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●”原子力発電”という箱を開ける覚悟と、(とりようの無い)開けた責任

2011年04月14日 00時18分52秒 | Weblog


ついに、レベル7の事故である。

 パンドラの箱を開けるにあたり、覚悟していたのか? 開けてしまった責任はどうとるのか? 原子力の安全な利用・(核兵器開発を見据えていたと言われる)核の平和利用という開けてはならないパンドラの箱を開けてしまい、多くの人が重篤な事故の懸念を表明していたにもかかわらず、ましてや、ブラックアウト(全電源喪失)をふざけたことに「割り切って」原発を運営し、実際に取り返しのつかない〝悪夢〟を引き起こした人々は、一言「ごめなさい」で済む話ではない。It is no use crying over spilt milk.、周囲を広範囲に汚染させた放射性物質という「覆水」は、放射能を閉じ込めるお釜としての原子炉という「お盆」には返らない。「想定外」など許されない。ECCSがあるから絶対安全と大々喧伝し、「電源喪失は「あり得ないだろうというぐらいまでの安全設計はしている」と発言」しつつ、実際には電源喪失という事象を「割り切って」原発を推進させていた訳だ。

 「ごめん」で済めば警察は要らないが、百歩譲って、せめて今ある原発をどうすべきか何らかの発言があってしかるべきではないか? 「正しくなかった」・「反省している」・「甘さがある」・「危険を割りきった」・「耐震ユルユル」の原子力発電所は多数まだ現実に稼働したままだ、取り返しようの無いリスクをしょって。
 福島の人々にとって非常時の「いま言うなって」? そんな人には、「喉元過ぎれば・・・」や「あとの祭り」という言葉を送る。原発の次のシビアアクシデントに「つぎ」や「あと」はないです、きっと。いま実行あるのみ。


 asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0406/TKY201104060520.html)から。

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http://www.asahi.com/national/update/0406/TKY201104060520.html

電源喪失、認識の甘さ陳謝 保安院・安全委トップら
                  
2011年4月7日0時25分

 東京電力福島第一原子力発電所で深刻なトラブルを招いた、非常用を含めた電源喪失事故。経済産業省原子力安全・保安院原子力安全委員会のトップらが、6日の衆院経済産業委員会で、電源喪失を「想定外」としていた過去の認識について陳謝した。
 この日、これまでに原発問題を国会で追及してきた吉井英勝衆院議員(共産)が質問。原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は昨年5月の同委で、電源喪失は「あり得ないだろうというぐらいまでの安全設計はしている」と発言していたが、この日は「当時の認識について甘さがあったことは深く反省をしている」と述べた。
 これまでの法廷証言などで電源喪失の可能性を否定してきた班目春樹・原子力安全委員長は「事故を深く反省し、二度とこのようなことが起こらないようにしたい」と答えた。
 また、過去に同様の見解を示してきた前原子力安全委員長(現・日本原子力研究開発機構理事長)の鈴木篤之氏も「国民の皆様に大変申し訳ないと思っている。痛恨の極み」。電源喪失の事態に備えてこなかったことは「正しくなかった」とした。(野口陽)
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