10年経ちましたよ…。
東京電力核発電人災から10年。あの人災から何の教訓を得ることもなく、何も変わらないニッポン。民主党政権末期・野田政権、アベ様・カースーオジサンによる《悪夢のような》、〝地獄〟の自民党政権は、核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないままです…。
10年経って、何の進展もないし、何も解決していない。「事故はなかったことにされた」も同然な現状 ――― 『吉沢正巳さん「被ばく牛は原発事故の生き証人。処分すれば証拠は消え、事故はなかったことにされる」』。
『●大飯原発再稼働撤回に向けて、この熱気を見よ!』
『●「浪江町で300頭の牛を一人で飼っている
牧場主の吉沢正巳さん」国会前スピーチ』
「(OurPlanet-TV、…)では、「浪江町で酪農を
経営していた「希望の牧場」の吉沢正巳さんは、「政府は福島の
原発事故を過去のものとして蓋をして、再稼働でばんばんいって
しまう。今回の事故で誰が責任をとっているのか、皆逃げている。
言い訳をしてる。ごまかしてる。嘘ついている。もうたくさんだ。」
と力強く話した」そうだ」
《被ばく牛と生きている牧場主の声を聴いてほしい!
ドキュメンタリー映画の『フタバから遠く離れて』をみて以来、
気にかかっていた人がいた。それは浪江町で300頭の牛を一人で
飼っている牧場主の吉沢正巳さん(写真)のことだ》
『●終わらない原発人災の影響:
「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ…」』
『●吉沢正巳さん「被ばく牛は原発事故の生き証人。処分すれば
証拠は消え、事故はなかったことにされる」』
「《福島原発事故で故郷の町を奪われ、避難生活を強いられる
根本昌幸さんの「柱を食う」である》… 《/牛よ/恨め恨め/
憎き者を恨め/お前を飼っていた者ではない。/
こういうふうにした者たちを》。そして、《福島県いわき市の
芳賀稔幸さんの「もう止まらなくなった原発」だ》…
《失ったものは永遠に帰っては来ない/元通りに出来ないはずだのに
/責任をはたすって?/何の責任をだ/一体責任って何だ?》」
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/87449】
警戒区域で生き残った牛1頭が問う「生きるとは…」 福島県浪江町「希望の牧場」
2021年2月22日 12時00分
(肉用牛に交ざり、餌を食べる「いちご」。
「牛は餌食ってる時が一番いい顔するんだ」と
吉沢さんは言う=福島県浪江町の
「希望の牧場・ふくしま」で(佐藤哲紀撮影))
朝の牛舎で黒毛和牛などが並ぶ中、1頭だけ白黒模様の牛が目を引く。牧場内唯一のホルスタイン「いちご」がのんびりと餌の時間を待っている。
東京電力福島第一原発から北西約14キロに位置する福島県浪江町の「希望の牧場・ふくしま」。代表の吉沢正巳さん(66)が飼育していた肉用牛は原発事故で放射性物質にさらされ、出荷できなくなった。原発から半径20キロ圏内の警戒区域(当時)に位置するため、国からは殺処分を求められたが吉沢さんは拒み、牛の世話を続けている。
吉沢さんによると、いちごは警戒区域内で生き残った最後のホルスタインだという。原発事故後、同牧場からほど近い南相馬市の酪農家の牛舎で保護された。牛舎には餓死と思われる十数頭の死骸が残り、他に生きた牛はいなかった。
3月15日ごろに生まれたことから、いち(1)ご(5)と名付けられた。この3月で10歳。「うちに来たときは小さい体でビクビクしていた。立派に成長したけど、気弱な性格はあまり変わってない。何年も生きてほしい」と願う。
(いちご(右端)や出荷されることのない肉用牛250頭が
暮らす「希望の牧場・ふくしま」の牛舎=福島県浪江町で)
吉沢さんは自身のことをベコ(牛)屋と呼ぶ。「ここにいる牛は経済的には意味がない。けれど生きるってことに意味がある。餓死もせず、殺処分もされず、生きてきた。これからも餌食ってくそたれて、寿命までここで暮らす。この牛たちを見て、命の扱い方とか、原発があるというのはどういうことかを考えるきっかけになってほしい。3・11を風化させないためにもここを維持する」。牛と共に生きる覚悟を決めたベコ屋の意地が見えた。
「希望の牧場・ふくしま」では見学者の受け付けを随時行っている。詳細は公式ブログで。 (写真と文・佐藤哲紀)
【関連記事】飯舘牛、8年ぶり復活 震災後初出荷 福島復興に追い風
【関連記事】<ふくしまの10年・牛に罪があるのか>(1)名士 まさかの反乱
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200309
北條香子記者による、東京新聞の記事【「五輪の年こそ被災地に目を」 「福島は語る」完全版初公開 江古田映画祭】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020022102000258.html)。
《間もなく9年を迎える東京電力福島第一原発事故で避難した人たちの証言を収めたドキュメンタリー映画「福島は語る」の完全版が29日、東京都練馬区で開催される「江古田映画祭」のオープニング作品として上映される。完全版は5時間20分もあり、一般公開は初めて。土井敏邦監督(67)は「東京五輪の前に公開したいと考えていた」と、五輪の年だからこそ福島に目を向ける意義を訴える。(北條香子)》。
『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》
…原状回復して見せたのか? 誰か責任は?』
「《失われた古里》、《もどれない故郷》、失われた
《本来は恵みをもたらす田畑の土》…原状回復して見せたのか?
誰か一人でも責任をとったのか?
それでも経済産業省は核発電の《維持推進を掲げる》…。
東京電力核発電人災から8年なのに、この体たらくだ。
核発電「麻薬」中毒患者達は、経済性から核発電輸出からは撤退しよう
としているが、…国内では、核発電所を再稼働し、新規建設をしたくて
しょうがない訳だ。3.11の核発電人災の反省など一切なし」
《「福島は語る」という映画…土井敏邦監督が福島県民ら十四人に
インタビューした記録映画である。そこに杉下初男さんが出ていた。
杉下さんは石材業を営み、本の中では、飯舘の白御影石は安くて色が
ブルーなので東京で人気だった、と書いてある。
映画で杉下家の本当の悲劇は、事故の何年も後だったと知った。
杉下さんは原発事故のせいとも、放射能のせいとも語っていないが、
故郷を離れ、避難生活を送ることの厳しさを感じた》
『●武藤類子さん《沖縄で闘っている人の言葉…「国を相手に
ケンカしたって勝てない。でも、おれはやるんだ」》』
「レイバーネットのコラム【●木下昌明の映画の部屋 250回/
原発事故に翻弄された14人~土井敏邦監督『福島は語る』】
…。《映画は、生活を根こそぎ奪われ、人生を翻弄された
14人の被災者に焦点を当てている。…暮しの中から被災後の困難を
浮かび上がらせているのが特徴だ》」
『●2019年度文化庁映画賞《文化記録映画部門の優秀賞》を受賞
…三上智恵・大矢英代監督『沖縄スパイ戦史』』
《『福島は語る』監督:土井敏邦 2018年/170分
原発事故という大きな現実の中で,生きざるを得ない人びとがいる。
その人たちは今,何を思い,どうしようとしているのか。映画は14人の
声を,丹念に長い時間をかけ記録していく。お互いの信頼関係の中で,
人びとは徐々に語りにくかった思いをしずかに,整理するように語る。
制作者はその証言に正面から向き合い,そのことで,福島の現実を
直視しようとする。この映画はドキュメンタリーの一つの到達点
といってよい作品である》
《生活を根こそぎ奪われ、人生を翻弄》。3.11東京電力核発電人災の何か一つでも解決したのか?
笠原眞弓氏による、レイバーネットの記事【原発は何を奪ったのか~『福島は語る・完全版』江古田映画祭で上映】(http://www.labornetjp.org/news/2020/0229kasa)。《コロナ騒ぎで、プログラムが軒並み中止・延期される中、江古田映画祭は会場を武蔵大学からギャラリー「古藤」に移して開催された。初日の2月29日、私は『福島は語る・完全版』を見た。5時間20分の完全版を見るには、それなりの体調管理と決心がいる。その決心をして観に行った。2時間50分版を見ていて、それもよかったけれど、それより数倍よかった。2回の休憩が入り、章ごとにつくりが違い、その人の人間が浮き彫りになってくる。前作の要素を切り取ってすっきり見せるものでなく、少し長めのインタビューや生活背景が写し出されてくる。何度涙があふれたか…。しかも声を上げたいところもあった。映画を止めて、戻って一緒に泣きたいところもあった。笑える場面でも泣き笑いだった。途中で寝るかな?と心配する必要は、まったくなかった。ギンギンに目も頭もさえていた。そして上映後の土井敏邦監督のお話しでその秘密がわかった。(笠原眞弓)》
双葉町の一部では、避難指示解除されるそうだ。東京電力、政府や自公お維、原子力「寄生」委員会の面々は、《原状回復》して見せたのか? 一人でも誰か責任をとったのか? 《五輪開催年の完全版上映について「国は福島の問題を『終わったこと』と見せたいようだ。福島の人たちの人生をめちゃくちゃにしておきながら、はしゃいでいられるのか」と語る》
『●「死の町」にした者が悪いのではないか?』
『●続・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?(1/2)』
『●続・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?(2/2)』
『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ?
……東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち』
『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」』
『●鈴木耕さん、核発電人災等々々々々々…「自民党内閣だったら
解決できただろうか。とてもそうは思えない」』
『●《今なお続く福島の「不条理」》:東電の初期の主張は「無主物」
…裁判所は《放射性物質…農家が所有》と言い放った』
《「私の住んでる農地は、日本でも美味しいお米がとれる土壌だったんです。
それが壊されたからね、土壌汚染によって。
だから、東電に原状回復してもらう。」》
木谷孝洋・関口克己両記者による、東京新聞の記事【外務省「原爆展変更を」 被団協に 原発事故除外要求】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202003/CK2020030302000136.html)によると、《東京電力福島第一原発事故の概要を伝えるパネルが含まれていることを問題視し、変更されなければ後援しない可能性を示唆しているという。被団協は「表現の自由に触れる問題だ」と批判。識者も「圧力」と指摘する。(木谷孝洋、関口克己) 原爆展は、五年に一度開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議に合わせて四月二十七日から約一カ月間、国連本部のロビーで開く。被爆直後の広島、長崎の様子や被爆者の写真、核廃絶へのメッセージを約五十枚のパネルで伝える》。
《外務省「原爆展変更を」 被団協に 原発事故除外要求》…姑息な外務省。《原発は『プルトニウムをつくる装置』》(内橋克人さん)であることを隠蔽しようとしている。
『●経団連は、「プルトニウムをつくる装置」再稼働を後押し。
そして、国家戦略としての「武器輸出」を推進!』
『●「唯一の被爆国」で原発人災も起こしたニッポンが
「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できず…』
堀切さとみ氏による、レイバーネットの記事【セシウムが染みついた飯舘村で懸命に生きる~映画『サマショール』】(http://www.labornetjp.org/news/2020/0305eiga)によると、《ポレポレ東中野でドキュメンタリー映画『サマショール~遺言 第六章』(豊田直巳・野田雅也監督)を観た。年月をかけて、ひとつの村、ひとりの人を追う。飯舘村の長谷川健一さんの姿。それをみるだけでも貴重な記録だ。2016年に長谷川さんはチェルノブイリを訪ねた。サマショールと呼ばれる立ち入り禁止区域に住み着いた人々は、1500人いたのが126人に。そこに25年後の飯舘村が重なったと長谷川さんは言う。飯舘村は2017年3月に避難解除になり、1000人以上が村に戻った。でも、チェルノブイリのように人はどんどん減っていくだろう。見た目には昔のままでも、草木のすべてにセシウムが染みついている。田畑を耕すが自分で食べるだけ。孫には食べさせないし、売ることもできない。それでも、何百年も先のこの村に子どもたちが帰るのを願って、長谷川さん夫婦は蕎麦を植える。映画は、果てしない時間の中のほんの一コマにすぎない自分がどう生きるのか、その葛藤を描いていた。(堀切さとみ)》
『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」』
『●自公議員や原子力「推進」「寄生」委員会委員らは
「闘うみんな」ではないようだ』
《東京電力福島第一原発の事故から間もなく三年。福島県飯舘村の
村民を追ったドキュメンタリー映画「遺言 原発さえなければ」が、
八日から東京都内で上映される。一般向けの公開は初めて。ともに
報道写真家の豊田直巳さんと野田雅也さんが撮影、監督し、
高濃度の放射能汚染で故郷を奪われた人々の絶望や苦悩、そして
再起への歩みを記録した。村民の姿は「事故はまだ終わっていない」
と訴えかけてくる》
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【https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020022102000258.html】
「五輪の年こそ被災地に目を」 「福島は語る」完全版初公開 江古田映画祭
2020年2月21日 夕刊
(江古田映画祭実行委員会メンバーと語り合う土井敏邦監督
(左から4人目)=東京都練馬区のギャラリー古藤で)
間もなく9年を迎える東京電力福島第一原発事故で避難した人たちの証言を収めたドキュメンタリー映画「福島は語る」の完全版が29日、東京都練馬区で開催される「江古田映画祭」のオープニング作品として上映される。完全版は5時間20分もあり、一般公開は初めて。土井敏邦監督(67)は「東京五輪の前に公開したいと考えていた」と、五輪の年だからこそ福島に目を向ける意義を訴える。 (北條香子)
土井監督は二〇一四年から四年がかりで約百人に聞き取りを重ねた。うち十四人の証言を二時間五十分にまとめた劇場版を昨年三月に公開。文化庁の一九年度映画賞で文化記録映画優秀賞を受賞した。
「証言ドキュメンタリー映画で二時間五十分も見てもらえるのかと、劇場版も公開前は不安だった」と土井監督。しかし、原発事故が人々の心にもたらした影響の大きさを伝える証言は観客を引き込み「完全版も見たい」との感想が寄せられた。昨夏の完全版試写会でも手応えを得て、一般公開に踏み切った。
完全版には避難生活中に跡取り息子を亡くした男性や、夫と離れて子どもたちと避難生活する女性ら二十七人が登場する。
パレスチナ問題を取材してきた土井監督は「人間としてのアイデンティティーである故郷を失うという点で福島は共通する。どの証言も強い言葉の力があり、歴史の記録として残しておかなければならない」と強調。五輪開催年の完全版上映について「国は福島の問題を『終わったこと』と見せたいようだ。福島の人たちの人生をめちゃくちゃにしておきながら、はしゃいでいられるのか」と語る。
映画祭実行委員会で代表を務める武蔵大の永田浩三教授は「福島を巡る問題がますます深刻化する中、福島への思いをより色濃く発信していきたい」と話す。
映画の完全版は三月十、十一の両日に渋谷区の「ユーロスペース」で、十三日には横浜市の「シネマ・ジャック&ベティ」でも上映。問い合わせは、配給会社「きろくびと」=電070(5454)1980=へ。
(映画「福島は語る」の一場面=(c)土井敏邦)
◆29日から18作品上映
江古田映画祭は「3・11 福島を忘れない」をテーマに毎年開催。今回は二月二十九日から三月十二日までで、会場は武蔵大と同大学正門前の「ギャラリー古藤(ふるとう)」。福島の里山でのシイタケ栽培を取り上げたドキュメンタリー「失われた春 シイタケの教え」など十八作品を上映する。
初日の二十九日は「福島は語る」の挿入歌「ああ福島」の歌手李政美(イ・ヂョンミ)さんのライブ後、完全版を上映(休憩あり)。上映後には土井敏邦監督が話す。料金は「福島は語る」完全版は一般二千円(予約不要)。それ以外は一本千二百円(予約優先で千円)。問い合わせは実行委員会=電03(3948)5328=へ。
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桐島瞬氏の、週刊朝日の記事【東電旧経営陣に無罪判決 被災者から失望の声が相次ぐ】(https://dot.asahi.com/wa/2019092400076.html)。
《事故の影響で生活が一変した被災者からは怒りや失望の声が上がった…無罪判決を聞いた福島県須賀川市の樽川和也さん(44)は「全く納得できない」と憤る。樽川さんの父、久志さん(当時64)は、事故直後に自慢のキャベツが出荷停止になり、もう福島で農業はできないと悲観して自ら命を絶った》。
『●言葉が見つかりません…』
《須賀川市の野菜農家の男性(64)は、福島産野菜の一部に国の
出荷停止指示が出された翌日の二〇一一年三月二十四日に自殺した。
遺族によると、男性は原発事故後「福島の百姓は終わりだ」
と話していたという》
『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
東京電力原発人災と自殺には因果関係あり』
『●「原発事故で奪われた生業と地域を返せ」…人災を
起こした東京電力や政府は「原状回復」してみせたのか?』
《福島県須賀川市で八代続く農家の樽川和也さん…▼だが、
福島第一原発の事故は、久志さんと先祖代々の
情熱が染み込んだ土を汚した。地元産のキャベツが出荷停止に
なったとの知らせが入った翌朝、久志さんは自ら命を絶った》
『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」』
《とても、そんなんで済む損害じゃねえべ》
「《もう取り戻せない、償うことなどできない現実》…「原状回復」なんて
決してできない「現実」だ。一体誰が「こういうふうにした者たち」なのか、
こんなとんでもない「現実」を生み出した者たちなのか?
誰一人、責任をとろうともしない」
《土と生きる豊かな暮らしは、あの日、一変した。福島県須賀川市で
農業を営む樽川和也さんは、東京電力福島第一原発の
事故後まもなく父親を自死により失った。田畑も放射能で汚染された。
東京で20日公開のドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」で
苦悩を訴えている。もう取り戻せない、償うことなどできない現実を聞いた》
『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」』
《福島第一原発事故から5年。あの時、父親を自死により失った樽川和也さんが
語るドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」…。制作者らが映画に込めた
思いとは――。井上淳一監督、企画した馬奈木厳太郎弁護士、
出演した白井聡・京都精華大専任講師(政治学)…》
『●3.11東京電力原発人災から4年: 虚しき
「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」』
《基地、原発「子に継ぐものでない」 久保田さん辺野古集会で訴え…
「裁判に加わるのは、すごく怖かった」。福島第1原発事故の
発生直後、2人の子どもを連れて水戸市から那覇市に避難した
久保田美奈穂さん(36)は2年前の3月11日、国と東京電力を
福島地裁に訴えた。「巨大組織」を相手に原状回復や慰謝料を
求める集団訴訟。家族や友人からは「嫌がらせされる」などと
反対された。だが、「誰も原発事故の責任を取らないのは許せない」
との思いで参加に踏み切った。久保田さんら沖縄に住む原告たちは
「福島と沖縄の問題を互いに理解を深めていきたい」と》
誰も責任をとらない…。《誰も事故の責任を取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》。いまの政治状況と全く同じ。アベ様らの《無責任体質》、腐敗が連鎖。
核発電「麻薬」中毒患者の皆さんのやることはデタラメばかり。最「低」裁を頂点とした裁判所も「司法判断」を放棄し、アベ様らに忖度した「政治判断」を繰り返す。
『●東京電力に核発電所を再稼働させる資格はあるのか?
無条件で即時に全ての廃炉作業に入るべき』
『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の
刑事裁判で永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した』
『●阿部岳さん【「東電無罪」の論理】《「…運転はおよそ
不可能になる」…判決は意図せず原子力制御の限界を認めている》』
『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》』
『●東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》
ではない…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」』
《住宅無償提供打ち切りで、避難を続けるか、福島に帰るか選択に迫られた。家賃の支払いをめぐり被告となる人たちも出ている》…訴えられた側の論理。《原状回復》して見せてくれれば、喜んで皆さんは元の福島の生活にに戻られるでしょうよ。それに、そもそもこんな核発電人災などなければ、《福島を出た人は誰もいな》かった。
『●言葉が見つかりません…』
『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」』
『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』:
「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ…」』
『●「「3.11」から2年② 原発という犯罪」
『週刊金曜日』(2013年3月8日、934号)』
『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
東京電力原発人災と自殺には因果関係あり』
『●「原発さえなければ…」:
それでも川内原発や伊方原発を再稼働したいの?』
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【https://dot.asahi.com/wa/2019092400076.html】
東電旧経営陣に無罪判決 被災者から失望の声が相次ぐ
桐島瞬 2019.9.25 07:00 週刊朝日 #原発
2011年3月の東京電力福島第一原発事故を巡り、旧経営陣3人が業務上過失致死傷罪で強制起訴された裁判で、東京地裁は9月19日、無罪判決を言い渡した。事故の影響で生活が一変した被災者からは怒りや失望の声が上がった。
被告は勝俣恒久・元会長(79)、武黒一郎・元副社長(73)、武藤栄・元副社長(69)の3人。裁判の焦点は、巨大津波が予見できたかどうかだった。
原発事故が起きる3年前、東電は最大15.7メートルの津波が来襲する可能性があることを試算し、3被告とも知っていた。検察官役の指定弁護士は、経営者として事故の責任があるとして禁錮5年を求刑。一方、3被告は無罪を主張していた。
この日の判決で、永渕健一裁判長は「原発の運転を停止するほど巨大な津波が来るとは予測できなかった」とし、刑事責任は負えないとした。
無罪判決を聞いた福島県須賀川市の樽川和也さん(44)は「全く納得できない」と憤る。樽川さんの父、久志さん(当時64)は、事故直後に自慢のキャベツが出荷停止になり、もう福島で農業はできないと悲観して自ら命を絶った。
「原発事故以降、放射性物質に汚染されない米や野菜を作るために農家がどれだけの努力をしてきたか。事故が起きなければ必要なかったこと。津波は予測できなかったというが、私たちでも何か事故を起こせば無罪では済まされない。県民を苦しめたのだから、経営者が責任を取るのは当然だ」
その上で、「誰も事故の責任を取らなければ企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる」と指摘する。
茨城県水戸市から2人の子供を連れて沖縄県那覇市に避難した久保田美奈穂さん(40)は、判決を聞いてやっぱりと思った。
「原発を推進する政府の下では、大事故を起こした責任者さえも守られてしまう。津波が予見できないならまた事故が起きる危険性がある。それなら再稼働するべきではないし、今ある原発も廃炉にしたほうがいい」
判決を受け、国と東電に事故被害の回復を求める裁判を起こしている「生業を返せ、地域を返せ!」の原告・弁護団は、「最も重視される価値が地域住民の生命、健康であるという事実を軽視するもの」などとする声明を発表した。指定弁護士の5人は控訴するかどうかを今後検討するという。(桐島瞬)
※週刊朝日 2019年10月4日号
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[※ 自公選挙公約「子育て…」小躍りするアベ様…日刊ゲンダイ(2017年12月19日)↑]
週刊朝日の室井佑月さんのコラム【連載「しがみつく女」/「2018、変わるならそこ!」】(https://dot.asahi.com/wa/2017122700080.html)。
《というか、年が明けてガラリと変えちゃいけないことのほうが多いんだ。国会で森友・加計学園の問題は、引きつづきやるのよね。もうこれ以上はないくらい、これらがおかしいという証拠はあがっている》。
『●森友捜査ツブシ選挙の後の祭りだけれど、
「関係者を国会に呼ぶなどして、もう一度調査をやり直すべきだ」』
『●高野孟さん「誰よりも安倍晋三首相が恐れていて、
彼らをできるだけ長く世間から隔離しておくよう」内命?』
「アベ様の大見得・啖呵「議員辞職」…その秋はとっくに過ぎている。
《夫と妻は別人格で、代わって話せることじゃない》ので、アベ昭恵氏や、
総理大臣夫人付きの谷査恵子氏、国策として不当に長期に囚われの
身の籠池泰典前理事長、そしてもちろん、「国家戦略特区諮問会議議長・
アベ様は、2017年1月20日まで、オトモダチの関与を知らなかった」らしい、
そのオトモダチ・加計孝太郎氏に、国会で証言してもらうしかない」
「腐臭を放つ《悪だくみ》、《このまま幕引きして、国民に疑惑を忘れさせよう
という安倍の策略》を許していいのか? モリ・カケ・スパ等々々々々々々…
泥沼なのに、アベ様の大見得・啖呵「議員辞職」は未だ有言実行されず。
前川喜平さん、《これが逃げ切れるなら私は日本の民主主義を疑う》。
…ニッポンの民主主義の大変な危機。」
『●「安倍ちゃん…○○の象徴じゃない?…あれぐらいのさ、
■■な人じゃないと、多分あんなことやれない…」』
《もうこれ以上はないくらい、これらがおかしいという証拠はあがっている》山積するこれら問題について、アベ様自身も含めて、責任を持って国会で証言してはどうか?
室井佑月さんの言う《責任が誰にあり、どう取るのかを見届けたいのだ。そこまでできて、やっと次の段階に…》、その典型が、誰一人責任をとらない東京電力原発人災。2011年3月11日以降、今も、何一つ解決していない。《責任が誰にあり、どう取るのかを見届けたいのだ》…でもそれだけでは足りない。欠けているのは、人災前の地域の姿への復元である。先に進むのは、核発電「麻薬」中毒患者達が、彼の地域を「原状回復」して見せてから、だ。《そこまでできて、やっと次の段階にいけるのだと思う。次の世界が見えてくる》。10の10…乗万歩譲って、「原状回復」して見せてくれたら、核発電再稼働や輸出を検討すればいい。まずは、「原状回復」して見せよ。《次の段階》《次の世界》はそれからだ。
『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」』
《とても、そんなんで済む損害じゃねえべ》
「《もう取り戻せない、償うことなどできない現実》…「原状回復」なんて
決してできない「現実」だ。一体誰が「こういうふうにした者たち」なのか、
こんなとんでもない「現実」を生み出した者たちなのか?
誰一人、責任をとろうともしない」
《土と生きる豊かな暮らしは、あの日、一変した。福島県須賀川市で
農業を営む樽川和也さんは、東京電力福島第一原発の
事故後まもなく父親を自死により失った。田畑も放射能で汚染された。
東京で20日公開のドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」で
苦悩を訴えている。もう取り戻せない、償うことなどできない現実を聞いた》
『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」』
《福島第一原発事故から5年。あの時、父親を自死により失った
樽川和也さんが語るドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」が
劇場公開されている》
「「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」…せめて、そんなことが
二度と起きない「未来図」を描かないといけないでしょ!
「核兵器と原発による核の被害」なき「未来図」、
「人々が核兵器や原発に苦しまない」「未来図」が必要」
『●「原発事故で奪われた生業と地域を返せ」…
人災を起こした東京電力や政府は「原状回復」してみせたのか?』
《この国は、なぜ戦争へ突き進んでしまったのか、それは誰の責任なのか、もっと真剣に、ずっと考えつづけるのでいい。そのくらい戦争の責任は重いものだ。それができていれば、安倍首相みたいなのが現れなかった》…まったく同感だ。敗戦後から、遠い昔に、既に、ボタンの掛け違いは始まっていた訳だ。
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【https://dot.asahi.com/wa/2017122700080.html】
室井佑月 「2018、変わるならそこ!」
連載「しがみつく女」
2018.1.3 07:00週刊朝日 #室井佑月
室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中
(【イラストはこちら】(c)小田原ドラゴン)
(https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2017122700080_2)
国の課題や疑惑が数多く持ち上がった2017年。作家・室井佑月氏は、そうした山積した問題に疑問を投げかける。
* * *
あけましておめでとうございます。2018年は良い年になるといい。
新年となり、なにかがガラリと変わるなんて期待しちゃいないけど。
というか、年が明けてガラリと変えちゃいけないことのほうが多いんだ。
国会で森友・加計学園の問題は、引きつづきやるのよね。もうこれ以上はないくらい、これらがおかしいという証拠はあがっている。
国側のいい分も、「今後、こういうことはないように」という感じに変わってきている。が、多くの国民が望んでいるのはそういうことじゃない。
責任が誰にあり、どう取るのかを見届けたいのだ。
そこまでできて、やっと次の段階にいけるのだと思う。次の世界が見えてくる。
今までそれをきちんとやってこなかったから、困った今があるのではないか?
日本は敗戦国だからといって、米国になんでもいわれるがまま、こちらの意見をいってこなかった。
だから今、不公平な地位協定はそのままで、言い値で武器なども買わなくてはいけない。管制権でさえ握られて、羽田から伊丹まで30分で行ける距離を、遠回りさせられている。
銀行や大企業の失敗は、責任追及されず、当たり前のように国が肩代わりしてきた。
福島の原発事故で、あんなに甚大な被害があったにもかかわらず、誰も捕まらず、おとがめなしだ。
だから、次の新しいエネルギーに移行できない。コストが高く、管理も難しくて世界がやめようとしている原発から、離れられない。
この国は、なぜ戦争へ突き進んでしまったのか、それは誰の責任なのか、もっと真剣に、ずっと考えつづけるのでいい。そのくらい戦争の責任は重いものだ。
それができていれば、安倍首相みたいなのが現れなかった。
世界から眉をひそめられる歴史修正主義的な発言も出てこなかったはずだし、この国も戦争ができる普通の国に、なんて考えはしなかったはず。
メディアも先の戦争から、反省が足りてないのか? 米国と一緒になってお隣の小国に拳を上げる行為を、なぜ一丸となって非難しない。再び悲惨な戦争で、この国の人間が大勢死のうが、またまた自分ひとりの責任じゃないからいいっていうのか?
あたしは今の世の中が安倍一強になったのは、政治家としての安倍さんが強いということじゃなく、この時代の流れの中のクライマックスだからだと思っている。
戦争で時代の一区切りではなく、そこにいきつく前に、間違ったこの流れは止めなくては。アベ的なものの登場が、この時代の終わりだと信じたい。
2018年、なにかがガラリと変わるなら、そこよ。
ノーベル平和賞を『ICAN=核兵器廃絶国際キャンペーン』が受賞したのを、唯一の被爆国であるこの国が素直に喜べない。おかしいって思わない?
※週刊朝日 2018年1月5-12日合併号
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東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017101102000132.html)と、
社説【福島原発判決 国の責任を明確にした】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017101102000134.html)。
《福島県須賀川市で八代続く農家の樽川和也さん…▼だが、福島第一原発の事故は、久志さんと先祖代々の情熱が染み込んだ土を汚した。地元産のキャベツが出荷停止になったとの知らせが入った翌朝、久志さんは自ら命を絶った》。
《国と東京電力の両方に賠償を命じた福島地裁の判決だった。原発事故の被災者ら約四千人が起こした裁判で、津波の予見性とその対策をしなかった責任を明確にした点は極めて大きな意味がある》。
東京電力核発電人災で《情熱が染み込んだ土を汚》され、その「大地を受け継ぐ」…。その大地は《原状回復》されたのか? 大地を汚された他の方は、遺言として「原発さえなければ…」と書いた。
『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
東京電力原発人災と自殺には因果関係あり』
《東電は、私の家に来て父の仏前に線香をあげて欲しい。
それがなければ、和解したといっても心が晴れない》
『●原状回復できない現実: 「12万円で、あとはもう黙ってろ、
自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」』
《とても、そんなんで済む損害じゃねえべ》
「《もう取り戻せない、償うことなどできない現実》…「原状回復」なんて
決してできない「現実」だ。一体誰が「こういうふうにした者たち」なのか、
こんなとんでもない「現実」を生み出した者たちなのか?
誰一人、責任をとろうともしない」
《土と生きる豊かな暮らしは、あの日、一変した。福島県須賀川市で
農業を営む樽川和也さんは、東京電力福島第一原発の
事故後まもなく父親を自死により失った。田畑も放射能で汚染された。
東京で20日公開のドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」で
苦悩を訴えている。もう取り戻せない、償うことなどできない現実を聞いた》
『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」』
《福島第一原発事故から5年。あの時、父親を自死により失った
樽川和也さんが語るドキュメンタリー映画「大地を受け継ぐ」が
劇場公開されている》
「「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」…せめて、そんなことが
二度と起きない「未来図」を描かないといけないでしょ!
「核兵器と原発による核の被害」なき「未来図」、
「人々が核兵器や原発に苦しまない」「未来図」が必要」
福島地裁で、《和也さんら福島の人たち三千八百人余が「原発事故で奪われた生業(なりわい)と地域を返せ」と起こした裁判の判決が出た》。残念ながら《原状回復》は認められなかったそうだ。
《国も東電も福島第一原発付近では最大一五・七メートルの津波を予見することができた》し、さらには、《実際に〇八年に東電自身がそのように試算している》、《全電源喪失による事故回避は可能だった》。にもかかわらず、《国も東電もすべきことを何もなさず》、よって、《原発事故は予見できたのに手を打たなかった人災》だった。
『●よりによって自民党から出馬…「反東電ですが、
反原発ではありません」な泉田裕彦前新潟県知事…』
『●核発電人災のアノ東電の柏崎刈羽核発電所に、
「寄生」委がお墨付き!? 凄いよなぁ、ニッポン…愚かだ』
アベ様らや電力会社、原子力「寄生」委員会は、核発電所を次々に再稼働させました。また、インド等に核発電輸出をすると言います。アノ東電も、柏崎刈羽核発電所を再稼働すると言います。
アベ様や東電は、福島の皆さんが安心して故郷へ一刻も早く戻れるように、早く「原状回復」して見せて下さいよ! 再稼働、輸出するなんて、話はそれからでしょ?
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017101102000132.html】
【コラム】
筆洗
2017年10月11日
福島県須賀川市で八代続く農家の樽川(たるかわ)和也さん(42)は、キャベツの悲鳴を聞いたことがあるという▼樽川さんの父・久志さんは、土づくりにこだわる人だった。「一センチのいい土ができるには、百年かかる」と言い、堆肥づくりに手間暇を掛けた。その土で育てた野菜は築地市場で評価され、自慢のキャベツは学校給食でも人気だった▼だが、福島第一原発の事故は、久志さんと先祖代々の情熱が染み込んだ土を汚した。地元産のキャベツが出荷停止になったとの知らせが入った翌朝、久志さんは自ら命を絶った▼出荷できなくなった七千五百株のキャベツは、畑でむなしく育った。大きくなりすぎたキャベツはパリッパリッと音を立て、真っ二つに割れた。和也さんには、それがキャベツの悲鳴に聞こえたのだ▼衆院選が公示された昨日、和也さんら福島の人たち三千八百人余が「原発事故で奪われた生業(なりわい)と地域を返せ」と起こした裁判の判決が出た。福島地裁が政府と東電の責任を厳しく認めて賠償を命じたとの一報を、和也さんは稲刈りの最中に聞いた▼久志さんは、遺書は残さなかった。ポケットの中に歩数計機能付きの携帯電話があり、その歩数は、およそ七百。自宅裏のキャベツ畑を見てから、命を絶ったのだろう。それから六年半。私たちは、どんな方向に、どれほど歩いてきたのか。立ち止まって考えたい、衆院選だ。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017101102000134.html】
【社説】
福島原発判決 国の責任を明確にした
2017年10月11日
国と東京電力の両方に賠償を命じた福島地裁の判決だった。原発事故の被災者ら約四千人が起こした裁判で、津波の予見性とその対策をしなかった責任を明確にした点は極めて大きな意味がある。
「なりわいを返せ、地域を返せ」のスローガンで全国最大規模の訴訟だった。原告は福島の全五十九市町村ばかりでなく、宮城、茨城、栃木にまたがった。
居住地の放射線量を事故前の水準に戻す「原状回復」を求めたが、これは認められなかった。だが、国と東電に対し、約五億円の賠償を認めた。この判決が画期的といえるのは、原告勝訴に導いた論理の明快さといえる。
まず出発点に挙げたのが、「長期評価」である。文部科学省の地震調査研究推進本部。その地震調査委員会が二〇〇二年に作成した「三陸沖から房総沖にかけての地震活動の長期評価」のことだ。
これを判決は「専門的研究者の間で正当な見解として是認されたものであり、信頼性を疑うべき事情は存在しない」と断言する。
そうすると国も東電も福島第一原発付近では最大一五・七メートルの津波を予見することができた。実際に〇八年に東電自身がそのように試算しているのだ。
判決はいう。経済産業相は長期評価が公表された後、シミュレーションに必要な期間が過ぎた〇二年末までに、東電に対し非常用電源設備を技術基準に適合させるよう行政指導するべきだった。東電が応じない場合は、規制権限を行使すべきであった。
判決は津波対策の回避可能性についても、さらに具体的に言及する。安全性確保を命じていれば、東電はタービン建屋や重要機器室の水密化の措置を取っていたであろうから、全電源喪失による事故回避は可能だった-。
何と整然とした論理であることか。国の責任をはっきり明言した判決に敬意を払う。次のようにも書いている。
<経産相の〇二年末の津波対策義務に関する規制権限の
不行使は、許容される限度を逸脱して著しく合理性を欠いていた>
〇二年から東日本大震災の一一年までの間、国も東電もすべきことを何もなさず、ただ漫然としていたのである。
大地震も大津波もたしかに自然の力による天災であろう。しかし、原発事故は予見できたのに手を打たなかった人災である。そのことが、今回の裁判でより鮮明に見えてきた。
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東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017042702000140.html)。
《<捨てる。/捨てない。/忘れる。/忘れない。/戻る。/戻れない。/帰りたい。/帰れない。/遠い。/近い。/どうする。/どうしようもない。/陽炎の/向こうに。/ゆれて見える。/わが故郷。>▼…根本昌幸さん…》。
『●今村雅弘復興相、「本人の責任」
「裁判でも何でもやればいい」と…「死の町」にした者こそ糾弾されるべき』
『●今村雅弘復興相「問題は激高よりも
「自主避難は自己責任」発言」…ココで「自己責任」論に出くわすとは…』
「自主避難」を強いられている「区域外避難」者の皆さんをはじめ、散々、福島の皆さんに対する失言という名の本音を披露してきた今村雅弘復興相が、ようやく辞任しました。遅すぎます。人には責任を求める割には、御自分は? さらに、パンツ大臣に次いで、今村元復興相を指名したアベ様の「任命責任」も問われて当然でしょう。また、二階俊博自民党幹事長による今村氏擁護、マスコミ批判の記者会見での、キレぐあいは見ていて哀れを感じました。氏は大丈夫なのでしょうか? 心配になりました。
「言論の府にいる資格」はあるのでしょうか? 自公お維には、そういう疑いのある方々ばかりだ。大臣の辞任ではなく、アベ様が大見得・啖呵を切ったように「間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」べきだ。
一方、何の問題も解決していない東電核発電人災により「帰りたいのに帰れぬ望郷の念」…電力会社、原子力「寄生」委員会、アベ様…「原状回復」して見せて下さい。
『●吉沢正巳さん「被ばく牛は原発事故の生き証人。
処分すれば証拠は消え、事故はなかったことにされる」』
『●「帰りたいのに帰れぬ望郷の念」…電力会社、
原子力「寄生」委員会、アベ様、「原状回復」して見せて』
「「国破れて、山河も無し…」。九州電力や関西電力などの電力会社、
原子力「ムラ寄生」委員会、アベ様ら自公議員の皆さん、
「帰りたいのに帰れぬ望郷の念」を抱く人々が帰郷できるように
「原状回復」して見せて下さい。核燃料サイクルに希望の光を持ち、
核発電所を再稼働することを望むのならば。でも、それは、「原状回復」した後だ。
同コラムに、以前、紹介された根本昌幸さんの「柱を食う」が印象に残る」
『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ?……
東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち』
《福島原発事故で故郷の町を奪われ、避難生活を強いられる
根本昌幸さんの「柱を食う」である▼詩は続く。
<この写真は自分を戒めるために/
離さずに持っているのだ/
とも言った。/
これはどういうことなのだ。/
牛よ/
恨め恨め/
憎き者を恨め/
お前を飼っていた者ではない。/
こういうふうにした者たちを>》
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017042702000140.html】
【コラム】
筆洗
2017年4月27日
<捨てる。/捨てない。/忘れる。/忘れない。/戻る。/戻れない。/帰りたい。/帰れない。/遠い。/近い。/どうする。/どうしようもない。/陽炎の/向こうに。/ゆれて見える。/わが故郷。>▼これは、福島県相馬市に住む根本昌幸さん(70)の詩集『荒野に立ちて』に収められた詩「わが故郷」だ。その故郷・浪江町は原発事故で全町避難を強いられた▼今春、避難指示は解除されたが、家は荒れ、先祖代々耕してきた田に汚染土を詰めた袋が積み上げられている。捨てる。捨てない。戻る。戻れない。この一つ一つの句点に、区切ることができない心の揺れが凝縮しているのだ▼だが、句点一つの重みも分からぬ人が復興相を務めると、こんな言葉が飛び出す。「古里を捨てるというのは簡単」「(震災が起きたのが)まだ東北で、あっちの方だったからよかった」▼ついに辞任に追い込まれたが、自民党の幹事長が「人の頭をたたいて血を出したっていう話じゃない」と擁護するような発言をしたという。時に刃物より危険な言葉の力が分からぬのなら、言論の府にいる資格が問われよう▼根本さんは、こういう詩も書いている。<人が人を/虫けらや獣のような/扱いをしたとき。/言葉はすくっと/立ち上がるだろう。/そして人に向かって行くだろう…>。政治に求められるのは、そんな言葉ではないのか。
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東京新聞の記事【今村復興相が記者に「出ていきなさい」 自主避難対応で激高、謝罪】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017040502000122.html)、と
中山高志記者に取る記事【「自主避難も国の責任」 復興相発言受け抗議集会】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017040602000135.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/原発への覚悟感じられない激高大臣】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1803329.html)。
《今村雅弘復興相は四日の記者会見で、東京電力福島第一原発事故に伴う自主避難者への対応を巡り、国の責任を質問したフリーの記者に対し「二度と来ないでください」「うるさい」などと激高》。
《「自主避難者」について、今村雅弘復興相が「本人の責任」「裁判でも何でもやればいい」などと発言した問題》。
《★この東電8000株所有の復興相・今村雅弘は、前任のパンツ大臣より始末が悪いのか。そもそも何に激高し何に謝罪したのか》。
『●東京電力原発人災、支援の幕引き:
「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」』
『●東電核発電人災から6年が経過し、
全て廃炉へ…な訳がない:高速炉「アベシンゾウ」がゴジラに変身する日』
『●前橋地裁判決「核発電人災は防げた、東電と
安全規制を怠った国に賠償責任」…この「国」とは誰のことか?』
「自主避難」を強いられている「区域外避難」者も、東電原発人災以前の姿に「原状回復」してくれれば、喜んで「自己責任」で帰還すると思いますよ。それ(「原状回復」)をできればね…。
《東電8000株所有の復興相・今村雅弘》大臣も、一応、謝罪しました。でも、「皆さま」とは誰のこと? 「発言の撤回」には応じず…、って、一体何を謝罪したのでしょうね?
東京新聞の別の記事【今村復興相、「自己責任」発言を撤回せず 国会で謝罪】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017040602000246.html)によると、《今村雅弘復興相は六日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、東京電力福島第一原発事故に伴う自主避難者への対応を巡る発言に関し、「皆さまにご迷惑を掛けたことをおわびする。感情的になってしまった」と改めて陳謝した…。民進党の郡和子氏から発言の撤回を求められたが、応じなかった》…そうです。
「死の町」の発言者よりも、「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないでしょうか?
『●「死の町」にした者が悪いのではないか?』
『●続・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?(1/2)』
『●続・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?(2/2)』
『●再・「死の町」にした者こそ糾弾されるべきではないか?』
『●反省なき自民党を体現:
「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」』
『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ?
……東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち』
『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」』
『●「鼻血問題」: 「原発関連死」と「死の街」発言』
『●鈴木耕さん、核発電人災等々々々々々…
「自民党内閣だったら解決できただろうか。とてもそうは思えない」』
即刻クビでしょう。同時に、「裸の王様」には任命責任もとって頂くべき。《東電8000株所有》者を、核発電人災の復興大臣に任命する、アベ様のセンスの無さ。
『●闇勢力問題だけでなく、
アベ様はオカネ(マネー)にもダークだっという話』
「My News Japanに興味深い記事(2012年8月)
【東電株保有の国会議員ランキング 小宮山、石破、今村、塩崎、井上…
20人中16人が東電救済法案に堂々賛成】
(http://www.mynewsjapan.com/reports/1672)が出ています。
「東電株を保有する議員は衆参に計20人いるが、今村雅弘・
石破茂・小宮山洋子ら実に16人が、利害当事者にもかかわらず
棄権することなく、臆面もなく賛成に回り、株資産の「紙くず化」を
防いでいた」というもので、宮沢洋一経産相よりも一桁多い株を
所有しています。更に、「◇麻生、谷垣、鳩山…関電、
九電株4千株超」という一文も見えます。こういうのは「利益相反」
にはあたらないのでしょうか?
「闇社会」問題だけでなく、アベ様はオカネ、マネーにもダークだっ
という話。アベ様だけでなく、石破氏や麻生氏の名前も挙がっており、
代々ですが、自民党の政治家は金に意地汚いことが分かります。
『●「財政危機を叫び、国民に大増税を強行しながら、
この財政規律の欠如は何なのか」!?』ですし、
『●斎藤貴男さん「庶民から取れるだけ取ろうとしているのが安倍政権」』
だし、さらには、『●アベ様は「株価さえ上がれば何をやっても許される
と思っているのだろうか」?』ですね、まったくも~っ」
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017040502000122.html】
今村復興相が記者に「出ていきなさい」 自主避難対応で激高、謝罪
2017年4月5日 朝刊
今村雅弘復興相は四日の記者会見で、東京電力福島第一原発事故に伴う自主避難者への対応を巡り、国の責任を質問したフリーの記者に対し「二度と来ないでください」「うるさい」などと激高した。今村氏はその後、復興庁内で記者団に「感情的になった。今後こうしたことがないよう対応したい」と謝罪した。
今村氏は会見で、三月末で住宅支援を打ち切られた自主避難者への今後の対応を問われ「一番身近にいる福島県が中心になってやっていく方が良い」と発言。記者が「大臣自身が実情を知らないのでは」と聞くと「(避難先からの帰還を)どうするかは本人の責任、判断だ」と応じた。
今村氏は「(避難に)一応の線引きをして、ルールにのっとり進んできたので経過は分かってほしい。(不服なら)裁判でも何でもやればいい。国としてはできるだけのことはやったつもりだ」とも述べた。
記者が「責任を持って回答してください」とただすと「なんて君は無礼なことを言うんだ。(発言を)撤回しなさい。出ていきなさい」と声を荒らげ、事務方が会見を打ち切った。その後の記者団への対応で、自主避難者への発言の意図を聞かれ「客観的に言っただけだ」と強調した。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017040602000135.html】
「自主避難も国の責任」 復興相発言受け抗議集会
2017年4月6日 朝刊
(今村雅弘復興相に対して抗議する鴨下祐也さん(左)=5日午後、
東京都千代田区で(池田まみ撮影))
東京電力福島第一原発事故の避難指示区域外から避難を続ける「自主避難者」について、今村雅弘復興相が「本人の責任」「裁判でも何でもやればいい」などと発言した問題で、発言に抗議する集会が五日夜、東京・霞が関で開かれた。一方、避難者の支援団体や復興庁内部からも、大臣としての資質を問う声や、発言への批判が聞かれた。 (中山高志)
「今も被ばくの危険性があるから避難している。復興大臣は避難者の状況を全く理解していない」
復興庁が入る合同庁舎前での集会で、福島県いわき市から東京都内に自主避難する鴨下祐也さん(48)が声を張り上げた。「避難は自己責任ではなく、国の責任であることを訴え続けたい」
避難者が多い江東区で支援に取り組む区議の中村雅子さん(65)も「好んで避難先を選んだわけではない。発言により、何の落ち度もない避難者の心がどれだけ傷ついていることか」と強い口調で訴えた。
会員制交流サイト(SNS)などで参加を呼びかけた大田区のアルバイト杉原浩司さん(51)は、安倍政権の下で自主避難者に対する住宅無償提供の打ち切りや避難指示解除が進められている点に触れ「発言は今村氏個人の考えではなく、政権の政策そのもの」と批判。今村氏の即時辞任と住宅打ち切りの撤回を求めた。
集会には約三十人が参加。抗議行動は、六日も午後四時から首相官邸前などで予定されている。問い合わせは「避難の協同センター」=電090(6142)●●●●=へ。
◆復興庁幹部も問題視
原発事故直後に福島県田村市から避難し、東京都葛飾区で一人暮らしをする熊本美弥子さん(74)は「田村の家の玄関先は放射性物質による土壌汚染がひどく、住める状況じゃない。大臣は汚染の状況を本当に知っているのか」と不快感をあらわにした。
熊本さんは「国は当事者としての責任に欠ける。住宅を提供し続ける責務がある」と憤った。
支援団体「避難の協同センター」(東京都新宿区)の満田夏花(みつたかんな)事務次長は「被災者支援の要である大臣が、原子力政策を進めた国の責任を無視している。大変ゆゆしき問題だ」と怒る。
「国は避難者の実情の把握を怠り、福島県に責任を転嫁している。復興庁の避難者への姿勢が見えた発言で、あまりにひどい」と話した。
復興庁幹部は「『本人の責任』という発言は、自主避難者にとってきつい言い方だった。確かに帰還するかどうかは避難者一人一人が判断することだが、『責任がある』とは絶対言えない。言葉足らずは否めない」と顔をしかめた。
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【http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1803329.html】
政界地獄耳
2017年4月6日9時27分
原発への覚悟感じられない激高大臣
★この東電8000株所有の復興相・今村雅弘は、前任のパンツ大臣より始末が悪いのか。そもそも何に激高し何に謝罪したのか。ひどさから言えば金融相・石原伸晃の過去の一連の発言、福島第1原発事故の被災者に「最後は金目でしょ」と言ってみたり、汚染土壌の保管先について「福島第1原発の『サティアン』」と何度もテレビで発言するなど、少し考えればわかりそうなことがちゃんと言えない部類の政治家なのか。
★原発事故で今も帰れない、約3万人いるとされる自主避難者について、会見で記者から国が責任を取るべきではとの問いに「本人の責任でしょう。(不服なら)裁判でも何でもやればいいじゃないか」「出て行きなさい」「何で無責任だと言うんだ。撤回しなさい。無礼だ。もう2度と(会見に)来ないで下さい」「うるさい」と激高、会見を打ち切り退室した。
★つまり政府の言うことを聞かず勝手なことをしていると、助けないぞと脅し、被災者に対しての物言いや態度からは、原発に対して向き合う覚悟も感じられない。自主避難者は、国の避難指示を受けなかった地域から、被ばくを心配し避難した人たち。勝手に逃げた人は、勝手にどうぞということだ。
★大臣は激高したことについては謝罪したが、自主避難をした人たちについての発言は撤回もしていないし、謝罪もしていない。この政権は思うようにいかなかったり、都合の悪い場合は切り捨てるという対応を是とすることは、沖縄の人たちに向けた態度でも示されている。つまりこれを問題視する空気は、閣内にも与党にもないということだ。政治の劣化は、まひしていて気づかないところにある。(K)※敬称略
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『憲法と社会問題を考えるオピニオンウェブマガジン。/マガジン9』(http://www.magazine9.jp/)の鈴木耕氏によるコラム【風塵だより 鈴木耕/100 高止まりする安倍内閣支持率の謎】(http://www.magazine9.jp/article/hu-jin/31482/)。
《そこで、「もし」である。あのとき、もし自民党政権だったら、原発はどうなっていただろうか?…もっとたくさんの「?」があるだろう。だが、上記のどれひとつでも、自民党内閣だったら解決できただろうか。とてもそうは思えない。それまで「原発安全神話」を振りまいてきた当の自民党が、的確な対応策を持っていたとは、考えられないのだ。今の自民党と同じように、何が起きても責任を誰かに押しつけて、逃げの一手だったのではないか》。
『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ?
……東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち』
『●「あれだけの事故を起こして被害を出して、
だれか1人でも責任とってやめたか。申し訳ないと謝罪したか」』
核発電人災等々々々々…《どれひとつでも、自民党内閣だったら解決できただろうか。とてもそうは思えない》。同感。そして、例えば、核発電人災で誰か一人でも自民党議員が責任をとったという話を聞いたことが無い。デマまで流して(アベ様による「メルマガ事件」)、当時の政権に責任を押し付ける、しかも、それを司法までが助ける。
《マスメディアによる批判が、今も多くの有権者に強烈に刷り込まれている》…上から目線な党では、自業自得である。いままで一度も投票したことは無い。それでも、究極の選択ならば、迷わず民進党に投票します。自公や「癒(着)」党には絶対に投票などしない。あ~、でも、この上から目線な党、あまりにダラシナサすぎる。
『●同感…「民主党は本気で安倍政権を
倒す気があるのか?――そう疑わざるを得ない」』
『●テイクテイク…な「民進に信用がないのを
野党で支える構造をわかっていない」「なぜ偉そうに上から目線」』
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【http://www.magazine9.jp/article/hu-jin/31482/】
2016年12月14日up
風塵だより
鈴木耕
100
高止まりする安倍内閣支持率の謎
歴史に「もし」は許されない。それを承知で言うのだが、もし、あのとき……だったら、と想像することがある。例えば、2011年3月11日、もしあのとき自民党政権だったなら……と。
先日、映画『太陽の蓋』を観た。あの未曾有の大災害のとき、民主党・菅直人首相官邸で何が起きていたかを描いた作品だ。
ある人がこの映画について「菅首相をまるでヒーローのように描いているのが興ざめだった」という感想を述べていたが、そういう見方ができないわけじゃない。
しかし、あのとき原発事故関連の情報が、ほとんど官邸に上がってこなかったのは、その後の調査でもはっきりしている。情報がない中では、いかに権力中枢の官邸であっても右往左往せざるを得ない。肝心の情報がないのだから、怒鳴り合うしか術はない。これはまさに、菅首相が怒鳴る映画である。
ではなぜ、情報が途絶したのか? それは、東京電力という、当時、絶対的な力を持っていた巨大企業の傲慢さと、それに癒着していた経産省などの官僚機構の思い上がりのせいではなかったか。
「よけいなことは知らなくていい。我々専門家に任せておけばいい」という彼らの意識。
ところが、その専門家集団は、実は他人任せ。専門知識は細分化され、自分がかかわった部分以外についてはほとんど無知。だから、全体像を把握できる「ほんとうの専門家」などはいなかったのだ。映画では、内閣府原子力安全委員長だったあの班目春樹氏らしき人物が、原子炉爆発の報に「あちゃー!」と頭を抱えてうずくまるシーンも出てくる。
連日開かれていた記者会見で、まともに質問に答えられる専門家はほとんどいなかった。「メルトダウン」を口にした担当者はすぐに更迭された。まさに情報隠蔽の典型例。「僕は東大経済学部の出身なので、詳しいことは分からない」と開き直った保安院の幹部もいた。
そんな中で、菅首相は自らヘリで原発事故の現場へ飛び、情報を出さないことに苛立って(菅氏はすぐに怒るので「イラ菅」と呼ばれていた)、東京電力本店へ自ら乗り込む。
映画はこんなストーリーだが、それは多分、かなり事実に近い流れだったと思う。これが菅首相への批判の嵐の原因になったのだが、あのとき、民主党内閣はほかに何ができただろうか?
そこで、「もし」である。あのとき、もし自民党政権だったら、原発はどうなっていただろうか?
原発事故への対応は、もっと的確にできたか?
原子炉爆発は予測できなかったのか?
原子炉冷却のための注水はスムーズに進んだか?
バッテリー不足で電源回復できなかったという事態は防げたか?
原子炉爆発を防ぐためのベントはできたか?
原子炉爆発の連鎖は想定していたか?
東京電力からの情報はきちんと届いたか?
メルトダウンを正しく発表したか?
4号機プールの危険性を認識していたか?
専門家会議は機能したか?
原発所員たちの撤退を巡るゴタゴタは防げたか?
津波想定を握りつぶした責任は?
もっとたくさんの「?」があるだろう。だが、上記のどれひとつでも、自民党内閣だったら解決できただろうか。とてもそうは思えない。それまで「原発安全神話」を振りまいてきた当の自民党が、的確な対応策を持っていたとは、考えられないのだ。今の自民党と同じように、何が起きても責任を誰かに押しつけて、逃げの一手だったのではないか。
当時の状況の中で実際に巻き起こったのは、凄まじいまでの菅首相バッシングだった。それは、菅内閣全体と民主党を巻き込んで、まるで巨大なストームのように全マスメディアを席巻した。
思い起こしてほしい。
例えば、菅首相が独断で注水中断を指示したとして、一部のメディアが激しい批判。それは後にデマだと分かった。そして、デマを振りまいたひとりが、なんと安倍晋三氏であったという事実。
また、次の野田佳彦内閣の鉢呂吉雄経産相が、原発周辺の市町村を視察して「人っ子ひとりいない、まるで死の街だ」と語ったことが不謹慎だと、異常なほどの批判を受け、退陣に追い込まれた。だれもいなくなった街を「ゴーストタウン」「死の街」と呼ぶのはありふれた表現。なぜそれが不謹慎なのか、今となってはほとんど意味が分からない。意味がよく分からないほどに、あのころのマスメディアの狂乱ぶりはひどいものだった。
菅首相を叩き民主党内閣を批判し、さらに民主党そのものをバッシングすることが、なぜかマスメディアの仕事みたいな状況になっていたのだ。
当時の自民党内部に、原発の専門家がいたとも思えない。だとすれば、もしあのとき、自民党政権だったとしても、結局はあの映画と同じように、官邸は右往左往の蜂の巣状態だったろう。
だが、ひとつだけ違うことがあったかもしれない。それは、あれほどの政権批判は起きなかったのではないか、ということだ。
自民党から民主党へ政権交代したのは2009年。それは、自民党政治の金権腐敗に憤った有権者の反乱ともいうべき民主党の地滑り的大勝利だった。なにしろ、1党としては戦後最多の308議席を獲得しての政権交代だったのだ。
しかし、慣れない政権運営に、民主党鳩山由紀夫政権は四苦八苦。特に、沖縄の米軍基地をめぐる迷走ぶりは目に余った。ぼくも強く批判した憶えがある。ところが後に鳩山氏が語ったところによれば、外務省から官邸への情報は、まさに隠蔽と歪曲。鳩山氏の判断を、結果的には大きく誤まらせることになった。
アメリカの意向を伺うことが外交だと信じ込んでいる外務省の幹部たちは、沖縄米軍基地の移設など、絶対に認めるわけにはいかなかった。「普天間飛行場は海外へ。最低でも県外」と述べた鳩山氏だったが、やがて外務官僚の教化(?)によって「学べば学ぶほど、米軍基地の県外移設は困難だということが分かった」と後退し、ついに普天間飛行場の「辺野古移設」を認めてしまう。政治の官僚支配である。
それが長い間、自民党政権にベッタリと寄り添ってきた官僚たちのやり方だったのだ。あの狂乱怒涛の菅首相バッシング報道は、そんな官僚たちが仕掛けたものだったのではないか。
官僚機構とマスメディアの癒着は、自民党時代にほぼ完成していた。つまり官僚たちは、いずれ自民党が復活すると考え、民主党政権には面従腹背、表面的には従うふりをしつつ、腹の中では舌を出していた。政権馴れしていない民主党は、官僚機構とその裏にいる自民党に手もなく捻られたわけだ。
あのときの民主党に対する「だらしない」「任せておけない」「何も決められない」「無責任」「お坊ちゃま集団」「国の方向を歪める」などというマスメディアによる批判が、今も多くの有権者に強烈に刷り込まれている。それらの情報の出どころは、多くが中央官庁だったのだ。
安倍内閣の支持率は、依然として50%を上回って高止まりしていると、各マスメディアの「世論調査」は伝えている。だが個別の項目を見てみると、決して安倍内閣の政策が支持されているわけではないことがよく分かる。
秘密保護法には反対が多く、
安保関連法にも反対が多く、
憲法「9条」改定にも反対が多く、
原発再稼働路線にも反対が多く、
アベノミクスは崩壊し、
日銀の金融の異次元緩和路線は失敗し、
物価の2%上昇は実現せず、
景気は上向かず、
そのために消費税10%を先送りし、
TPPはトランプ氏によって崩壊したにもかかわらず強行採決し、
反対の多い原発輸出や武器輸出を解禁し、
それらを成長戦略の柱と位置づけ、
沖縄では何度選挙で負けても米軍基地強化を推進し、
辺野古や高江の反対運動を力で圧殺し、
駆けつけ警護では自衛隊員の命を危険にさらし、
安倍構想の中国包囲網は霧散し、
フィリピンのドゥテルテ大統領にははしごを外され、
トランプ氏にいち早くご機嫌伺いに駆けつけて失笑され、
外交の失敗を各国へのカネのばら撒きで覆い隠そうとし、
反対多数のカジノ解禁を強引に推し進め、
年金法案にも反対多数で、
にもかかわらず国会では強行採決を繰り返す……
これらが、現在の安倍政権の動向なのだが、支持率は依然高止まり。だが、世論調査で面白いのは、安倍内閣支持の理由のトップが常に「ほかによさそうな人がいないから」「ほかに任せられる党がないから」であることだ。
ここが、あのころの民主党政権と違うところなのだ。徹底的な官僚(省庁)の抵抗にあって、ろくに政策(例えば「コンクリートから人へ」)を実行できずに崩壊した民主党政権の残滓が、マスメディアによって、いまも有権者の頭に刷り込まれたままだからだ。
最近の国会議員選挙での自民党の得票数は、まるで増えてはいない。にもかかわらず圧勝する。なぜか? 単純な計算だ。
かつて民主党へ投票した約3千万人(2009年衆院選)のうち、2千万人もが投票所へ足を運ばなくなったからだ(2012年衆院選)。自民党が勝っているのではない。野党がコケているのだ。
その大きな原因のひとつが「民進党(民主)はだらしない。信用できない。任せておけない」というマスメディアによって刷り込まれた有権者の感覚。それが今や、SNSを通じて一般にも広がってしまった。
「アイツが悪い」と言う人に「どこが悪い?」と問い返しても、あまり大した答えは返ってこない。「じゃあ、コイツはいいの?」と訊けば「アイツよりはいい」。ほとんど中身がない。
ぼくは、民進党の支持者ではない。民進党の蓮舫代表・野田佳彦幹事長の路線には、そうとうな拒否感がある。しかしそれ以上に、現在の安倍政権にはまったく賛成できない。理由は、明確に上の項目で述べたとおりだ。
またしても1月解散説がささやかれている。きちんと野党共闘路線を構築して、安倍政権へ一矢報いなければ、と思う。
と、ここまで書いてきたとき(12月13日)、参院内閣委員会で「カジノ法案」が自民や維新の賛成多数で可決されたとの報が入ってきた。ん?
民進党の難波奨二議員が委員長を務める委員会だから、徹底的に抵抗するものと思っていたのだが、自民の修正案を受け入れて、あっさり採決に同意してしまったのだ。なんだ、こりゃ?
蓮舫代表は「廃案に追い込む」と言っていたはずではなかったか。こんな、カネまみれの法案の採決を容認してしまうとは、いったいどういう野党なのだろう。民進党内には「IR推進議連」に属している議員が34人もいるという。だから、こんなみっともない結果になったのか。
民進党は、もう分裂したほうがいい。そう思うしかない……。
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東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016031102000133.html)。
《震災があり、原発事故が起き、たくさんの人が死んだ…原発事故により、先祖代々何百年も暮らしてきた里から離れて五年。根本さんが重ねてきたのは、そういう歳月だ…▼巨大な力に振り回されての逃避行。帰りたいのに帰れぬ望郷の念》。
『●田中正造「「私欲と奸悪」が原因の人災」』
『●「怒」、九州電力川内原発再稼働というパンドラの箱:
国破れて、山河も無し・・・となってもいいのか?』
『●何もなかったかのように、原発回帰を加速する自公政権:
いま、引き返さなくていいのか?』
東京電力核発電人災から5年。「国破れて、山河も無し…」。九州電力は関西電力などの電力会社、原子力「ムラ寄生」委員会、アベ様ら自公議員の皆さん、「帰りたいのに帰れぬ望郷の念」を抱く人々が帰郷できるように「原状回復」して見せて下さい。核燃料サイクルに希望の光を持ち、核発電所を再稼働することを望むのならば。でも、それは、「原状回復」した後だ。
同コラムに、以前、紹介された根本昌幸さんの「柱を食う」が印象に残る。
『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ?……
東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち』
《福島原発事故で故郷の町を奪われ、避難生活を強いられる
根本昌幸さんの「柱を食う」である▼詩は続く。
<この写真は自分を戒めるために/
離さずに持っているのだ/
とも言った。/
これはどういうことなのだ。/
牛よ/
恨め恨め/
憎き者を恨め/
お前を飼っていた者ではない。/
こういうふうにした者たちを>》
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016031102000133.html】
【コラム】
筆洗
2016年3月11日
<いつもと変わらない/
朝がくる。/
けれど今日は新しい朝なのだ。/
おめでとうございます/
どこかで誰かの声がする。/
けれど私は言わない>。
福島の詩人・根本昌幸さん(69)の詩集『荒野(あらの)に立ちて』に収められた一節だ。震災があり、原発事故が起き、たくさんの人が死んだ。だからおめでとうとは言わない、と詩人はうたう▼
<新しい朝に/
太陽に向かって/
今年は良いことが必ず/
ありますように と/
祈るだけだ。/
頭をさげて/
手を合わせるだけだ>。
原発事故により、先祖代々何百年も暮らしてきた里から離れて五年。根本さんが重ねてきたのは、そういう歳月だ▼根本さんの妻でやはり詩人の、みうらひろこさん(73)は事故直後、幼いころの体験を突然思い出したという。先の見えぬ避難が、終戦直後の中国での逃避行で弟を失った時の記憶を呼び戻したのだ▼巨大な力に振り回されての逃避行。帰りたいのに帰れぬ望郷の念。ひろこさんは、そんな思いを住民が消えた街の郵便ポストに語らせた。「ここは避難区域のため このポストは使用禁止です」との張り紙で口を塞(ふさ)がれたポストだ▼
<私は届けることが出来ません/
誰にも思いを届けられません/
私は届けたい…/
悲しみや悔しさややりきれなさと/
張り裂けそうな心の便りを/
届けたい 届けたい 届けたい>
▼そんなポストが今日も立ち続けている。
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東京新聞の佐藤直子記者の社説【フクシマで考える(中) 起きた事実を見つめよ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016022702000152.html)と、
記事【原発関連死1368人に 本紙集計 1年で136人増】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201603/CK2016030602000127.html)。
《福島原発から北西に十四キロ、避難指示で居住制限区域とされた福島県南相馬市 小高区と浪江町にまたがる「希望の牧場ふくしま」。牛が草をはんでいる》。
《事故から五年近い今も約九万九千人の県民が県内外で避難生活を送り被害は拡大を続けている》。
アベ様、一体何をしてるのですか? 「アンダーコントロール」? ご冗談を。壊憲なんて、やっている暇とカネ、手間はあるのか? ここに集中せずして、「原状回復」を図ろうともせずに、アベ様は一体これまで何をしてきたのですか? 《原発関連死1368人に 本紙集計 1年で136人増》だそうです。この驚くべき数字に、自公お維議員たちは何も感じないのでしょうか?
『●原発人災避難者自殺訴訟の福島地裁判決、東電は控訴見送り:
「原発関連死」は千人を大きく超える』
『●「原発さえなければ」を福島地裁が認定:
原発「事故によって死亡者が出ている状況ではない」という寝言』
『●「鼻血問題」: 「原発関連死」と「死の街」発言』
『●「鼻血」「死の街」問題と「金目でしょ」発言に対するマスコミ対応の落差』
『●反省なき自民党を体現:
「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」』
『●東京電力原発人災という「原発事故で遭遇した
過酷な経験でうつ状態となり、最終的に自死に至らしめた」』
『●原状回復できない現実: 「12万円で、
あとはもう黙ってろ、自然に放射能さがんの待ってろっつうこと」』
『●東電核発電人災避難者の《「怒り」と「慟哭」》、
「理由も知らされず避難し、人格が否定された気がした」』
『●「故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた」
「早く浪江に帰りたい」…「原状回復」することも無く…』
「震災さえ」ではなく、「原発さえなければ…」。
『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」』
『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』:
「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ・・・」』
『●「「3.11」から2年② 原発という犯罪」
『週刊金曜日』(2013年3月8日、934号)』
『●「原発さえなければ」「福島の百姓は終わりだ」:
東京電力原発人災と自殺には因果関係あり』
『●終わらない原発人災の影響:
「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ・・・」』
吉沢正巳さんは、《被ばく牛は原発事故の生き証人。処分すれば証拠は消え、事故はなかったことにされる》と言います。いま、アベ様らは、東京電力核発電人災を「なかったこと」にしようとしています。腐った「経済性」「経済神話」を喧伝し、核発電「麻薬」患者は次々と核発電を再稼働し、輸出を画策しています。
《福島原発事故で故郷の町を奪われ、避難生活を強いられる根本昌幸さんの「柱を食う」である》… 《/牛よ/恨め恨め/憎き者を恨め/お前を飼っていた者ではない。/こういうふうにした者たちを》。そして、《福島県いわき市の芳賀稔幸さんの「もう止まらなくなった原発」だ》…《失ったものは永遠に帰っては来ない/元通りに出来ないはずだのに/責任をはたすって?/何の責任をだ/一体責任って何だ?》。
『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ?
……東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち』
《子どもたちの間では甲状腺がんが増えているが、県の調査班は放射能の影響を否定するばかりだ。原発のちりは広い範囲に降った。原因の究明は進むのか、将来への不安を声にも出せず苦しんでいる子どもは各地にいる》…慄く。怒りが湧く。
『●東電原発人災から『X年後』:「自分が壮大なできごとの
参加者だということがわかっているのだろうか」?』
『●黙殺される東電原発人災『X年後』:
「100万人に2~3人という日本の全国平均を大きく上回ったもの」』
『●「マンハッタン計画」の核開発拠点となった
ハンフォードと東京電力核発電人災、それぞれの『X年後』…』
『●星北斗座長「甲状腺がんは放射線の影響とは考えにくい」
…では、何が原因なのか?、を説明して下さい!』
『●2011年の『X年後』:星北斗座長「現時点で
放射線影響は考えにくい」…なんて気安く発言して大丈夫?』
『●『放射線を浴びた『X年後』』: ビキニの海に居た
元船員「行動しないと永遠に知る機会を失ってしまう」』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016022702000152.html】
【社説】
フクシマで考える(中) 起きた事実を見つめよ
2016年2月27日
福島原発から北西に十四キロ、避難指示で居住制限区域とされた福島県南相馬市 小高区と浪江町にまたがる「希望の牧場ふくしま」。牛が草をはんでいる。
五年前の原発事故直後、畜産農家の吉沢正巳さん(61)は、放射線被ばくした三百二十頭の黒毛和牛を殺処分するよう政府から求められた。悩んだ末に、生かすことを選んだ。なぜなのか。
「被ばく牛は原発事故の生き証人。処分すれば証拠は消え、事故はなかったことにされる」
経済動物としての意味を失っても、放射能汚染の検証に役立てようとした吉沢さんの判断は正しかったようだ。一年後、約二十頭の体に白い斑点が出た。水素爆発の時に放出されたセシウムが体内から検出された。原発に近い大熊町の牧場でも、五十頭の牛のうち十頭に斑点が出ている。
長い畜産生活で初めて見る。この異常が被ばくと関係があると考え、農林水産省に調査を求めたが「原因は不明」。今も国立大の研究チームが牛の血液を採取したり、首輪につけた計器で放射線量を測定したりしているが、吉沢さんには解明に消極的だとも映る。
「いつまで生かしておくんだ」と、同業者の非難めいた声も聞こえてくる。吉沢さんには言いたくなる気持ちが分かるのだという。原発事故は牛を殺処分した者と、しなかった者と、命を扱う仲間をも分断してしまったのだ。
被災地の内外で原発事故の記憶の風化が進む。被ばく牛は復興の邪魔者ではない。事実を見つめよと、人間たちに問いかける生き物たちの象徴ではないか。
子どもたちの間では甲状腺がんが増えているが、県の調査班は放射能の影響を否定するばかりだ。原発のちりは広い範囲に降った。原因の究明は進むのか、将来への不安を声にも出せず苦しんでいる子どもは各地にいる。
放射能汚染が生命にもたらす影響はまともに調査されているとはいえない。そんな状況で原発再稼働は進んでいる。逆戻りさせてはならない。起きた事実と向き合うのは将来の世代に対する大人たちの責任である。 (佐藤直子)
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201603/CK2016030602000127.html】
原発関連死1368人に 本紙集計 1年で136人増
2016年3月6日 朝刊
東京電力福島第一原発事故で避難した後、病状や体調が悪化して死亡した人を、本紙が独自に「原発関連死」として福島県内の市町村に取材したところ、二〇一一年三月十一日の発生後から、総数は少なくとも千三百六十八人になったことが分かった。昨年三月の調査から一年間で百三十六人増えた。事故から五年近い今も約九万九千人の県民が県内外で避難生活を送り被害は拡大を続けている。 (原発関連死取材班)
同県内の各市町村は、東日本大震災の直接の犠牲者だけでなく、避難生活の影響による死亡も「震災関連死」と認定し、災害弔慰金(最高五百万円)を支給。各市町村の弔慰金申請資料に「原子力災害の避難中の死亡」などの項目があり、本紙はこれらをもとに原発関連死を集計した。
県内の市町村が認定した震災関連死は四日現在で二千二十八人。このうち67%が原発関連死にあたった。
福島第一原発が立地する大熊、双葉両町などを含む双葉郡は原発被害が大きく、原発関連死は昨年三月十一日と比べ、浪江町が二十一人増の三百八十人、富岡町が四十五人増の三百三十六人、双葉町が十二人増の百四十人となっている。
いわき市は震災関連死者が百三十一人いるが、原発を理由とした死者数を把握していない。南相馬市は本紙の取材に、震災関連死した四百八十五人のうち、この一年間に増えた十六人全員が原発事故による避難者と答えたが、昨年三月以前については、原発避難者かどうかの統計はないという。
ただ、両市の担当者は、これまでの震災関連死者について「多くは原発避難者」と話しており、この分を加えると原発関連死の割合はさらに増える。
震災から五年近くが経過し、震災関連死の申請が認められない例も増加。認定率は今年一月末で76・7%となった。
宮城県の震災関連死は九百二十人(一月末現在)、岩手県は四百五十八人(同)。福島県の震災関連死は二千人を超え突出しており、原発事故の影響が大きい。
本紙は一三年三月から定期的に原発関連死を集計している。
<震災関連死と原発関連死> 避難生活での体調悪化など震災の間接要因による死亡を市町村が「震災関連死」と認めれば、最高500万円の災害弔慰金が遺族に支払われる。審査の統一基準はない。死後いつまでに申請しなければならないという決まりはないため、過去1年間に認定された人でも、亡くなったのは数年前というケースも多い。
本紙は震災関連死のうち、原発事故での避難の影響で病気が悪化するなどして死亡した人の数を、各自治体に弔慰金申請書類などを調べてもらい、原発関連死として集計している。
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東京新聞の山川剛史記者による記事【安全は幻想だった 私の見た福島事故】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201602/CK2016022102000110.html)。
《「日本の原発は安全」との安全神話は、国や電力会社だけでなく、立地する地域住民にも染み渡っていた。 「周りの橋も壊れてないのに、なんで原発が事故になるんだ。そんなはずがあるものか」》。
いま、核発電所を再稼働する「地元」の皆さん、特に、立地30キロ圏内で再稼働に賛成の皆さん、立地する地域住民にも染み渡っていた「日本の原発は安全」という安全神話について、2011年3.11の当時のことを思い出してもらいたい。あれから、わずか5年しか経っていない。《地震と津波だけならこんなことにはならない。放射能のせいだ。見た目は以前と変わらないのに、こんなの異常。むなしい》
『●福井地裁判決「高浜原発3、4号機の再稼働を認めない決定」
…で、再稼働できない」はずなのに?』
『●東京電力原発「人災」は未解決なのに、
川内原発を再稼働しようという愚行』
『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の
付け根にあり、その西の海側には約五千人が暮らしている」』
『●西川一誠福井県知事が再稼働同意…
福井地裁判決「高浜原発3、4号機の再稼働を認めない決定」なのに?』
『●「電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)」:
あとは野となれ、山となれ』
『●狂気の伝染、連鎖: 原子力「ムラ寄生」委員会が
お墨付きを与えるのはあの関電の高浜プルサーマル原発』
『●狂気・凶器「プルサーマル発電は新規制基準下では初」
……もう何でもアリな原子力ムラの大暴走』
『●「大切なのは「信頼」だ」…
だからもう病気なんですってば!? 核発電「麻薬」患者』
『●「老いた馬」ではなく「狂ったゴジラ」:
「麻薬」患者の関電がプルサーマルに続いて「寿命核発電所」…』
決して出来もしないことへの皮肉を込めて、東電とアベ様らが「原状回復」して見せるべきだと、訴えたい。福島の「原状回復」をすることもなしに、核発電を口に出来る訳がない。
『●誰も責任をとらない自民党議員・・・・・・
3.11東京電力原発人災以前に逆戻りしていて大丈夫?』
『●東電原発人災の3.11を再び目前に:
「原発事故調書 原因不明、責任不在」でも再稼働できる神経を疑う』
『●東電核発電人災、「だれひとり刑事罰を
問われなくていいのか」? 「市民の正義」無き国ニッポン』
『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ?
東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち』
『●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で
「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201602/CK2016022102000110.html】
安全は幻想だった 私の見た福島事故
2016年2月21日 朝刊
(自宅前の畑でできた野菜を見る柴田さん夫婦。
昨年4月に帰還した際は、左後方の物置で暮らしていた
=福島県楢葉町で)
「日本の原発は安全」との安全神話は、国や電力会社だけでなく、立地する地域住民にも染み渡っていた。
「周りの橋も壊れてないのに、なんで原発が事故になるんだ。そんなはずがあるものか」。福島県楢葉町の柴田富夫さん(75)、寿子(としこ)さん夫婦はあの事故で幻想を打ち砕かれ、戸惑いながら友人らとともに栃木県日光市の温泉を目指して逃げた。
その四十年前、富夫さんは東京電力福島第一原発1号機の建設時、コンクリートを流し込む型枠大工として働き、2~4号機でも工事に携わった。寿子さんも、東電の下請け企業が入る企業棟で掃除などの仕事をした。
「東電に依存しない人の方が少なかったんじゃないか。わしらの前の世代は、冬になると東京に出稼ぎに行き、下水管を埋める作業なんかをやっていた。それが原発が来て、出稼ぎは必要なくなり、役場は立派になり、(巨大なサッカー施設の)Jビレッジも建った」
直接的、間接的に経済的な恩恵を受ける中で、柴田さんの頭からは原発にリスクがあることが消えていった。一九八六年四月、旧ソ連・チェルノブイリ原発事故が起きても、二人とも「構造が違うし、あれは別物。日本の原発は安全・安心」と信じていたという。
まさか自分たちがかかわってきた福島第一が自分たちに牙をむき、日光に逃げた後は、四年間も福島県いわき市で仮設住宅暮らしを強いられるとは夢にも思わなかった。
好きな畑仕事もできない仮設暮らしに疲れ、昨年四月、避難指示解除前の長期準備宿泊の段階から自宅に帰った。母屋は屋根が壊れて荒れ果て、解体・建て直しが終わるまで、大きな物置をすみかにした。
ようやく新居が完成し、畑にはハクサイやダイコンなどが実り、明るい生活を取り戻した。ただ、集落内で帰還したのは他に一軒だけ。イノシシが出没するようになり、夜はほぼ真っ暗闇だ。
「地震と津波だけならこんなことにはならない。放射能のせいだ。見た目は以前と変わらないのに、こんなの異常。むなしい」。夫妻の表情が曇った。 (山川剛史)
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asahi.comの西村奈緒美・佐藤達弥記者による記事【あの灰が降る、ビキニの海にいた 元船員ら被害解明訴え】(http://www.asahi.com/articles/ASJ2M5S7BJ2MPTIL017.html?iref=comtop_list_nat_f01)。
《第二幸成丸…数年後、鼻血が突然出るようになった桑野さんは「周囲に体を悪くしたと思われれば、仕事を失う」と恐れ、誰にも相談しなかった》。
『●映画『放射線を浴びた『X年後』』:
「こんな巨大な事件が、・・・日本人としての資質が問われる」』
《たとえば「第二幸成丸」の乗組員20人中17人が、「新生丸」では
19人中17人が死亡している。それなのに米政府は、200万ドルの
慰謝料を支払うことで“完全解決”を図り、日本政府が受諾し、
一切の調査を打ち切って隠蔽した。翌年から、すべての魚が無検査で
全国の食卓にのぼった》
《山下は語る。「こんな巨大な事件が、全体像が明らかにされないまま
現代史に埋没するなんてことは、日本人としての資質が問われる」と。
この映画から、フクシマの「X年後」が見えてきて誰しも愕然となろう》
『●東電原発人災の『X年後』: 厚生省「1.68ミリシーベルト」
vs 研究者「1400ミリシーベルト」』
『●東京電力原発人災から『X年後』・・・・・・
取り返しのつかないことが現実化してはいまいか?』
『●人類は核と共存できるのか?
『放射線を浴びたX年後』とパグウォッシュ会議』
映画・TVドキュメンタリー『放射線を浴びた『X年後』』。3.11東京電力核発電人災の『X年後』を想像できない、想像しようともしない核発電推進派のニッポンの人達。傲慢で申し訳ないが、「知性」の問題ではないのか? 「反知性」。
人類は核と共存できないことはビキニ環礁での愚かな核実験による、船員らを含む、多くの人々の被害状況を見れば分かっていたはずなのに。そして今、3.11東京電力核発電人災の教訓を活かさず、九電や関電はまたしても暴走を始めた。それを止めるどころか、煽っているとしか思えない、アベ様ら自公議員、野田元首相ら、原子力「寄生」委員会、さらに、賛成する「地元」。最大の人災当事者・東電さえもが、柏崎刈羽原発を再稼働したいそうだ。核発電「麻薬」患者。
『●「原子力は血液」・・・・・・ではなく、「原子力=核」は「麻薬」』
『●原発関連交付金・固定資産税などで
「財政豊かな」玄海町で、3.11東京電力原発人災後初の町長選』
『●関西電力八木誠社長のあの高浜原発:
「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです』
『●「値上げ脅迫」: 無策の関西電力・・・
東京電力原発人災以降、一体何をやってきたのか?』
『●川内原発再稼働: 「経済麻薬」=思考停止、
「他の方法で経済発展する手を考えることを放棄させる」』
『●「電力会社と共同での原発PRに、
中立性を疑う指摘も」…「ツーツー」で「ズブズブ」』
『●「伊方原発は、日本一細長いという佐田岬半島の付け根にあり、
その西の海側には約五千人が暮らしている」』
『●湯水のごとくカネ浪費:核燃料サイクルに
十二兆円をドブガネし、今後も毎年千六百億円ずつ増えていく悪夢』
『●全く知恵の無い「もんじゅ」は発電もせずに、
「年間の電力消費量は一般家庭約二万五千世帯分にも上る」』
『●アベ様による「組織的ドーピング」……カネカネカネ病という「麻薬」患者』
『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ?
……東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち』
『●浜岡原発という凶器:
砂上にペラペラの壁を造って、な~にが「安全」なのか?』
『●狂気・凶器「プルサーマル発電は新規制基準下では初」
……もう何でもアリな原子力ムラの大暴走』
『●「大切なのは「信頼」だ」…
だからもう病気なんですってば!? 核発電「麻薬」患者』
『●「原発強国」目指す中国の核発電事情:
隣国の愚な轍を踏むべきじゃないというのに…』
『●今中哲二さんも京都大学原子炉実験所を退職』
『●もんじゅ「エサ代」の無残さ: 《ナトリウムを使う
原子炉の解体技術は確立されておらず》…無責任過ぎる』
62年前のあの日の元船員の方は、いま、《行動しないと永遠に知る機会を失ってしまう》と仰っている。何もしようとしないアベ様やその取り巻き自公議員、アベ様の言いなりな原子力「寄生」委員会、その「無策」「無責任」「反知性」…3.11東京電力核発電人災の『X年後』を激しく怖れる。
『●東電原発人災から『X年後』:「自分が壮大なできごとの
参加者だということがわかっているのだろうか」?』
『●黙殺される東電原発人災『X年後』:
「100万人に2~3人という日本の全国平均を大きく上回ったもの」』
『●「マンハッタン計画」の核開発拠点となった
ハンフォードと東京電力核発電人災、それぞれの『X年後』…』
『●星北斗座長「甲状腺がんは放射線の影響とは考えにくい」
…では、何が原因なのか?、を説明して下さい!』
『●2011年の『X年後』:星北斗座長「現時点で
放射線影響は考えにくい」…なんて気安く発言して大丈夫?』
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【http://www.asahi.com/articles/ASJ2M5S7BJ2MPTIL017.html?iref=comtop_list_nat_f01】
あの灰が降る、ビキニの海にいた 元船員ら被害解明訴え
西村奈緒美、佐藤達弥 2016年2月22日11時09分
(「第二幸成丸」に乗っていた桑野浩さん=高知市)
(武政昭善さんの遺影を手に話す妻の弘子さん
=高知県土佐清水市)
(「第十一高知丸」の甲板で仲間と写真におさまる
武政昭善さん=1955年4月1日、妻・弘子さん提供)
(父が「第七大丸」に乗っていた下本節子さん=高知市)
あのとき、私たちも、あの海にいた――。マーシャル諸島ビキニ環礁でマグロ漁船「第五福竜丸」が被曝(ひばく)した米国の核実験から、3月1日で62年。周辺海域にいた船の元乗組員らが事実上の「労災認定」を求め、船員保険を申請する。長い歳月を経ても消えない「核の被害」を訴えるために。
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核実験で被曝、船員保険を集団申請へ 高知の元乗組員ら
特集:核といのちを考える
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「仲間の死の理由が少しでも分かるきっかけになれば」。桑野浩(ゆたか)さん(83)=高知市=はそう考え、船員保険の申請を決めた。
第五福竜丸が被曝した1954年3月1日、桑野さんが乗る「第二幸成丸」もビキニ環礁の周辺海域にいた。甲板にいた時、黒っぽい灰のようなものが降ってきた。「ハワイの火山が爆発でもしたかな」。ほかの乗組員と顔を見合わせ、首をかしげた。
この日から5月までの約3カ月間、米国はマーシャル諸島で6回の水爆実験を繰り返していた。だが、桑野さんらには何の事前の連絡もなかった。数年後、鼻血が突然出るようになった桑野さんは「周囲に体を悪くしたと思われれば、仕事を失う」と恐れ、誰にも相談しなかった。
40歳をすぎたころ、第二幸成丸に乗っていた仲間たちが相次いで亡くなった。「次は自分か」とやけになり、酒量が増えた。12年前に胃がんを患い、昨年は心筋梗塞(こうそく)になった。
自分の病気や仲間の死が核実験と関係があるのか分からない。ただ、行動しないと永遠に知る機会を失ってしまう――。桑野さんの今の思いだ。
■ □ ■
80歳だった2年前に肺塞栓(そくせん)で亡くなった武政昭善(あきよし)さんは「第十一高知丸」に乗り、54年2月18日に神奈川・浦賀を出港。54年3月1日は第五福竜丸や第二幸成丸と同じように、ビキニ環礁の周辺にいた。
………。
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