「鳳仙花」の開花時期は7月から9月。暑さに強く育てやすい植物です。
花の赤いものは昔から女の子が爪を染めるのに使ったためツマクレナイ、ツマベニ(爪紅)の名があり、花のあと実が熟すと弾けてタネが飛び散るそうです。花言葉は「わたしに触れないで」なのだとか。 面白いですね。
いただいたコメントを紹介します。
つま紅やおはじき弾く幼指 竹葉
麗子さん:「おはじき」という昭和の遊びに郷愁を感じました。今の子供たちはおはじきを知っているのでしょうか?8番の句と迷いましたが、かわいい指が鳳仙花で赤く染まっている情景が具体的に描写されていたのでこちらを選びました。
泉さん:鳳仙花の弾ける音とおはじきをはじく可愛いらしい指の取り合わせがよい。
赤く染まった爪先、おはじきは飛び散るタネを想像させます。
鳳仙花戦地の子等の爪染むや 能登
須美さん:戦地の子供達にも鳳仙花で爪を染めて遊んで欲しい。そんな素朴な遊びでもいいから。という気持ちが伝わる。
麗子さん:これは78年前の日本の子らのことを詠んだのかもしれませんが、ウクライナでは今なお戦争が続いているという情けなさ。おままごとで爪が赤く染まるのはいいけれど、幼き子らの爪に血がにじむことがないことを祈るだけです。
ままごとの庭に赤散る鳳仙花 亜子
能登さん:赤い鳳仙花は、ままごとの舞台装置にぴったりです。
童子さん:今日の材料が鳳仙花だったんでしょうか。おままごとの後の庭に「赤」が効いてます。おままごとが出来ないくらいの暑い庭の描写かもしれません。こっちですね 笑
竹葉さん:私も「庭」を描こうかと思って「ゴムとび」とか思いついたのですが「ままごと」は幼い頃と分かりいいと思いました。
「赤散る」という表現が気に入り、私もいただきました。ほっこりのんびり平和な庭の様子が浮かんできます。ただ「赤」は血の色でもあります。
今も戦いが続いている地域の子どもたちを憂う須美さんや麗子さんのコメントを見たから思うのでしょうか。幼い子が真っ先に犠牲になる愚かな戦争は絶対にしてはいけません。
赤い花びらを血に染めない。これは、昭和を生きてきた私たち大人の責任です。
鳳仙花昭和の花か今は見ず 佐保子
ままごと遊びに興じる子どもたちを鳳仙花の花のように見守りたいものです。 郁子