湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

展覧会のち花火

2018-10-21 08:04:23 | 日記
昨日は湘南文芸会友の個展へ。

白田彩乃展@ギャラリー壹零參堂(いわさどう)鎌倉市御成町12-8ノア鎌倉2F 
素敵なタッチの油絵が並んでいます。10月31日まで開催中。
帰りに通りかかった江ノ電鎌倉駅は、ふじさわ江ノ島花火大会に行く人でいっぱい。
しかしちょうど花火大会が始まった頃から雨になってしまいました。

湘南句会会友の雨男さんが行ってたから…かも。
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子規の鶏頭句

2018-10-19 06:51:27 | 文学
鶏頭ノマダイトケナキ野分カナ
鶏頭の十四五本もありぬべし


上記の正岡子規鶏頭二句について、こんな解説を読みました。
「マダイトケナキ」の句の方は一見鶏頭を目的として描いているように見えて、野分の中にさらされている鶏頭の危うさが中心になっています。つまりこの鶏頭は子規自身の「生」そのものが投影されているわけです。
 イトケナキ鶏頭にとって野分の強風は脅威です。しかし危うさだけではなく子規はイトケナキ鶏頭の逞しさも言いたいのです。俺はまだまだ簡単には死なんぞ、そんな鶏頭です。
 鶏頭の十四五本の方の句も「ありぬべし」と書くことで、鶏頭を見ることはかなわぬが、鶏頭は在るだろう、いや、絶対在ると「思う」ことで子規のその瞬間の「生」を浮き彫りにしています。その強い推量の中に子規の意識が刻印されるのです。
 つまり子規の鶏頭の二句は秋の季語としての鶏頭を描くことが目的ではなく子規の「生」そのものを描くことが目的となっています。
 ただし間違えてならぬことは、子規は鶏頭を己の比喩として意図的に用いたのではないということ。
 言い方が矛盾するようですが、眼前の鶏頭との瞬時の出会いを通してその風景を生々しく切り取る。そしてその結果、そこに自己の生そのものが投影されるという順序が子規の写生にはあるのです。 (今井聖「部活で俳句」より)

有名な「鶏頭の十四五本もありぬべし」は、詠んでいる時点では鶏頭を見ることができていないんですよね。
でも、いとけない(幼い)時に野分に耐えていた鶏頭が、まざまざと目に浮かんでいたのでしょう。
自分の切実さを写すのも、俳句における写生なのです。
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プレバト!!運動会俳句

2018-10-18 21:11:09 | 文学
今日のプレバト俳句の兼題は運動会でした。

ワンランク昇格を果たし特待生1級になった三遊亭円楽さんの句は 段雷に靴紐きつく秋の朝 
評価のポイントは助詞「に」の是非。そうそう、助詞はたった1字でも選び方ひとつで俳句の出来が大きく変わってしまう重要ポイントなんですよね。上五の最後に助詞「に」を付けると散文的・説明的になるから要注意という俳句の教えがあるそうで。
しかしこの句の場合は「段雷をきっかけとして」という意味を担って次の動作の向かう先を示していて、効果的な使い方になっているのです。
下五に持ってきた季語「秋の朝」が上五の段雷、つまり青空に浮かぶ白い煙に、映像としてループしていく点もバッチリ!ということでした。ちなみに段雷とは行事を行う合図に何度か続けて打ち上げる音花火のことだそうです。
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七里ヶ浜西田幾多郎歌碑

2018-10-17 18:23:03 | 湘南
逗子から国道134号線を江ノ島方面に向けてサイクリングしていると、いつも混雑している江ノ電の踏切が。
 鎌倉高校前一号踏切
「スラムダンク」の聖地巡礼者さんたち。特に台湾からの観光客に人気なんだって。
その少し手前、七里ヶ浜を見下ろす国道の歩道上に西田幾多郎博士記念歌碑が建っています。

2016年に閉館した鎌倉近代美術館鎌倉館と同じ坂倉準三による設計で、岸壁の係船柱みたいな形だな~と思ってましたが、汽船の換気塔を模したデザインなのだそうです。碑裏に同郷の友人、鈴木大拙が寄せた文も彫られています。
 傍らの説明板
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「爽」で一句

2018-10-16 14:43:32 | 文学
今日はカナブン初級俳句講座の日。本選まで残ったAの句は、お題爽やか・爽やぐ・さやか・さやけし・爽気・秋爽…で詠んだこの一句。
マリーナへペダル踏み出す君さやか

実はこれは講師添削後なんですけどね 爽やかすぎて照れちゃうな
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ZAFインスタレーション

2018-10-15 13:22:11 | イベント
昨夜は亀岡八幡宮でミラーボーラーの光のアートを鑑賞。逗子アートフェスティバルZAF2018参加作品です。

先日の台風で塩枯れてしまった境内のイチョウが、光の精で息を吹き返したような輝きを放っていました。
亀八を出て次に向かったのは逗子駅前のキクチビル屋上。こちらでは大型インスタレーション展示を楽しみました。

逗子海岸に漂着したプラスチック片でできた舟が宙に浮かんでいます。
その下の波は、不要になったクリアファイルを青く着色し細く切ったものだそうです。
アーティスト松澤有子さんが作品のイメージとして書いた詩から、一部抜粋してご紹介します。

ぽっかりと浮かびでた僕の顔に
あふれんばかりの空がふりそそぐ
それとは対象的に
水の中の音は孤独で、
体温と共に僕の細胞は深くしずかなもう一つの世界にとけだしてゆく

こぽりこぽり

くぷ くぷ くぷぷ

海のなかでひろがるうた
もし生命に音があるならば、こんな音なのかもしれない。

(「ぼくたちのうたがきこえますか」より)

ミラーボーラーは昨日まででしたが、インスタレーション「ぼくたちのうたがきこえますか」は、このあと16日(火)18日(木)20日(土)25日(木)27日(土)に見ることができます。
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波の詩パート2

2018-10-14 01:07:46 | オリジナル
共通テーマ「波」でEが書いた詩を投稿します。
NIGHT WAVE
因縁の波動

コンビニの前
暴走車両が事故をおこした
 とする

被害者はおにぎりを買いに来たのであり
昨夜の小さないさかいで妻君が家を出たのである
若者のスニーカーのひもがきれおくれそうになったのであり
階段の小石につまづき靴がいたんでいたのである

かく因縁をさかのぼると
地球上に生じた命の芽ばえに至る
生命の誕生に伴うわずかな振動
その波動が呼びおこした巨大な波
事故は生命の誕生時に決定していた

まて まて
どうもおかしい
どこかがまちがっているはずだ

お前はバカだ
事故発生を起点にものを考えている
玄関を出る直前に時をを戻してみよ
冷めしを食ってもいいし
カップヌードルという手もある
すきっ腹でCDに興ずるもいいではないか
選択の巾は無限にあるだろう
そのうち車両は通過してしまう

そうか しかしだね
その無限の中からおにぎりを選んだとしたら
どうなる

そのときは そのとき
億千万分の一を気にしてどうなる
安んじて遷化するのさ
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飲の詩パート1

2018-10-13 00:40:03 | オリジナル
共通テーマ「飲」でEが書いた詩を投稿します。

飲み喰らう

庭に米粒をまく
スズメがやって来てついばむ
しばらくすると いくら残っていようと
彼らは飛び去る

人間はいやしい
ついばんで ついばんで
あげく肥満に至る

生命はなんとも罪深い
他の生命を飲み喰わねば
一瞬も維持できない

フィットネスクラブに通う
諸姉諸兄よ
腰周りを5㎝圧縮するなど
いとた易い

ゼイ肉に耳あてよ
意味なく犠牲となったものたちの
いまわの声を聞け
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湘南句会月1回に

2018-10-12 18:22:22 | 文学
今年の10月17日は、旧暦でいう重陽つまり九月九日と九が重なる節句です。ということで今日の湘南句会の兼題は「重陽」。
最高点を取ったのは次の句でした。 見し人の席遠くなる菊の宴
少し前のNHK俳句でも「重陽」やってましたね。

次回の湘南句会は11月14日(水)14:00~@逗子市民交流センター1階。兼題は「紅葉散る」「冬構」「席」に決まりました。
今月から月2回開催を月1回に減らして、その分兼題を増やすことになりました。投句数も増やして6句です。各自が自分の俳句とじっくり向き合う時間を作り、あたふたせずに取り組むためです。

1週間に読んで覚える章が決まっていて、20週間(5か月)で初心者でもちゃんとした俳句が作れるようになると定評のあるテキスト。
まだ準備編の4週目に入ったところだから、本格的な俳句が作れるようになるのは来年かな~。じっくりしっかり頑張ります。
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富岡直木三十五邸跡

2018-10-11 21:52:11 | 文学
昨日の富岡吟行では、こんな所も訪れました。

現在は慶珊寺駐車場になっていますが、直木賞に名を残す直木三十五が晩年(昭和8~9年)を過ごした家が建っていた場所です。

アプローチには自ら設計した家の間取り、内部の写真、こだわりポイントを説明するパネルがあります。

入口付近に、昭和35年に建てられた直木三十五文学碑が。当時の文藝春秋社長の書で、彼が随筆に書いた「恋は短く、貧乏は長し」を「芸術は短く…」に変えた碑文が大きく刻まれています。アレンジするのってアリなんですかね。
直木の忌日南国忌にちなんだのか、文学碑の向かい側にはバショウの木がありました。そこで一句。
更地への坂の途中に破芭蕉(やればしょう)
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