ウェリントンのTe papaミュージアムで
Pat Greenfieldという写真家のショートフィルムを見た。
3分くらいの。
やかんに水を入れるところから始まる、その映像には
なんだかなんだか魅かれるものがあって
海岸線を定期的に撮影してる若くはない彼女が
潮の満ち引きと格闘しながら
胸まで海に浸りながら
カメラ道具を頭上に抱え
岩間を渡り歩くというものだった。
Tongaporutuという地名と彼女の名前をメモす。
なんだかなんだか彼女に会いたくなって
ネットで検索したけれど
彼女のコンタクト先は見つけられなかった。
Tongaporutuに一番近い都市、
New Plymouthへのバスチケットを買って
とりあえず旅に出た。
New Plymouthに着いて
観光案内所i-siteの扉をたたく。
「Pat Greenfieldという写真家の情報なんかありますか?」
と聞くと
カウンターに座ってるおっさんが
そんな名は聞いたこともないという顔をする。
彼がカタカタとデータベースを検索してる間
ドキドキと待つ。
と、
「Tart Galleryというところがコンタクト先を知ってるかもしれないよ」
と藁情報をくれたので
i-siteから徒歩1分のTart Galleryに行ってみる。
受付のお姉さんに
「Pat Greenfieldという写真家の情報なんかありますか?」
と聞くと
「ああ、その名前、聞いたことあるわ」と言うので
希望の光がかすかに射してきて
ほっとする。
10センチくらいの分厚いアーティスト履歴書集を出してくれて
彼女の名前を探してくれたけれど何も見つからなかった。
「見つからないわね。
彼女、もううちとは仕事してないのよ」
というひと言で
あたしの絶望でギャラリーは真っ暗になった。
「じゃぁ、彼女の電話番号とかわからないんですよね」
と念を押すと
「電話番号はわかるわ」
とお姉さん。
紙に電話番号をメモしてくれたお姉さんの手元を見ると
彼女の住所らしきものもギャラリーの連絡リストに載ってる。
だめもとで
「住所は教えてくれないの?」というと
お姉さんは住所も併記してくれた。
NZの個人情報保護法万歳。
もんどり打って図書館に行って
彼女の住所を検索すると
New Plymouth市内から10キロほどだ。
歩ける。
さてここまでわかったところで
彼女にどうコンタクトしようと今さらながら考えた。
いきなり他人のあたしが電話をしたら
面食らうに違いない。
アーティストな彼女が
ツーリストなあたしに親切にする理由もないだろう。
邪険にされるのを覚悟で彼女の電話番号をダイヤル。
6回目の呼び出し音でつ、つながる。
「Patと話したいんだけど」と恐る恐るスタートすると
「あたしよ」と受話器の向こう。
「あなたの写真を見たいんだけど
どこか見れるところはないですか?
このご連絡先はTart Galleryで伺ったんですけど」と遠まわしに聞くと
「ネット上で見たいってこと?それとも・・・」と言ってくれたので
「ご迷惑じゃなければアトリエにお伺いしたいんですが」と勝負に出ると
「今日?」と思ってもない返事が来たので
「今日でも明日でもご都合のよろしいときに」とうほうほ言うと
「今日は来客があるから、明日の10時くらいでどうかしら」と言ってくれた。
あとは彼女が住所と行き方を説明してくれて
電話を切った。
藁にすがりながらやってきたNew Plymouthで
とうとう彼女にアポを取り付けた。
彼女に一歩一歩近づいていく感触は
サスペンスドラマで犯人の手がかりを少しずつ集めていくのと似ていて
アドレナ的。
あまりの感動に
しばらく動くことができなかった。
次の日どんなふうに事が進んでもいいよに
i-siteでレンタカーを予約してもらった。
Pat Greenfieldという写真家のショートフィルムを見た。
3分くらいの。
やかんに水を入れるところから始まる、その映像には
なんだかなんだか魅かれるものがあって
海岸線を定期的に撮影してる若くはない彼女が
潮の満ち引きと格闘しながら
胸まで海に浸りながら
カメラ道具を頭上に抱え
岩間を渡り歩くというものだった。
Tongaporutuという地名と彼女の名前をメモす。
なんだかなんだか彼女に会いたくなって
ネットで検索したけれど
彼女のコンタクト先は見つけられなかった。
Tongaporutuに一番近い都市、
New Plymouthへのバスチケットを買って
とりあえず旅に出た。
New Plymouthに着いて
観光案内所i-siteの扉をたたく。
「Pat Greenfieldという写真家の情報なんかありますか?」
と聞くと
カウンターに座ってるおっさんが
そんな名は聞いたこともないという顔をする。
彼がカタカタとデータベースを検索してる間
ドキドキと待つ。
と、
「Tart Galleryというところがコンタクト先を知ってるかもしれないよ」
と藁情報をくれたので
i-siteから徒歩1分のTart Galleryに行ってみる。
受付のお姉さんに
「Pat Greenfieldという写真家の情報なんかありますか?」
と聞くと
「ああ、その名前、聞いたことあるわ」と言うので
希望の光がかすかに射してきて
ほっとする。
10センチくらいの分厚いアーティスト履歴書集を出してくれて
彼女の名前を探してくれたけれど何も見つからなかった。
「見つからないわね。
彼女、もううちとは仕事してないのよ」
というひと言で
あたしの絶望でギャラリーは真っ暗になった。
「じゃぁ、彼女の電話番号とかわからないんですよね」
と念を押すと
「電話番号はわかるわ」
とお姉さん。
紙に電話番号をメモしてくれたお姉さんの手元を見ると
彼女の住所らしきものもギャラリーの連絡リストに載ってる。
だめもとで
「住所は教えてくれないの?」というと
お姉さんは住所も併記してくれた。
NZの個人情報保護法万歳。
もんどり打って図書館に行って
彼女の住所を検索すると
New Plymouth市内から10キロほどだ。
歩ける。
さてここまでわかったところで
彼女にどうコンタクトしようと今さらながら考えた。
いきなり他人のあたしが電話をしたら
面食らうに違いない。
アーティストな彼女が
ツーリストなあたしに親切にする理由もないだろう。
邪険にされるのを覚悟で彼女の電話番号をダイヤル。
6回目の呼び出し音でつ、つながる。
「Patと話したいんだけど」と恐る恐るスタートすると
「あたしよ」と受話器の向こう。
「あなたの写真を見たいんだけど
どこか見れるところはないですか?
このご連絡先はTart Galleryで伺ったんですけど」と遠まわしに聞くと
「ネット上で見たいってこと?それとも・・・」と言ってくれたので
「ご迷惑じゃなければアトリエにお伺いしたいんですが」と勝負に出ると
「今日?」と思ってもない返事が来たので
「今日でも明日でもご都合のよろしいときに」とうほうほ言うと
「今日は来客があるから、明日の10時くらいでどうかしら」と言ってくれた。
あとは彼女が住所と行き方を説明してくれて
電話を切った。
藁にすがりながらやってきたNew Plymouthで
とうとう彼女にアポを取り付けた。
彼女に一歩一歩近づいていく感触は
サスペンスドラマで犯人の手がかりを少しずつ集めていくのと似ていて
アドレナ的。
あまりの感動に
しばらく動くことができなかった。
次の日どんなふうに事が進んでもいいよに
i-siteでレンタカーを予約してもらった。