今朝の新聞を読んでいたら、八田木枯さんの死亡記事が。
先月だったと思いますが、NHK俳句のなかで
今月の俳人として紹介されたばかりです。
津市の出身で、87歳だったそうです。
この世代の方は、戦争体験者、そんな句を選んでみました。
聖戰といふもおろかやかひやぐら
かひやぐらは、蜃気楼のこと、春の季語です。
そういえば「聖戦」と言っていたんですね。
国民を戦争に動員するには大義名分が不可欠です。
今はイスラム戦士たちが使っています。
戰争にゆく玉葱を道連れに
戦争はすべてのモノを動員する総力戦でした。
國の爲奥齒で噛みし梅干よ
お国のためと、小国民まで歯を食いしばって耐えました。
國に恩賣りしことあり蠅叩く
そして想定外の敗戦。国の恩を売ったという回顧は
痛烈な皮肉かも知れません。
とほのきし昭和の夏や深轍
戦争も遠い昔に・・・
戰争が來ぬうち雛を仕舞ひませう
次の戦争の臭いを感じていたのでしょうか。
再び戦争に加担しないように。残された我々の責務ですね。
遅足