湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

「湿」の詩パート1

2015-05-06 00:00:23 | オリジナル
共通テーマ「湿」でAが書いた詩を投稿します。

下水管

篠突く雨が止まず
マッチは濡れて点かない
びしょびしょの暗がりで
百年間呪い続ける
下水を挟んで私を叱った人を

あの日の延長線上に
陰湿な管の中を
ぐっしょり重く長く
延びていく日々
脳がからっぽになるまで続く
ぐちゃぐちゃのぬかるみ

私の喉は恨みで潤っている
晴天の下
卑しい歓声をあげて
満たされぬ渇きを
虚しい努力で癒そうとする
異次元の住民に対する
陰湿な優越感すら感じている


コメント
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