575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

山笑う車と人は寝静まる    朱露

2012年03月26日 | Weblog
  「山笑う」は春だがこの山は年中笑う。
  年よりで角が取れて低いので怖くない。
  多米の山々は私と同じだし長年の友だ。
  此処へ来なければ私の方は死んでいる。



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聖戰といふもおろかやかひやぐら    八田木枯

2012年03月26日 | Weblog
今朝の新聞を読んでいたら、八田木枯さんの死亡記事が。
先月だったと思いますが、NHK俳句のなかで
今月の俳人として紹介されたばかりです。
津市の出身で、87歳だったそうです。

この世代の方は、戦争体験者、そんな句を選んでみました。

 聖戰といふもおろかやかひやぐら

かひやぐらは、蜃気楼のこと、春の季語です。
そういえば「聖戦」と言っていたんですね。
国民を戦争に動員するには大義名分が不可欠です。
今はイスラム戦士たちが使っています。

 戰争にゆく玉葱を道連れに

戦争はすべてのモノを動員する総力戦でした。

 國の爲奥齒で噛みし梅干よ

お国のためと、小国民まで歯を食いしばって耐えました。

 國に恩賣りしことあり蠅叩く

そして想定外の敗戦。国の恩を売ったという回顧は
痛烈な皮肉かも知れません。

 とほのきし昭和の夏や深轍

戦争も遠い昔に・・・

 戰争が來ぬうち雛を仕舞ひませう

次の戦争の臭いを感じていたのでしょうか。
再び戦争に加担しないように。残された我々の責務ですね。

                      遅足



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春寒や新聞碁打つ飽きるまで     朱露

2012年03月26日 | Weblog
    勝負が終わった記録を「総譜」と言う。
    この束から一枚抜いて飽きるまで打つ。
    日本棋院の入段試験を大昔受けてみた。
    無論有段者だが人と打ったことがない。

              


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