575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

英霊も忠魂もただ露の石   山田弘子

2015年08月17日 | Weblog
作者は、兵庫県出身の俳人。高浜年尾、稲畑汀子に師事。
2010年に亡くなった方。

人は想いを永遠に残したいと、石を刻みます。
明治以降、大日本帝国のために数多くの命が捧げられました。
護国の礎となった英霊。天皇に忠義を尽くした人々。
その功績を忘れないために石に名を刻んだのです。
そして、切れを入れて、ただ露の石、と詠みました。
中七から下五への切れ。読者はどう埋めて読むのか?

英霊も忠魂も・・、しかし、今は、ただ露に濡れた石、だが・・・

と作者の想いを後に残して読んでみました。
露という季語が伝統をいかして見事に詠まれた句です。(遅足)

                          

応答の一日一句

  夜明けまで飲んで語りし敗戦忌   孝

  十歳でありし少女の敗戦忌     亜子
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