575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

10月句会の投句が集まりました。     遅足

2014年10月15日 | Weblog
今回の題詠「冷やか」は意外に難しかったようです。

題詠「冷やか」
①秋冷や黄瀬戸の肌の温もりを
②冷やかやあったかパジャマ揃えおり
③冷やかに光の朝のカトラりー
④冷やかに月蝕すすむ雲合間
⑤冷やかや牧水の書を床の間に
⑥石像の兵らの佇立冷(すさ)まじや
⑦冷やかに告白軽くいなされて
⑧冷(すさ)まじや千の団栗踏みしだく
⑨冷やかに捜さないでの置手紙
⑩秋冷と天空へ上る(ノボル)野良着かな
⑪おはようの猫の鼻先ひやひやと
⑫冷やかに視線をはずす元夫婦
⑬秋冷や警策(きょうさく)の音床に鳴る
⑭幾年月青く冷えたる光追い

自由題  
①コスモスや風に飛翔のきざしあり
②果てしなく果ての果てまで彼岸花
③木犀の香りに濡れる言葉です
④そっと置く父母の写真に彼岸花
⑤幾度も見に来し萩の散り果てぬ
⑥失恋の肩にポツリと木の実かな
⑦一葉づつ染めて散らして秋の雨
⑧秋麗駅に降り立つ父と母
⑨恋わずらい軽症ですが秋深し
⑩卒寿母医者は要らぬとりんご買う
⑪白蝶の野分のあとの弱りかな
⑫秋風に唱歌の和音なぞりおり
⑬御嶽山ひつぎの通る草もみじ
⑭カメラ群赤き陽狙い無言なり

注・カトラリーは、ナイフやフォークなどの食器類。

コメント
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