旅する小林亜星

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夜通

2007-06-04 22:24:17 | 流れ星
47歳で亡くなったいとこを
生者で送り出した通夜。

そのいとこの顔を思い出した。
そのいとこの名前を初めて知った。
そのいとこが都の公務員だったことを初めて知った。
そのいとこが卓球プレイヤーだったことを初めて知った。

彼のいとこはあたしも含めほとんどが集まったけれど
彼の伯叔父・伯叔母の中には体調的な問題でもう来れなくなったひともいた。

ひとは必ず老いていくのだと思った。

親族の席から焼香を望む。

焼香は1列5人で並ばされる。
焼香は3回ではなく2回。
3列並べた状態で待機させる。
1列目の5人全てが終わった状態で
次の列の5人が前に一歩進み焼香する、というルール。

「ご案内するまでお待ちください」ときつめに言う案内係りの女性。

と、たまたま1列目の中でひとり早めに終わった焼香台があり
ほかの1列目の4人は終わってないのに
2列目の男性が1列目に進み、焼香を始めてしまった。

それを見た案内係りの女性は
心の中で舌打ちをしてるよな剣幕の顔だった。

予定してた人数の3倍のひとがお通夜に来てくれたせいで
彼女が効率よく焼香を回さないといけなかったのはわかる。

けれど来てくれたひとが故人を偲べることが最大の目的であって
順調に焼香を回すのが目的ではない。
本末転倒。

それでもあたしは泣いてない伯母を見て
上を向いてないと涙がこぼれてしまいそうだった。
コメント
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