あれこれ散歩道

散歩道は鴨川のほとりです。
鳥、花、犬、人…、出会いはあれこれ、楽しい一日が始まります。

金生水(かなしょうず)沼沢植物群落

2016-05-28 14:00:22 | Weblog
金生水は「かなしょうず」と読み、三重県鈴鹿市にある湿地です。



以下、説明文から引用しますと、
  金生水沼沢植物群落は、北は標高約 20mの平野(鈴鹿川谷底平野)が開けて
  水田として利用され、南は平野より数m 高い台地(旧鈴鹿川砂礫層)が東西
  に発達し、かつては畑作地であった。沼沢はこのような丘陵部と平野部が交
  接するところに位置し、 低湿地帯を形成している。
  この泉水一帯には沼沢植物群落が存在し、その種類は豊富で昭和5年当時の
  調査資料によれば約 400 種類の植物が群生していた。その特色として暖地
  性植物と寒地性植物が混生しているため植物の種類が多く、特に食虫植物を
  含む湿地性植物が豊富にみられることが特色である。
  そこで、それらの保護のため、「金生水沼沢植物群落」として昭和12 年に
  国の天然記念物に指定された。

運良くここを訪れる機会がありましたので、行ってきました。
5月下旬、時期的には花が少なくやや淋しい感じでしたが、
いろんな湿地植物があちこちに見られました。
そのごく一部をご紹介します。


コモウセンゴケ。
かわいいピンクの花が咲き残っていました。


サルマメ。
サルトリイバラに似ていますが、刺がなく、小型です。


ゴウソ(タイツリスゲ)。
これで鯛でも釣るのでしょうかね(笑)。

-
カモノハシ。
2本の花序が密着していて、カモノハシの嘴に似ていることから
この名がつきました。
花序を持って2つに開いたらなるほど!似てますね。


ナガボノワレモコウ。
花穂が長いのだそうです。


ノアザミ。
唯一この草原に華やかさを添えていました。

この金生水沼沢植物群落の観察会は、春から秋にかけて数回催されます。
次回は8月、サギソウが見頃だそうです。
ぜひ、行ってみたいものですね。









高野川のクレソン

2016-05-27 20:20:41 | Weblog
賀茂川と高野川の合流点から、高野川を少し遡ると
右岸の岸辺に白い花がいっぱい咲いています。
よく見ると、クレソンの花でした。




昔は合流点から南の鴨川ではよく見られたものですが、
最近は見られなくてクレソンのことは全く忘れておりました。
花の咲く時期だったのですね。


オニグルミも今年はたくさんの実をつけています。

鴨川が溢れるばかりに増水しても、枯れることなくがんばっている木です。


土手のサラサウツギも満開になりました。


シモツケはこれからです。



マガモのひなは見かけなくなりました。
かわりに、数日前、やっとカルガモのひなを見つけました。

やっぱり小さいのはかわいいですね。




河川敷の5月の花

2016-05-19 16:32:47 | Weblog
去年の今頃のブログには「5月の花は白ばかり」
と書いたのですが、今年はなぜか黄色の花が目立ちます。
キショウブ、マツヨイグサ、オオキンケイギク・・・。


マツヨイグサ。
石垣の隙間に根付いて、背の低いわりには大きな花が咲きます。
花が終わりしぼむと朱色になるのが特徴です。




オオキンケイギク。
きれいな花ですが、繁殖力は旺盛で、
鴨川の石垣は数年前からどんどん広がるばかり。
数本採って花瓶に挿せば、家の中がパッと明るくなります。


オオジシバリ。
ジシバリより花や葉は大きくて、葉は長く丸みがあります。
タンポポと間違えそうですね。


次は白い花です。


シロバナマンテマ。
よく見ると、花の付き方、形がおもしろい花です。


イボタノキ。

セイヨウイボタ。
両者はよく似ていますが、
こちらはおしべ2本が突き出ていて、強い香りがあります。


例の9羽のカモのひなはこんなに大きくなりました。

頭を出しているひなは3羽だけ。
ただ今夕方の5時、ボクたちは食事中なので、
顔も出さずに失礼します。(笑)





キアシシギ

2016-05-12 14:54:44 | Weblog
毎年5月になるとキアシシギがやってきます。
今年の初認は2日です。
そろそろ来てるかな?とよく見ると砂礫の中州の水際で
2羽が採餌していました。
このシギはだいたい2週間くらい滞在するので
ゆっくり見られます。


胸の縞模様と黄色い足がよくわかります。


11日は前日の雨で水かさが増しています。
水の流れは早いので、どうしようもありません。
6羽が仲良く寄り添ってお休みです。

やっと今日12日は晴れました。
さあ、餌をとらなければ・・・。
「ピュー ピュー」、鳴きながら飛び交っています。
降りたところは手前の浅地に5羽(1羽は離れています)、


向こう側の石の上に5羽。

いつの間にか10羽になりました。
ひと休みしたらまた動き出すでしょう。

岸辺ではキツネアザミが咲き出しました。



例の9羽のカモのひなちゃんは



橋の下の石段にいました。
ここを住処としているオニイサンが段ボールから顔を出して
「水が増えたら餌がとれないからぼくが餌をやってるんです」と。
もう人間慣れしているひなちゃん、食べ過ぎないでね。

ひなを追う

2016-05-08 19:42:10 | Weblog
ただいま繁殖のベストシーズン。
あちこちでカモのひなが孵っています。
今日は6組目のひなを確認しました。


ここは丸太町橋から見た荒神橋までの風景。
ここで3組のひなが生まれました。
どの辺で抱卵していたのでしょう。

その1組(ひなは9羽)を毎朝追跡してみました。


4月27日、
段差の上で親は下を覗いて降りるかどうか迷っている風でした。
ひなは恐くて親についていけません。
近くの石にみんなでかじりついています。「こわいよ~」
いくら何でも下への移動は早すぎるんでないの?


5月2日、
とうとう下へ下ろしたようです。
中州にうずくまってひと休み。


5月3日、
馴れたのでしょう、元気いっぱいです。


5月5日、
ほんの少し大きくなったかな?


5月6日、
尻尾がちょこんと上向いてきました。


5月7日、
少しくらい親と離れても慌てないようです。
おやおや、向かう先に別の親子がいました。

新しくひなが生まれたようです。10羽。
ひなはあわせて19羽。コロコロと可愛いこと!
間違えないかと気にしてたのは人間だけで、
お互いうまくすれ違っていきました。

そして今日、5月8日、
向こう岸で親子に餌を投げている人がいます。
親と同じように、餌に飛びつく雛たち。
我先にと水を切って餌の奪い合いです。

お腹がふくれたのでしょう。草場でひと休み。
水から上がったひなたちは、意外に大きくなっていました。

そのうち、どの親子か見分けが付かなくなるでしょう。







旅情

2016-05-01 20:08:16 | Weblog
先日、久しぶりに旅に出ました。
といってもたった1泊の温泉旅行です。

キャリーバッグを提げてホームに立つと、
さあ、旅の始まり・・・と胸はおどります。
鉄女でなくても、入ってくる列車にはカメラを向けたくなります。


特急「はくと」5号。5両編成です。
岡山県の作用までは乗り換えなしなので、
ゆっくりと駅弁が楽しめます。


春の色彩弁当は1,080円。
名のとおり彩りよく、味も良くて値段も手頃。
列車内では売っていないので買ってからの乗車です。

佐用で乗り換え林野まで、姫新線に揺られて30分。
美作三湯の一つ、湯の郷温泉に来ました。
夕焼けと満天の星空を期待していたのに、
晴れていた空はだんだんと雲が広がるばかり。


宿の窓から見る風景は、店なし、歩く人なしの
普通の田舎の風景。
ツバメが飛び交い、カワラヒワが木の天辺で囀っています。
いいなあ、何にもないのがいいのです。

翌日はとうとう雨、残念ながら予報どおりです。


しっとりぬれた青葉の中を、数人乗ってるだけの
たった1輛の車両はのんびりと走ります。

ガッタン、ゴットン、ガッタン、ゴットン・・・。
よく揺れますねぇ、
柱に支えられながら過ぎていく景色を撮ってみました。


小さな山が霞んで右へずれていきます。


両側の木の枝に触れそうです。


小さな踏切が見えると警笛がなり、やがて小さな駅。

途中知り合ったおばあちゃんとは、ここでお別れです。
「またいつでもおいで、餅こさえておくさかいな」。
ホームに降りてからも、ずっと見えなくなるまで
手を振ってくださったおばあちゃん。
どこの誰とも分からない旅人にもやさしいのです。

旅のよさはここにあります。また、いつか旅に出よう!