goo blog サービス終了のお知らせ 

575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

ひいな可愛や   鳥野

2009年03月10日 | Weblog
所用で大曽根に出かけたついでに、徳川美術館へ行ってみました。
何年振りのことだやら。

これもついでに「尾張徳川家の雛まつり」というのを見てきました。
大名家がお姫様の嫁入り道具にと、競って誂えた逸品。
人形揃えばかりでなく、小物の細工のすみずみまで美術品。すばらしい物です。

権勢と財力を姫のためにという、親心と、見栄。幼いままに輿入れさせられた姫の泪。
真紅の毛氈の上から、さまざまを語りかけてきます。

それにしても、人形はもとより、微細な数多の小物を収蔵するのは、さぞかしの苦労。
いい加減な5段、7段を飾ったり、仕舞ったりするのにも、説明書と首っ引き。
溜め息をつきながらの、大仕事というのに。

ともあれ、ひなまつりは、うつくしい。

  ・ ほうと吐息はきつつくれなゐの座にすわる雛に闇の匂ひまだある

  ・ 母の手にわが手を添えて雛祭る互みにだまされ上手の妻なり

  ・ ほほゑめどかむばせ昏き雛たちおみなに生れしをかなしめといふ

                         青井史
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする