3月3の3乗の日、
人生3回めのぞろ目の33歳の誕生日に
青い眼をした、かわいいかわいいカレシが計画してくれた、
1泊ひとり19635円の、
露天風呂つきの部屋の布団の上で
23時13分に
昼からタイミングを見計らってたらしい、
青い眼をした、かわいいかわいいカレシが
温泉旅行のほかに
もうひとつプレゼントがあるんだよとくれた8センチ立方の銀色の包み紙。
青い眼をした、かわいいかわいいカレシの割には
至れり尽くせりだと思って包みを開くと
白い箱が出てきた。
箱を開けると
いかにもな指輪のケースっぽいハート型の白い箱がでてきたので
これまでの人生で何度もこういうシーンで
指輪と勘違いしてきたことを自戒的に思い出して
いやいやこれはきっと時計とかピアスとかネックレスだと思い込むよう
必至に平静さを装い
ほらよっとハート型の白い箱を開けると
予想外にかわいらしい指輪が出てきた。
えーっと、これは指輪に分類される、
指にはめるべき指輪と呼ばれるものだけれど
これはお誕生日指輪だから
愛の証なのだと捉えて
えーっと、何指にはめれば
婚約指輪を要求していると誤解されないだろうと思って
あたふたしてると
どっちが右手で
どっちが左手かわからなくなり
右手の薬指だといかにも結婚をほのめかしてるようなので
やっぱりかっこかわいく人差し指かなと
さらにあたふたしてると
青い眼をした、かわいいかわいいカレシが
「Should we get married?」とかなんとか言ったらしいので
うんうんと生返事をしてると
青い眼をした、かわいいかわいいカレシが
あたしの手から指輪を奪い去って
どうやらあたしの左手の薬指にその指輪をはめようとしてるので
あーそこでいいんだ、結婚するのかって期待しちゃうよー、こらこらと思ってたら
「Will u marry me?」と青い眼をした、かわいいかわいいカレシが言ったので
あれー、このひと何言ってんだろうと
「え、なに?どういうこと?え?え?」となんとか口から意味のない音を発しながら
どうやらプロポーズされてるという事態をとうとう把握した。
つい先日結婚を決意するのにはもっと時間がかかるとか言ってたので
誕生日にプロポーズされるとはノーマークだったわけで
24歳のときに結婚したいと思い始めて、苦節9年。
プロポーズをされるのには充分有り余った以上に
心の準備はできてるはずだったのに
実際にその場面に出くわすと
目の前に横たわる幸福的事実を信じられないものなんだなと思った。
さて3と3の倍数は何回出てきたでしょう。
左手薬指の
2ミリほど伸びた産毛が
恥ずかしい。
人生3回めのぞろ目の33歳の誕生日に
青い眼をした、かわいいかわいいカレシが計画してくれた、
1泊ひとり19635円の、
露天風呂つきの部屋の布団の上で
23時13分に
昼からタイミングを見計らってたらしい、
青い眼をした、かわいいかわいいカレシが
温泉旅行のほかに
もうひとつプレゼントがあるんだよとくれた8センチ立方の銀色の包み紙。
青い眼をした、かわいいかわいいカレシの割には
至れり尽くせりだと思って包みを開くと
白い箱が出てきた。
箱を開けると
いかにもな指輪のケースっぽいハート型の白い箱がでてきたので
これまでの人生で何度もこういうシーンで
指輪と勘違いしてきたことを自戒的に思い出して
いやいやこれはきっと時計とかピアスとかネックレスだと思い込むよう
必至に平静さを装い
ほらよっとハート型の白い箱を開けると
予想外にかわいらしい指輪が出てきた。
えーっと、これは指輪に分類される、
指にはめるべき指輪と呼ばれるものだけれど
これはお誕生日指輪だから
愛の証なのだと捉えて
えーっと、何指にはめれば
婚約指輪を要求していると誤解されないだろうと思って
あたふたしてると
どっちが右手で
どっちが左手かわからなくなり
右手の薬指だといかにも結婚をほのめかしてるようなので
やっぱりかっこかわいく人差し指かなと
さらにあたふたしてると
青い眼をした、かわいいかわいいカレシが
「Should we get married?」とかなんとか言ったらしいので
うんうんと生返事をしてると
青い眼をした、かわいいかわいいカレシが
あたしの手から指輪を奪い去って
どうやらあたしの左手の薬指にその指輪をはめようとしてるので
あーそこでいいんだ、結婚するのかって期待しちゃうよー、こらこらと思ってたら
「Will u marry me?」と青い眼をした、かわいいかわいいカレシが言ったので
あれー、このひと何言ってんだろうと
「え、なに?どういうこと?え?え?」となんとか口から意味のない音を発しながら
どうやらプロポーズされてるという事態をとうとう把握した。
つい先日結婚を決意するのにはもっと時間がかかるとか言ってたので
誕生日にプロポーズされるとはノーマークだったわけで
24歳のときに結婚したいと思い始めて、苦節9年。
プロポーズをされるのには充分有り余った以上に
心の準備はできてるはずだったのに
実際にその場面に出くわすと
目の前に横たわる幸福的事実を信じられないものなんだなと思った。
さて3と3の倍数は何回出てきたでしょう。
左手薬指の
2ミリほど伸びた産毛が
恥ずかしい。