扇子と手拭い

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

二番煎じに甘んじるな 2

2013-03-15 23:23:50 | 日記
▼笑ってナンボの世界
 私から見ても、芸協の噺家は地味な気がする。もちろん、昔昔亭桃太郎や瀧川鯉昇、桂文治ら人気噺家がいる。が、全体的にはどうも「華」に欠ける。はたから見ていても、最も元気であるべき中堅どころが真打の座に安住していて、今一つやる気が伝わってこない。それでは困る。

 噺家は人気商売である。笑ってもらってナンボの世界。誰よりも陽気で、元気が不可欠だ。名人と呼ばれるような功成り名を遂げた人は別にして、昇り竜であるべき中堅どころの噺家が、キセルを加えてくつろいでいては世話はない。受け身で、来た仕事だけをこなしていては、いつまで経っても売れっ子にはなれない。三三のように懸命に開拓、営業した噺家が芸協の中堅の中に何人いるだろう。

▼夢中で探した落語の場
 花伝舎で「100の稽古より1回の高座」と師匠から言われた。私はこの言葉を座右の銘として、夢中で落語が出来る場を探した。20回電話をかけて1回OKが出ればいい方だ。1回の電話に1時間以上かけ、①どこで、誰に習ったか、②無料寄席をやる目的は何か、③どんな場所で落語会を開いたか、など詳細に説明する。

 旅に行けば、宿に頼んで即席落語会を始める。こうして東京・東雲をはじめ柏市、新座市などに避難している東日本大震災の被災者をさがし、支援落語会も開いた。国の重要文化財に指定された歴史的建造物である旧吉田家書院(千葉県柏市)で定期的に落語会も催している。すべてこちらから声をかけ、開拓したものだ。

▼芸協幹部の責任は大
 素人の私でもこの程度のことはやれるのだから、落語を業にしている噺家が本気になって開拓すれば、高座の機会はいくらもあると思う。要はやる気だ。受け身でなく、自分から動かないと道は開けない。

 芸協の幹部は「笑点」に出るのもいいが、もっと真面目に協会全体のことを考えてもらいたい。新宿末広亭の席亭から、奮起を促されたことを忘れたのだろうか。一向に改善された形跡がみえない。とにかく、落語協会に比べ、「一枚看板」の噺家が少なすぎる。いつまで二番煎じに甘んじているのだ。悔しくないのか。幹部の責任は大である。

 芸協の中堅のみなさん、もっとチャレンジしよう。もっと大きく羽ばたこう。高座を増やそう。スケジュール帳を黒く塗りつぶそう。そうすれば、後から「看板」が追いかけてくる。

コメントを投稿