湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

「湿」の詩パート9

2015-05-23 11:10:42 | オリジナル
今月のテーマ「湿」でAが書いた詩を投稿します。

羊水過去形
空洞の口から排気(廃棄)した言葉は私の頬に沿って後ろに流れ未来永劫過去の過去
その瞬間には多分全てであったが 現在では霧なのだ 分子はH2O
そりゃ人間になくてはならないものだろう 常に存在するべき分子だろう
しかし責任はもたない(記憶がもたない) 今は次の霧を吐き出している
さっきの霧は後ろに流れ去るだけなのだ
こうして人々も物事も どこにも定着することはなく それぞれが霧の海岸にただ一人
感傷的になって海水と混同したりしている もう二度と戻れない羊水を
浸っていた記憶もないのに 嫌な湿っぽさが最期の時まで続いていく  

共通テーマに沿って詩を書き、月に1回合評会をやっています。
次回は6月3日14時から逗子市民交流センター1階市民活動スペースで開催します。
「湘南文芸」と書いたホワイトボードを使っているテーブルでやってます。見学歓迎。
コメント
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