扇子と手拭い

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別の女を連れて行く

2019-02-20 22:53:00 | 落語
<< 作成日時 : 2013/06/21 16:43 >>

▼雨の中・・・ただ感謝
 天気予報は「曇り」と言っていたのに、雨だった。梅雨だから仕方がないが、それでも一縷の望みを託して「雨だけは勘弁してくれ」と、祈る気持ちで迎えた20日の落語会。客の入りが気になったが、足元の悪い中、たくさんの方がいつも通り顔を見せて下さった。ただ感謝である。

 浅草に早く着いたので顔なじみの呉服店をのぞいた。鶸萌黄(ひわもえぎ)の細い縦縞が気に入り、羽織ってみた。ピッタリの寸法だ。買った。現役のころ、ネクタイを買う時あたくしはいつも、「いい」と直感したものを買う。あれこれ迷った挙句に買った品は、ろくでもないものが多いからである。今回も同様に「これだ」と感じたので購入した。

▼旅先で知り合った客
 この夜は2席やるので演目に合わせて着物を2枚持参したが、2席目の「宮戸川」には鶸萌黄の着物の方が合うと思い、試すことにした。開演まで1時間以上も間があったが、既に10人近い客が来ていた。

 着替えようとして雪駄を忘れたことに気付いた。着物姿にスニーカーは不釣り合いだ。急いで雨の中を雪駄を買いに駆けた。旅先で知り合った方が何人も来てくださった。この夜、トリをとる予定のAが「先に帰るご贔屓さまがいるので出番を代わってほしい」とあたくしに言った。

▼会場は大変な熱気
 その間にも客が続々訪れ、会場は大変な熱気。席亭に頼んでエアコンの温度を下げてもらった。落語会はAの「のっぺらぼう」で幕を開けた。次いで、Bが「幇間腹」を、あたくしが「手紙無筆」で続いた。前半の最後はCが「金明竹」で締めた。

 仲入りの後は、Aが「桃太郎」でご機嫌をうかがった。次に、手話落語のDが「犬の目」を披露。最後にあたくしが艶笑落語の「宮戸川」をぶつけた。2時間30分の落語会は、盛会のうちにお開きとなった。

▼別の女を連れて行く
 今回の落語会には“番外編”があった。朝方、携帯電話が鳴った。「サクランボ狩りでご一緒したYです。今日は別の女を連れて行きますので、旅行の話は一切しないでください」。面食らったがすぐ、「承知いたしました」と返答した。

 このダンナは1泊2日の道中、バスの中でも並んで座り、彼女と手を握り合うなどずっとラブラブ。サクランボ畑では、ダンナが実を獲って彼女に食べさせていた。若い恋人たちもびっくりのアツアツぶりだった。ダンナは75をとっくに過ぎている感じで、女性はそれより少なくとも20歳以上若い様子だった。

 電話をいただくまでは、旅に同行したあの女性が来るとばかり思っていた。それにしても、達者なものだ、とつくづく感心した。世間は広い。

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