旅する小林亜星

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五百円の価値

2006-03-17 00:46:54 | 謝々!
中学生のとき
同じ塾に通っていたMと会う。

2月生まれの彼女と
3月生まれのあたしの誕生日の間の日。

500円でプレゼント交換しようと提案。

せめて1000円にしとけばよかったと後悔。
500円は微妙な金額で
自らハードルを上げることになってしまった。

恵比寿に行く用事があったので
駅ビルで雑貨屋を漁ったが
ピンと来ない。

プレゼント交換には
センスと美学があって
それひとつで完結していて
ネタと落ちがあるべきだと思っている。

そして究極の自己満足だ。

恵比寿には
あたしが欲しくて
彼女が欲しそうなものがなかった。

散々悩んで
あたしは人形町に向かった。

甘酒横丁にある、
柳屋という高級鯛焼き店。

通っていた塾から走って2分。

塾の講習が終わる時間と
柳屋が閉まる時間がいっしょで

塾の先生の挨拶もそこそこに
柳屋までよく走った。

ときには買えたし
ときには買えなかった。

中学生の未熟な舌にもおいしいと感じた。

130円の鯛焼きを5枚買う。
ミキは5人家族だ。
おっと、予算オーバー。

自分用にもひとつ。

餡子から湯気がたつ。
皮の味が変わらない。
ハフハフする。

思春期の甘酸っぱい味がした。

父と母にもひとつずつ買ってこう。
コメント
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