おやじのつぶやき

おやじの日々の暮らしぶりや世の中の見聞きしたことへの思い

日本共産党に活路はあるか

2006-01-15 23:20:22 | 平和
 日本共産党の党大会が終わりました。低迷する党の方向性を巡って、活発な議論があったかのような印象を持たせた、「朝日」のような新聞記事もありましたが、終わってみれば、不破さんが議長を辞任したなど人事異動があっただけでした。
 党名変更問題も大胆な政治転換方針も党勢低下問題も、若干の不満(?)分子からの意見をマスコミに意図的に流しただけで、結果、大きな方針変更はありませんでした。
 共産党には、党内民主主義が存在するのか、上意下達の組織でしかないのか、自分たちの無謬性のみを誇るのか、・・・。こうした疑問や批判をよそに、これから先も、ただ一人、孤高を保って突き進むことが確定しました。自衛隊容認や天皇制容認など、かなりの方針転換をしたかつての党大会に比べて、マスコミの扱いも冷ややかなものでした。
 ソ連崩壊以降、本当に雪崩をうっての世界の「共産主義運動」の低迷・分裂、変質・・・。後退戦を余儀なくされている、各国の共産党。そのなかでも、日本の共産党は我が道を行く姿勢を堅持して、主として各選挙での支持拡大と、機関誌「赤旗」読者拡大をスローガンに党員を運動させてきました。
 しかし、地道な福祉政策や労働政策、平和運動など、具体的には政治政策としてはほとんど実現することもできず、ますます少ない議員数のせいぜい現状維持がやっとのじり貧の状態です。
 こうした憂うべき状態を心ある(古くからの)党員・支持者はどう思っているのでしょうか。先日、駅頭でビラまき行動にでくわしました。小生よりも年老いた老婦人が、通り行く人々に必死に声をかけていましたが、まったく無視されていました。高齢化社会をもろに受けている組織が共産党なのではないかさえ思ったものです。まだまだ「年寄り」がこうしてお元気なことはよいことですが。
 コイズミ「改革」路線が「我が世の春」を迎えている日本の姿。そのまやかしの「改革」の嵐の中で、働く者の生活や健康がますますむしばまれている今こそ、庶民の味方、働く者の味方としての日本共産党の役割は、もっともっと意義があるはずなのに、世間の人からそっぽを向かれている現状はどう表現したらよいでしょうか。「社民党」もまったく影が薄い中で、それでも、両者の政策的政治的妥協による、共同戦線作りもなされようとはしない今の日本の政治情勢。
 憲法第9条を守ることを主とした、護憲勢力の共同行動を実現させ、牽引していくべき政党・組織が、このように低迷しているところに日本の将来への悲劇があると思うのです。
 けれども、おそらく今後も日本共産党は、活路を見いだせないまま、日本の右傾化を憂う、声なき大衆の受け皿とはならないまま、衰微していくのではないでしょうか。これは、自民党・公明党・民主党などの政党・支持者による、共産党包囲網に破れたのではない。自らの蒔いた種が、今日、こうして思わなかった(願っていなかった)結果を迎えているのだということを、共産党自らが自覚しなければならないのです。
 それはまた、弱肉強食の政治に苦しみ悩む人の期待や信頼を裏切っていることなのだということを真摯に受け止め、新たな行動に立ち上がるべきではないでしょうか。そのまず一歩は、「小異を捨てて大同につく」ことです。社民党や心ある人々との共同戦線を今こそ築くべきです。その一点は、「護憲」「憲法第9条を守る」という点に絞っていくことです。
 それには、これまでしばしば見られたような、「反党分子」に対する敵対視をやめること。「唯一の正しい政党」などと言った、独善的な姿勢をとらないこと。相手の運動体・組織に対して排除の論理、セクト的な対応をしないこと。党内民主主義の確立すること。こうした開かれた党づくりこそ求められていると思います。
 日本の名もなき庶民は受け皿がなくなった今、やむをえず公明党に票を入れ、自民党の「改革」幻想に一票を投じているのです。ここを動かしていくことが大事ではないでしょうか。
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