旅する小林亜星

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昨夜

2009-04-29 11:46:57 | 初恋クレージー
青い眼をした、かわいいかわいいカレシ宅の愛猫が
昨年亡くなった以降

飼われているのがMischiefという
無愛想な猫。

家族にしか心を開いてないとかいうのではなく
誰に対しても同じ距離のかわいくない猫。

近寄れば逃げるし
それでも触ろうとすると牙を剥く。

そんな彼が唯一フレンドリーなのが
ごはんがほしいとき。

都合のいいときだけ
猫らしく鳴いてみたりもする。

一度カレシママの代わりにごはんをあげてからというもの

彼に何かを強請られるのがうれしかったので
ごはんを焦らしてみたりする技も身につけた。

少しは心を許してくれたのかと思いや

それでも道端で出くわしたりすると
ちゃっかりと逃げ出されるわけで。

と、そんな日が続いたある夜。

ソファに座ってテレビを見てると

あたしの隣の彼の特等席に
彼が我が物顔のよに居座った。

こちらに背を向けてるので
背中を撫でてみると珍しく逃げない。

調子に乗って毛を逆立ててみても
気持ちよさそうにしてる。

15分くらい愛撫して、あたしがその距離に飽きたころ
あっちも飽きたのか、

「うざいんだよ」みたいなニャーで逃げてった。

次の日、家の階段で出くわした。

あたしがちょっと心の距離が縮まったかのよに
挨拶すると

彼は猫のくせに気まずい顔をした。

「昨日はちょっといろいろあって
 あそこまで許したけど、別に仲良くするつもりなんかないから、誤解するなよ」

というニャーで

まるで昨夜行きずりでセックスしたけど
付き合ったりとかいうのは考えてないから

ベタベタしてこないで的なアイコンタクトだった。

つられてあたしも、
ちょっと気まずくなった。
コメント (2)
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