575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

泉の底に一本の〇〇夏了る

2015年08月18日 | Weblog
飯島晴子さんの句です。〇〇は漢字で一字です。
なにが入るでしょうか?

私には難解な句の多い作者。
著書のなかで目指すところをこう記しています。

一句が究極に目指すのは、
句の表に書かれている言葉通りではないがしかし、
その言葉以外の言葉では表現できない時空が、
その裏に、奥に、確かに在るーということである。
表と裏とは微妙に、しかし全く違う。
一句がこういう二重構造になっていなければ
俳句であることの甲斐がない。

写生を越えたものを追及する作者。
〇〇は匙でした。

 泉の底に一本の匙夏了る  飯島晴子

一見、意味の通りやすいこの句。
匙は食事の道具。日々の象徴でしょうか。
どんな二重構造になっているのでしょう?(遅足)

         

応答の一日一句

  置物のやうに鎮座すメロンかな   孝

  新婚のドアそっと押すメロン提げ  亜子

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